お待たせしました。最終回どうぞ。
「よかったフワ―」
フワが集まった五人の周りを飛び回る。
「それにしてもどうしてみんな元に戻ったの?」
「イマジネーションフワ!」
「フワのおかげです」
セレーネが微笑む。
「イマジネーションの力が私たちを助けてくれたみたい」
「フワの力でみんなを元に戻せるかもしれないルン!」
ソレイユとミルキーが意気込む。
「よおーし、そうと決まったらいくよ! みんな」
スターの掛け声とともに学校の生徒を元に戻す作戦を実行しようと五人は踏み出した。
しかし、それを阻止するべくワープホールからまた敵が現れた。
「全く、カッパ―ドというやつは足止めにもならず果てるとは情けない奴だ」
「誰にゃ?」
5人は記憶上見たことない姿に戸惑った。
「こんにちは。僕は今救世主と名乗っているよ。こうやって名乗るのは一応二回目かな」
プリキュアは臨戦態勢に入った。
「まあいいさ、仕上げに入るとしよう」
救世主は人差し指と中指で指を鳴らす。
すると、コスモが急に膝を折って地面に倒れこむ。
「コスモ!」
ソレイユは咄嗟に彼女を支える。
しかし、それがいけなかった。ソレイユが彼女の容態を見ようと彼女の顔を見ると。
―――笑っていた。
不気味に。
コスモは目にも止まらぬ速さでコスモの手がソレイユの顔を掴んだ。
「さあ、あなたもご主人様のものになるにゃ」
彼女の目は虚ろで、少し前の3人の状況と一緒だった。
「ぐ、うわああああ」
禍々しい光がソレイユを包み込む。
「あ……やめて……」
何かを察した3人は2人から一度距離を取った。
ゆらゆらと立ち上がるソレイユとコスモ。
そして3人へ襲い掛かる。
なんとか応戦してかわす。
「後ろががら空きだ」
しかし、救世主がミルキーとセレーネをそれぞれ蹴った。
吹っ飛ばされた2人はソレイユとコスモに受け止められ、それぞれに手で頭を掴まれる。
「やめてください! あ……あっ」
「痛いルン……! オ、オヨ―」
そして、ミルキーとセレーネの筋肉が弛緩した。
虚ろ目の4人のプリキュア。しかも、さきほどと違って全員変身しているので、とてもスター1人の力で押さえ込むことは不可能に近かった。
「な、なんで……」
スターは戸惑いを隠せなかった。
確かにフワがみんなを正気に戻してくれたはずだ。
しかし、また元の状態に逆戻り。
しかも、コスモも増えた状態だ。
そこまで考えたところで、スターの頭に最悪な状況が浮かんだ。
「まさか、コスモは最初から操られてた?」
その答えに救世主は高笑いをもって返す。
「ははは、今さら気づいても遅い。このレインボー星人に関しては暗示を仕込むのに苦労したよ。最終的にプリキュアの状態で洗脳したほうが都合がいいからね。泳がせておいて、全員がプリ・キュアになったところを一網打尽というわけさ」
4対1の状況ではスターはすぐに捕まってしまった。
「お前は『快楽』のイマジネーションにまだお前は耐性があるようだ。しばし仲間と楽しむがいいさ」
そして、救世主はフワを連れてワープホールへ入った。
「フワ―!」
フワとスターの悲鳴だけが最後に残る。
「フワ、いかないで、返して、フワ―!」
4人を振り払おうとするが、四肢を固められて動けない。
「みんな! 離して!」
足元はコスモとソレイユが固めている。
2人は頬を緩ませて幸せそうな表情でスターに語り掛ける。
「いけません。ご主人様のために気持ちよくなりましょう。スター」
「つれないなあ。私たちと楽しもうよ。ご主人様に従わない子はこうだ」
ソレイユがスターの足をくすぐり始め、それを見たコスモも足をくすぐる。
「ちょっと、やめて、あはははは」
たまらずスターは笑い声をあげる。
「……にゃあ」
右手を押さえていたコスモはスターの耳を甘噛みした。
「ひゃあ!」
えも言われぬ快感にスターの背筋が逆立つ。
「……いただきますルン」
嬌声をあげて口を空けたスターの唇をミルキーの唇が奪った。
吸いつかれ、舌を絡められ、経験したことがない快感にスターの思考力は奪われていった。
(だ……だめ、気持ちよすぎて何も考えられなくなりそう)
快楽にイマジネーションが塗りつぶされる。だんだんとスターの目から感情らしきものが失われていく。
頭の中がかき回される。理性は無くなり、その代わりに快感を求める欲求が増幅されていく。
(欲しい、気持ちいいのが欲しい!)
やがてスターも快楽を求め、最初は嫌がっていたミルキーの唇を積極的に奪いに行く。
互いの舌が絡み合い、唾液がこぼれる。
それでも離さず、接吻は続く。
それを見ていたソレイユとセレーネが互いに目を合わせてから唇を重ね合った。気持ち良さそうだったから。
息が続かなくなったスターとミルキーは互いに唇を離した。
唾液が糸を引いて、糸が切れ、それが互いの胸元にへばりつく。
それを見たコスモがスターの唇を奪って押し倒した。
手持ち沙汰になったミルキーは不満げに頬を膨らませたが、新しい楽しみをすぐに見つけた。スターの全身を舐めたり、いじったりし始めた。
スターはコスモと接吻を交わし、ミルキーに口で胸、手で下半身、触覚でところどころ弱いところといった具合で全身を快感に染め上げられていた。
(気持ちがいい…… 幸せ)
スターの四肢はもう自由だったが、彼女に逃げようという意思はもうない。
ソレイユとセレーネも2人だけでは飽きたのか、3人に加わって、それぞれが交互に取っ替え引っ替え接吻し始めた。
「きゃ、はふ、あ、あ、はう、ふうふふ」
唇と唇の間から洩れる吐息と嬌声が響きわたっていた。
5人は全員幸せそうに、笑っている。しかし、目だけは笑っておらず、虚ろだった。
なぜならそこに5人の本当の意思は存在しないのだから。
ひたすらに5人は快楽を求めて絡み合う。
互いの体はなぜか誘惑的で、甘く、触れ合うたび、快感は増幅され、とにかく貪るようにそれを求め続けた。
彼女たちが飽きるまで。
彼女たちのイマジネーションは『快楽』のみに支配され、今後も『快楽』が得られる相手を見つけて奪うだろう。
ましてや今の彼女たちはプリ・キュアの姿。
イマジネーションを増幅することによって物理的な力に変換するプリ・キュアのシステムは際限なく、かつ激しい『快楽』を彼女たちに求めさせ続ける。
そのイマジネーションは地球にとどまらず全宇宙を包み込んで行くだろう。
そうして、彼女たちの言うところのご主人様のしもべは増えていく。
かつての彼女たちが理想としたイマジネーションの世界が全て壊されるのも時間の問題だった。
そして、世界を壊すのは彼女たちだ。
―――fin
・後書きと今後
ここまで見てくれた読者の方。まずはありがとうございました。
連載期間はわりとリアルが激動であり、投稿が飛んで申し訳ございませんでした。
本当にありがとうございました。
過去作、次回作共々今後ともよろしくお願いいたします。
次回は活動記録のほうにも記載しておきますが、『かぐや様は告らせたい』より製作予定です。
掲載日は5月16日(土曜日)22時です。お楽しみに。
・この作品の後書き
いつもさくっと読めるように2000字以内に収めるようにしているのですが、今回は超えてしまいました。
とりあえず完結できたことに喜んでおきます。
色々と勉強不足なところがあったので、もっとよい小説に繋げていけるよう精進します。
最後に豆知識として「スタートィンクルプリキュア」に出てくる「カッパ―ド」の声優は「機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ」に出てくる「オルガ・イツカ」
と声優が同じです。なので、知らなかったという方は「スタートゥインクルプリキュア」を見返すと
「カッパ―ド」の台詞回しが結構ガンダム作品のオマージュになっています。たくさんあるので確認してみると面白いですよ。