※この作品はR-18です。

幽霊との甘い生活!幽霊や妖怪、カッパにトイレの花子さんや雪女、更には人魚、座敷童子までみんなまとめて面倒みちゃう。だってみんな可愛い女の子だから。   作:EMO

95 / 119
日本三大怨霊7

 九尾の狐をなんとかする方法? 

「ど、どう言う事ですか?」

『要は九尾を黙らせれば良いだけだろう?』

「は、はい。

 将門がチヒロを取り込まないように納得すれば……」

 そうなのだ、チヒロが全てだ。

 将門や九尾の狐なんかは関係ない。

 チヒロさえ無事なら何でも良い。

 

『シンよ、何故ワシがお主の家に来たか不思議に思わなかったか?』

 確かにそうだ、何故崇徳院様が俺の家に? 

「今それに気付きました。

 何故ウチに来たんですか?」

『お主(ぬし)は有名でな、至る所から噂が入ってくる。

 しかも、女妖怪からは好意的に、男妖怪からは畏怖されて。

 悪し様に言われる噂は聞かん。

 暇つぶしに調べておったら九尾の情報が入ってな、将門もお主に接触したと聞いて面白そうだから来たのだ』

 要は暇つぶしかいっ! 

 

「さようですか……。

 そんなに軽く九尾の狐をなんとか出来るんですか?」

 過去に幾度も来た大妖怪を簡単に撃退出来るとは思えない。

 

『お前達、九尾の狐は既に日本に来ていると聞いていると思うが』

「は、はい。

 道真さんか来日していると……」

『では、何処から入って来たと思う?』

「いや、別に空から?」

『そんな万能な妖怪なんておらんわ。

 霊道が無い場合は船か飛行機しか無いわい』

 確かに、空を自由に行き来出来る存在ならまどろっこしい真似をせずに日本の中枢にアタックしたらいいだけだから。

 

『今回は、九尾の狐(あやつ)は船で日本へ来ておる。

 しかも、高級観光クルーズ船でだ。

 要は遊びに来ておるだけだ』

「はい?」

 遊びに来ているだけ? 

「そう見せて油断させる作戦とか?」

『まあ、その見方は否定せんがな。

 だから、次の寄港地で接触する。

 お主も来い』

「俺もですか?」

『そうだ、お主がだ』

「は、はぁ」

 よく分からないが、神戸に向かう事になった。

 

「しかし、崇徳院様は情報を何処から得ているんですか? 

 俺たちが知らない事まで……」

『ははははっ! 

 今はネット社会じゃぞ。

 調べてようと思えば何でも調べられるわい。

 ほれ、これでな』

 崇徳院様が自慢気にSNS画面のアイポンXsを見せてきた。

 あんた、怨霊だろうがっ! 

 呟き(ツイッター)ってリアルすぎるわっ! 

 

 

 

 崇徳院様と一緒に神戸港にやって来た。

 他のみんなは置いてきた、何があるか分からないから。

 ちょうどタグボートが豪華客船を牽引して港へ接舷しようとしている。

 

 

 ポートターミナルには中国からのお客さんがごった返している。

 ポートライナーに乗って三宮や元町へ観光に行く客たちだ。

 

 そんな中に一際目立つ集団がいた。

 香港の有名女優みたいに背が高く綺麗な黒髪の美女と周りにSPバリの黒服のゴツい男連中が囲んでいる。

 

 何故か一目見て九尾の狐だと思った。

 そして、その美しさに目を奪われた。

 しかし、それだけだった。

 やっぱり、チヒロの方が可愛い。

 

『ほう? 

 妾の魅了が効かぬか?』

 コバルトブルーのワンピースに身を包んだ美女が近寄ってくる。

 

「はじめまして、シンと申します。

 えっと……九尾さん……?」

『妾は、神美(シェンメイ)だ』

(九尾の名を出すでない)

 神美さんが耳元で囁く。

「は、はい。

 すみません」

 

『崇徳院も久しいな』

『おう、お前も相変わらず美しいな』

 二人は旧友にでもあったように笑いあっている。

 本当に国を代表する怨霊と大妖怪か? 

 

『時に……今は神美だったか、何しに日本へ来たんだ?』

 いきなり崇徳院様が本題をぶつけた。

『只の観光よ。

 あと、その男を見に来たの』

 神美さんが意味あり気に俺を見て微笑む。

 

 えっ? 

 俺ですか? 

 

『ほう? 

 シンをか? 

 何処で知った?』

 崇徳院様の目が鋭くなる。

『もう、詳しい話は後にしない? 

 妾は疲れてるの。

 休めるところに案内しなさい』

 

 

 神美さんの希望で港近くの高級ホテルのラウンジに向かった。

『あー、地上は落ち着くわね。

 いくら揺れが少ないって言っても違うわ』

 神美さんがだらしなく高級ソファに身を沈める。

 ワンピースのスカートから艶めかしい太ももと白いパンティが見えている。

『おい、女子が恥ずかしい格好をするな。

 下着が見えておるぞ』

『見せてるのよ。

 んもう、年寄りは五月蝿いんだから』

 神美さんが崇徳院様の小言に素直に従って居住まいを正す。

『人を年寄り呼ばわりするがお前の方がワシより年上じゃろうが』

『っ!』

 瞬間、神美さんから崇徳院様に殺気が飛んだ。

『ん? 

 やるか?』

 崇徳院様がファイティングポーズをとる。

『そうね……。

 この場で決着を付けるのも悪くないわね』

 ゆらりと立ち上がる神美さん。

 

「まっ、待って下さい。

 二人共落ち着いて下さい」

 慌てて二人の間に入った。

 

「神美(シェンメイ)さんがお綺麗なのは分かりきった事ですから。

 お年なんか関係ないです」

『本当か? 

 なら妾を抱けるか?』

 へ? 

 今何と? 

『神美よ目的はそれか?』

 崇徳院様が目を細める。

 

『そう、シンに興味があるのは本当よ。

 だから日本へ来たのよ』

 




お読みいただきありがとうございます。
出来れば評価もお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。