※この作品はR-18です。

童貞がインキュバス(仮)に転生したのでレビュアーズに入ります。   作:ナットーごはん

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異種族レビュアーズのエンディング曲を完全に暗記してしまった……
思わず口ずさまないように気を付けたいと思います。



演技の店へ

「くっ……放せッ!! 私達を一体どうするつもりだ!!」

 

 ここはとある盗賊団のアジト。

 そこには多数の女騎士達が地下牢にて囚われていた。

 

「ふっふっふ。囚われの女騎士にやる事といったら一つしかないだろう?」

 

 鎖で両腕を拘束され、身動きのとれなくなった女騎士に、覆面とローブで顔を隠した五人の盗賊達が近づいていく。

 そして女騎士の身に付けている胸当てを力任せに剥ぎ取った。

 

「や!? やめろおおぉ!!」

 

 装備を剥がされた事で女騎士の乳房がポロリと曝け出されてしまった。

 しかし、盗賊達はそんな事では満足できないのか、ぐふぐふと下卑た笑い声を上げながら女騎士に手を伸ばしていく。

 

「おのれケダモノどもぉッ!! 辱しめを受けるくらいなら……いっそ殺せえッ!!」

 

 地下牢に女騎士の泣き叫ぶ声が響き渡る。

 しかし、いくら声を張り上げたところで女に飢えた盗賊達の手が止まる事は――

 

「あ……あのー……かわいそうですから……やめましょうよ……」

 

――止まった。

 

 盗賊団の一人、クリムのやめましょう発言により、残りの四人の盗賊達、スタンク、ゼル、カンチャル、カズオは興醒めとばかりにハァ~っとため息をついた。

 

((((……台無しだよ……良いとこなのに……))))

 

 さて、お馴染みのスケベメンバーが何故盗賊団となり、女騎士を凌辱しているのか……

 それを語るには数時間前まで遡る必要がある。

 

 

 

 

 

 

「―――!!」

「―――!!」

 

 場所はお馴染み食酒亭。

 そこでは二人の男達が、樽ジョッキを片手に激しく怒声をぶつけあっていた。

 

「“新妻エルフとのイチャラブ新婚生活”だ!!」

「“人間魔法教師とエロエロ実技レッスン”だ!!」

 

 周囲の客らが「うわー……」とドン引きしている中、二人の男は気にせず言い合いを続ける。喧嘩の内容は好きなサキュバスムービーについて。

 前にも似たような喧嘩をしていたなこの二人は~と、同じ席についていたカズオはリンゴジュースを飲みながらデジャヴを感じていた。

 

「抜けるサキュバスムービーと言えばエルフものに決まってるだろうが! 登場する姉ちゃんは全員綺麗だし、そこに新婚シチュというエッセンスを付け加える事でとんでもないエロスがだな……!」

 

 エルフものサキュバスムービーを押しているのは無精髭を生やした人間の男性。

 スタンク。

 

「バカ野郎! 何で態々おかんより年上の女優が出てる映像で抜かなきゃならんのだ! 鉄板は人間、それも女魔法教師ものに決まってるだろ! 何故分からない!!」

 

 人間ものサキュバスムービーを押すのは200歳を超える金髪エルフの青年。

 ゼル。

 

 悲しい性癖のすれ違いだ。ちなみにサキュバスムービーとは、エロ動画の事である。

 

「何が人間女魔法教師だ!! 人間よりエルフの方が魔力あんだろ!? それなのに一体何を教わるってんだ!」

「それを言うなら新妻エルフってなんだよ!? 500歳超えといて新妻て、笑わせんな!!」

 

 バチバチと睨み合いを続けるスタンクとゼル。

 そんな二人の矛先は、やがて同じ席で飲んでいたもう一人の男へと向けられる。

 

「おいカズオ!お前はどう思う?」

「カズオはどっちのサキュバスムービーの方が良いと思う?」

 

 スタンクとゼルはお互いにお気に入りのサキュバスムービーの入った記録水晶(クリスタル)をグイグイとカズオの頬に押し付けた。

 嫌な板挟みだなと、カズオは眉を顰める。

 

「知らんし! てか人間エルフ論争はこの前やったでしょ。何でまたぶり返してんのさ?」

「チッチッチ。違うぞカズオ。今回は種族に対しての論争じゃない。」

「そう! 今回はシチュエーション問題だ!」

「は?」

 

 二人の分かってないな~的な表情に少しイラッとするカズオ。

 

「いいかカズオ? いくらめっちゃ美人でめっちゃタイプなお姉さんが相手でも、シチュエーション次第では抜けなかったりするだろ?」

「そうかな?」

「そうだよ。ほら、例えば人魚とか。」

「あー……」

 

 人魚とは、上半身が人間で下半身が魚の種族の事だ。

 人魚の繁殖方法は魚類と同じ、体外受精。要するに女の子が卵を産んで、そこに男が精子をぶっかけるといった方法で子作りをする。

 なので人魚のサキュバス店に行った人間(ヒューマン)タイプの種族はほぼ確実にドン引きする事となるのである。カズオもちょっと引いた。

 

「つまりだ、俺達はただ可愛い女の子を求めるだけじゃなく、どういうシチュエーションが一番エロいのかも考えなければならない!!」

 

 グッと握り拳を作って力説するスタンク。近くで給仕をしていたメイドリーが蛆虫を見るような視線を向けてきているが、そこはあえて気が付かないフリをした。修羅の目だ。

 

「シチュエーションてのは確かに大事だね。ボクもそれにはちょっと拘りがあるよ。」

 

 そのまま話をしていると、近くの席で酒を飲んでいたハーフリングの青年、カンチャルが興味深そうに椅子をこちらに向けてきた。

 

「へー。カンチャルはどういうシチュエーションが好きなの? だいたい予想はつくけど……」

「ボクはやっぱり凌辱シチュ。余裕ぶってる女の子を無理矢理犯して、最終的には足腰立たなくなるまで責めつくしたいな。」

 

 ニヤリと嗜虐的な笑みを浮かべるカンチャル。

 子供のような容姿をしてるくせに彼はドが三つ付くくらいのSなのだ。

 

「SMものも嫌いじゃないが、ここはやっぱりイチャラブHだろう。これは鉄板。外れようがない。はい決定。」

「スタンク、確かにイチャラブは鉄板だが、それでも女教師シチュはいいぞ。美人魔法教師が魔法を教えてくれる時の声! 良い感じに魔力が混ざって匂いたつような色気がだな……」

「魔力フェチのこだわりなんか知るか!! ゼル!! イチャラブこそ正義だ!!」

「イチャラブよりも凌辱だって。なまじ愛情があるとプレイが手ぬるくなっちゃうからさ。」

「鬼畜ハーフリングは黙ってろ!!」

「何だと!?」

 

 女三人寄れば姦しいと言うが、男が三人集まっても喧しい。

 ぎゃーぎゃーぎゃーと騒ぎ立てるスタンク、ゼル、カンチャルにゴンッゴンッゴンッと怪鳥(メイドリー)から鉄拳がプレゼント。

 騒いでいなかったカズオは許された。セーフである。

 

「あんた達がどんなお店で遊ぼうと自由だけど、ここは食べて飲む場所なんだから。そういうヘンな話は極力声を潜めなさい!」

「「「はい……」」」

 

 メイドリーはぷんすか怒りながら奥へ引っ込んでいった。

 

「いてて……でまあ、シチュエーションの話だが。」

「懲りないな、スタンク。」

「いや、カズオの意見をまだ聞いてないなと思って。」

「俺?」

「ああ、ぶっちゃけお前は何が好きなんだ? イチャラブか? 女教師か? SMか?」

「うーん……そうだなぁ……」

 

 カズオは腕を組んで自分の好みについて考える。

 すると、近くで給仕の仕事をしていた約二名(クリムとメイ)がめちゃくちゃ聞き耳を立ててきた。

 カズオは気がついていないが、スタンク達から見ればバレバレである。どんだけこいつらカズオの好みが気になるんだよ。

 

「そうだね。俺は可愛い女の子とエッチできれば何でもいいけど、強いて言うなら……」

「「「強いて言うなら?」」」

「一番抜けるシチュエーションは、“子作りエッチ”かな。」

 

「「はうっ!?♡♡♡♡♡」」

 

 自分の性癖を暴露したカズオ。その瞬間、約二名(クリムとメイ)は自分のお腹を押さえてうずくまった。

 思わずカズオの子供を孕ませられるというシチュエーションで妄想してしまったのだ。二人とも目がハートになっている。

 

「メイちゃんがそうなるのは百歩譲って分かるとして、クリム、お前は男なんだから妊娠は無理だろ。」

「な、ななっ!?何の事ですかスタンクさん!!?」

 

 キュンキュン唸る臍の下を押さえるクリムを見て、スタンクは心の底からドン引きした。

 

「というかカズオ、子作りって……随分とまあディープな所に踏み込んだな。」

「そう? 男なら当然の欲求じゃない?」

「それはそうかもだけど。でも実際サキュバス店で女の子妊娠させちゃったら大問題だろ。」

「あはは、まあそこは仕方ないとこだよね。妄想でカバーだよ。」

 

 前世では子孫を残す事なくお亡くなりしてしまったカズオ。女の子を孕ませてみたいという欲求は人一倍強いのだ。

 だからこそ、カズオは女の子の中で射精、種付けする瞬間が大好きなのである。

 

「やっぱ人によって好きなシチュエーションも変わってくるんだな。」

「まあどんなシチュでも良い感じにエロけりゃだいたい抜けるけど。」

「それは違いない。」

「せやな。」

 

 男達はエール+リンゴジュースを飲みながら染々と頷いた。

 何だかんだ言いつつも、相応にエロければどんなシチュエーションだろうと彼らは抜けるのだ。

 

「そういえばさ、最近イイ感じのイメージサキュバス店を見つけたんだよね。」

 

 エールをごくりと飲み干して、カンチャルがふと思いだしたかのように口を開いた。

 

「イメージサキュバス店?」

「どんなの?」

「まだ行った事はないんだけど、《おかしらのアジト》っていうね、盗賊のアジトに捕らえられた女の子に対して、こっちは盗賊になりきってエッチできるっていうイメージ店。」

 

 Sっ気が強いカンチャルがいかにも気に入りそうな店だ。

 しかし、なりきってエッチとは中々に楽しそうな店であると、スタンク、ゼル、カズオはそれぞれ目を輝かせた。

 

「なるほどなるほど。」

「悪くないな。」

「面白そう。」

「でしょ? 良かったらレビュー書きにがてら皆で行ってみない?」

「「「おおっ!!」」」

 

 あれだけ言い争っていた四人の意見がピタリと一致。やはり最後に勝つのはエロなのだ。

 そうして男達は今宵も己の欲望を満たす為、サキュバス街へと旅立つのだった……

 

 という訳で、

 冒頭の一場面へと繋がるのである。

 

 

 

 

 

 

「あ……あのー……かわいそうですから……やめましょうよ……」

 

 覆面ローブ衣装に身を包み、申し訳なさそうにうつむいてしまったクリムを見て、スタンクはハァ……とため息をつく。

 

「……おいおいクリム。ここはこういう店なんだぞ?」

「は、はいスタンクさん……それはまあ分かっているんですけど……なんだか悪い事してるみたいで……」

 

 イメージサキュバス店、《おかしらのアジト》。

 地下牢に捕らわれた女騎士(という設定のサキュ嬢)を盗賊になりきって犯せるという店。……なのだが、根が真面目で心優しいクリムはイマイチ盗賊役になりきれないでいるのであった。

 

「だ、大丈夫ですから……ちゃんと演技ですよー? ほらー。」

 

 そんなクリムを見て、捕らわれの女騎士を演じていたサキュ嬢の一人が、慌てて鎖から手を離す。そして両手をひらひらと振って自らの無事をアピールした。

 あくまでイメージプレイの店なので、嬢達も本当に縛られている訳ではないのだ。

 

「いいからキミは演技続けるの!」

「はーい、ごめんなさーい……」

「……」

 

 なんというか、客側も嬢側もわりとグダグダだった。

 

 その後も、一行は盗賊団になりきって色々楽しんでいくのだが……

 

だーかーらァ!! わかる!? キミは囚われた騎士だよ!? 絶体絶命の状況でも心だけは屈しないぞって、精一杯の勇気で抗ってるの!! そういうのが大事なの!! 分かる? 分かるよね? ねえっ!?」

 

 演技にうるさいカンチャルが棒読みの嬢にぶちギレたり……

 

「オラ見ろ!! 一見可愛く見えてもこっちの方は全然可愛くないんだぜ!!」

「肉剣陥落させられたい騎士様はどいつだ!?」

「なぁああ!? スタンクさんゼルさん何するんですかーー!!!」

 

 悪ノリしだしたスタンクとゼルがクリムのローブをめくり上げて嬢達に天を目指す巨根(てんしちんぽ)を見せつけたり……

 

「ふぁあああッ♡♡♡もう我慢できないッ♡♡」

「はやくおちんぽくださいッ♡♡♡」

「こんな拷問耐えられない~~ッ♡♡♡」

「ワオオオ~~ンッ♡♡♡」

「………ッ♡」

「いや、ちょこっと体撫でただけなんだけど!?」

 

 カズオの媚薬魔力で、嬢達の方がもう我慢できなくなったり……

 

 とまあ、段取りは非常に悪かったが、盗賊なりきりプレイは概ね楽しめたと言えるだろう。

 サークルやコンパなんかではしゃぐ大学生とかのノリに近い。

 

「おー、盛り上がってんなー。よーし、その騎士共はお前らにくれてやる! 好きにしなッ!!」

 

 最後に、盗賊団のおかしら役、ウリゴ店長が現れて尋問(おあそび)タイムはここで終了。

 あとはお待ちかね、本番エッチの時間だ。

 女騎士役のサキュ嬢の中から気に入った娘を一人選び、個室に連れ込んで好きにするのだ。

 

(さーて、どの娘にしようか……)

 

 ようやくのご指名タイム。カズオはニセ物の手錠で捕らえられている嬢達を舐めるように見渡した。

 今この檻の中で捕らわれている女騎士は、人間、エルフ、ミノタウロス、犬獣人、ハーフリングの五人だ。

 

 それぞれ特徴を言っていくと、まず人間女騎士はスタイル抜群の茶髪の美女。演技力はかなり高く、本人いわく元・女優志望らしい。

 

 エルフ女騎士は、幸薄そうな顔をした美女で、かなりのコスプレ好き。

 

 ミノタウロス女騎士は、胸が物凄く大きな美女……なのだが、演技力が壊滅的で、ちょくちょくカンチャルに怒られていたのが印象的だった。

 

 犬獣人女騎士は、ケモ度六割くらいのお姉さん。クリムの事を可愛いと言ってた。

 

 最後にハーフリング女騎士だが、その容姿は9~10才程度の小さな女の子にしか見えない。しかし、この世界では見た目幼女で中身大人な合法ロリ種族が結構いるので、女騎士の格好をしていてもそこまで違和感がある訳ではなかった。

 さらに付け加えるのなら、演技力は嬢達の中でも断トツで、唯一カズオからのお触りに声をあげなかった娘でもある。我慢強い。

 

 

 ……さて、この中から一人を選ぶのだが、演技力を抜きにすれば正直みんな可愛いので迷ってしまう。

 

「じゃあ俺は人間の娘で。」

「んじゃ俺はエルフの娘で。」

 

 迷っていたらスタンクとゼルが先に決めてしまった。それは別にいいのだが、スタンクが人間、ゼルがエルフの方を選んだ事にカズオは少し驚いた。

 

「なんで二人とも自分と同じ種族選んでるのさ? スタンクはエルフ好きで、ゼルは人間好きだったはずでしょ?」

「いや~、まあ基本的にはそうなんだが、たまにはな?」

「年齢さえ普通なら、同族もまたいいものだ。」

 

 要はケースバイケースらしい。ころころ変わるこだわりだ。

 普段よく対立し合ってるくせに、こういう時だけは気が合う二人なのだ。

 

「まあ別にいいけど……カンチャルは誰選ぶ? やっぱりカンチャルも自分と同種族のハーフリング?」

「いや、ボクはミノタウロスの娘にするよ。」

「へー、そりゃ何でまた。」

「一番演技が下手くそだったからね。演技指導もかねて、ちょっとお仕置きしてやるよ。」

 

 くくくと笑うカンチャル。ドSの瞳だ。

 残ったのは犬獣人とハーフリングの二人。

 

「それじゃあ俺はハーフリングの娘を指名しようかな。今まで抱いた事のない種族だし。」

「じゃ、じゃあボクは獣人のお姉さんで……」

 

 という訳で……

 スタンク、人間の娘。

 ゼル、エルフの娘。

 カンチャル、ミノタウロスの娘。

 カズオ、ハーフリングの娘。

 クリム、犬獣人の娘。で5ペアが完成。

 

 五人はそれぞれ嬢を引き連れ、個室へと向かっていくのであった。

 

 

 




次話エロ。
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