「何をそんなに驚いているんだ、マスター」
「いや、それは驚きますよ。
だって、この場所の事を聞いたら」
スカサハとの関係を結んでから、白野の生活は大きく変わった。
スカサハとの行為はすぐに白野と契約しているサーヴァントの多くに知れ渡ると共に、スカサハと同様に身体の関係を結ぶ者が多く出てきた。
彼自身の素質もあってか、特に嫌われる事もなく、カルデアの職員にバレない程度に行為を行う日々が続いていた。
そんな日々の中で、とある特異点へと辿り着いた白野とスカサハだったが、その特異点には大きな問題があった。
「なんというかまさか影の国だとは」
そう言いながら、白野は現在の拠点の窓の外の景色を見つめる。
これまで見た事のない光景に驚きを隠せずにいたが、それでもスカサハから聞いた話と確かに合致している所もあり納得していた。
特異点となっている場所はスカサハが収めている国である影の国だった。
何が原因になって、この特異点が現れたのか未だに不明だが、スカサハによれば、道中で襲い掛かってきた魔物の多くはスカサハにとっては見覚えのある魔物ばかりらしい。
「とは言え、この国が本当に影の国ならば私がいるかもしれないな」
「あぁ、確かに」
歪められた特異点とは言え、その時代の人物がいる事に可能性は否定する事ができなかった。
立夏達がかつて攻略した特異点の中では二人のジルがいたように今回の特異点においてはサーヴァントのスカサハとこの時代に生きているスカサハと出会う可能性が高かった。
「だったら、どうしよう?」
「なに、それ程悩む事はない。
それにこの時期ならば、なるほど」
「んっ?」
何やら思いつめたような顔をしたスカサハだったが、何やら白野の顔を見つめると共に笑みを浮かべていた。
「なるほどなるほど。
確かに、そう思えば納得するな」
白野の顔を見て、何やら愉快な気分になったのか、大きな声で笑い始めた。
「えっえっ?」
「くくっ、なんでもない。
ただ、奇妙に思っただけだよ、あぁなるほど」
そう言い終えたスカサハは手を前に翳した。
「悪いが、カルデアの通信をしばらく切る。
1時間後に再びつなげる」
『えっ何をっ?!』
突然の事でロマンも戸惑いを隠せなかったが、先程まで聞こえていたロマンの声が聞こえなくなった事に白野もさすがに困惑を隠せなかった。
「えっ、スカサハっ!?」
「なに心配するな。
1時間もすれば終わるから」
そう言いながら、舌を出しながら、目の前にいる白野を見つめていた。
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