※この作品はR-18です。

幽霊との甘い生活!幽霊や妖怪、カッパにトイレの花子さんや雪女、更には人魚、座敷童子までみんなまとめて面倒みちゃう。だってみんな可愛い女の子だから。   作:EMO

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日本三大怨霊6

 翌日、崇徳院が居ると言う廃寺にやって来た。

 意外と綺麗な境内の隅に古い庵(いおり)がある。

 庵の入り口からは人の気配は無い。

 

「ごめんください。

 崇徳院様はご在宅でしょうか?」

 中に向かって声を掛けた。

 

『はぁーい。

 お待ち下さいね。

 直ぐに行きますからー』

 奥から小さな女の子の様な声が聞こえる。

 

 

 しばらくすると、着物を着た女の子が手拭いで手を拭きながら出てきた。

『おまたせしました。

 どの様な御用でしょうか?』

「はい、崇徳院様にお会いしたくて参りました」

『すみませんが、讃岐院様は只今留守にされております。

 二日〜三日でお戻りになられると思いますが、いかがいたしましょう?』

 留守か、なら仕方がない。

 崇徳院と対峙した時のシミュレーションを何度もやっていたが、一気に気が抜けた。

「それでは、日を改めて参ります。

 崇徳院様が戻られましたらコレをお渡し下さい」

 玉藻さんから預かったたくあんを女の子に渡す。

 

 俺たちは女の子に名刺を渡してから庵を後にした。

 

 

「讃岐院様って呼ぶって事は、あの子は崇徳院様を生前からお世話していた娘なのかもね」

 アカリが説明してくれた。

 崇徳院は都での政争に敗れて、この讃岐の地に流される。

 そして、この地で小さいながらも政(まつりごと)を行いこの地を治めていた。

 この為、生前は讃岐院と親しみを込めて呼ばれていた。

 崇徳院は死後に朝廷から贈られた名だ。

 

 

「しかし、怨霊って言われてもほとんどが後付けした言い掛かりみたいなものばかりだな」

「そうよ、昔の人は得体の知れない事柄は全て怨霊のせいにしてきたのよね。

 まあ、本当に怨霊や霊の所為だったりする場合もあったかもだけど?」

『それより、どうする? 

 この後』

「一度帰ろうか。

 チヒロも心配してるだろうし」

『そうですよ。

 チヒロさまって寂しがり屋ですから早く帰りましょう』

 花子の言う通りだ。

 チヒロが寂しがってると思う。

 早く帰ろう。

 

 

 

「ただいま」

『お帰りなさい。

 シンにお客様が来てるわよ』

 家に着いて直ぐにチヒロが出迎えてくれた。

「お客様?」

『そう、讃岐院って人。

 知ってる人?』

 さ……讃岐院って、一番に会いたかった人じゃねえかっ! 

「な、なんで崇徳院様が……?」

 とりあえずリビングに入ると神々しいオーラを纏ったハゲた爺さんがいる。

『おう、邪魔しとるぞ』

「え、っと。

 崇徳院様でよろしいのでしょうか?」

『ああ、崇徳院でも讃岐院でもどちらでも構わん』

 崇徳院様が鷹揚に頷く。

「しかし、何故ウチに……?」

『将門殿がまた暴走しそうだと聞いたのでな』

 

 崇徳院様の説明では、平将門が三大怨霊の中で一番力を落としているらしい。

 菅原道真は学問の神に昇華しているし、崇徳院様は皇家筋からの長年の信仰により神に昇華している。

 しかし、平将門は関東圏の将門信仰が近年薄れてきて力が大分削られている。

 近代までは三人は不干渉を貫き、それぞれの治める土地だけを守護していた。

 世界大戦時のドサクサに紛れて海外の妖怪が暴れた時に少し手を貸しあったりしたが。

 そして、今回の九尾の狐騒動だ。

 

『将門は人一倍正義感の強い男だ。

 今回も一人でなんとかしようとしたのだろう。

 そして、自身の分身であるチヒロだったか? 

 彼女を取り込み力を戻してから九尾の狐に挑むつもりだ』

「そうだったんですか……」

 崇徳院様も平将門も仲が悪いと言う訳では無さそうだ。

 

「崇徳院様、俺たちに力を貸して頂けないでしょうか? 

 俺はチヒロを将門に渡したくない。

 俺だけでは将門からチヒロを守ることが出来ません。

 将門と崇徳院様が手を組めば九尾の狐に対抗出来ると聞きました。

 お願いします」

 崇徳院様に頭を下げる。

『将門とは共闘はせん』

「なっ! 

 それでは力を貸して貰えないと……」

 崇徳院様から断られた……。

 これで終わりだ……。

 

『勘違いするな。

 共闘はせんが、九尾の狐をなんとかする方法はある』

 




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