(ペンの握り心地がいつもと違う様な……)
(前よりインクの出がいい様な…… まるで新品だ)
(……気のせい、か?)
物陰│「…♪」 E:指揮官のペン
戦術人形には気を付けよう!
「はいはい!退いて退いてー!」
「道を開けて下さい!」
ガヤガヤ
M950Aとウェルロッドの二人組が担架でSVDを運び、現在指揮官のいる指令室を目指して歩みを進めていた。
そして指令室へと至る。
「指揮官大変よ!急患なの!」
「担架を床に下ろします。足元に気を付けて」
そのただならぬ騒ぎに指揮官は、彼女たちの元へと素早く駆けつける。
外野の騒がしさは指令室の扉が閉まって遮られ、以降めっきり静かになった。
運ばれてきたSVDを診る。
SVDの顔色は青ざめ、眼から光は消えてどす黒く濁っており、どこか宙を見ている。そしてぐったりと力なく担架に横たわり、言葉を発することもない。
目で見て語るまでもなく、彼女の容体が優れないのが分かる。
指揮官は思わず言葉を失った。
「……指令室には碌な医療器具はおろか、真っ当な医療従事者もいない」
ここは指令室。一般家庭レベルの救急箱程度の用意しかなく、酷く専門性に欠ける。
「搬送先は医療棟か工廠が妥当だろう。……なぜここに?」
指揮官のド正論。
一刻を争う事態かもしれないので、彼は真剣。
そんな指揮官の真剣な表情のショットを、指令室のドアの隙間からこっそりとカメラで収めることに成功し、床を静かに転げ回って全身で喜びを表現するMDRがドア越しにいた。
「任せて!特効薬もあるから問題ないわ!」
と、自信あり気なM950A。
不安な指揮官を余所に、SVDを担架で運んできた二人からはなぜか余裕が感じ取れる。
……果たして特効薬とは?
「彼女に処置を行うわ!指揮官はそこの壁に背をつけてじっと立ってて!」
「??? ここに立っているだけでいいのか?」
「完璧です!」
「ありがとう指揮官!今助けるわよSVD!」
「「せーのっ……」」
SVDをここまで搬送した二人はSVDの両腕をとって二人掛りで担ぎ上げ、SVDを半ば無理矢理に立ち上がらせる。
その状態で、二人は何故か、壁に背をつけて立つ指揮官に近づき始め……
担ぎ上げていたSVDをむにゅり、と指揮官の身体へ押し付けた。
女性二人掛りで一人の女性を、壁を背にして立つ一人の男性に押し当てるという極めて珍妙で奇妙な光景。
しかし彼女たちの顔付きは真剣そのもの。ふざけている気は一切感じられなかった。
SVDの顔が、ぽふんと指揮官の胸に飛び込んでくる。おまけにSVDの双丘の柔らかな感触。
直後、SVDは大きく深呼吸をし始めた。
すると……なんと! みるみるSVDの顔色が良くなっていくではないか!
その様子を見たM950A1とウェルロッドは安堵。
一方で、指揮官は安堵と混乱と困惑の入り混じった複雑な表情を浮かべていた。
それもその筈、先程まで死人と大して変わらぬ様子のSVDが、目で見て分かる速度で回復していったのだ。
悪く言えば不気味そのもの。何か超常的なものを見た様な気分であった。
SVDは二人の支え無しでもしっかり立てる様に。気付けば指揮官の腰に彼女の両腕が回されて抱き着かれている。
「やったわ指揮官!」
「これでもう大丈夫ですね」
「…………(呆然)」
成し遂げたぜ。そんな顔つきのM950Aと一息つくウェルロッド。
勿論SVDが回復したのは喜ぶべきことなのだが。なんだか付いていけず、一人取り残された様な気持ちを抱く指揮官であった。
「すまんキャリコ、一体どういう事なのか教えてくれないか?」
「“指揮官成分”不足に陥った戦術人形の回復には指揮官がうってつけで……」
(指揮官成分ってなんだ)
哲学。
「私たち戦術人形は定期的に貴方の温もりで満たされないとすぐダメになっちゃうの」
「えっ何それは……」
「指揮官で満たされないとね……すっごく辛いの。 だから
戦術人形は指揮官を欲す(意味深)
「そうそう、私が指揮官成分不足に陥って倒れた時はね……」
M950Aは額に手を当て、その時の様子を思い起こし語り始めた。
SVDの様な患者を輩出しない為にも、指揮官は静かに耳を傾け、彼女の言葉の続きを待った。
「その時は確か……えーっと、丁度指揮官が入浴中で……」ウーン
「ふむ」
「そして指揮官が入浴中なのをいいことに……」
「うむ……ん?」
「SOPMODが脱衣所から指揮官のワイシャツを拝借して持って来てくれたお蔭で立ち直れたの」
「!?」
衝撃の事実。
「SOPの奴……」
(道理であの時ワイシャツが見当たらなかったのか…………)
――と、ここで指揮官はある事を思い出す。
(確かその時ワイシャツだけでなく、同じくして下着も消えたんだったな……)
果たして指揮官の下着は何処へ?
「……まぁ、何がともあれSVDの症状が改善された様でよかっ――
ぎゅっ
「?」
――突如、それまでじっと沈黙を貫いていたSVDが急に、指揮官の腰に回す両腕の抱き着く力を強めてきた。
彼女は相変わらず指揮官の胸に顔を埋めたまま、何も言わず未だ深呼吸をし続けている。
「すーっ…♡ すーっ♡ はーっ♡」
そして徐々に、彼女の呼吸が荒くなり始めた(不穏)
指揮官の腹部に押し当たるSVDの双丘の感触も強くなったが、彼の中では変な気分よりも不安な気持ちが大きくなる。
無言なのがまた更に不気味さに拍車を掛ける。何か話してほしいし、彼女には早いところ退いてもらいたいのが彼の本音だった。
急に抱き着く力を強められて驚いたが、しばらくするとSVDの拘束が緩み、息苦しさにも似た居心地の悪さが若干解消された。
……が、未だ問題は続く。SVDが突然姿勢を落として両膝をつき、何も言わずおもむろに指揮官の股間に顔を埋めだしたのだ。
大慌てでSVDの頭を持ち、引き剥がしてみると……彼女は人前に見せられない雌の顔をしていた。
マズい。
指揮官の直感がそう告げた。
SVDをここに運び込んだ二人の存在を思い出し、指揮官は彼女たちが居るであろう方向に目をやる。あわよくば助けてくれるかもしれない。
「指揮官の上着は素晴らしいですよ。素肌で着たり嗅いだりするとヤる気が湧いて元気になれます」
「そ、そうなの?」
「代替として指揮官のベッド等も十分選択の余地に入ると思います。就寝中ならあわよくば指揮官と同衾が可能ですし、我慢できなくなったら夜這いも可能です」
「わあ……」
「…………」
ウェルロッドがM950Aに対し何やら不穏なアドバイスをしている。
ジー……
危ない雰囲気漂うSVDをなんとかしなければ。おまけに二人は猥談中ときた。それに、さっきから股間が気持ち良い。
――ん?気持ち良い?
指揮官が再びSVDに目をやると、いつの間にかズボンのファスナーが下ろされており、彼女がモノを口に含んでいやらしく顔を前後している真っ最中だった。
「ん……んっ……んむっ……」
その姿からは、尊大に振る舞ういつものSVDの雰囲気は一切感じられない。雌がそこに居た。
「んむ……♥ んむっ♥ ん…… んっ……」
SVDの口淫の激しさが徐々に増してくる。
その一方二人組。
「つ、机の下で!?」
「ええ。姿勢を低くして机の下に潜り込んだまま、指揮官にお口でご奉仕するんです。背徳感がスゴく……イイですよ」
……相変わらず不穏な会話をしている。
「空き部屋に指揮官を連れ込むのも凄く興奮し……あら」
ここでM950Aと話に花を咲かせていたウェルロッドがSVDの淫行に気付く。
彼女の目に飛び込んできたのは、SVDに口淫に耐える指揮官の姿であった。
ウェルロッドは何かに魅了されたかの様に指揮官の元へと歩み寄る。実の所、ウェルロッドはM950Aとの猥談で若干の興奮状態にあった。
会話を急に打ち切られたことに疑問に思ったM950Aは、ウェルロッドの視線の先を見て驚愕。下腹部が熱くなる感覚に陥る。
指揮官のモノを淫らに咥え込むSVDの横に、ウェルロッドも同じくして膝をついて立ち……
「こういう事には積極的に私も混ぜて頂かないと……ね? 指揮官♡」
そう言ってウェルロッドは着用しているネクタイを少々緩めた。
(なんということだ……)
一番驚いているのは指揮官であった。SVDの淫行を止めに来てくれたのかと思いきや、その淫行に加担してきたのだ。
「……指揮官、こんなに溜めこんでは身体に毒ですよ?」
彼のずっしりとした睾丸を、慈しむ様に優しく撫でてウェルロッドは言う。
「相変わらずご立派ですね……♡」
淫靡に笑うウェルロッドはもうすっかりその気だ。そして手際良く睾丸に吸い付き、食む様に口に含み始めた。
睾丸の片玉がウェルロッドの温かい口内に包まれ、舌先で撫でられてコロコロと弄ばれている。陰茎を責め立てられるのとはまた違った、独特な刺激。
ウェルロッドも加わり、SVDとウェルロッドの二人掛りによる
しかもウェルロッドに至ってはノーハンドフェラ(無意識)でレベルが高かった。
二人掛りで先っぽ取り合いつつ舌でモノを嬲り、効率良く射精へと導いていく。
SVDの舌はざらざらで、ウェルロッドの舌は比較的滑々としている。
人形の舌にもちょっとした差異があるのだなぁ、と余計な事を考えながら、指揮官は二人から与えられる快感に耐えていた。
肌は紅潮しとろんとした上目遣いで、二人は指揮官を見つめる。
さっきまで熱心にしゃぶりついていたSVDがちゅぽっ、と音を立てて口から放し、呼吸を整えた。
「ほーら♥ 我慢は毒だぞ指揮官♥」
「っ……」
「……
最初は急患として運ばれてきたSVDだったが、すっかり調子を取り戻していた。
しかもそんな彼女はラストスパートと言わんばかりに、モノを扱く手を速めてきた。
だがこのまま果ててしまってはマズい事になる。二人の顔に思いっきりぶちまけることになるのだ。
しかし、それは二人の望みであり、狙いでもあった。
「たっぷり汚して下さいね♥」
期待する表情のウェルロッドに、モノを扱いて射精を促すSVD。
そんな二人の甘い誘惑に背中を押される様にして指揮官は絶頂を迎えてしまった。
「アハッ♥」
「ああっ……♥」
どろりと温かい白濁を浴びて歓喜の声を上げる二人。
鈴口から多くの精が放たれ、二人の髪や顔は見る見るうちにドロッドロの白濁に染まっていく。
「「~~♥♥♥」」
二人はその場にへたり込み恍惚とした表情を浮かべてトリップ状態にあった。指揮官が慌てて謝罪の言葉をかけるも、彼の言葉は届いていない様に見える。
自身の精に塗れた二人の顔をうっかりまじまじと見てしまい、指揮官は硬さを取り戻してしまっていた。
どうにか収拾をつけねば。と、指揮官が慌てて周囲を見回すと、
部屋の隅の壁に寄りかかり、一人遊びをしているM950Aが居た。どうやら情景を傍で見ていたからか、中てられてしまったらしい。
「……キャリコ」
そんな状態の彼女を呼びかける。
「ぁ……指揮官……その……」
普段ハキハキとした彼女らしからぬしおらしさがあった。M950Aはしばらくすると意を決したのか、指揮官の前へと躍り出て膝をつき、股間に顔を近づけた。
「お……“お掃除”が必要でしょう?……だから……ねっ?♥ ねっ?♥」
そうして始まるM950Aのお掃除フェラ。
結局、M950Aはお掃除フェラでは満足することはなく、そのままヒートアップして指揮官と情事に至った。
一方、顔射で陶酔していたSVDとウェルロッドは、あろうことかあのまま指揮官のミルクに塗れたまま過ごそうとしていた事が発覚。
指揮官が慌てて自室の風呂場へと三人を連れ、半ば無理矢理にシャワーを浴びせることになった。
しかもこのスケベな戦術人形三名様は普通にシャワーを浴びるだけでは飽き足らず、三人で指揮官に濃厚に迫って誘惑しだす始末。
そんなこんなで再度三人を白濁に染め上げた指揮官であったが、場所がバスルームであった為、特に困る事も無く済んだんだとさ。
めでたしめでたし。
「指揮官の寝袋の匂いが日々薄くなってく……震えが止まらない……」
「そりゃあG11が酷使したら匂いも薄まっちゃうよー」
「何か……何か良い案は……」
「んー……指揮官と一緒に寝たら?」
(……指揮官と同衾!そういうのもあるのか)ガバッ
G11、大地に立つ。