※この作品はR-18です。

百のエロヒーローアカデミア   作:タロタロ芋

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今回のお話に登場する地名は架空のものです。ご理解いただけていると思いますが、念のためにここに記載しておきます。


SEX11 煩悩払いの百

 

12月27日(集団生活初日)

 

 正直、この日のことはよく覚えていません。100名近い男性たちの前に全裸で姿を現し、ご挨拶をして、ご奉仕を開始したまでは覚えているのですが、その後の記憶が朧気なのです。

 記憶に残っているのは、セックスが解禁された瞬間に私の体に皆さんの手が殺到してきたことくらいのもので……私がはっとした時にはもう、私のおまんこからは大量の精液がごぷごぷと音を立てて溢れ出し、私自身も凄まじい回数の絶頂を経験した後でした。

 一応、カシラさんたちのストップがかかったことでこれ以上のセックスはしなくて済みましたが……この日、私は数の暴力というものの圧倒的な力を理解し、無数のおちんぽに犯されることの気持ち良さを知ったのです。

 

 1回のセックスに時間をかけ過ぎてはいけない。1人の相手を長い間行っていると、待っている人たちの性欲は加速度的に増していくことになる。忍耐の限界を超えた彼らが欲望のままに行動すれば、たった1人の女性である私なんて一瞬で蹂躙されてしまいます。

 

 出来る限り短い時間で、多くの人たちに満足してもらえるご奉仕をする……それが、私が激動の初日の経験で学んだ改善点でした。

 

 

 

 

12月28日(集団生活2日目)

 

 私に無理をさせ過ぎた前日の反省点を顧みたホームレスの皆さんは、この日は無理なく私とのセックスを繰り広げました……なんてことはなく、むしろ現実はその真逆です。

 昨日のご奉仕では大体十数名のお相手しか出来なかったため、中途半端に性欲を滾らせてしまったホームレスさんたちはこぞって私の体を求め、おちんぽの相手をさせてきました。

 私も昨日の経験を活かし、おまんこでおちんぽを迎え入れるだけではなく、おっぱいかお口を使った奉仕で一度に2人のお相手を努めたのですが……やはり、それでも100対1という数の差を埋めるには至りませんでした。

 

 幸運なことに、性欲を臨界点限界まで溜め込んでいるホームレスの皆さんは射精に至るまでの時間はかなり短いのですが、その1回の射精だけで満足出来るはずがなく、何度も私を犯そうとします。ですが、セックスは1回射精での交代制。性欲を発散しきれなくても、射精したら次の方に順番を譲るしかないのです。

 結果、次の番が来るまでの間に性欲は再び臨界点まで引き上げられ、最初のセックスよりも激しく私を犯すようになります。私がお口とおまんこの2つの穴でおちんぽのお相手をしても、全員が1周するまでには50回分の射精が必要。この待ち時間をもっと短くしなければ、皆さんを満足させることなんて出来はしないのです。

 

 こうなったらもう、カシラさんたちとの初めてのセックスで披露した両手+口+おっぱい+おまんこの5人同時奉仕しかありません。必殺淫技の【100%絶頂(アクメ)♡全身痙攣《フルバースト》】で、皆さんのおちんぽ汁を搾り取ってみせますわ!

 

 

 

 

12月29日(集団生活3日目)

 

 やりましたわ! ようやく、滞りなく皆さんに私とのセックスを楽しんでいただけるようになりました! 5人同時のご奉仕は大変ですが、回転率が全てという状況では、この方法は正義ですわね!

 ……と意気揚々と語ってはみたものの、やはり問題点はあります。同時に5人を相手しているといっても、そこには格差が存在してしまうのです。

 

 私のおまんこでおちんぽを気持ち良くしている人がいる反面、5人の内2人は手コキで我慢していただかなくてはならない。同じ1回の射精でも、そこで味わう快感には大きな差があります。

 男性全員の総意をまとめるなら、やはり「おまんこで射精したい」と願っているに違いありません。手も口も胸も悪くないのでしょうが、最上の部位であるおまんこにたっぷりザーメンを注ぎ込みたいと思っているのは間違いないでしょう。

 

 そうなるとやはり回転率が問題になるのであって、1人にどれだけの時間がかけられるかも問題になってきます。現在はとにかく1回のセックスでお相手する人数を増やすことで1人当たりの射精までの時間を短くしているのですから、これをまた1人ずつのおまんこセックスに戻すとなるととんでもない時間がかかってしまうわけです。

 

 1人につき5分の時間をかけるとして、それが100人で500分。およそ8時間ちょっとの時間をかけないと1週出来ず、しかも1回の射精で皆さんが満足するはずもないので、そこから2周目となるとやはり厳しいものがありますわね。

 

 ですが……どうにか出来ないものかと考えてしまうのも確かです。なにか、なにか……解決の方法があるような気がするのですが……

 

 

 

 

12月30日(集団生活4日目)

 

 先日から悩み続けていた「皆さんに私とのおまんこセックスを楽しんでもらいつつ、その時間を短縮する」方法についてですが、ようやく答えを見つけることが出来ました。ヒントをくれたのはこの河川敷でのホームレス生活での1ページ、クリスマスイブに行ったカシラさんたちとの濃密なセックスの経験です。

 あの時、皆さんは1回の射精で己が精を全て吐き出してくれました。私を満足させるために行った全力の射精……あれを、100名のホームレスの皆さんにもしてもらえばいいのです。

 

 これまでのセックスでの反応から【淫乱創造(エロ♡クリエイト)】で私のおまんこをホームレスの皆さん1人1人が好む具合に調節することで、おちんぽに多大なる快感を味わっていただき、それで最高の射精を行ってもらう。気持ちいいセックスは絶頂までの時間も短縮するでしょうから、そこもまた合理的ですわね。

 え? 1人ずつに合わせた最高の膣具合を記憶できるのかって? あらゆる物質の分子構造を把握、暗記している私にとって、たかだか100人が好むおまんこ具合を憶えることなんてお茶の子さいさいですわ!

 

 この方法を用いることで、1人あたりのセックス時間も3分程度まで短縮することに成功。1回の射精で全ての精液を吐き出してくださるので、2度目のセックスを行わずに済みます。私もホームレスの皆さんも、WIN-WINな関係を作ることが出来たわけですね。

 

 あとはもう少し皆さんに私のおまんこを使っていただけるように煮詰めていくだけですわ!

 

 

 

12月31日(集団生活5日目)

 

 

 河川敷にポツンと立つ電話ボックスのような小さな箱。人が1人ようやくは入れそうなその箱の中には、1.5人分の人間が入っています。

 何故、0.5なんて半端な数字が出るのかというと……その箱の中には、私の下半身だけが収められているからですわ。

 

 【創造】の個性で作り出した特設ハメ穴BOX。ドアを開けたすぐ目の前に、大きな私のお尻がデンっと鎮座する設計のそれは、所謂壁尻状態でのセックスを楽しんでもらうためのものです。

 内部にあるのは私の下半身とマジックペンのみ。狭い箱の中には私の雌臭がむわりと漂い、入った男性の劣情を大いに煽ります。男性はその興奮のままに、私のお尻を抱えておちんぽをぶち込んでくださればいいのです。

 

 私のお尻には、大きな黒文字で【煩悩退散】の文字が書かれていました。そう、もうお分かりですね? これは年末の恒例行事である除夜の鐘をモチーフにした、煩悩退散セックスなのです。

 1年最後の日に、持て余している性欲を全部私のおまんこに吐き出してほしい。鐘を突くみたいにおちんぽで私の子宮を突いて、アヘアヘ喘ぐ私の声を鐘の音代わりにして、極上の快感を味わった後に全ての煩悩を私のおまんこにコキ捨ててもらって……すっきりとした気持ちで新年を迎えていただくためのセックスなのです。

 

 箱の中でたっぷり射精したら、お外に飛び出している私のお口でおちんぽをお掃除して、それでおちんぽをピカピカにさせていただいて、ご奉仕はお終い。箱の外に設置されたモニターに事前に配られた整理券の番号が表示され、その番号の男性がまた私のおまんこを使用し始めます。

 その前に、【淫乱創造】を用いて子宮の奥から愛液を一気に噴射して、(少し勿体無いですが)射精された精液を全て外部に放出することも忘れません。1回毎のセックスでほぼ新品おまんこを使ってもらえるよう、私は全力を尽くすまでです。

 

 このご奉仕セックスは大好評♡ 射精した皆さんも大満足で、セックス後はマジックペンで好き勝手に私の体に落書きをしてくれています。多分、正の字なんかも書かれちゃってると思うので、私が何人のお相手を務めさせていただいたかも明確な数字としてわかりますわね。

 

「ンおっっ♡♡♡ イグっ♡♡♡ いぐぅうっ♡♡♡ イグ~~~~~~~ッ♡♡♡ モモまんこガンガン突かれてますっ♡♡♡ おちんぽで突かれて、スケベ汁とアヘ声とまりませんのぉおおっ♡♡♡ フぐぅうんっ♡♡♡ おおぉおおんんっ♡♡♡ あおぉおおぉおぉおおおぉおおぉおんッッ♡♡♡」

 

 箱の外に飛び出している上半身を視姦されながら、私は遠慮なしに嬌声を上げます。ピストンの勢いで揺れる体は大きく育った胸をたわわに弾ませ、互いの乳房がぶつかり合う音がまるでセックスに対する賛美の拍手のようです。

 一突き事に大きくなる嬌声が除夜の鐘の音。108回では済まないピストンを激しく何度も決められ、箱の中でおまんことお尻を痙攣させまくる私は、沢山の男性たちに淫らな姿を見られる快感を享受していました。

 

「もっと見てくださいっ♡♡♡ 皆さんの性処理係である淫乱女子中学生のモモが、おちんぽハメられてイっちゃうところみてくださいっっ♡♡♡ オオォオォオオッッ♡♡♡ 除夜のおまんこちんぽで突かれてますぅぅ♡♡♡ ンオっ♡ いぐぅ♡ 私のお尻に思いっきり腰打ち付けて、ぶっといちんぽに奥まで貫かれてイキますううぅうっ♡♡♡ おぉぉおおおぉおぉおおぉおおぉおンンッッ♡♡♡」

 

 思いっきりアヘ顔を浮かべながら、顔の横でWピースを作る。この無様な姿がホームレスの皆さんからは大好評で、待ち時間を潰す皆さんの興奮を滾らせているみたいです。

 BOXの中の男性は、子宮口に亀頭を押し付けながら色んな反応を見せてくれます。私のまん丸むっちりエロ尻を叩いたり、優しく撫でたり、おちんぽでぐりぐりと子宮を刺激したり、肛門を広げて内部を視姦したりと、その人によって様々な行動を取るのです。

 何をされても気持ちいいのは変わりませんので、感謝の意を込めてしっかりとおまんこで媚び、最後の1滴までおちんぽからザーメンを搾り取ると、お尻をぶるぶると震わせて快感の具合を示しました。

 

 その後は楽しい落書きタイム。私の背中やお腹、太腿やお尻に好き勝手に落書きをしてもらい、満足していただいたら箱の外に出て、ザーメンがへばりついたおちんぽをお口で綺麗にする時間です。

 喉の奥までおちんぽを突っ込み、舌でザーメンもチンカスも全部舐め取ったら……そこで煩悩解消セックスはお終い。次の人の番がやって来ます。

 ここまででおよそ3~5分。1発でおちんぽを萎えさせる射精を行ったと考えると、破格の時間効率だと思いませんか?

 

「ンンン~~~っ♡♡♡ ……お待たせいたしました♡ モモのおまんこ、潮噴き洗浄が終わりましたわ♡ 次の方、どうぞ……♡♡♡」

 

 ポーン、と呼び出し音が鳴り、整理券の番号がモニターに表示される。集団の中から飛び上がるように立ち上がった男性が箱の中に入っていって、そして――

 

「おおぉおおぉおおんっ♡♡♡ あぁああぁああああぁあああぁあぁっっ♡♡♡」

 

 ――また、気持ちの良いセックスが始まる。奥の奥までおちんぽでおまんこを可愛がられながら、私はトロ顔を浮かべて皆さんの性欲を受け止める器としての役目を果たし続けたのでありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「んぢゅぅ♡♡♡ ぢゅるるるるっ♡♡♡ んほぁ……♡♡♡ お掃除、終わりました♡ 美味しいおちんぽ、ありがとうございます♡」

 

 そうしてセックスを続けてどれくらいの時間が経ったでしょう? もう私には想像もつきません。ただただ、与えられる快楽とおちんぽのお相手をして、一生懸命に男性たちに奉仕し続けています。

 明るかった空も今ではどっぷりと日が暮れ、星が輝いていました。そんな中でも変わらずお掃除フェラを行った私は、何度目になるかもわからない潮噴き洗浄を終えた後、蕩けた声で呼びかけます。

 

「次の方、どうぞ……♡ モモのいやらしいおまんこは、いつでも準備万端ですわ……♡♡♡」

 

 壁の向こう側でお尻をふりふりと振りながら、次のセックスを求める私。絶頂の回数も、射精を受けた回数も覚えていない中、それでもまだセックスをしたいという気持ちが止められません。

 誰かの役に立ち、誰かに感謝されることが心地良い……おまんこもお口も、全部射精のために使ってほしい。気持ち良かったという言葉が、ありがとうということばが、その気持ちに拍車をかけて、より強められていく。

 困難の果てにあるやり甲斐を感じてしまったら、もうこんなの苦でもなんでもありません。誰かのために頑張ってセックスすることは、とても素晴らしいことなのだと気が付いた瞬間から、私の胸の中には幸せの感情が満ちていました。

 

「モモちゃん、大丈夫か? しっかりするんだ」

 

「あへぇ……? カシラ、さん? ああ、お次の相手はカシラさんですのね♡ 私のおまんこの準備は万全ですので、いっぱい気持ち良くなって――♡♡♡」

 

「いや、そうじゃなくって……終わったよ、モモちゃん。この河川敷に集まったホームレス全員が、もうセックス出来ないってさ」

 

「え……!?」

 

 そう告げたカシラさんが、壁尻状態の私の体を引っ張り出す。沢山ピストンされて腫れあがったしまったお尻がちょっとつっかえてしまいましたが、それ以外は問題無く外部へと脱出出来た私は、そこでようやく自分の周囲の状態を確認しました。

 下半身を露出させた男性たちは、数日前までは常にギンギンだったそれをへにょりと小さくしているのです。集団の中には動くのも億劫だとばかりにその場に寝転んでいる人たちもいて、その光景を見た私は、彼らが全ての性欲を発散しきったことをようやく理解しました。

 

「お疲れ様、モモちゃん。よく頑張ったね」

 

「ほら、これを見てごらんよ」

 

「あ、あ……♡」

 

 すべてが終わったと思ったら、どっと疲労感が押し寄せてきました。まともに立てなくなった私をまんぐり返しの格好にさせた皆さんは、その体勢の私をポラロイドカメラで撮影した写真を見せてくれました。

 おまんこから太腿、そして爪先までを愛液で汚したスケベな雌。お尻も精液がこびり付いていて、沢山の落書きがしてあって、表情なんかはもう人間としての理性や尊厳が欠片も残っていない無様極まりない私の姿がそこにはあります。

 ですが、私の心を揺さぶったのは、そんな淫らな自分の姿ではなく……下半身中に書かれた、皆さんからのメッセージでした。

 

『本当にありがとう、モモちゃん』

『気持ち良かった! 生きてて良かった!』

『こんな俺たちのためにここまでしてくれるモモちゃんには、感謝の気持ちしかない』

『スケベな天使のモモちゃんへ、ただありがとうと伝えたい』

 

 ……そんな、感謝の言葉が一杯の自分の下半身を見て、私は自分の行ったことが間違いではないと確信しました。例えホームレスの皆さんが相手でも、こんな変態的な輪姦プレイであっても、セックスを通じて誰かを前向きにさせられたのならば、それが間違った行為であるはずがないのです。

 この充足感と幸福感は、決して偽りではない。彼らが抱いた感謝の気持ちも、絶対に嘘なんかじゃない。心と体で繋がった、真なる絆の結晶がここにある。私の肉体は、皆さんの想いを受け止めることが出来たのです。

 

「モモちゃん、もう少しで年が明けるよ。その前に体を綺麗にしておこうか」

 

「いいえ、結構です……♡ 皆さんのくれた悦びと快感を感じたまま、この幸せを抱いたまま、新年を迎えたいので……♡」

 

 スイさんからの心遣いをやんわりと断り、その場に仰向けに寝転がった私は、満天の星空を見上げて笑みを浮かべました。

 こんなに幸せな年越しは生まれて初めてだと思いながら、ドキドキと高鳴る胸の鼓動と共に今日のセックスを思い返し、本当に充実した1日だったなと改めて自分の行いを振り返ります。

 

 心と体を重ねた沢山の人たちと過ごす年末。時計の針が進み、元気を取り戻した皆さんのカウントダウンが進む中、私は小さな声で呟きました。

 

「……ハッピーニューイヤー、私♡ 今年は、とても充実した1年になりそうですわね……♡」

 

 きゅんきゅんとときめき、熱くなる子宮が、その呟きと私の選んだ道を肯定してくれているような、そんな気分になりながら、私は激動の1年となる新年を迎えたのでありました。

 





……岡山県犬朴(けんぼく)市 都会とも田舎ともいえない、やや中途半端な発展具合を見せているこの街には、長年住民たちを悩ませているある問題が存在していた。市内に溢れるホームレスたちである。

 県内どころか中国地方で見てもずば抜けた数の浮浪者たちが跋扈する街の様子は、見ていて気分の良くなるものではない。彼らの存在が治安の悪化に繋がっているという見方をする住民もおり、更にはこの地元で有名なホームレスたちの住処となっている河川敷の存在もあって、この街の住人達はほとほと困り果てていた。
 さりとて、彼らにも生存権がある上に何か悪事を働いたわけでもない。ホームレス狩りを引き起こしたり、見ていて不快になるというだけで、別段悪いことをしているわけでもない以上、強引に彼らを追い出すことは不可能であった。

 行政もヒーローも、彼らに対して何も手は出さない。後者はともかく、前者に関しては街の浄化に関して何か手を打って欲しいと願う人々であったが、そんな面倒なことに市長や役所が動くはずもなく、ホームレスたちの存在は認めるものでしかないと誰もが諦めていた。

 だが、ある時から街の中からホームレスたちの姿が消え始めた。最初は気のせいだと思っていた住民たちだが、違和感を感じてから1年が経つ頃には、街の中からは1人のホームレスの姿すらも見かけなくなっていたのである。
 住民たちはホームレスたちが寒さで野垂れ死んだか、ホームレス狩りに遭って亡くなったかと噂し始めたが、それもまたある事実によって否定された。何と、市内の至る所で元ホームレスたちが就職し、社会復帰に成功しているという話が相次いだのである。

 この現象に興味を持った地方紙の記者が、数名の元ホームレスたちへと取材を行った。
 いったい何故、どん底まで堕ちた彼らがこうして社会復帰に至ったのか? それも1人残らずホームレス生活から脱出出来たのかと記者から尋ねられた元ホームレスたちは、皆口を揃えてこう言ったそうだ。

「1年前の年末、俺たちは天使に会った。あの子のお陰で未来に希望を得て、前に進むことが出来るようになった」と……

 彼らがいう『天使』が何を指すのかを理解出来た人間はいない。100余名のホームレスたち全員を更生させた方法など、想像もつかない。
 住人たちも街が綺麗になったのだからそれでいいじゃないかと、深く考えることはしなかった。念のため、ホームレスたちが犯罪者から何らかの洗脳を受け、悪事に加担するかもしれないという可能性を考慮して検査を行ったが、彼らの精神には何らかの干渉を受けた様子は見受けられず、彼らが本心から社会復帰を望み、自力で這い上がって来たことの証明にしかならなかったのである。

 今現在、交通の便を良くするために橋が建造され始めた河川敷で、数年前に何が行われていたのかを知る者は殆どいない。全てを知るのはここで生活していたホームレスたちとたった1名の少女、そして彼女を監視していたある人間たちだけである。

 108……煩悩の数と同じ人数の男たちの性欲を解消し、煩悩を発散させ、その献身によって彼らの心を揺さぶった天使は、数か月後にある異名を携えてエロヒーロー教育機関に入学することとなる。
 今までノーマークどころか名前すら知られていなかった少女の打ち立てた伝説は、彼女の最初の異名である【煩悩払いの天使】の名と共にエロヒーロー界に広く伝わり、NO,1男性エロヒーローであるビック・チンポがスカウトしたという事実や魅力的な肢体も相まって、多くの教員や関係者たちから注目されることとなった。

 性の象徴と呼ばれる存在へと成長を遂げる彼女の打ち立てたこの逸話は、セックスを通じて多くの人たちを救ったというエロヒーローの模範となる行動として多くの人たちに伝えられることとなるが、そうなるのはまだまだ先の話である。

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