「ここは」
冷たい空気が肌を伝い、赤松楓は眼を開くと、そこは見覚えのない場所だった。
どこかの潰れた建物なのか、目の前にある壁はボロボロになっており、自身が寝ていると思われるベットは身体を軽く動くだけでも、ギシギシと動いていた。
「私は確か」
そう言いながら、思い出すのは彼女自身の最後の記憶だった。
黒幕の正体を暴こうとしたが、その結果、自分が死んでしまったという記憶。
「えっ、でも」
慌てて赤松はその首元に手を伸ばす。
そこには確かに殺される直前に締め付けられた痕が触れるだけでも確かに分かり、あの時の出来事は確かに本当にあった事を物語っている。
「だったら、なんで生きているのっ」
意識が無くなる直前、確かに死ぬ程苦しい目にあったはず。
混乱している中で、ドアが開かれ、そこから誰かが入ってきた。
「誰っ!?」
見てみると、見慣れない学生服を身に纏っており、どこにでもいる普通の学生だと思った。
「目を覚ましたようだな。
まぁぎりぎりだったから良かったが」
「もしかして、私を助けてくれたの?」
「まぁそうなるな」
「という事は、もしかして!!」
自分が助かった事実に安堵すると共に、他に閉じ込められている仲間達も助かっているかもしれない。
「あの、私の他にいた人はいますか!!」
「悪いが、俺があそこから連れ去ったのはお前だけだ。
他の奴らは分からない」
「そうだったんですか」
「悪いな」
「いえ、むしろ助けてくれたのに!!」
顔を俯いてしまった彼に対して申し訳ない気持ちになり、すぐに赤松は返事をする。
「それに、お前にとってはつらい事実が多いからな」
「つらい事実?」
「今は、少し休め。
ここだったら、奴らはバレないから」
それだけ言って、彼はそのまま部屋から出ていった。
「ここは一体、それに奴らって、もしかしてモノクマ達?」
何かを警戒している少年に対して、疑問に思いながらも、赤松は現状を知る為に、部屋から出ていく、
部屋の外には狭い廊下だけがあり、近くの窓から外を見てみると、海が広がっており、寂れた商店街だけがあった。
誰もいない、不気味な雰囲気が出ている光景を見つめながら、赤松はゆっくりと建物から出ていく。
「本当に、ここはどこなんだろう?」
そう言いながら、赤松は近くにあるテレビに目を向けた。
「もしかして、外の情報が「触るな」えっ?」
すると、先程の少年が鋭い目で赤松を見つめていた。
「それには、触るな。
まだ、見る時ではない」
「まだって、どういう事なんですか」
彼の言葉に疑問に思った赤松はすぐに警戒するように見つめる。
「さっきも言ったはずだ。
つらい事実があると」
「それって、あなたにとっては都合が悪い事ですか」
「それは」
一旦、その言葉を詰まらせた彼の隙を突き、赤松はすぐにテレビを起動させた。
テレビに映し出されていたのは、かつて自分が閉じ込められていた学園であり、そこでは未だにコロシアイが続いていた。
そして、そこには
「えっ」
信じられない事実が告げられていた。
「全部、嘘」
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