※この作品はR-18です。

あずまんがハメ太郎   作:二不二

2 / 6
9,000字程の第一話だけでお気に入りが60オーバー。
ありがたいことに評価まで頂けて、嬉し恥ずかし驚きです。
やっぱ皆、あずまんが大王好きなんすね。


登場人物
東公太郎:オリ主。絵本の代わりにエロマンガを読んで育った。
水原暦(こよみ):長髪の眼鏡巨乳。肉付きが良い。公太郎とは幼馴染で、えちぃことする友達関係。
滝野智(とも):バカ。
美浜ちよ:飛び級してきた天才小学生、改め天才高校生。
谷崎ゆかり:担任。アレな人。


2.双子山を駆けるマーラ様の冒険 [暦]

 この学校はオカシイ。

 例えば、小学生が飛び級してきたり、堂々と授業をサボろうとする教員がいたり。

 

「クラス目標を決めるわよ! それじゃあ、クラス委員に後は任せるから、あたしは寝るわね」

 

 と言うなり、椅子に腰掛けた我らが担任。

 あろうことか、向かいに置いた椅子に足を乗っけて、リラックスした姿勢で眠りに就こうとした。

 この人、居眠りする気満々ですやん……。

 

 担任がそんなんだから、生徒はざわっ……と困惑する。

 

「え。それだけ?」

「せめて、これまでの前例とか教えてくれないかなー」

「とりあえず仕切る人が必要だ。クラス委員は前に出てきてくれー」

 

 というしわぶきが、教室のあちこちで巻き起こる。

 俺もまた、二人の幼馴染み、そしてちよっこと雑談していた。

 

「そういえば、クラス委員ってだれなんですか?」

「それがさー、ちよちゃん。聞いて驚くことに、なんとウチのハム太郎がクラス委員やってんのよ!」

「おいおい、智。それじゃあハムスターがクラス委員みたいじゃないか」

 

 うけるー、と腹を抱えてゲラゲラ笑う智と、ニヤニヤ笑う暦。俺の幼馴染みはどうしてこうも遠慮が無いのか。「もう。コータローさんに失礼ですよ、ふたりとも」と困り顔で注意してくれるちよっこを見習うべき。そうするべき。

 

「失礼だなぁ! 確かに俺はクラス委員ってガラじゃないけど、智に笑われるのだけは心外だ。謝罪と賠償を請求する」

「はいはい。めんご、めんご。お詫びにうまい棒あげるから、さっさと行っちゃってよ。さっきからゆかりちゃんが、こっち睨んでるし」

 

 見れば、放蕩教師が「はやく仕事しなさいよ、あたしが眠れないじゃない!」と理不尽な怒りを飛ばしている。

 

「……覚えとけよ、智」

「へっへーんだ。お生憎様、アタシの今日の記憶容量は、さっきの英語の小テストで満タンになっちゃったのだ!」

「それ、零点だったけどな」

「智ちゃんはもうすこし勉強がんばった方がいいです……」

 

 眼鏡を拭きながら「アホらし」とクールに宣う智と、困り顔で忠告するちよっこ。

 だが、ちょっと待って欲しい。

 ちよっこは兎も角、部外者のような顔してる巨乳眼鏡娘よ。

 

「……覚えとけよ、暦」

「えっ、あたしもか」

「公太郎(俺の名前)をハムスター呼ばわりする幼馴染みは、平等に鉄拳制裁だからなー。勉強会の時を楽しみにしときなァ!」

「くっ……!」

 

 顔をまっかにする暦の姿に満足して、俺は意気揚々と教壇に上がる。

 そして、なんやかんやあった末に、学級目標が決まった。

 

「先生、決まりましたよ」

 

 俺はゆかり先生を起こす。

 我らが担任は、話し合いが始まるや、のび太くんのように爆睡を始めて、寝たきりだったのだ。

 

「んー、なによ。もう決まったの?」

 

 ぐっと伸びをしたゆかり先生が目にしたのは、黒板に書かれたクラス目標。

 

「担任を見て学べ」

 

 という一文を見て、「おおっ」と嬉しそうな声をあげた。

 

「なによなによー、今年の一年生は可愛いトコあるじゃない!」

 

 機嫌良さそうに、大口を開けて笑う。

 でも残念、それはぬか喜びなんだよなぁ。

 

「よーし、お前ら! 気分が良いし、明日の英語の授業は自習にしてやるぞー!」

 

 と右手を振り上げる。

 こっそり小声で「あたしも楽できるし」と言わなければ、喜んだ人ももっと多かったのではなかろーか。

 そんな、模範と正反対な姿を見て、ちよっこはぽつりと呟いた。

 

「なるほど。これが『反面教師』なんですね……」

 

 

 **

 

 

「ってちよっこが言ってたんだ。なんて言うか、ちよっこも段々クラスに馴染んできたよなぁ」

「毒されてきたとも言うんじゃないか?」

 

 俺と暦は、いつものように勉強会をしていた。

 

「やれやれ。明日の英語、いつも以上にしっかり予習しとかないといけないな。ゆかり先生、自習にするのは良いけど、その分だけ説明を省いて帳尻合わせてくるからな」

「なぁ、暦」

 

 一心不乱にノートに向かう暦に、そっと呼びかける。

 ってか、わざとらしくない?

 

「あ! この文法は進出項目じゃないか。文法書で確認しとかなくっちゃいけないな」

「なぁ、それって中学で習った文法じゃないか?」

 

 俺には分かっている。

 暦が、とっくに予習も宿題も終わらせてしまっていることを。

 

「覚えてるんだろ? 覚えとけよって言った時のこと」

「――っ」

 

 暦の頬が、カッとまっかに染まった。

 おお、分かりやすくて結構、結構。

 

「悪かったよ、公太郎! 名前のことでからかわれるの嫌いだって、ちゃんと知ってたのにな」

「俺の嫌いなものも知ってるよな。納豆と智と『とっとこハム太郎』だ」

「うっ、それは……」

 

 んー。この反応は、罪深い過去を思い出してますねー。

 

 まだ小学生だったころ。俺たちは純粋無垢の権化で、残虐性の獣だった。

 何が悪かったのかと言えば、とりあえず智が悪かった。

 公太郎の文字を崩して「ハム太郎」と呼び始めたのも智だし、当時流行っていた児童向けアニメ「とっとこハム太郎」とかけて、俺をからかいだしたのも智だ。

 そして、それに便乗するかたちで、クラスメイトはさんざん俺をからかった。暦もその一人だ。

 というわけで。

 

「謝罪と賠償を請求する。とりあえずでっぱいを見せろ」

「うう、やっぱりこうなるのか……」

 

 こうかはばつぐんだ!

 暦はぷちぷちとボタンを外して、シャツをはだけ始めた。

 

 ちなみに、この「過去の罪」という印籠は、智には通じない。

 アイツは良心というものを両親の、胎と抽選漏れした精子とに置き忘れてしまったらしく、俺たちが外付け良心回路を買って出ている。

 良心の無い相手に、良心を攻める攻撃は通用しないだよねー。残念ながら。

 

 ――閑話休題(それはさておき)。

 いよいよ暦は、たわわな胸をさらけ出す。

 まっしろな肌が上気してほんのり桜色に色づいた様は、実に美しい。

 

「ほ、ほら。これでいいんだろっ」

 

 さっさとオナニーを始めろと言う暦。

 でも、それは甘いよ。今日の俺はそんなんじゃ止まらない。

 

「何を勘違いしている。俺のバトルフェイズはまだ終わってないぜ」

 

 目の前には、お餅のようなまっしろでっぱい。

 左右のでっぱいに、左右の手をつっこんだ。

 ふにゃりとした感触が、両手に広がる。

 んー。幸福ですなぁ。

 

「ふぁっ!?」

 

 暦が変な声を上げた。

 ピンクに色づいた驚きの声。

 

「今日こそは暦のでっぱいを思う存分堪能させてもらうからなー」

「ちょっと、急にそんなお前っ」

 

 掌で胸をさする。

 掌を開いたままそっと手首で円を描く動き。

 イメージは鳥の羽。やさしく触るフェザータッチ。

 なめらかな乳房の感触が気持ちいい。

 

 女体の神秘と言うべきか。

 やわらかな胸は、お餅のように掌に吸い付く。

 やさしくさすっただけで、掌の後を追いかけるように、むにゅむにゅ形を変えるのだ。マーベラス。

 

 たださするだけ。

 にもかかわらず、暦の吐息はどんどん荒くなる。

 でっぱいが形を変える度に、「んっ、ふぁっ、んんぅ……」と切なげに身をよじる。引き結んだ唇からピンク色の声が漏れる様は、実に扇情的だ。

 

「暦のでっぱいは、触ってるだけで気持ちがいいなぁ。でも、ここからは揉んでくぞー」

 

 円運動にアクセントを付け加える。

 小指の根元で、胸を下から揉み上げたのだ。

 

「ひゃぅ♡」

 

 すごい声が出た。

 ソフトタッチで焦らしてきたところに、ひときわ強い刺激だ。これは堪らないだろう。

 

「いい声が出たな。感じた声もエロくて可愛いぞ」

 

 ついでに言葉責め。

 可愛いと言われて喜ばない女はいない筈。きっと。多分。めいびー。

 

「バカぁ。んっ、あたしたちの『鑑賞会』は、ふぁっ、オナニーの手伝いか見せ合いしかしないって約束だっただろぅ……んあっ」

 

 暦は身持ちが堅い。

 こんな関係に、しかも小学生の頃からなってはいるけれど、それでもなかなか(肉体)関係を先には進めてくれない。

 こうしたお触りだって、いつも許してくれるわけじゃない。よほど興奮しているときか、それとも今回のように弱味を握ったときか。

 だから、このチャンスを最大限利用しないとね!

 

「これだってオナニーの手伝いなんじゃないかな。挿れなきゃオナニーの一環だってのは常識だって、エロマンガで習ったよな? それにだよ。傷つけられた俺の心を癒やせるのは、暦のえっちで綺麗なでっぱいしかあり得ない。だから触らせろください」

 

 俺は誠意をこめて頭を下げた。

 もちろん、その間も胸を弄る手は止めない。

 

「んぅっ、弄るか頼み込むかどっちにしろぉ……!」

「わかった。それじゃあ弄る」

「あ、しまった」

 

 あっさり許可が出た。ツッコミ気質な暦の性格を読み切った、俺の頭脳の勝利だ。ちょろい!

 

「暦」

「な、なんだよ」

 

 ここで追撃の手を緩めてはならない。

 快感が頭が茹だっているうちに、次の一手を打つべし。

 

「手で触ろうが口で触ろうが、触ることに変わりはない。いいね? 唇にも触(・)覚はあるんだし」

「う、たしかにそう……なのかしら?」

「そうだよ」

 

 まぁ、味覚がメインなんですけどネ!

 インテリ気取りで理屈っぽい暦は、屁理屈に弱かったりするのだ。

 

「ま、待て! まさかお前……」

「いただきまーす」

 

 まっしろなお餅の頂にある、桜色の蕾に吸い付いた。

 

「ふぁんっ♡」

 

 暦から高い声が飛び出した。

 はすっぱで、声もハスキーな暦とは思えないような、高く甘ったるい声。男に媚びるメスの声。

 

「えっちな声だなぁ。俺はまた、AVの音声でも流れてきたのかと思ったよ」

「言うなばかぁ……」

 

 目に涙をにじませて、眼鏡越しに睨んできた。

 これは立派なメス顔ですねぇ。

 そのメス顔の手前には、立派な双子山がそびえている。

 絶景かな。

 

「恥ずかしがるなって。えっちな女が嫌いな男はいないよ。むしろ大好き。ほら、俺のハイパー兵器も大きくなってる」

「口に含んだまま、んっ、喋るなぁ……」

 

 暦の声が甘ったるい。

 すると不思議なもので、乳首まで甘いような気がしてきた。

 

 もちろん気のせい。

 ピンクの突起を唇で啄んだまま、唇紋で横にこすっているので、味など分かるはずがない。

 ピンクの蕾は、唇に挟まれしごかれて、しゅるしゅると摩擦音を立てる。

 

「あっ、あっ、ああっ♡ なにこれ、なにこれぇっ♡」

「エロマンガじゃないけど、『殺し屋イチ』で双子の兄弟がやってた技を参考にしてみた。気に入って貰えたようで、俺も嬉しいよ。……って、聞いてないなぁ」 

 

 反応が欲しくて、乳首を舌先でつついてみた。

 変化は劇的だった。

 

「くぅっ――――!」

 

 暦が身体を震わせた。

 唇を噛みしめて、涙目になって天井を仰ぐ。

 海老反りになったので、首筋がよく見える。

 うっすら首筋に滲んだ汗が、実にえちぃ。

 誘われるがまま、首筋に舌を這わせてみる。

 

「これは絶頂してる味だぜ」

「んんっ♡」

 

 気分はブローノ・ブチャラティ。

 指もねちっこいこと(スティッキー・フィンガーズ)だしね。

 

「はぁ……はぁ……」

 

 すっかり気をやった暦は、ぐったり壁に背をあずけて放心している。

 その隙に、俺はズボンを脱いで、怒張を暦の鼻先に持ってきた。

 

「ほら。暦がえちぃから、こんなにバキバキになった」

「あ……おちんぽ」

 

 焦点の合わない瞳が、茫洋と肉柱を見やった。

 そして、スンスンとにおいを嗅ぐ。

 

 無意識の行動だ。

 二人でオナニーを見せ合うときはいつも、お互いのイヤらしい臭いが部屋じゅうに充満する。

 最初こそ「なんだこれ、イカ臭いぞ……」と眉をひそめていた暦。しかし、時の流れは偉大だ。五年も続けるうちにすっかりチンポの臭いに慣れてしまったらしい。今では、チンポの臭いが漂いだすと、秘部を弄る手の動きを加速させるようになってしまった。

 嫌悪感なんか、もう欠片も残ってないのじゃなかろーか。

 

「なぁ、暦。暦の綺麗なでっぱいで挟んでくれよ」

「おっぱいで……?」

「ほら。こう、手を使ってさ」

「んっ♡」

 

 ぼんやりしたままの暦の手を取って、胸を寄せさせる。

 やわらかな双子山がぶつかり合って、もにょりと形を変える。谷間がぐにょりと自由自在に形を変える。

 

「すごい、まさにバスト・レボリューションだ」

 

 チンポを突き入れたら、めちゃくちゃ気持ちいいに違いない。

 そんな思いに突き動かされて、ぐっと腰を突き出した。

 

「おお、なんてエッチな光景なんだ!」

 

 ずぷりと、胸の谷間に亀頭が沈み込んでいく。

 底なし沼に沈みこむ柱のようにも、雪のなかに溶けていく蝋燭のようにも見える。流石は暦のでっぱいだ。

 でもさ。俺のマーラ様も捨てたもんじゃないんだぜ?

 

「やぁ、コンニチハ。僕はマーラくん。コンゴトモヨロシク」

 

 胸の谷間を縦断して、ひょっこり暦の眼前に亀頭がこんにちは。

 ここに、男の夢である「パイズリ&フェラ」の準備が整った!

 

「マーラくん……?」

 

 暦は、相変わらず絶頂の余韻にひたって放心している。

 というより、頭がまっしろになって、考えが巡っていない様子だ。

 これは、待ちに待ったチャンスですね。

 

「そうだ、マーラくんだ。愛嬌のある顔が出たり引っ込んだりしてるだろ?」

 

 腰を前後に振る。

 もちもちの谷間から、にゅっと亀頭が出ては引っ込む。

 やわらかな胸の感触が、敏感な亀頭を刺激する。

 

「圧も欲しいなぁ。両手でぎゅっとしてくれないか?」

 

 暦の両手の上から、ぎゅっと胸を抑える。

 肉柱にかかる圧力がすこしだけ高まった。

 

「んー、これがパイズリかぁ。肉体的な刺激は、思ってたほどじゃないな。でも、視覚的な刺激はヤバイ」

 

 まっしろな胸が、ぐにゅりと形を変えて肉柱を包み込んでいる。

 そこから、にゅるにゅると赤黒い亀頭が出たり引っ込んだりする様は、まっこと卑猥だ。

 

 胸が揺れる。

 その度ごとに、肩にかかる長髪がサラリと流れる。

 いかにも女性らしくて艶っぽい。

 

「おや、暦の様子が」

 

 暦の瞳に、だんだんと理性の光が戻ってくる。

 焦点を結んだ瞳に、マーラ様が映り込んだ。

 

「うあぁ……オチンポが動いてるぅ……」

 

 暦が熱っぽい声を吐いた。

 うーん。これは半覚醒かな。

 と思いきや、いよいよ我に返ったらしい。

 

「えっ、えっ、どうなってるんだ」

「パイズリだよ。ありがとう、暦。すっごくえちぃ。こんなに嬉しいことはない」

 

 にっこり笑顔で暦に微笑みかける。

 

「やぁ、ぼくはマーラくん。遊んでくれて、とってもウレシイヨ」

 

 ついでに裏声で腹話術を披露した。

 

「なんだこれ、熱い……」

 

 が、無視された。

 

 暦は頬を上気させて、その淫景に見入っている。

 あまりのインパクトに身体が硬直したのか。それとも、さきほどの淫蕩がまだ頭を焦がしているのか。

 これはいけますねぇ。

 

「暦、舌を出してくれ」

「え。どうして」

「ちろっと舐めて欲しいんだ」

「なっ、舐める……!?」

 

 俺には野望がある。

 今日こそは、メンズ・ドリーム「パイズリ&フェラチオ」を達成するのだ。

 

「なぁ、お願いだよ。暦の綺麗な唇で、チュッとしてくれるだけでいいんだ」

 

 リップサービスも忘れない。

 だからお礼はリップサービス(激うまギャグ。正しくはブロージョブ)でもいいぜ?

 

「そんなこと、んっ、急に言われてもぉ……」

 

 暦が涙をにじませて俺を見上げる。

 その間もマーラ様は上下に動いて、暦の胸を揺らしている。

 

「なぁ。頼むよ」

 

 渋るので、追撃をかけることにした。

 両手をそっと双子山に添えて、ゆっくり揉みしだく。

 

「あんっ、あぁ……」

 

 指の股、小指と薬指の根元で乳首をはさみこんだ。

 そのまま、指の間でこすり上げる。

 

「んんんっ♡」

 

 暦が切なげに呻いた。

 ぎゅっと唇を引き結んで、ビクッと仰け反る。

 ん~。女の子が自分の手でビクンビクン感じる姿を見るのは、じつに気持ちが良いなぁ。

 

「はぁ……はぁ……わ、わかったから、許してくれ……」

「それじゃあ、舌を伸ばしてチロチロ舐めてくれるかな。ソフトクリームを舐めるみたいに」

「……こうか?」

 

 少しだけ躊躇って、舌をチロリと出す。

 まっかな舌が、鈴口の近くを舐めた。

 ぬるりとした感触。

 

「うあっ!」

 

 思わず声を出してしまう。

 経験したことの無い、快感。

 思えば、俺はフェラも初めてだ。

 今まで何度もお願いしてきたが、すげなく断られてきたのだ。

 

「……ほう」

 

 暦がニヤリと笑った。

 

「いい声を出すじゃないか、ええ?」

「あの、暦さん?」

 

 まさかの攻守逆転。

 あるいは暦の覚醒。

 たわわな胸でぐりぐり竿を挟みつつ、舌先で鈴口をちろちろ転がしてくる。

 その度に、じれったい快感が腰に走って、思わず俺は腰をよじらせて逃げようとする。

 

「おうふ! タンマ、ちょっとタンマ!」

「問答無用」

 

 これは、復讐か!

 さんざん良いようにやられた仕返しに違いない。

 

「その、暦さんや。これはちょっと刺激が強すぎる。亀頭は敏感なんだ」

「そうか、ここが弱点なのか」

 

 眼鏡の奥の瞳をニヤリと歪める。

 黒い微笑みを浮かべると、暦は、いっきに舌を這わせてうねらせた。

 

「うおおおっ!?」

 

 まるで蛇がのたうつように、舌先は身をよじらせて亀頭を這いずり回る。

 赤い舌先が、チロチロと激しく亀頭を激しくなめ回す。

 

「あひぃぃいい」

「ここだな。ここが公太郎の弱点だ!」

 

 俺の情けない声に気を良くした暦が、調子づく。

 

「れろれろれろ、んっ、れろれろぉ……どうだ、辛いか?」

「辛いです。今にも腰が抜けそうです。だから、どうかもうご勘弁!」

「ダメだ。あたしも辛かったんだからな。お前が根を上げるまでやってやる。――んちゅ」 

 

 なんということでしょう。

 暦の唇が、亀頭に触れたではありませんか。

 

「ちゅっ。ちゅっちゅっ、ちゅぅぅう♡」

 

 やさしく何度もキスを落とし、それから、吸い付くような濃厚なキスを男根に見舞った。

 

「ああっ!? ちょっとこれは本当にマズイって!」

「何を今更。唇でキスしてくれって言ったのは公太郎じゃないか」

「そうだけど、まさかこんなにスゴイとは……」

「さて。いよいよお前のエロマンガで学んだ技を試すときだな」

 

 暦は滅茶苦茶楽しそうだ。

 いつもやられ放しだったので、攻めれるのが楽しんだろうな。

 俺も楽しいけど、なんとうか、辛い。

 

「技とは?」

「フェラチオだ」

 

 暦は、必殺技名でも告げるかのように、ドヤ顔で言った。

 

「どうせこれがお望みだったんだろ?」

「そりゃ、ずっとお望みだったけどさ。でも、また今度でもいいかなーって」

「そう遠慮するなって。ほら」

 

 暦がくちを開いた。

 ぬらりと唾液をまとった舌先が、ゆっくり伸びてくる。

 見せつけるかのように、まっかな舌先をちろちろ揺らす。

 焦らしているのだろうか。

 

 そして、

 

「――はむぅ♡」

 

 ぱくりと咥えた。

 

「――っ」

 

 悲鳴が俺の口から漏れた。

 それを合図に、暦は舌を使いはじめる。

 

「んむぅ♡ んちゅぅ、れろぉ、んんっ♡ れろれろぉ♡」

「暦、これはちょっとほんとにマジでヤバイ!」

「んっ、どうしたんだ? あたしにはあれだけ好き勝手やっておいて、自分はもうギブアップか? そうはいかないからな! ――んちゅ、れろぉ、れろれろれろ、ちゅっちゅっ、ちゅぅぅぅ♡」

 

 暦の舌は、別の生き物のように蠢いた。

 舌が左右にのたうって、カリ首を刺激する。

 前後に動けば、裏筋から鈴口までをぬるりと舐め。

 口をすぼめて、唇の摩擦で竿をしごいてくる。

 

「うあっ、何処でこんなテクニックを……」

「んむぅ♡ お前がいつも見せてくるエロマンガだ。んちゅ♡ どうだ、参ったか」

「参った! というか、もう参りそう。もう参るから、だから待って、ねっ?」

「そう言って待ってくれたことがあったか? 無かっただろ。だから、あたしも遠慮しないぞ。――れろぉ、んちゅぅぅ♡」

「いや、参るってのは行くの謙譲語で……ああっ!」

 

 暦が唇をすぼめて、肉棒に吸い付いた。

 それが、ロバの背を折る最後の藁の一束になった。

 

 ――びゅるびゅるびゅくびゅく、ぶびゅるぅぅう。

 

 そんな幻聴すら聞こえそうなくらい、勢いよく暦の口に精液が飛び出した。

 

「んんっ!?」

 

 あまりに気持ちよかったから、射精が止まらない。

 大量の精液が暦の口からあふれ出す。それでもまた飽き足らずにびゅるびゅる噴き出す精液が、暦の眼鏡に飛び散った。

 うぉぉおん、俺は人間精液噴水だ。

 って言ってる場合じゃない!

 

「わわっ、暦だいじょうぶか!? まずい、このままじゃ精液で溺死待ったなしだ。いまティッシュ持ってくるから!」

 

 

 **

 

 

 とまぁ、そんなこんなで、俺は念願叶って「パイズリ&フェラ」という男の野望を成就した。

 

「うぅ……冷静になって考えると、とんでもないコトをしてしまった気がする」

「いやぁ、アレは本当に気持ちよかった。暦も楽しそうだったし、win-winの関係だったのでは?」

 

 俺のフォローもどこ吹く風で、暦はどんよりうなだれる。

 

「元気出せって。……今まで読んできたエロマンガを思い出してくれよ。どれもこれも、ズッコンバッコン合体するのが当たり前だろ? なのに、俺たちはまだ互いの性器をくっつけてさえいない」

 

 そうなのだ。

 胸を弄ったり、お尻を撫でたりすることはあっても、互いの性器に手を触れることは稀で。性器と性器をくっつける、いわゆる「素股」などは夢の股夢。

 

 だけど俺、負けないよ。

 いつか必ず――いや今年中には童貞を卒業してみせる!

 お互い合意の上で楽しくヤラしく全力で腰を振り合う、フレンドリーな関係になってみせる!

 

 その為にも、慌てず騒がず、ちょっとずつ前進を。

 

「下半身でものを考えてるような男子高校生が、本番をずっと我慢してるんだ。これってとっても辛いんだぜ? でも、幼馴染みのことが大切だから、俺は絶対に我慢する。どうだ、近年まれに見る健全な関係だろー?」

「それは、まぁ確かに……」

 

 暦はちょっと考えて、それから静かに頷いた。

 その顔には、いくらか元気が戻っている。

 

「男達は性欲モンスターで、女と見ればセックスすることしか考えてないみたいだしな。それと比べたら、公太郎は理性的な方か。うん、これはきっと、まだまだ健全な関係だ」

 

 あっさり誤魔化すことができた。

 チョロイ!

 

 暦は身持ちが堅いが、浴びるように読んできたエロマンガの悪影響を受けて、倫理観が一部崩壊しているのだ。

 

「くっくっく。これは堤(つつみ)を崩す、蟻の一穴。近いうちにお前の穴を貫いてやるぜ」

「聞こえてるぞ、バカ。本番なんて絶対にしないわよ」

「あいたっ」

 

 頬を染めて、パコンと頭を叩いてくる暦の姿がそこにあった。

 むき出しのでっぱいがぷるんと揺れる、扇情的な格好。ノーガードの実にえちぃ格好だった。

 それを見て、俺は確信する。

 

 やっぱ暦はチョロイなぁ。

 

 

 

オマケ:職員室であったらしい会話

 

「見たわよ、ゆかり。アンタの学級のクラス目標。ずいぶん尊敬してもらってるみたいじゃない」

 

「まぁね。あたしの滲み出る人徳のせいしらね! やっぱり教員ってのは授業が本分だから、授業のデキる女に、子どもたちは夢中になるのよ。にゃも、アンタもあたしを見習って、授業研究でもしたらどうかしら? いつでも授業見学に来ていいわよ。それとも、体育教員は筋肉鍛えとけば良いのかしら?」

 

「くっ、こいつは! ……はぁ、なんでこんなのと幼馴染みで、しかも職場まで一緒になっちゃたんだろ。クラスの皆は、こいつの本性にまだ気付いてないのかしら」

 

「ハッハー! 悔しかったら、アンタもウチみたいなクラス目標つくってもらうことね!」

 

クラス目標の真意に気付くまで、ゆかり先生はご機嫌だったとか。




9,190文字


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次回、メインヒロインが登場します。
『大阪からの刺客。それとブルマ(仮題)』

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