※この作品はR-18です。

その男、粗暴につき 改変版   作:もっち~!

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SS:白き犬達

 

 

---佐藤美和子---

 

六月の終わり、私、高木君、千葉君、白鳥君、交通部の由美と苗子が、会議室に集められた。そこには目暮警部と知らない女性が待っていた。ミニスカートが印象的な制服…まるでミニスカポリスのように見える。男性陣の鼻の下が伸びているし。なに?この女は?

 

「みんな集まってくれたな。紹介しよう。彼女は警察庁広域捜査室の林田リン特別捜査官だ。この度、彼女の作る特別捜査班に、我々が参加することになった」

 

警察庁の特別捜査官って、一弥と同じ階級である。

 

「紹介されました林田です。リンとお呼び下さいね。白鳥副総監に優秀な捜査員を推薦していただき、ここに集まって貰いました」

 

副総監の推薦で集められたのか。文句が言えそうも無いな。

 

「で、今回の捜査対象ですが、通称『黒ずくめの組織』と呼ばれる集団です」

 

聞いたことの無い団体名である。

 

「この集団は、過去に様々な悪事をしてきたのですが、最近トップが変わり、単なる環境保護団体になったのですが、そう簡単に組織の色は変わらないと思うのです。そこで、この組織を調べ上げる事にしました。FBIの日本支局が協力体制を取ってくれるそうなので、海外の情報をより早く手に入れられると思います」

 

「その組織を捜査するに当たって、突破口はあるのですか?」

 

白鳥君が質問をした。

 

「それがですね。まるで分かりません。突破口が有るとすれば、ラムと言う人物です。現在の組織のナンバーワンと言う事が分かっています。現在、その組織には、公安は勿論、FBI、CAI、MI6などの諜報機関が、潜入捜査官を派遣していて、日夜情報収集をしてくれています」

 

「ラム?」

 

「あ!子羊の肉では無く、ラム酒のラムです。その組織のメンバーはお酒の名前をコードネームとして使っています。幹部で分かっているのは、ジン、ウォッカ、ベルモットなどです。彼らの本名、顔は不明ですが、過去の未解決事件から、怪しい事件を探してください」

 

霞みを手に掴むような話である。潜入捜査員からの情報だけで、捜査するのか?それって…

 

「潜入捜査員の安全は確保されているんですか?」

 

私は他人事では無いので、質問をした。

 

「されていませんよ。彼らは覚悟して、潜入しているんです。それが彼らのプライドですよ」

 

そうは言うが…一弥だったらって考えると…

 

「私は、参加しません」

 

断言する私。だが、

 

「認められません。捜査メンバーに選ばれた以上、捜査員を辞めるのは二階級特進時です」

 

それは、死なない限り、抜けられないのか?

 

「後、今回の捜査が終了するまで、独身の方は、プライベートの制限をさせてもらいます。どこで、秘密が漏れるか分からないですからね」

 

「彼氏に会えないんですか?」

 

由美が質問をした。

 

「流石に優秀な捜査員ですね。その通りです。寿退庁も認めません。これは国家に関わる事件になりそうなので、ご了承くださいね」

 

「了承出来無いです。なんでプライベートを犠牲にしないとダメなんですか?私達の人権はどうなるんですか?」

 

一弥と会えないんなるなんて、あり得ない。

 

「近藤特別捜査官の彼女にしては。軟弱ですね」

 

私に不敵な笑みを浮かべる林田リン。

 

「一弥のことを知っているんですか?」

 

挑発しているのか?

 

「勿論…あなた方の家族関係、プライベートに至るまで、精査済みです。事故物件が混じっていると問題ですからね」

 

「一弥と会えなくなるなら…」

 

職場放棄も有りかもしれない。

 

「近藤捜査官は、我々の身内です。問題ありませんよ。次長の無理難題を日々、クリアしているしねぇ。逆にあなた方二人の仲を裂いたと思われると、私の立場が怪しくなりそうです」

 

苦笑いしている林田捜査官。一弥の方が立場が上なのか?

 

「由美さんでしたっけ?あなたの彼氏も問題ありません。お会いになって大丈夫です。他の方々は、NGですからね」

 

喜ぶ由美、青い顔の白鳥君。

 

「あの~、私は…」

 

白鳥君が訊いた。

 

「あなたの彼女は、学校の教員ですよね?ダメですよ。由美さんの彼氏は、ご兄弟に同業者がいるので、問題は無いのです」

 

由美の彼氏の兄弟に同業者?誰だろう??

 

 

 

---林田リン---

 

1日目、無事に終了だ。慣れないことは、楽しいが、気を遣う。

 

「お疲れさまでした」

 

「本当に疲れたわ」

 

住居にしているマンションに戻ると、部下が待っていた。

 

「そちらはどう?」

 

「ひょうたんから駒かな?導かれるように、三人が出会えましたよ」

 

特殊メイクを落として、素顔になる。表情筋が疲れたかな。少し化ける対象が若すぎたか。彼に癒して貰いたい。

 

「そうなると、同居しているの?」

 

「いえいえ、彼は通いですよ。下宿先を引き払うと、不審がられるでしょ?そもそも、彼自身は気づいていない」

 

「それもそうね」

 

通いか…今度、私の家にも寄ってもらうかな。

 

「じゃ、今後に期待していますよ。佐藤刑事と宮本警部補を危険から遠ざけてくださいね、ベルモット」

 

「そっちもフォローをしっかりやってね、バーボン」

 

まさか、警察庁内にモグラが居るとは思わないだろうねぇ~。当面の危険人物はFBIのジョディかしら?彼女はライに丸投げしたけど、大丈夫か?

 

 

 

 




林田リンはオリキャラです。

原作の人間関係はなるべく崩さないようにしていますが、背後関係は原作と違います(^^;;

ライ、バーボン、ベルモットは同じサイドです。
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