そして、今回はエッチはありませんが小筆ちゃん以外のヒロインについて触れてますので見てみてください。
───小筆ちゃんの家に行った話よりも先にある話をしておこう。
俺の暮らす現代において野球は今も昔も人気のスポーツだ。野球人口が年々減っていると言われても分からないくらいに野球部への入部希望者は多く、その分辞める人数もいたが人数が揃っていて道具と場所があれば出来るのが野球。なので、さしたる問題はなかった。
県立パワフル学園はその昔は甲子園に出場するほどの名門校であったが、野球人口の衰退が原因かあるいはあかつきや覇道などの更なる名門校の誕生により有力な野球部入部希望者は減少したせいか。近年は地区大会の準決勝で消えるのがオチだった。それは俺が過ごした3年間の中でも同じこと。前回は決勝戦まで行ったが、木場というエースから俺以外のチームメイトはヒットを打つことができず、敗退となった。
チームメイトが弱すぎた、というのもあるが俺が全打席ホームランを打っていればあの試合は勝てたのだ。よって、俺が今回目標とするのは正確無比のバッティングコントロールとアーチストのスキルを得ることである。今はまだ2年の春。既にアーチストのコツは小筆ちゃんの協力で得ているため、あとはバッティングコントロールを磨くだけとなっている。
繰り返す3年間も3度目になり、いい加減どの時期に何のイベントがやってくるかは理解しているのだが、前回、前々回と違う点があり少し困惑している。
「パワプロくん、放課後パフェ食べに行かない?」
その1。知らない同級生がいる。名前は夏野 向日葵。橙色のショートボブと可愛らしい面相をした活発美少女といったところか。そう、女の子なのだ。どうやら3巡目の世界では女子も男子と同じルールで高等野球大会に出場出来るらしく、こうして女子のメンバーが入部してきたのだ。
「あ、それ私も行きたいです!」
「私もたまには行こうかな」
これまでと違う点その2。知らない後輩がいる。それもまた女子。1人はすばしこっく他人の恋愛を覗き見ては掻き乱していくという迷惑な天音姫恋。見た目は白く長み髪をツインテールにまとめてこちらも可愛らしいのだが、前述したとおり性格に難がありずきる。
そして、こちらも知りません橘みずき。どこかの大会社の理事長の娘にして男勝りで負けず嫌い、さらにイタズラ好きという水色の悪魔である。1年生ながらもオリジナル変化球を所持しており、次期エースとしての座が約束される程の女性ピッチャー。
「え、パワプロ先輩も来るんですか?」
俺はどういう訳か嫌われている。それもこれから養豚場に出荷される豚を見るような目でだ。哀れみに近い気もするがアレはそんなのちゃちなものでは無い。新入生歓迎会でアーチストの力を試そうと決め球をフェンスまで持っていかれたことが彼女としてはショックだったらしくこうして嫌悪されている。でも、本気でやれって言ったのはあっちだし俺は悪くないのでは…?
「先輩も来るんですか?行きましょ、行きましょ!」
対して天音からの好感度は何故か初めから高かった。ことある事に俺に話しかけてきてはからかって逃げ走るというスタイルはここ1ヶ月継続しており、最初は戸惑い見ていた小筆ちゃんの怒りを買ってしまったが最近では慣れてしまい「はいはい」と適当にあしらうようになった。
実は俺の事嫌いなんじゃないかと思ったが、この反応を見るにそういうわけではなさそうだ。
「ごめん今日予定あるんだ」
今日は朝練だけで午後の部活が休み。こういう日は夏野が遊び…パフェを食べに行こうと誘ってくるのだが、彼女がいる身としては極力お断りしている。夏野は禁断症状が出たら練習を飛び出してファミレスへと直行するほどのパフェ好きであり、俺がそれを止めるために着いて行ったらミイラ取りがミイラになってしまい、その際に一緒に食べてから1人で食べるよりも誰かと食べた方がいいことに気付いたらしい。
けれど、言ったように俺には小筆ちゃんがいるし、それに既に先約がある。なので、手を合わせて頭を下げると夏野は「そっかー」とじゃあ仕方ないねと苦笑を浮かべる。
「じゃあ、姫恋ちゃん、みずきちゃんの3人でガールズトークを楽しんでくるよ」
彼女はそう言って手を振ると女子用の更衣室へと歩いていく。多分、あの3人と過ごせば何かしらの経験値は得られるのだろうが、今日はそっちよりも試しておきたいことがあるため断っておいた。
夏野とすれ違うようにジャージから制服に着替えた小筆ちゃんが現れ、こちらに気付くと小さく手を振ってくる。同じく小さく手を振って応えると彼女は先に校舎の方へと向かっていく。
「今日は両親がいない……か」
朝練が始まる前にこっそりと耳打ちするように言われた小筆ちゃんの言葉。
『あの、今日は、家に親いないから…』
そういうセリフを言うということは期待してもいいのだろうか。男の子が彼女に言われたいセリフランキングでもベストテンに入るセリフを聞いて心が高揚するのを感じ、その後の練習は少し集中出来なかったのだが、放課後にどうにか取り戻せるだろうか。
デートであれだけの経験値が得られるのであれば、それ以上の行為をすればどうなるのか。やってみる価値はあるだろう。
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【パワプロを知らない人のための解説】
パワプロに朝練という概念はない。練習は放課後だけで、しかも参加は自由という大盤振る舞い。休んで寝るもよし、彼女とデートするも良し、誰かと遊びに行くもよし。しかし、監督の評価が低いとスタメンはおろか代打にも使ってくれないので監督の前で練習する必要がある。
今回、パワプロはそれを理解しているため1年の段階で監督の評価を上げておき、2年でもそれを維持することで確実に試合に出れるようにしている。
気になったので
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パワプロアプリをやっている
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アプリはないが他媒体ではある
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パワプロ作品はやった事がない