※この作品はR-18です。

幽霊との甘い生活!幽霊や妖怪、カッパにトイレの花子さんや雪女、更には人魚、座敷童子までみんなまとめて面倒みちゃう。だってみんな可愛い女の子だから。   作:EMO

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SS 母来たる2

 あっさりとチヒロを認めた穂乃果をシンは信じられない思いで見ていた。

 

 それはそうだ、今までのシンに対する過干渉は普通ではないから…。

 

 まあ、普通がどんなものかはよくわからないが。

 

 どちらにしろ、今の穂乃果の態度は腑に落ちない。

 

「母さん…本音は?」

「人間の女に取られるくらいなら幽霊で手を打つわ…。」

 つい言ってから、しまったと口に手を当てるがもう遅い。

 

『あはははっ!

 シンのお義母様らしいわっ!』

 驚いた顔をしていたチヒロが笑い出した。

 だがシンには気に入らない。

 

 チヒロを誰かの代わり見たいな言い方に…。

 

「母さん、俺はチヒロを本気で愛してるんだ。

 他の人とは比べて欲しくない。

 ましてや、他に人を選ぶなんて考えた事ないからな。」

 目を丸くしてシンとチヒロを見比べた穂乃果が涙目になった。

「私のシンちゃんが大人になっちゃったよー!

 うぇぇーんっ!」

 おもっいっきり泣き出した…。

 

 

 

 ひとしきり泣いた後に穂乃果がチヒロに向かう。

「チヒロちゃん、ごめんなさいね。

 あなたを軽く扱った訳ではないのよ。

 でもね、人に取られるくらいなら幽霊にって思ってしまったの。

 だって幽霊や妖怪って人間より魂が純粋だからシンの本当を分かってくれると思ってるから…。」

 

 穂乃果は、この幽霊のチヒロがシンの為になると判断した。

 息子であるシンからの惚気は本物だ。

 この二人は切っても切れない関係なのだろう。

 

 穂乃果はそう判断した。

 

 この娘ならば嫁姑の鬱陶しいやりとりも無くて良さそうだし…とも…。

 

 

 

 ピンポーン

 

 ガチャ

 

 そんな時にドアホンがなり勝手に入ってくる人がいた。

 

 花子だ。

 

『シン様、さっき人を案内したんですが、もう帰られました?』

 リビングに勝手に入って来るなり花子がシンに抱きついた。

 

 穂乃果の目の前で…。

 

 花子の行為はチヒロも認めているので何時もの事ではある…穂乃果がいなければ…。

 

「シ…シンちゃんっ!

 さっきチヒロちゃん一人って言わなかった?

 この人は誰っ?」

 穂乃果が震える手で花子を指差した。

「えーっと、この人は元トイレの花子さんです。

 今は隣にすんでる。

 花子、紹介するよ。

 俺の母親だ。」

『ふえ?

 お義母様?

 いらっしゃったのに気付きませんで、すみません。

 花子です。

 ふつつか者ですが宜しくお願い致します。』

 花子がシンから離れて座り直しお辞儀する。

「も…もしかしてこの娘ともお付き合いしてるの?」

「うん。

 お付き合いと言うかお突き合いと言うか…。」

 シンが微妙に下ネタを絡ませる。

「私のシンちゃんが…大人の階段を三段飛ばしで上がってる…。」

 穂乃果が茫然として呟く…。

 

 

 ピンポーン

 

 チヒロが玄関に向かう。

『シン居る?』

 玄関から元気な雪花の声が聞こえる。

『入っていい?』

『いいけど、今来客中だから失礼の無いようにね。』

 チヒロが雪花た(・)ち(・)をリビングに案内した。

 

 リビングに雪花と深雪さんと白雪さんが入って来た。

 

『お邪魔します。

 シン、お母さんとおばあちゃんが遊びに来たの。

 シンに会いたいって…。』

 

「あ…あの…。

 シンちゃん?

 この方達は?」

 薄々感づいているのだろう、が確認しなければならない。

 殆ど三姉妹にしか見えないのにお母さんとおばあちゃんと言うこの娘らの事を…。

「うん。

 雪女の雪花に、深雪さん、白雪さんだよ。」

『シンよ、さん付は他人行儀だからやめてくれ。

 白雪と呼び捨てにしてくれ。』

 白雪さんがモジモジしている。

『そうよ、私も深雪と呼び捨てにして下さいね。』

 深雪さんもモジモジしている。

『へへっ!

 私は最初から呼び捨てだもんね。』

 雪花が嬉しそうだ。

 

「シンちゃんっ!

 この人たちとも?」

 穂乃果の声が裏返ってる。

 

 シンが頷く。

 

「全員と?」

 

 シンが更に頷く。

 

 不意に穂乃果が気を失った…。

 

 

 

 穂乃果が目覚めたのはシンのベッドの上だった。

 外はもう暗くなっていた。

(嗚呼っ!

 シンちゃんの匂い…。)

 枕をクンカンしていると、チヒロが寝室に入って来た。

『あっ、目覚められました?』

「そうよね、あれが夢だったら…なんて思ったけど現実なのよね…。」

 

 穂乃果が寝室からリビングに向かうとテーブルの上には料理が並べてあり、花子と雪女一家とシンが周りに座っていた。

「やっと目が覚めたんだ。

 俺、お腹が空いたよ。

 早く食べよう。」

 何時ものシンが居る事に穂乃果は安堵した。

 

(そうよね、この人達は人間では無いけどシンちゃんを愛してくれてるんだわ…私と同じ様に…。)

 

 この日の夕食はみんなで楽しく食べた。

 穂乃果と白雪が意気投合して酒を飲み交わしながらシンの子供の頃の話をしていた。

 

 

「また来るわね。

 チヒロちゃん、シンちゃんを宜しくね。

 白雪も…。」

 翌日、穂乃果が帰っていった。

 白雪からお土産に霊糸の反物を貰って。

 

 

 穂乃果が霊糸の反物の価値を知るのは随分後になってからだった。




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