幽霊との甘い生活!幽霊や妖怪、カッパにトイレの花子さんや雪女、更には人魚、座敷童子までみんなまとめて面倒みちゃう。だってみんな可愛い女の子だから。 作:EMO
「か……神さま……」
マキが呟く……。
コイツがマキをあんな目に合わせた奴か……。
『おい、お前……どうやって我の守護紋を破った?
並の人間には不可能な紋だぞ?
お前……何者だ?』
「いや、別に……。
触ったら少しピリッとした程度だったぞ?
守護紋なんて大層なもんじゃないだろう」
だいたい、マキを長年苦しめたんだから呪い紋だろう。
『ピリッとした程度?
お前、その程度ですんだのか……。
面白いっ!
よしっ!
気が変わった。
花嫁は貰って行く。
取り返したければ俺の元まで来い。
ちょっとした趣向を考えた……。
ではな……』
一方的に話し、勝手に決めてから神は消えた……。
俺の横にいる筈のマキと共に……。
現状を確認出来るまで落ち着いてからホテルを出て、会社に戻り会長を交えてマキが消えた経緯を説明した。
マキが拐われた事は腑が煮え返る程だったが、辛うじて耐えた。
奴は俺の元に来いと言ったんだ……。
行ってやるよ……。
神だろうが知ったこっちゃない、マキを取り戻すならなんでもやってやる……。
「シンよ、お前の見た神は顔から全て靄が掛かってたのだな?」
「はい、辛うじて人の形かな? って思う程度でした」
「そうか……」
レイジさんが俺に聞いてから黙り込んでしまった。
『多分、マキさんは故郷の村にいるわね。
神事をした所に降りた神ならそこを根城にしてるはずよ』
シズヨさんがアドバイスをくれた、有り難い……。
何処に行けばいいのかに頭が回らなかったから……。
「神か……神さまって、何が苦手なんだろう?」
アカリの疑問も尤もだが、相手がどんな神かも分からないので対処のしようがない。
家に帰ってからチヒロに相談してみた。
『ねえシン、神って何人いると思う?』
「うーん……分からない……」
『正解よ』
???
『神ってね、至る所にいるの。
あれって言葉の揶揄ではなくって本当の事なのよ。
例えばね。
ある人が病に掛かって病を治す為に何処かの神に祈って病が治った。
その人が何処かの神を有り難がって信仰すると何処かの神が病を治す神として定着するの。
シンが出会った妖怪達も信仰する人からしたら神なのよ』
「じゃあ、俺がチヒロを神様と思ったらチヒロは神様になるのか?」
『そう言う事』
「まぁ、尤もチヒロは俺だけの女神様だけどなっ!」
チヒロを押し倒して覆い被さる……。
だが、心の中のモヤモヤが晴れない……。
「…………」
『マキさんが心配?』
「うん……。
ごめん……」
『ううんっ!
そんなシンだからこそ、私は好きになったんだよ?』
チヒロにキスしてから身体を起こし、チヒロから神についての講義を聞いた。
翌日、レイジさんとマキの故郷へ赴いた……。
女性陣は遠慮してもらったのだ。
相手は曲がりなりにも神を名乗る奴で、マキを花嫁呼びするのだからアカリやリリー、雪花と花子に目を付けられたらたまったもんじゃないから。
レイジさんが俺はどうなってもいいんかいっ! て突っ込んできたが、はっきり言って男はどうでもいい。
「ここだ」
俺たちは中国地方にある山奥の山村に来た。
車で20分も走れば小さな町に着くと言うくらいの村で、普通の生活ならば不自由しないだろう……。
だが、その村の中央の広場に場違いな程立派な
村に入ってからは、村人は誰も俺たちと目を合わせない……。
嫌われていると言うより怖がられているように……。
マキを助けに来た事を自称神から聞かされていたようだ。
社の前に来た……。
社から何やら霧の様なものが出て来て、アイツの姿になった……人型の
『ははははっ!
よく来たな。
シンと言ったな、今からお前に試練を与える。
あの山の中腹の庵に元花嫁を置いた。
それを、この社まで連れて来い。さすればお前の勝ちだ』
「はぁ?
お前は何を言ってるんだ?
何に対しての勝ち負けなんだ?
神ってのも、俗物なんだな。
たかだか人間の俺に対して……。
ふうっ……。
いいだろう……受けてやる……だが、俺が勝った場合の報酬はなんだ?
人間に対して勝負を仕掛けて、尚且つ勝った時の報酬は元々俺の者のマキだけか?
神ってのは自分の力を誇示したいだけの俗物なのか?」
『な……な……何を……お前ら人間が……』
「だ・か・ら、俺が来たんだろ?
お前が来いと言ったから……。
お前のつまらん趣向とやらに乗ってやったら一方的な押し付けか?
いいよな、神って……。
高みから必ず勝つ勝負を仕掛けて高笑いしたいんだ?
レイジさん、貴方の神事の時にここの神の事を報告お願いしますね。
出来レースを仕掛けた神が人間に負けたくなくて勝負から逃げたって……」
自称神が俺の挑発でプルプル震えていた……。
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