童貞がインキュバス(仮)に転生したのでレビュアーズに入ります。 作:ナットーごはん
「ぷはぁ……!」
ここは冒険者達が屯する酒場、
そこで大ジョッキサイズの樽グラスに入ったリンゴジュースをイッキ飲みする男がいた。
カズオである。
「あ、メイドリーさん。リンゴジュースおかわり!」
「はいはーい。」
空になったジョッキを持ち上げ、この店のウェイトレスにおかわりを注文するカズオ。
――カズオがこの世界に転生してから早“2年”の月日が経っていた。
当初の不安はどこへやら。
今ではすっかりこの世界にも馴染み、こうして酒場にも通えるほどの立派な冒険者となっていた。
「だから、お前の女の趣味はおかしいんだって!」
「違う!おかしいのは人間の方だと俺は100年言い続けている!」
そんなカズオと同じ席で酒を飲みながらお互いの主義主張をぶつけ合う二人の猛者がいた。
喧嘩の内容は500歳エルフと50歳の人間……どちらのサキュ嬢が可愛くて抱けるかだ。
カズオはそんな二人のやり取りを聞きながらリンゴジュースの到着を待っている。
「エルフは何歳だろうと可愛いだろ!何が不満だ!」
500歳エルフを押しているのは無精髭を生やした人間の男性。
スタンク。
カズオがこの世界に転生してきた時に初めて知り合った現地人であり、初めてのサキュバス店をおごってくれた人でもある。
凄腕の冒険者剣士であり、今ではカズオの冒険者仲間の一人でもある。
趣味はサキュバス店巡り。
「マナが腐ってんだろ!分からないのか!」
50歳人間を押すのは200歳を超える金髪エルフの青年。
ゼル。
こちらも冒険者仲間の一人であり補助魔法が使える弓使いだ。
趣味はサキュバス店巡り。
「マナなんて分からねえよ!」
「分かれよ!」
「はいカズオくん。おかわりよ。」
「ありがとメイドリーさん。……はぁ~やっぱこれだな!」
額をぶつけ合わせて喧嘩する二人を尻目にカズオは届いたばかりのリンゴジュースに舌鼓を打つ。
酒場なのに酒は飲まないのかって?
カズオは下戸なのだ。
「おいカズオ!お前はどう思うんだ?」
「え……?」
「500歳エルフと50歳人間。カズオはどっちの方が良いと思う?」
「え、えっと……」
不意に二人の喧嘩の火種がカズオにも飛び火した。
こっちに振るなよ。仲良くケンカしててくれよ……
言い淀むカズオにスタンクとゼルが詰め寄って来た。
「もちろん500歳エルフだよな?」
「いいや!50歳人間だよな?」
「は、はは……どっちかな……?」
凄い剣幕の二人を見て、カズオは返事を曖昧にしてお茶を濁す。今飲んでいるのはリンゴジュースだが。
「……なんだよ。インキュバスのくせにハッキリしないな。」
「ようし、こうなったら他の奴らにも話を聞いて、白黒ハッキリつけようじゃねぇか!おーいブルーズ!カンチャル!」
「「ん?」」
近くの席でエールを飲んでいた獣人のブルーズとハーフリングのカンチャルに声がかけられた。
一体何をしようというのか。
「お前らもサキュバス街で毎晩遊んでるよな?」
スタンクのそのセリフにブッと飲んでいた酒を吹き出す二人。
そりゃ酒場のど真ん中、公衆の面前でそんな事言われたら誰だって吹いてしまう。カズオも吹いた。
近くにいたウエイトレスのメイドリーが白い目をしてこっちを見ている。
「お、おいバカ!」
「酒場でそんな大声で!」
「うるせえ!細かいこと気にするな!それよりお前ら、レビューを書け。点数もだ!」
「テーマは500歳エルフと50歳人間のサキュ嬢についてだ。」
そう言ってブルーズとカンチャル、そしてカズオにも紙を渡すスタンクとゼル。
紙を受け取った三人は渋々レビューを書き始めた。
500歳エルフと50歳人間。
カズオはう~んと記憶をたどる。
500歳エルフは転生して最初に抱いたサキュ嬢なので思入れ深い。今でもちょくちょくあの店には出向いている。
そして50歳人間。カズオが初めてゼルに会った時に連れていかれたサキュバス店がそういうお店だった。
長寿種族であるエルフにとって、50歳人間はマナが若々しくてエロいんだと。
人間をやめたカズオも一応はマナを感じとる事はできるのだが、若いマナと年寄りのマナの違いは正直よく分からない。
なのでおばさんな見た目の人はどうしてもおばさんとしてしか見られない
そんな事を考えながらレビューを書いていく。
―――――――――――――
チートインキュバス。カズオのレビュー。
●エルフ500歳くらい
エルフの特徴はとにかく皆美人だという事。それと人間と比べてアソコがよく締まるというのも特徴かな。耳の感度がよろしくて触ってるだけでも楽しい。年取ったエルフは魔力が腐り始めるとかよく聞くけど俺には正直それがよく分からない。だから若いエルフだろうが年寄りのエルフだろうが俺は関係なく抱けちゃうな。長く生きてるからテクニックも凄く、仲良くなったらピロートークで人生相談とかにも乗ってもらえる。
8点
●人間50歳くらい
まあ見た目は普通におばさんだけど綺麗な人なら俺は一応熟女も抱ける。サキュバス店にいるような人は美熟女が多いのでそこはやや評価ポイントかな。だけどどうせ抱くならやっぱり若い女の子の方がいい。エルフの場合は若くても年とってても皆綺麗で可愛いけど、やっぱり人間は年を取ると色んなところが垂れてきたり、たるんだりしてくるからね。わざわざ金払ってまで抱きに行きたいとは思わないかな。
4点
―――――――――――――
「ほい。」
書けたレビューをスタンクに渡す。ちょうど全員書けたみたいだ。
全員の点数を比べてみると……
エルフ500歳
スタンク ・9点
ゼル ・0点
ブルーズ ・5点
カンチャル・2点
カズオ ・8点
合計点数『24点』
人間50歳
スタンク ・2点
ゼル ・9点
ブルーズ ・7点
カンチャル・3点
カズオ ・4点
合計点数『25点』
結果、僅差で50歳人間の勝利となった。
「しゃー!!」
「なん……だと……」
ガッツポーズを決めるゼルに対しスタンクは膝から崩れ落ちていた。
男と男の譲れない戦いはゼルに軍配が上がったようだ。
「な?エルフの方が評価悪かっただろ?」
「くそっ……!たった一点の差で……」
この結果を見てゼルはドヤ顔、スタンクは古代ローマ人が初めてテレビを見たときのような、全くもって意味が分からないといった表情をしている。
まわりにいたお客達がカズオ達の書いたレビューを覗き込み、なるほどなるほどと唸っている。
「あ、そういえば俺、ミツエさんとの約束があるんだった。じゃーなー♪」
勝利の美酒に酔いしれるゼルはそのまま勝者の店である50歳人間のいるサキュバス店を目指す為に食酒亭を出ていくのであった。
それにしても、と。
唖然としているスタンクを尻目にカズオは皆の書いたレビューを手に取り再度中身を確認する。
なるほど。こうして見ることで他人が、そして自分がどういった感覚でサキュ嬢を見ているのかがよく分かる。
「人間は見た目重視、エルフはマナ重視……獣人は臭いなんかも気にすると……」
なかなかどうして面白い。
この一件をきっかけに、彼らのレビューはこの酒場でのちょっとした名物となり、ありとあらゆるサキュバス店をレビューする異種族レビュアーズが生まれるのだが……
それはまだもう少し先のお話……
~~オリ主のプロフィール~~
名前:カズオ
種族:チートインキュバス
性別:男
見た目:銀髪赤目のイケメン。細マッチョ。神様に頼んで作ってもらった体なので少し神様の趣味も入っている。身長はゼル以上スタンク未満。ツノを含めればスタンクよりも高い。服は黒系のものをよく愛用している。
種族:神様いわく基本はインキュバスだが、色んな種族の遺伝子を寄せ集めしているのでほとんど新種の種族らしい。名乗る時面倒なのでカズオは自分の事をただのチートインキュバスだと自己紹介している。
戦闘力:魔法攻撃タイプ。全属性の攻撃魔法を扱える。肉弾戦も出来なくはないが、化け物相手に近づいて攻撃するのは怖いので接近戦は味方に任せて自身はひたすら遠くの方から攻撃魔法を撃っている。魔法を撃つ時「メラゾーマ!」とか「イオナズン」とかよく叫ぶ。
性格:前世は日本人でその記憶を持ったまま転生したので基本的には常識人(?)。ノリは良い方だが争いは嫌いなので都合が悪くなるとよく笑って誤魔化す。転生初日にスタンクにサキュバス店をおごってもらい、今ではすっかりサキュバス店にハマってしまった。
精力:カズオの要望に応えるために神様が一番気合いを入れて作った箇所。とにかく絶倫で、おそらく一日に百発以上は出してもまだまだ平気。さらにカズオの体液には媚薬成分が含まれており、行為におよぶと120%の確率でサキュ嬢をイキ狂わせる事ができる。
アレ:基本クソでかいが嬢に合わせてサイズを変える事も可能。便利。
はいお疲れ様です。
基本ここからは原作、またはアニメに沿って進めてイクかと思います。
次話は明日投稿予定。天使出るよ。