高山流水さん、誤字訂正ありがとうございます。
コロナで忙しくて泣けてきます。
「あうぅ……お、お尻が気持ち、いいよ……」
アイズはこらえきれない熱を吐き出すように喘ぐ。ベルの指が腸壁の中で指を曲げたことが腸壁の蠢きで理解する。尻穴から広がる快感は、アイズの体に着実に蓄積していき、火照り切っていた肌が風に当たると痛く痺れるようにさせるほど昂らせる。
「んっ、んぅ、んふぅぅ……」
腸壁がベルの指を押し出そうと蠢動する。もともと出すところなのだからこの反応は当然だ。
そんな場所で、排泄するところで快感を得ている自分に罪悪感を抱くことはない。
ベルの指を追い出そうとする自分の体を恨めしく思う。
その心がアイズの興奮を増幅する作用になっている。
「ふぁ、あぁ、んんん……ああぁぁっ、気持ち、いい……あぁんっ……ベルっ」
気持ちいいと言い、ベルの名前を呼ぶたびに、アイズの昂りは増していく。それがなぜなのか理解できないままアイズはベルの名前を呼びながら気持ちいいと喘ぐ。
「ああぁ、んっ、んああっ、ベル、気持ちいいよっ、ベルっ」
全身の神経が自分の体に合わさっているベルの体に集中する。直腸内に入ったベルの指が、じゅくじゅくと子宮と頭を煮立たせる。
ベルの指を追い出そうとしていた腸は、括約筋を締め付けてまるで逃さないようにしている。ベルの指から少しでも快感を引き出そうとするアイズの体。じわじわとした『欲求』どまりだったモノが『欲望』へと変化する。
「あふっ……ああっ、気持ちいい……ベル、ベルっ……ベルっ」
ベルの体の上でその熱を吸い付かせるように肌を赤く染め上げてアイズは悶える。体は熱くなり、ベルの体に擦り付けている乳首は限界まで勃っていて紅いピンク色を互いの体の隙間から覗かせる。
コリコリとした肉の感覚はそれ自体が官能的で、アイズは股も擦り付けようと
「ふあっ、ぁぁっ」
その動作で尻穴からベルの指が逃れてしまいむせび泣くアイズの乳首をベルが咥える。
「あぅっ、あぅぅっ」
乳首を優しく転がされるのはとても心地よくて気持ちいい。でも、心地良いけど決定的なものじゃない。お尻の穴をほじられていたように決定的なものでは。
「うぅぅっ、う、う、うぅぅぅっ」
でも、どうしてお尻の穴をほじって欲しいと言えるだろう。自分が股を擦り付けようとしたから外れてしまったのに。
それは、あまりにも恥ずかしすぎる。
その間も、ベルは乳首を優しく愛撫して尻肉を優しく揉む。決して尻穴に届かないその愛撫が、今のアイズにはもどかしすぎる。
「あっ、くるの? さ、さわって……う、うぅぅぅっ」
ふわりと尻を揉むベルの手で、尻穴に触れそうで触れない所を撫で上げられ、アイズは咽び鳴き懊悩する。
懊悩するアイズを背後から見ると、ピンク色に染まった力の入らない裸体をくねらせながら、乳首を弄られるとピンと力を入れ、大股に開ききった股から秘所と尻穴を覗かせている。
全身で欲しいと叫ぶ姿。その尻肉だけが優しく揉まれ撫でられていく。
「べ、ベルっ、おねがい、お、お尻っ、かわいがって……お願いっ、ベルっ」
あっさりとアイズは陥落する。あまりにも恥ずかしすぎることを言ってしまい、内心の幼女が昏倒していても何とか言い切った。
一度激しい快楽を尻穴で与えた後、他の性感帯を少しずつ体を冷やさないように愛撫する。たまに、尻穴近くを刺激して注視させながら、おねだりを言わせる。
意識が混濁しているベルは、まさしく育ての祖父譲りの才能の片鱗を光らせていた。
「いっ……ぁ、ぁぁぁっ」
アイズのおねだりが聞こえたようにベルの中指が根元まで突き込まれ、ゆっくりと抜き取られる。
「うふぐぅっ!?」
もう一度突き込まれ、アイズの脳裏が真っ白になる。ふらふらする体。それが心地よい。ガクガクと変に揺れるのが心地よい。
「ひ、いんっ!?」
穿たれた指がアイズの尻穴の中でグリンと回転する。腸壁を括約筋を強くこすられ、びりびりとした雷霆が全身を駆け巡る。それが引いていくときに感じるむず痒い快感と物足りなさ。
脳が壊れてしまいそうに蕩ける。吸い込まれそうな快感に、アイズは満たされ。
「~~~~っ!!??」
半回転したベルの指が強く折り曲げられた刺激に無言の叫びをあげる。
今までとは違い、膣に向けて思い切り曲げられた指が、腸を指の腹で挟みながら指の先で腸壁越しに膣壁を刺激する。
泣き叫ぶように長時間蠢いていた膣に対する初めての刺激。お尻越しに与えられたのが初めての刺激。
アイズのすべてが白く染まった。
「あああああぁぁぁぁっ!!?? う、う、うぅぅ──ーっ!!!」
アイズは、ベルの体の上で体を激しくよじり震わせながら初めての絶頂に達した。
秘所からは一気に潮のように愛液が噴出し、ベルの腹に大きな水たまりを作り出しては飛び散らせる。
女神さえも嫉妬するとさえ言われた裸体をぶるぶると震わせる。
「ん……は……あ……ぁ……あぁぁ…………ぁ……ぁ……」
形の良い顎がひくひくと動き、上気して開きっぱなしになった桜色の唇から涎とともに、絶頂特有の声にならない息を漏らし続けた。
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ」
熱い息を漏らしながらアイズは茫洋とした瞳をベルに向け、ふにゃりと形容したくなる笑みを浮かべてベルに縋りつく。
「んふふふふふふ」
もっとして欲しいとおねだりするために、すりすりとベルの頬に自分の頬を擦りながらお返しと言わんばかりにベルの逸物を優しく握りしめた。
「ヴぐっ」
その刺激でベルはうめく。
「……ぁ」
満たされた体と精神を吐き出すような声を出すアイズの前で、ベルの瞼が僅かに痙攣した。
ベルが目覚めようとしている前触れに間違いなかった。他の誰も分からなくとも、アイズにはわかる。数えきれないほどベルを気絶させて膝枕して目覚めさせたアイズが間違えるわけがない。
「ふふ……」
絶頂で満たされ未だふわふわと雲の中を漂っていたアイズは、慣れ切った前振りが愛しくなり幸せな笑みを浮かべる。これからどうするんだろうか、期待と不安で胸が高鳴る。ベルが意識が無くてアレならば、意識が有るならばさぞや。
そこまで考えたところで、永いお預けを経て絶頂することで僅かに冷静さを取り戻した思考が、はっと気付いた。
ベルが今から目覚めるということは……今までの行為にはベルの意識は無かったということに。
アイズの火照っていた顔色が徐々に青ざめていき、快楽のものではない冷たい汗が流れていく。
アイズは今までの自分の行為を思い起こす。
口付けしたのは、治療のためだから何の問題もない。
ベルの裸を自分の下着で拭いたのも、暖を取るためだから仕方ない。
裸でベルに抱きついたのも……大丈夫。暖を取るためだから大丈夫。
だが、ひょっとして、もしかすると、いや、間違いなく。
裸でベルにのし掛かり乳首を含ませたのは、少し、そう少しだけ不味かったのかもしれない。
そのうえで、汗だけでなく自分の唾液を乳首越しで母乳に見立てて飲ませたのは……ちょっと不味かったかもしれない。
その後、男性器を握り締めてベルを気絶させた後擦った挙げ句、お尻の穴を弄ってもらい真っ白にしてもらうことをねだって真っ白になったのは……
不味い気がする。
普段のアイズならば、最初でおかしいというか羞恥で全身を火照らせて動けなくなるだろう。なのに、そんな風に考える辺り未だ熱情が覚めていないのだが、今のアイズにはそんなことに気づく余裕はない。
徐々に青ざめていくアイズは、高速で思考を走らせる。
それがバレてしまったらどうなるのだろう。
もし、自分がそんなことを好きでもない異性──………………
「……はっ」
何故か一瞬意識が飛んでしまい、内心の幼女の断末魔の叫びで意識を取り戻す。
首を振りながら、そうされた場合を想像する。
「うっ」
あまりの嫌悪感で吐きそうになった。
なら、ベルは、どうするだろう、その──
ごくんと唾を飲み込み、意識に力を入れて、認めなければならないことを認めるために全力を尽くす。
す、好きでもない異性──認めると同時に内心の幼女が泣き叫び、アイズの瞳に涙が浮かんだ──にそんなことをされたら
(き、嫌われる)
間違いなく嫌われる。
いや、嫌われるで済むはずがない。きっと、軽蔑される。ベルに蔑んだ目で見られる。
あの、ひたむきな色に加えて包み込むような優しい色を含みだした瞳で、蔑まれる。
アイズの顔が真っ青になった。
(ううん。もしかしたらひょっとしたら……ぜ、絶交)
今まで出会えて一番良かった人に絶交される。ベルに絶交される。
ガタガタガタガタ
絶望だった。
恐怖だった。
内心の幼女が首を吊ろうとする中で、アイズは全身を小刻みに震わせながら決意した。
「隠そう」
凄まじく後ろめたい感情に飲まれるが、ベルと絶交されるかもしれない可能性は全てに優越する。
「うっ……」
ベルの目覚める寸前の呻き声を聞いたアイズの速さはまさに神速だった。
ベルの口から乳首を離し、ベルの逸物から手を離す、ベルのパンツを元に戻し、ベルに乾いた衣服を被せて、自分の胸元を衣服で隠す。
そのまま、心配の色を瞳に映してベルの体に対する憂慮に苛まれる顔──他者から見てさえそう思えるようになった表情をまといながらベルに向ける。
ベルに対して気取られないように細心の注意を払いながら行われた所業。それはまさに、熟練の性犯罪者すら瞠目する神業だった。
間に合ったことに安堵するアイズの前で、ゆっくりとベルの目が開こうとする。
「~~~~~~」
揺蕩っていた意識がある程度明白になったから目を開こうとした。ただそれだけで、全身が軋みを上げる。
あまりに衝撃がキツすぎて言葉にならない。呼吸を整えようとしても、肺を動かしただけで、全身、特に股間を含めた下腹が、鈍い感覚でありながら悲鳴を上げている。そのため、呼吸さえままならない。
何故、一番股間が痛むのか? いったい自分は何をしたのか? そんな疑問さえ浮かべる余裕もなく、意識が薄まる。
(駄目だ……意識、が……)
その声が、衝撃で感覚の戻ったベルの耳に届いたのは、そんな時だった。
「……ベル?」
「!」
聞き違えるはずのない声。その声に、驚いたような戸惑ったような心配気な色が込められているのを理解して、ベルは歯を食い縛った。
彼女の前で、憧憬の前で、無様な姿を晒すわけにはいかない。
決意のまま、
『よ~し、今度は前でイカせるんじゃ。そんで何度かイカせて絶頂の味を教え込め。そっから、イカせずに責め続けて「イカせてください。お願いします」っておねだりさせるまで責めるんじゃ。
そんで、次はこっちを気持ち良くさせる番とか言って、逸物しゃぶらせろ。ああ、勿論じゃが、足で秘所弄ってやって、おなごだけじゃ快楽を得たくともアナルオナニーしか出来ないようにするんじゃぞ。
最初のオナニーを男の前で。なんて、想像さえしとらん子が、快楽を味わいたくて耐えきれずに尻穴に指を伸ばすか伸ばすまいか。可愛らしい小ぶりな唇だけでなく顔全体で、苦悩と羞恥と哀願浮かべたフェラ表情は最っ高じゃぞ。昂るし、躾にもなって二度お得じゃ。
ほいで、たどたどしいフェラ味わいながら、射精する時にイカせるように調整するんじゃ……無論顔射じゃ。あどけない天然無垢な白皙の貌をお前の精液で染め上げろ。
肝は、イカせるときに足で陰毛を引っこ抜くことじゃ。
顔に精液ぶちまけられた瞬間、アナルオナニーしながらおねだりするほど待ち望んだ絶頂を男に足で陰毛を抜かれながら味わう。
そんな流れで絶頂すると、おなごは一生忘れられん。癖になるんじゃ。陰毛触るたびに、ピクピク可愛く震えながら軽く絶頂するようになる。そんなんで、イッてしまうようになったおなごの顔──哀しいのに悦びを抑えきれん表情。あれを見ると、自身が雄として産まれたのだと本懐を抱くことができる。滾るぞ。
そうやって、恥辱の快楽を魂に刻んだ時こそがついにその時じゃ。いよいよ入れて──ん? おい、ベル、何……ぬ、ぬぉぉぉっ』
脳内でキラキラとした目でスキップしていた
必死の努力で意識を繋ぎ止めて目を見開く。
狂った平衡感覚では認識できなかった、僅か数CM先。呼吸の熱さえ届く距離に、覆い被さる彼女がいた。
暖めるために脱いだのだろう、衣服を胸にかけるようにしている。湿り気を帯びた金の髪がベルの肌にかかり、黄金の橋を作っている。痛みのせいか、整った顔立ちが汗まみれになって滝のように流れ落ち目を白黒させている。
「ああ……綺麗だなあ」
「……ふぇっ!!??」
状況も忘れて、ベルは彼女に見惚れた。ベルの憧憬、アイズ・ヴァレンシュタインに。
意図せず、心の中だけでなく口に出してしまった呟きに、真っ赤になった少女に。
(ここは……)
あわあわと目を白黒させているアイズの声さえ聞くこともできず、意識を研ぎ澄ます。
布のようなものが敷かれた地面に、乾いた布をかぶせられた自分が倒れていて、アイズが自分の体にのしかかって暖を取っている。
その状況を悟ると、ベルの体に安心感と羞恥心とそれらを覆いつくす飢餓感が起こる。
(アイズさんが……助けてくれたんだ……)
湖に瓦礫とともに落下したベルを助け出し、意識を取り戻させ、傷を治す……並大抵ではできない。
自分もそれなりには動いたつもりだったけど、まだ足りない。もっと精進しなくてはと意識を改めるベルにアイズが話しかけてきた。
「た、た、助けてくれぇてありぃがとぅ。でも……」
うっすらとしか見えなくとも、アイズの整った顔立ちが赤面して、だらだらと汗を流しているのがわかる。その上、恐ろしく早口な上に声が踊っている。
まるで、何かとんでもないことをしてしまって、それを誤魔化そうとするように。
(いや、まさか、そんなはずないでしょ)
命の恩人を疑ったことを疑った自分を恥じて気付く、今アイズが自分に何と言ってくれたのかを。
(助けた……僕が……アイズさんを……)
辿り着いた。言葉にできない込み上げる想いの嵐に、一瞬自失する。そんなベルに、アイズは言葉を続ける。
「ダメだよ。あんなことしたら……私が助かっても、ベルが無事じゃないと意味がないんだからね」
どこか、拗ねたように言うアイズに、ベルは猛烈に何かしてあげたくなった。頭を撫でるでも抱きしめるでもいい。憧憬に対してやるべきではないかもしれないが、ただの女の子として何かをしてあげたかった。
未だ続く頭痛と気だるさと全身の苦痛に耐えて体を動かそうとしてもピクリとも動かない。
せめて微笑もうとしても上手くできず、唇をわずかに歪ませるのが限界だった。
(ああ、やっぱり、綺麗だな)
それだけで、花がほころんだように微笑むアイズを見てそう思う。
もっと見たくて、目を見開こうとすると、急速に意識が黒くなってきた。
(待て、待て、よ)
それだけで消え去ろうとする己の意識を、鷲掴みにして繋ぎ止める。
(彼女に、アイズさんに言わないといけないんだ。ここで言わないといけないことが)
これを言い終われば気絶してしまうとしても、言わなければならないことが。
曲がりなりにも彼女に追いつき助けた今、言わなければならないことが。
何度も助けられた人に、言わなければならないことが。
愚かしいことでも馬鹿げたことでも、言いたいことが。
痛む体を叱咤し、意志で意識を繋ぎ留め、鋼に塞がれたように開かない口を抉じ開け、手を伸ばした。
「べ、ベル、じっとして」
困惑気味に止めようとするアイズに、ベルは笑ってその頬に手を当てた。確かめることを、当然のように確かめる。
「……ア、イ……ズ、さん……無事、ですね……」
「ベル……」
悲痛な表情で、アイズは頬に置かれたベルの手に手を重ねた。動かず喋るなと暗に伝えてくるアイズ。しかし、それでもベルは手を下ろさない。
「無事だよ。ベルのお陰」
根負けしたアイズが、優しくベルの手を握りしめながら微笑んで答える。
憧れの人の笑みを守れたことにベルも穏やかな笑みを浮かべた。
ベルはアイズの頬に置いた手に熱いものを感じた。ベルが意識を取り戻したことに安堵したアイズの頬を流れる涙だった。
指を伸ばして拭おうとしても、もう手がピクリとも動いてくれない。涙の粒が、指から手へ行き腕を経て肩から胸にまで達して熱さを伝えてくる。
その熱さが動かない体に熱を灯してくれているようで、ベルは自然と表情を緩ませた。
「……今度は……僕が……あなたを……助けることが……でき……ま、した……」
涙さえ流して顔を歪めて笑みを浮かべてくれたアイズに申し訳なく思いながら、あまりにも自分勝手な想いを告げる。
男として女を守れたと。守って見せたと。
ボロボロで最後にはアイズに助けられてしまったあまりに格好の悪い姿。未だ、アイズに英雄だと胸を張ることなど到底できない姿。でも、アイズが助けてくれたと言ってくれた姿。アイズが泣いてくれた姿。アイズの笑顔を守れた姿。
祖父に誇れる姿。
そんなみっともなくとも醜態ではない誇らしい姿で、ベルは意識を失った。
自分の発言の裏の意味まで伝わるとは思わず、自分がアイズに何をしたのかも気付かずに意識を失った。
何よりも、アイズの現在の精神状態を知らないまま、意識を失ってしまった。
祖父の「ベルぅぅぅ──っ!? 。起きろ! 起きるんじゃ!! 今は、今だけは気絶するんじゃない!? 今だけは責め続けんと不味いんじゃぁぁぁ──っ!!?? 儂はそんな玉無しにお前を育てとらんぞぉっ!?」悲痛な叫びを耳にしながら。
次からは「転」の章です。