童貞がインキュバス(仮)に転生したのでレビュアーズに入ります。 作:ナットーごはん
“闇”……それは精神を奈落の底へと落とす、光無き暗黒の瘴気。
「お……おち……おちぃ……」
なので神に仕える聖なる存在である天使は闇属性に弱かった。
「お……う……おち……おちち……」
ここはお馴染み食酒亭。
本日の食酒亭は普段とは違う客層……主に“闇属性”のお客で混み合っていた。
「あ、あの……クリム先輩、大丈夫ですか?」
「うぅ……すみません。メイちゃんさん……あちらのお客様に、この料理運ぶの代わってもらえませんか……?闇が深すぎて天使のボクじゃ、近寄ったらダメージ受けちゃいそうで……」
「は、はい。分かりました……!」
クリムから料理を受け取ったメイが闇属性のお客に料理を運ぶ。
「ありがとうございます……メイちゃんさん……」
「そ、それはいいんですけどクリム先輩……さっきから言ってる“おちち”って何です……?」
「何というか……そういう感覚なんです……」
「……???」
「分かるぞー。俺らでも闇の攻撃魔法食らうと、精神と魂が奈落に落ちる感覚がするんだよ。」
不思議そうに首を傾げるメイに、近くの席で酒を飲んでいたスタンクが代わりに答えた。
「スタンクさん。な、なるほど。“落ちる”って意味なんですね。」
「そーいうこった。メイちゃん、エールおかわり。」
「は、はい!よろこんでです!少々お待ちください……!」
酒のおかわりを注文されたメイは慌てて厨房へと向かっていった。
「いやー、それにしてもメイちゃんもすっかりここに馴染んだよな。」
「だなー。」
期待の新人、メイをほっこりした笑顔で見守るスタンクとゼル。
「やっぱり給仕ってのはああいう優しい娘でないとな。」
「メイドリーみたいに狂暴性が無いところがいいよな。」
ぐふぐふといやらしい笑みを浮かべながらメイが着るメイド服のスカート、その隙間から覗く太股に視線を這わせるスタンクとゼル。
「誰が狂暴よ!!」
「ほげっ!?」
「うげっ!?」
そんなスタンクとゼルの頭にメイドリーの持つお盆がめり込んだ。
「痛ってェー!!何すんだメイドリーこの野郎!!」
「そういう所だぞ!!」
「うっさい!!せっかく入ってくれた新人にいやらしい視線を向けるあんた達が悪い!!」
ふんっと鼻息を荒くするメイドリー。
スタンク達と同じ席にいたカズオは、そんな一連の流れを見て「うん。いつもの食酒亭だ。」とリンゴジュースを飲みながら頷いていた。
「ぷは……ところでクリム。結構顔色悪いけど大丈夫?」
「ありがとうございますカズオさん……なんとか平気です……でも何だかここの所……闇属性のお客様が多い気が……」
「……そだね。なんでだろ?」
食酒亭内を見渡してみると、そこら中にドラクエのシャドーみたいな人達が座っている。
そのせいで店内はかなり薄暗い。
「なんでって、そりゃ暗黒世界は大型連休の時期だしなぁ。」
「……連休とかあるんだ。」
スタンクの説明にカズオは苦笑いを浮かべた。
暗黒世界の癖に随分とホワイトである。
「お……おち……おちぃ……」
「おっと、大丈夫か?クリム。」
「あ……!」
辛そうなクリムを見て、カズオは彼をひょいっと抱き寄せた。
そして手に光魔法を集め、そのままクリムの頭を撫で始める。
「どう?これでちょっとはマシになったりする?」
「ふわぁ……は、はぃ……ありがとうございますカズオさん……凄くその……心地いいと言いますか……気持ちいいと言いますか……」
「そりゃ良かった。」
ポフッとカズオに身を預けるクリム。
それを見てゼルは、
「クリムも大変だな。そうだ、クリムが明日休みなら、めいっぱい光でも浴びに行くか?」
「!! いいですね!!」
そんなゼルの提案に、クリムはカズオに撫でられながら頷くのであった。
・
・
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そして次の日。一行がやって来たのは……
ウィルオーウィスプ専門のサキュバス店《はなぞの光》。
「……ですよねー。」
てっきり皆で日向ぼっこでもしに行くのかな~と思っていたクリムは、サキュバス街に向かう彼らを見て、そんな幻想は早々に諦めた。
「おお、すげー!建物自体が発光してるわ。」
「さすが光の精霊が詰まった店だな。」
「ねぇあの看板、『は』の文字だけ落ちてない?」
「本当だ。《はなぞの光》が《はなぞの光》になってる。……どっちでも意味通るのが凄いな……」
上からスタンク、ゼル、カンチャル、カズオ。
これにクリムを足した五人で、今回はこの光の精霊が集まるサキュバス店へとやって来たのであった。
そうして店の前でたむろしていると……
「はぁーい♡ ようこそいらっしゃいませー♡」
キラキラと身体中に光の粒子を纏った綺麗なお姉さんが店の中から出てきた。
「ちょ……いきなり!?店の入り口ですよここっ!!」
クリムが驚いたのも無理は無い。
何せそのお姉さんは、服を何も纏っていない、全裸での登場だったのだから。
スタンク達はおおっ!と鼻の下を伸ばした。
「いいねいいね。」
「……でも光が邪魔で肝心のところが見えてねーぞ。」
お姉さんは確かに全裸……ではあるのだが、乳首やらアソコやら、ちょうど見たい部分が光の粒子によって遮られてしまっている。
むむむ、と角度を変えてみたり目を細めたりしてみるのだが、頑なにそこだけが見えない。
「すみません。この光、私の意思で消したり動かしたりできませんのでー。」
「不便だなおい!!」
「それに私達、
「都合いいなおい!!」
「乳首の光はたまに消えたりするんですけどねー。」
「……今は光ってるな。」
「きっと世界線軸の影響ですねー。かの大魔導師デミアの研究論文によると、ショーセツの世界線軸にはそもそも絵がついていないらしいのでー。」
「……よく分からんが、つまり今は乳首が見えない世界にいるわけか。」
せっかく綺麗なお姉さんの裸が目の前にあるのに見ることが出来ないとはこれいかに。
スタンク、ゼル、カズオ、カンチャルは露骨にがっかりした。
「わ、分かりましたからっ!もう店の中に入りましょ?ねっ!?」
クリムはわたわたと慌てている。
「わかりましたー。それでは、五名様ごあんなーい。」
そして一行は店の中に入っていく。するとそこは……
「眩しい……!」
「広い……」
「え?受付とかねーの?」
「ていうか個室どこだよ?」
「何にも無いよここ?野球ドーム?」
店の中はドーム状の室内だった。学校の体育館程度の広さの円形の大部屋。そのいたるところに光を纏った全裸の
「私達ぃ、明るすぎるからー」
「狭い個室で一緒になったらー」
「なんにも見えなくなっちゃうんですよねー」
そういう事か……とカズオは一応納得した。
こんな広い空間でもかなり眩しいのだ。これで個室なんか入ったら眩しすぎて確かに何も見えないだろう。
「え?じゃあどうするんですか?まさかここでする気なんじゃ……」
「そーですよ?」
「え゛!?」
クリムの質問に光のお姉さんはにこやかに答えた。
固まるクリム。
「はーい、それじゃぁ脱ぎ脱ぎしましょうねぇー。」
「ちょっ!?待って!!」
そしてそんなクリムの体を羽交い締めにしてお姉さん達はクリムの服を脱がし始めた。
「ホラホラ照れない照れない。」
「わっ!?ダメ!ダメぇえええ!!」
ズルンッとスパッツを剥ぎ取られるクリム。ちんぽがボロンと飛び出した。
「こんな丸見えの場所で!!恥ずかしいです~!!」
「大丈夫よ。肝心のトコは光っちゃって見えないから。」
クリムの股間に光の粒子がキラキラと纏わりつく。どうやらあの光は他人にまで伝染するようだ。クリムのちんぽがフラッシュしている。
おおよその大きさなんかは何となく分かるが、光のせいでどんなブツをしているかまでは把握できない。
それでもクリムはメチャクチャ恥ずかしそうだったが。
「ホラ、お連れのみんなも脱いで脱いで♡」
「あ、ああ……」
「思ったよりとんでもねー店だったな……」
「まさか乱交店だったとは……」
しょうがなくその場で服を脱いでいくカズオ達。
するとその瞬間――
「ぎゃあああああああああああああッ!!?」
カズオの全身がそれはもうメチャクチャに輝き出した。
「うおっ!?眩しっ!!」
「か、カズオさん!?」
「どうしたカズオ!?うわっ!めっちゃ光ってる!!」
「カズオが光に……!?」
突然の仲間の発光にスタンク達は軽いパニック状態となる。
「め、目がぁあああ!!目がぁああああ……!!」
そして等の本人であるカズオは大パニックだった。
あまりの眩しさに手で目を押さえるものの、その手すらも発光している為、むしろ余計にダメージである。
「確か
「エッチな部分に無意識に集まるんだよね……」
「つまり服を脱いだカズオは存在そのものがわいせつ物扱いって事か……」
「「「納得。」」」
「言ってる場合ですか!?か、カズオさん!大丈夫ですか!?」
「バルス!!バルスぅうう~~!!」
「バルスってなんです!?」
・
・
・
「これでよし。」
「……カズオ、お前それもう完全に不審者の格好だからな。」
「仕方ないじゃん!スタンク!眩しいんだから!!」
あまりの眩しさにこのままじゃもうセックスどころじゃなかったので、着ていた黒いローブをターバンのように目元にグルグルに巻き付ける事でなんとか光を遮断する事に成功したカズオ。
それでも全身は発光し続けているので、スタンク達から見れば、真っ白い光の中に黒いターバンだけがボンヤリと浮かんでいるように見えるのである。
軽くホラーだ。
「カズオ、お前それ前見えてんの?」
「全く見えてない。」
「ダメじゃねーか!!」
「うーん……でも何とか意識を研ぎ澄ませば……女の子の気配を探る事が……」
「できる訳ないだろ!」
「……あっちに三人!こっちに四人の女の子がいる!」
「できんのかよ!!」
チートインキュバスに転生して二年強。
カズオは目隠しをしたまま女の子の気配を探り当てるという、どうでもいい能力を身に付けたのであった。
「もしかして俺、見聞色の覇気に目覚めたのかも……!分かる!分かるぞ……!」
得意気になったカズオは女の子の気配を求めて、目隠しをしたまま移動を始めた。
傍から見れば光の中に浮かぶ黒いターバンがふらふらと徘徊しているように見えるので中々に不気味だ。
「女の子発見!」
「ひゃああああっ!?」
とりあえずカズオは一番近くにいた女の子の気配に向かって飛び掛かった。
「よーし、それじゃあまずは君に相手をしてもらおうかな。」
「や、あっ!?ちょ……!!?」
目隠しをしている為、どんな見た目の女の子なのかは分からないが、触った感じ、かなり小柄な体型の娘だという事は分かった。
カズオはそのままその娘の胸に手を這わせ、ふにふにと揉み始める。
小さな胸だ。おそらくAカップかそれ以下。
しかし、基本的に巨乳好きのカズオではあるが、貧乳の事も当然大好きなのでなんの問題もない。
「すべすべの肌……ん? これ何?羽? 光の精霊って羽生えてたっけ?」
「んぁっ♡あ、うぁんっ♡♡ちょ、ま……!んんんッ♡♡♡ か、カズオさん~~!!ボクですよぉ!」
「え゛……」
触っていた女の子から聞き慣れた知人の声がした。
女の子っぽい声であるが、この声の持ち主が女でない事をカズオは知っている。
「クリム!?うわ、ごめん!間違えた!?」
「はぁはぁ……んんっ♡ 酷いですよカズオさん……」
「お、おかしいな……女の子の気配がしたと思ったのに……」
「ひゅい!?き、きき気のせいですよ!だってボク男ですからっ!?女の子の部分なんて付いてるはずないじゃないですか!?」
「ですよねー。うーん……俺の気配察知能力はまだまだ未熟だったって事か……」
ガックリと落ち込むカズオ。するとそこに……
「あれー?この辺り、凄いたくさん光ってるー。たくさんお客さんがいるんですかー?」
「それともとってもエッチな人がいるとかー?」
カズオの光に誘われた
「ルーメンでーす♡」
「カンデラですー♡」
「わっ!わっ!わっ!?」
ルーメン、カンデラと名乗った全裸のお姉さん二人組の登場にクリムはわたわたと慌て始める。
「そ、それじゃあボクはこの辺で……」
「ダーメ♡こんなにオチンチンぴかぴか光らせちゃって、どこにいくのー?」
「は、離してぇえー!!」
クリムは逃げ出した。しかし回り込まれてしまった。
「うふふっ♡それじゃあスッゴイ光ってるターバンさんのお相手は、私カンデラがさせてもらいますねー♡」
「あ、うん。カズオです。よろしく。全然姿見えないけど……」
一ヶ所に固められたカズオとクリム。カズオにはカンデラ、クリムにはルーメンが割り当てられた。
「まま待ってください!せ、せめてカズオさんと離れた所で……」
「聞こえなーい♡」
「あああああああああーー!!」
顔を真っ赤にして、涙を浮かべながら悲鳴をあげるクリムの姿は、キラキラと輝く光の粒子のせいで誰からも見られる事はなかったという……
次話エロ。
明日予定だけど、まだ三割程度しか書けていないので明後日になるかも。