百代に勝って、賞金1000万円、賞品に百代が貰えた。今夜限り、百代を好きにしていいそうだ。
「おい!お前!責任を取って貰うわよ」
俺の船室に運び込まれた百代は、負けた際の姿で棺桶に入っていた。見た目はかわいいけど、中身は都市伝説級のバトルジャンキーだ。まさに、羊の皮を被った狼と言ってよい。
「責任?自己責任だろ。負けたお前が悪い」
棺桶から取り出し、全裸にして風呂場に入れた。
「ねぇ…何もしないの?私って、興味無いの?」
風呂場からシャワーの音がする。
「俺…バトルジャンキーじゃないから。そういうのが好きなんだろ?なら、そういうのを探せよ」
試合で疲れたので、ベッドで一眠りしていると、なんか悶々として目が醒めた。目の前で展開する目を疑う光景。あの百代が、ぎこちない舌遣いで、俺のを舐めていた。
「何しているんだ?」
「負けたんだよ。好きにしていい。私はお前の奴隷になる」
奴隷?それは性の奴隷ってヤツか?
俺のアレが百代の体内に入れられていくが…
「百代…穴が違う。そこはハード過ぎると思う」
アナルにいきなり…それも騎乗位で…コイツ、こういう知識が俺よりも無いんじゃないか?
「えっ?!そうなの?」
「お前、生理の時、ケツから流血するのか?」
「あぁ~、しないな。そうか、こっちの穴か。痛っ!」
勢いを付けてしゃがんだ百代。俺のアレは一気に根元まで入った。それは痛いだろう。途中の障壁…あっ!
「なぁ、百代。破れた処女膜って、再生するのか?」
「へ…じゃ、今の痛みって…しまった。もっと、ゆっくりと、すれば良かった」
百代が俺のアレを根元まで咥え、俺の上で凹んでいる。コイツ、脳筋か?
◇
あの後、もう一度破ると言って、何度もしたが、膜が再生されることはなかった。最後に、俺に
「私の処女膜を返せ!」
って、言うんだが、それは無理な相談である。
船は岸壁に着き、俺も百代も無事に下船出来た。賞金も指定した口座に入ったのだが、興業主とそのスポンサーは分からず。
「決めた!私はお前の好みの女になる。だから、奴隷にしてくれ」
って、言い残し、百代は去って行った。この国って、奴隷制度無いはずだけど…帰路についた俺は、一軒の喫茶店の名前に釘付けになった。俺の師匠の店と同じ名前の喫茶店だったのだ。2号店かな?ドアを開けて入って見ると、カウンターの中には女性が3名いた。あれ?ガールズバーなのか?
メニューを見ると普通の喫茶店である。ブレンドコーヒーとチーズケーキを注文してみた。お店の内装が、お店の雰囲気が違う。窓ガラスは普通のガラスだし。関係無いのかな?
「どうしたの?何か探しているのかな?」
ストレートな長い黒髪の女性に訊かれた。
「いえ、知り合いのお店に名前がソックリだったので…そのお店は、隣の拝戸町にあるんですが…」
「あぁ、伊集院さんのお店ですか?」
「そうです。ここと関係があるのですか?」
「えぇ、そのお店のオーナーが、このお店なんですよ」
なるほど…2号店だったのはファルコン師匠の方か。
「伊集院夫妻の関係者なのかな?」
「まぁ、旦那さんの方にお世話になったことがあって…」
ファルコン師匠の知り合いと分かってから、俺を警戒する視線になった3人の女性達。なんでだ?
◇
久しぶりに夜の巡回に出た。堤無津川の畔をバイクで流す。バイクは公安警察から支給されたカスタムバイクだそうだ。緊急時走行の際には、パトライトがポップアップし点灯するなど、装備が追加されているそうだ。
橋の上を通過中、上空でなにやら音がし、白い何かが飛び去ると、何かが降ってきた。月明かりに浮かぶシルエットは人の姿に見えた。スピードを上げ、落下地点へと急ぐ。落下地点に近づくと、バイクを降り、走って落ちて来た人をキャッチした。その人物の服装は普通じゃなかった。何故かレオタードに身を包んだ女性。抱き締めた結果、俺の顔は女性の柔らかな谷間に落下したようだ。この香り、どこかで…
「うぅぅぅ…ち、ちょっと、顔をどこに埋めているのよ~」
この声は…意識を刈り取り、いつものお城のような建物へと連れて行った。レオタードを脱がし、下着も脱がした。ケガがないかを見る為である。折れた箇所も裂けた箇所もない。大丈夫のようだ。冷え切った身体。お風呂場に連れて行き、身体を洗い、身体を温めてあげる。所謂、湯船にポイである。溺れない様に、頭が潜らないように身体を固定させ、ベッドで睡眠を取る。
「ちょっと…ねぇ、何のマネよ?キッドなの?ねぇ、奪った物を返しなさいよ~」
女性の声で目が醒めた。奪った物?それを取り返す為に、空をホウキで飛んでいたのか?彼女は魔女か?
風呂場に行くと、俺の顔を見て固まった。
「お前…何者だ?キッドじゃないわよね?」
キッドって、誰だ?
「俺は前科者だけど…」
「前科?まさか、強姦魔…」
意識を刈り取ってから、拘束を解き、タオルで全身を拭き、ベッドへ連れて言った。スマホで指紋をスキャンして、照会してみた。しばらくすると、
『怪盗キャッツアイ』
と、彼女の正体が表示された。直ぐさま、スマホでファルコン師匠に連絡を取り、怪盗キャッツアイである彼女の事を訊いてみた。
曰く、彼女達は3姉妹であり、実行犯は次女の来生瞳である。曰く、彼女達は訳有りの怪盗であり、善良な市民に牙を剥いていないなど、情報を仕入れた。
『店のオーナーであるのは本当だ。俺達に喫茶店経営のノウハウを教えてくれた。まぁ、代わりに俺達が後ろ盾になっている。一弥、パクるなよ』
と、ファルコン師匠に念を押された。
◇
「うっ、うぅぅ…ここは?」
ベッドサイドに座り、彼女を見ている俺。その美しい裸体に目を奪われていた。
「お前…」
上半身を起こした瞳、目線の高さが合っている。唇を重ねた俺。一瞬無抵抗だった瞳だったか、俺から離れた。
「何をするの?」
その目は怯えていた。俺は瞳にのしかかり、人差し指が、瞳の股間の這った。
「え…」
動きの止まった瞳。ゆっくりと押し倒すが、抵抗さえない。更に股間に指を這わしていく。
「あぁぁぁ…ダメ…そこは…あっ!」
一瞬全身をピク尽かせて、意識が飛んだようだ。感じ易いのかな?意識を取り戻した彼女に同じことを3,4回繰り返すと、目がまどろみ、
「お願い…もう楽にして…悶々として苦しいの…」
瞳と一つになった。関係を持つと、瞳の方が積極的に俺を責めてきた。上目遣いで、口に含み、口の中では舌で俺のアレを刺激する。片手で自慰をし、準備が出来た俺のアレを誘導し、瞳のお好きなスタイルでプレイを何度も繰り返した。
「ねぇ…あなたはジゴロ?女をダメにするテクニック持ちだよね?」
瞳が上になり、俺の胸板に、自分の乳首をソフトタッチで這わせている。俺のアレは、瞳の中で大きくなり、噴火していく。なんて、気持ちが良いんだ?
「お願いがあるの。私をことを好きにしていい。これからもずっと…だからん、キッドから取り返して。私達から盗んだ物を…」
怪盗キッドの盗んだ物は、来生三姉妹の母親の形見の品だと言う宝石だそうだ。安室さんを通じて、怪盗キッドの情報を集めていく。盗む前に予告状を必ず出し、盗む際に警戒している警察をおちょくって、盗みの失敗はゼロだと言う。愉快犯なのか?
キッドの予告状が出た情報を掴み、キッド狩りに出ることにした。
---黒羽快斗---
来生姉妹から盗んだ宝石もハズレだった。意外なことに、あの姉妹が同業者だったとは。同業者故、警察に知らせずに、姉妹で宝石を護ろうとしていたのか。この宝石をどう返すかな?ノコノコ返しに行ったら、返り討ちにされそうだし。
で、今日の獲物も、宝石である。坂本家に伝わる宝石…何かの曰く付きかな。
「快斗、今日は止めた方がいいわよ」
俺の正体を知っている紅子が警告をしてきた。
「そうなのか?坂本家も警察に知らせていないようだよ。知らせられない何かがあるんじゃないか?」
「坂本家は危険よ。近藤家が付いているから。だから、今日は止めて!」
こんな必死の紅子は初めてである。だけど…
「怪盗キッドは予告状の通り、参上するんだよ」
心配している紅子を振り切り、今宵の舞台へ走り出した。
結果から言おう。紅子の予感は正しかった。ハングライダーで接近をしていたら、どこからかナパーム弾が飛んで来て、着弾した。なんて、腕のいいスナイパーなんだ。ハングライダーを捨て、陸路で向かうが、ライフルで狙い撃ちされていた。
俺はさっきから一歩も動けていない。誰がガードしているんだ?俺程度相手にあのGというスナイパーはないよな?でも、それに匹敵する腕である。どこに身を潜めても、直ぐ横をかすめる弾丸。三点狙撃か?俺相手にか?もしかして、来生姉妹が雇ったか?まずいなぁ。予告時間に間に合わない。
ズン!
首筋に手刀が叩き込まれたようだ。意識が遠くなっていく…意識が戻ると、母さんのベッドの隣にいた。宮野医院に運び込まれたようだ。
「良かったわね。一弥が相手で」
志保先生が俺にそういった。一弥が相手?
「まさか、俺を狙っていたのって…」
「一弥よ。あなた、一弥のガールフレンドから宝石を奪ったそうね」
ガールフレンド…宝石…来生姉妹の友達だったのか…
「一弥が相手で無かったら、あなた、死んでいたわよ」
「快斗、相手は選びなさいね。坂本家はダメよ。あそこには近藤家が付いているのよ」
近藤家…あっ、一弥のことかっ!俺は二重にミスをしたのか…
「あぁ、一弥から、あなたへプレゼントだって」
志保先生から、俺が坂本家から盗もうとしていた宝石が手渡された。
「今度から盗むの前提じゃなく、一弥に言えば、用意するって。良かったわね、一弥と友達になっていて。じゃなければ、消されていたわよ」
まさか、そこまで読んで先生は、俺と一弥を友達にしたのか?背筋に冷たい物が這っていく。
---坂本一弥---
瞳に約束の物を手渡し、店を出た。今回の顛末は安室さんにレポートしてあるが、快斗にも、瞳にもお咎めは無しだった。
『彼らは必要悪だよ。必要だと思う者まで狩らないで良いんだよ。人間誰しも、悪意を持って生きているんだから。狩らないと行けない悪は、何も知らない一般市民を害する悪だよ。忘れないでいてくれ』
と、言われた。まぁ、人間がうじゃうじゃいる世界である。様々な人間がいる訳だし。バイクに跨がり、発車しようとした時、店から瞳が出てきて、俺の方へ来ようとしたが、俺はそのまま、バイクを走り出した。お礼とか感謝とか、苦手である。俺は当然だと思うことをしただけだし。
今日の勤務先へと急ぐ。今日の狩り場は拝戸公園である。バイクをファルコン師匠の家に置き、拝戸公園へ向かった。ここ拝戸町は、米花町と違って、海に面していた。この前乗船した裏組織のクルーズ船のような大型船舶が接岸できる埠頭もある、港湾都市である。
指揮車に立ち寄り、無線機の周波数を合わせ、安室さん、風見さんと共に巡回に出た。
『今回の想定する獲物は、ナンパ師、薬の販売員だ。公園なので、ヨッパ、美人局はいないと思う』
ナンパ師と美人局が戦ったら、どっちが強いのかな?あれ?あの大男は…
「もっこり師匠を発見しました。どうしますか?」
『あ?もっこり師匠…冴羽リョウか…スルーしろ。アイツの絡む案件はメンドーだ』
なるほど、公安も匙を投げたのか。
「きゃぁぁぁぁ~!」
女性の悲鳴が聞こえた。聞こえた場所へ急ぐ。
「クラリス王女、来て貰おうか」
四角い顔のおっさんが、ドレス姿の女性を車に押し込もうとしていた。おっさん達の意識を刈り取っていく。
「一弥…」
「師匠、彼女を」
「あぁ」
黒いセダンが数台、乗り付け、黒服の男達が次々に降りて来て、女性と師匠を追おうしている。そんなことはさせない。次々に意識を刈り取っていく。
「誘拐事案に遭遇、応援求む」
指揮車へ連絡もしておく。
「一弥!」
美和子が来た。ガード対象は、あの女性かな?
「美和子はどうして?」
「カリオストロ公国の王女のガードよ。海が見たいって要望を出されたので、遠巻きにしてガードしていたら…王女は?」
「警察以外のガードの者が連れて逃げている」
「野上警視の推薦してきた民間警備の人ね」
『一弥!バイクで追撃しろ!』
指揮車から指令が飛んできた。
「美和子、後でな」
「うん、気をつけてね」
美和子と別れて、バイクに乗り、もっこり師匠達を追った。
◇
師匠のスマホの位置をモニタリングし追跡しているが、なんで4つ輪で階段を降りたり登ったりできるんだ?階段を前に立ち往生している、黒いセダンのヤツラの意識を刈り取り、師匠を追う。どこに向かっているんだ?廃車置き場で信号が止まった。そこにいるのかな?
師匠の元へたどり付くと、次元大介、石川五右衛門のルパンファミリーとファルコン師匠がいた。
「おっ!虫退治、ご苦労だったな」
もっこり師匠がそう言い、温かい目で、あの女性とルパン三世が寄り添っている姿を見ていた。
「泥棒と王女様、禁断の愛ってやつだ。ジャマするヤツは消すぞ」
「ジャマ者は誰ですか?」
「彼女の後見人のカリオストロ公爵だ。今回の来日は、彼女との新婚旅行だそうだ」
彼女はルパン師匠を愛している。それは政略結婚ってことになるのか。
「これから治外法権エリアを襲う。カリオストロ公国の大使館だよ。そこは無法地帯であって、彼女を連れて行かれたら、何をされるか、分からない」
軍用ヘリの音が近づく。もっこり師匠の車に行き、ライフルを手にして、音のする方へ構えた。
パン!
発射音の数秒後、軍用ヘリが、川に向かって落ちていく。
「一弥、躊躇しないで撃ったなぁ」
もっこり師匠に褒められた。