「うっうぅ」
対魔忍達が集う里、五車町。
その五車町のとある屋敷で一人の少女がいた。
他の少女達と比べても小柄な体格と褐色の肌、そして腰まで伸びている髪が特徴的な少女
、名は水城ユキカゼである。
彼女が泣いているのには理由がある。
それは彼女の母である水城不知火が行方不明になった事が原因である。
失踪した事を知ったユキカゼはその日、部屋の中で泣いていた。
幼い頃からずっと一緒にいた母が行方不明になり、その行方を今も必死に探っているが、その居場所は未だに判明しなかった。
「うっうぅ」
ベットの上で普段は見せないような弱弱しい表情で涙を出しながら、ユキカゼは枕に顔を埋めながら、寂しさを埋めていた。
「なるほど、確かに情報通りだな」
「誰っ!!」
誰もいないはずの部屋で突然聞こえてきた聞き覚えのない声。
その声に対して、ユキカゼは常に常備している武器である銃を構える。
「そう警戒しなくても良いじゃないか?
別に俺は君に危害を加えるつもりはない」
そう言いながら、ユキカゼの目の前に現れたのは色白の男だった。
身に纏っているのは白いYシャツと青いズボン、どこからどう見ても普通の青年だった。
だが、その青年からは何か異様な雰囲気にユキカゼは警戒を解く事ができない。
「あなた、一体何者?」
「俺かい?
俺はただの、君の兄だよ」
そう言った青年の表情は
「兄っ、何を言ってっ」
そうユキカゼは目の前にいる男に向けて怒鳴りつけようとした時だった。
男の姿は一瞬だけ姿を消し、その場で周りを見る。
「何処にっ!!」
同時に姿見えた男はそのまま手をゆっくりとユキカゼに触れる。
すると先程まで憤怒で染まっていた顔は瞬く間に落ち着き、疑問に思うように首を傾げる。
「えっあれ、お兄ちゃん?」
その言葉と共に、ユキカゼはゆっくりと頭を抱えながら、まるでゆっくりと男の、兄の事を思い出すように頭を抱える。
「そうだお兄ちゃんだった」
すると先程までまるで知らなかったはずの人物に対して、兄だという言葉に納得ように頷いた。
「ごめんな、長い間留守にしていて。
俺には忍術の才能がなかったから」
「そんな、お母さんもそんな事、気にしていなかったのに」
そう心配そうにユキカゼは彼に寄り添いながら言う。
「だけど、母さんが行方不明になった以上、一人だけにはさせないから」
「お兄ちゃん」
そう言って、ユキカゼはこれまで堪えていた涙を全て吐き出すように泣き始めた。
男はそのままゆっくりとユキカゼが泣き止むまで傍にいた。
2周年記念作品は
-
オーバーロード
-
名探偵コナン
-
鬼滅の刃
-
ぐらんぶる
-
混血のカレコレ
-
SSSS.GRIDMAN
-
Fate/Grand Order
-
閃乱カグラ
-
ガンダムEXA
-
怪獣娘シリーズ