牧之原翔子の自宅。そこでプロレスごっこが始まろうとしていた。
その一室で床にスポーツマットを敷かれた上に牧之原翔子(160cm)とブリーフパンツ一丁の梓川咲太(身長172cm)が正対していた。
肌にぴったりと張り付いた黒のレオタードに身を包んだ…いわゆるバニースーツに身を包んでいた。
手首には白のカフス、首元には付け襟、頭にはバニーのカチューシャをつけていた。
「………翔子さん。それ麻衣さんのバニーガール衣装ですよね?借りたんですか?」
「いえ、私が買ったバニーガール衣装です!」
どうやら、このバニースーツはネットショッピングで買ったものなのだろう。
「そ…そうなの…?」
「じゃーん!どうですか咲太くん?似合いますか?」
そう言って翔子は
身体のラインをくっきりと主張させるレオタード姿でセクシーポーズを取って自慢げな表情で咲太を眺めている。
さらにレオタード以外の箇所は肌色となっており、太腿の部分が非常に色っぽい。
「いや…、似合うも、何も、最高ですけど…」
「本当ですか!? 良かった!」
翔子は嬉しそうにその場で見せつける。
「咲太くん。相手が私だからって手を抜かないでくださいね!そして…」
「今日は私に何をしても構いませんからね。麻衣さんにしたいことを全部私にしても全然大丈夫ですよ!」
そして、牧之原翔子VS梓川咲太のプロレスごっこが始まった。
「ではいきますよ! 」
「くっ!」
咲太と翔子が互いに組み合う。身長差は約10cmあるため、咲太のほうがやや有利だった。
咲太はそのまま腕ひしぎ十字固めを極めようと技をかけていく。
しかし翔子も負けていない。
相手の肩口に自分の顎を乗せるようにして腕を伸ばし、逆に咲太の両腕をクラッチする。
そのまま体重をかけて極めようとするが、咲太はブリッジをするようにしてそれを回避した。
そこから咲太は上体を起こして相手を背中に乗せるような体勢になり、背後を取る。
すかさず相手の背後に回っていた左腕で相手の右腕を取りながら右手で首をロックし、チョークスリーパーへと移行する。
しかし翔子もそれを察していたのか、すぐさま両足で咲太の首を挟み込み、チョークを防ぎきる。
さらに翔子は腰を落とし、足の裏全体で咲太の後頭部を押し込むようにしながら絞めにかかる。
「うぐぅっ!」
さすがにこの体勢からの脱出は不可能と判断した咲太は、自ら後方へ倒れこみ、ブリッジ状態から解放された。
それでもまだ油断はできない。
ブリッジ状態のまま、翔子の股間に顔を埋めるような姿勢になる。
(これが噂の金的攻撃という奴か……)
咲太は一瞬躊躇するが、覚悟を決めて一気に顔を翔子の大事な部分に押し付けた。
敏感なところに顔が当たり、翔子は悲鳴を上げる。
「ひゃうん!!」
「ごめんなさい!大丈夫ですか翔子さん!?」
「大丈夫です。咲太くんはこういう事を麻衣さんにしたいという事は知っていますから」
「それに……これくらい平気です!」
「でも……」
「そんなことより早く続きをしましょう!次はどんな技を使ってくれますか?」
「えっと……。じゃあ今度はこの状態で……」
咲太は翔子を解放して立たせると
そして両手を掴み合い、押し合って力比べに入る。
「ふぬ~!」
「むぅ~!」
2人とも全力を尽くすが、体格の差が大きいためか、徐々に翔子の方が押され始める。
「このままじゃダメだ!翔子さん、ちょっと失礼しますね!」
そう言うと咲太は翔子をマットの上に仰向けに寝かせ、その上にまたがる。
マウントポジションを取られた形となった翔子は焦り出す。
「きゃ!」「行きますよ!」
そう言って咲太は先ほどと同様に両腕で相手の手首を掴むと、そのままねじ伏せる。
「うぁ!」「痛いですか翔子さん?」
「だ、大丈夫です…」
そう言って咲太は翔子の手首を捻じ上げ、関節を極めて相手の動きを制する。
「いたっ……」
「まだまだですよ」
さらに咲太は空いた手で翔子の手首をつかんで固定すると、もう一方の手で相手の両脚を掴んで持ち上げ、自分の太ももで翔子の胴体を挟むようにしてクラッチし、完全に動けなくしてしまう。
これは柔道で言うところの内股封じである。
「くぅ……、咲太くんはやっぱり強いですね……」
「そろそろギブアップしてもいいんですよ翔子さん?」
「いえ、最後までやります!私の事なら気にしないでください」
「わかりました。ではいきますよ!」
咲太は再び翔子の手をクラッチし直し、膝裏に腕を通すようにして担ぎ上げる。
そして、翔子の胸元辺りまで身体を持ち上げた。
いわゆるアルゼンチンバックブリーカーである。
「まだまだ…、もっと強く来てください!」
「いいんですか?本当にいきますよ!」
咲太はさらに力を込め、翔子の上半身を反らせる。
「んぅ……、あああっ!」
「どうしました翔子さん?」
「あ、あの、咲太くん、私もうダメかも……」
「何がダメなんですか?」
「その、お手洗いに行きたくなってきちゃいました……」
「我慢しなくていいんですよ翔子さん。行ってらっしゃい」
「いえ、そういうわけにはいかないので降ろしてもらえませんか?」
「嫌です」「どうしてですか!?」
「だって翔子さんが言ったじゃないですか。『もっと強く』って」
「それは言葉の綾というやつで……」
「僕は本気にして本気でやってるだけなので、全然問題ないですよね?」
「あうぅぅ~……」
翔子は顔を真っ赤にして涙目になる。
そんな翔子に構わず、咲太は翔子の背中側に自分の肩を差し入れる。
そしてそのまま一気に持ち上げた。
「ああーっ!!」
ブリッジの体勢になりながら翔子は悲鳴を上げる。
ブリッジしながらブリッジされる。
そんな未知の感覚に、翔子は混乱する。
「ほら翔子さん、まだ終わりじゃありませんよ!」
「きゃぁぁぁぁぁ!!」
咲太はそのままブリッジの姿勢から立ち上がり、翔子を上下逆さまにしたまま優しく振り回す。ジャイアントスイングである。
「さあ!まだまだこれからですよ!」
「ひぃ!ひゃぁ!」
「どうですか翔子さん!気持ちいいですか!」
「ひゃう!ひゃめぇ!!」
翔子が目を回し始めたところでようやく回転を止める。
しかし翔子はまだ余韻が残っているのか、フラフラしながらマットの上に倒れこむ。
そしてビクビク痙攣していた。
「あ、あれ?大丈夫ですか翔子さん?」
「らいじょうぶれす……(大丈夫です)」
「それならよかった」
「でも、ちょっと疲れたので休憩させてください……」
「わかりました」
咲太は翔子を解放すると、自分もマットの上に座り込む。しばらく2人で息を整える。
やがて翔子が落ち着いた頃を見計らい、咲太は話しかける。
「翔子さん、どうでしたか?」
「えっと……。正直言って凄かったです。男の人にこんな風にされたの初めてだったので」
「そうだったんですか。満足してもらえて良かったです」
「はい。とても楽しかったです」
そう言って笑顔を見せる翔子。
「それで、一つお願いがあるのですけど聞いてもらえますか?」「はい、僕にできることでしたら」
「私のこと、これからも時々相手してくれませんか?」
「え?」
「もちろん無理な時は断っていただいても結構ですし、嫌になったら途中で止めていただいても構いません」
「……別にいいですよ」
「ありがとうございます。私、また咲太くんと一緒にやりたいです」
「わかりました。今日みたいに、気が向いたら誘わせてもらいますね」
「よろしくお願いします」
こうして咲太は翔子と定期的にプロレスごっこをすることになったのだが、それは別の話。