※この作品はR-18です。

幽霊との甘い生活!幽霊や妖怪、カッパにトイレの花子さんや雪女、更には人魚、座敷童子までみんなまとめて面倒みちゃう。だってみんな可愛い女の子だから。   作:EMO

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狼女2

 関西空港に二人の男が降り立った。

 一人は銀髪の大男で二メートルは有りそうな身長で筋肉質だ。

 一人は白髪ながらまだ若そうで、銀髪よりは背が低いが世界の平均身長よりは高い。

 

「ここか……

 この地にオーブが……。

 早速だが探すぞ」

「お待ち下さい。

 この地を守護しておるものに許可を貰わねばなりません」

 白髪が銀髪を諫める。

「仕方ないな、ではまず守護者の元へ向かうか」

「はっ! 

 まずはここからさほど遠くないサヌキと言う場所から……」

「ま、待てっ。

 まずは、と言う事は何人かいるのか?」

「はい、サヌキとダザイフとトキオ合わせて三名です」

「めんどくさいから勝手にやったらダメか?」

「構いませんが、既に我等がこの国に入ったのは先方も存じてる筈。

 人間とのこれ以上のトラブルを避ける為にもバックアップは大切です」

「分かった……」

 銀髪が項垂れて白髪に着いて行く。

 

 

 サヌキにて……。

『ああ、構わんっ! 

 チヒロの了解だけはとれよ』

 一言で終わった。

 

 

 ダザイフにて……。

『どうぞ、好きにして下さい。

 チヒロさんの許可は貰って下さいね』

 また一言で終わった。

 

 

「どうなってるんだ? 

 二人共にかなりの霊格がある守護神だと思うが、二人から敬れるチヒロとは何者だ?」

「分かりませんが、トキオにいるそうですからいずれ会えるでしょう」

 

 

 

 ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

 ピンポーン

 

『はぁーい』

 ガチャ

「こちらはマサカド様の住まいでよろしいでしょうか?」

『あっ、お父さんに? 

 此処には住んでませけど今は居ますよ。

 どうぞ』

 チヒロが来客を家に入れる。

 来客は二人の外国人と見受けられる男だ。

 銀髪と白髪の二人だ。

 

『お父さん、お客様』

『おう? 

 客?』

 ソファでゲーム機のコントローラーを握っていた将門が顔を上げる。

『せっかくいいところだったのに……。

 シンよ、セーブしてくれ』

「はい」

 

 チヒロが案内した客がリビングに入り将門の正面のソファに座る。

 

「マサカド様、お目に掛かれて光栄に思います」

 白髪が先に挨拶する。

『ああ、そう言う堅苦しいのは無しだ。

 用件を言ってくれ』

「はい……」

「先は私が……」

 白髪の言葉を銀髪が継ぐ。

 

「実は…………」

 銀髪は人狼族の長で、フェリック、白髪はその従者でヘンリーと言った。

 

 人狼族は元々ドイツの山奥の深い森の中で狼として生活していたが、ある日密猟者に人狼族の村が襲われた。

 人狼数人と狼が殺され、村の宝のオーブが奪われた。

 オーブは人狼族が代々魔力……又は、霊力……を注ぎ込んで作った魔力溜まりだ。

 見た目は直径十センチ程のルビーの玉に見える。

 直径十センチのルビーってだけでも相当なお宝だと思うが、それが盗まれた。

 

 血相を変えて世界を探し回った結果、最終的にこの日本に来た事まで突き止めたそうだ。

 

 ここ数ヶ月の世界各地での狼達の異常行動はこのオーブに起因していた。

 

 人狼族をリーダーとした狼族、狼は仲間を大切にする。

 その神にも等しい人狼族の宝であるオーブが人間に奪われたのだ、人間に対して敵意を露わにした狼達が人間達に向かって攻撃したのだ。

 最初は狼達が優勢だったが、多勢に無勢で次第に狼達が劣勢になった。

 人間側も希少動物である狼の絶滅を願うのでは無く元いた場所に帰って貰うように誘導して現在は落ち着いている。

 世界各地に居る人狼族もひとまずは引き様子を見ている段階だ。

 そして、人狼族の長であるフェリックがオーブを取り戻す為に日本まで来た。

 

 そのオーブを取り戻す為には多少の暴力行為が発生する可能性があり、これ以上人狼と人間が争えば人狼側が殲滅される事は火を見るより明らかなので、この日本の守護神である将門に許可と保護を依頼しに来たのだった。

 

『それで、オーブの有りかは分かってるのか?』

「いえ、まだ分かっていません。

 だいたいオーブが何故日本にあるのかさえ分かっていないのです。

 オーブを探して世界各地を巡り、裏オークションから日本でオーブを処分するらしいと聞いただけですから」

『ふむ……チヒロ、どう思う?』

 将門がチヒロに向って意見を問う。

「なっ! 

 チヒロっ? 

 貴女がチヒロ様ですかっ?」

『そうだけど? 

 何? 

 私って有名人?』

 チヒロがテレテレしている。

「はい、ここに来る前にサヌキやダザイフでチヒロ様に挨拶しろと……」

 フェリックがかしこまり目の前の妊(・)婦(・)に注目した。

 

『ねえ、そのオーブってコレの事?』

 チヒロが大きなお腹の服を捲りお腹を露出させる。

「はいぃ?」

 チヒロのお腹には深紅の巨大な珠が引っ付いていた。

 盗まれたオーブとは全く違う大きさだ、バレーボールいや、バスケットボールくらいの大きさがある。

 

 オーブであるならば有り得ない大きさだ。

 本来のオーブは人狼の代々の族長が魔力を注ぎ込みやっとあの大きさにしたのだ。

 それが一気に目の前の深紅の珠の様な大きさになる事はあり得ない。

 しかし……オーブの気配はある……。

 このような目の前にあったのに気が付かなかったのか? 

 オーブの質が変わったのか? 

 

「す、少し触っても?」

『いいけど、優しくね』

 まるで本当の妊婦みたいだ。

 

 フェリックが恐る恐る深紅の珠に触る。

 ピクッ

 珠が脈動したような気がした。

 

 伝説では充分魔力を貯めたオーブから次代の王が産まれるとある。

 

 しかし……。

 

「ありがとうございます。

 オーブの気配はありますが……何か違うような……。

 しかし、この珠がオーブとして何故チヒロ様の元に……? 

 それに何故ここまで大きくなったのでしょうか?」

 フェリックの疑問も当然である。

 

『えっ……それは……』

「ま、まあ……」

 シンとチヒロが顔を見合わせて言いにくそうにする。

 

『まあ、珠はチヒロに献上されたのだ』

 将門が説明を引き継いでくれた。

 

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