幽霊との甘い生活!幽霊や妖怪、カッパにトイレの花子さんや雪女、更には人魚、座敷童子までみんなまとめて面倒みちゃう。だってみんな可愛い女の子だから。 作:EMO
[対象者S出ます。
追跡はローズとミントが出ます。]
「いや、待て。
嫌な予感がする。
バットとボールが行け」
[[はっ! ]]
桜が残念そうにするが課長の命令には逆らえない。
大沢はこの予感と言うか第六感だけで超常課の課長までなった男だ、課長の言葉には逆らえない。
ローズとミントはUとMの見張りに戻る。
「課長の予感は馬鹿には出来ないからな注意しろよ」
「へいへいっ!」
ボールこと球児がバットこと
Sが近くの大きな公園へ向かう。
どうやら誰かに呼び出された様だ。
「Sに近づくヤツがいる。
男だ、注意しろっ!」
「Sはまだヤツに気付いて無いですね」
「只の通行人ならいいんだが」
だが、近づく男は紙袋から柳刃包丁を取り出すと一目散にSに向かって走り出した。
「不味いっ!
間に合うかっ!」
言うが早いかバットが走り男に向かう。
「おいっ!
後ろだっ!」
Sに注意を向けさせる為に叫ぶが、Sが振り向く直前に男が転けた。
バットとボールが男を取り押さえ包丁を取り上げる。
Sは何が起こったのか分からずポカンとしている。
「すみません。
こいつが悪ふざけして前を見ずに走り出したもので」
「は……はあ……」
なるべくSには顔を覚えられたく無い。
更には警察沙汰も避けたのでこの件はうやむやに終わらせたい。
男はうつ伏せに転けて、打ち所が悪かったのか気絶しているのでSに男の顔が見えないように男をかついで去る事にした。
「では、本当にすみません」
ボールとバットが男を両側から担いでSから離れる。
[緊急連絡。
Sが暴漢に襲われた。
Sに怪我はありません。
暴漢は、我々が確保しております。]
「分かった。
お前たちは今回の尾行チームからは外れてもらう。
至急交代チームを送る」
[はっ!
あと、襲撃者の足に霊糸が絡まっておりました。
Sと女郎蜘蛛に何らかの繋がりがあると思われます。]
「分かった。
注意しよう」
「ローズ、ミント。
交代だ、Sの見張りに付け。
Sが暴漢に襲われた。
今は問題ないがくれぐれも注意するように。
あと、女郎蜘蛛の痕跡が確認された。
多分小蜘蛛だと思うが充分注意してくれ」
[[はいっ! ]]
その後、Sは待ち合わせ場所でしばらくいたが相手が来ないようで会社に戻った。
暴漢の男を取り調べた何処、Sに恨みを持つ男だった。
男は下條と言い、Sの前の会社の同僚でSの所為で会社を辞めさせられたと逆恨みした為の所業だ。
当然このまま無罪放免になる筈無く、超常課が贔屓にしている特殊病院にしばらく入院して貰う事になる。
性格に難がありそうなので大分矯正されてから出て来る事になるだろう。
「今日は来てるかしら?」
桜は非番の度にフィットネスクラブに通っていた。
Sに会いたいからだ。
仕事では毎日の様に見張っているが、非番の日までSを見張る事が出来ない。
いや、一度やったが他のチームに見つかり課長からオーバーワークを怒られた。
ほとんどストーカー化してるのは自覚しているが、どんどん好きになっていく自分が抑えきれなくなっていた。
Sの事は何でも調べた、それこそ食べ物の好き嫌いから女性の好みまで。
意外な事にこの会社に関係するまでは全く女の影すら無かった。
それどころか女性から嫌われていたようで、今とは真逆の生活をしていた様だ。
そんな事を考えているときにSが現れた……。
花子と雪花を伴って……。
「えっ?
なんで……?」
桜の思考が止まってしまった。
『あっ桜だっ!
桜ーっ!
偶然だねっ!』
花子が桜を見つけて駆け寄ってくる。
「え……ええ。
なぜ……?
なぜあなたなの?
あの人の隣に居るのが私じゃないの?
あなたの愛人はあの人なの?
何故幸せそうに話すの?
あの人は私だけを見てくれるのよ。
私だけの人……」
『な……何?』
いつもと違う朦朧とした桜に花子がたじろぐ。
バーンッ! バリーンッ!
桜の後ろにある強化ガラスがいきなり割れる。
キャーッ!
プールにいる他の客が全員避難する。
「なぜなの?
私じゃないの?
私じゃダメ?
私を見て……」
虚ろな桜が呟きながらシンに近づく。
花子と雪花がシンの前に出てガードするように手を広げる。
『『シンは渡しませんよ』』
「邪魔するなっ!」
虚ろな桜が手を振ると花子と雪花に衝撃が襲う。
『『きゃぁっ!』』
花子と雪花が倒れるが、相手は人間のため反撃が出来ないでいる。
構え直すが防御一点張りだ。
緊張して構えているといきなり、桜が崩れ堕ちた……。
『やったー、僕の勝ちっ!
この体は僕のものだからね』
いきなり桜から桜とは思えない言葉が発せられた。
起き上がった桜はニコニコしながら手を振っている。
「ん?
この手の振り方は小蜘蛛か?」
『そうだよーっ!
ぼくっ!
このお姉ちゃんってずっとシン様のことを好きでさ、毎日尾けて来てたんだよ。
だから霊力が暴走した時に僕が乗っ取ったの』
「死んだのか?」
『大丈夫だよ、意識はあるし本人と入れ替わりは自由だよ。
まぁ、今は慣れてないから僕の自由だけどね』
シン達はフィットネスクラブの従業員達が集まって来る前にこの場を去る事にした。
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