一応細部が違います。
似た仮定を辿った話ということに脳内補完をお願いします。
なお、上手く完成が三作品並んだ為に3日連投ですが、本来はもっと間が空きます。
――しのぶとカナヲ、アオイによる炭治郎争奪戦は終わりを告げた。
三者が互いに抜け駆けと妨害を繰り返し、横着していた中、先に既成事実を得たしのぶが優勢となったことで状況が一転。
責任感の強い炭治郎は責任をとって、彼女を妻に迎えるとしてしまった。出遅れた二人は、恩人でもあるしのぶから炭治郎を奪うという略奪愛に走るなんて恩知らずな真似は出来ず。また、炭治郎に嫌われる可能性を考えられた為に、行動に移せなかった。
それでも炭治郎を諦めきれない。かといって恩人であるしのぶに仇で返すような真似もしたくない。彼女達は悩んだ末、愛人でも、身体だけの関係でもいいから炭治郎の傍にいさせてほしいと懇願したのだった。
二人の想いも知っており、大事な二人の土下座を見せられたしのぶは自身が一番であれば、ということで彼女達を迎え入れた。結果しのぶが正室となり、カナヲとアオイが側室という立場に収まることで事態は収束。すべてが丸く収まったように思えた。が、
「時にカナヲとアオイはまだ夜伽は未経験?」
とある日、平和な日々を送っていた中、縁側でしのぶは同席していたカナヲとアオイに問いかけた。その問いを受け、二人は顔を僅かに赤らめ、肩をピクリと跳ねさせる。すでに関係を持っているしのぶとは違い、まだ初心な二人。炭治郎に抱かれることを想像したのか、非常に動揺していた。
「い、いえっ、まだっ、そんなっ……」
「ま、まだ、そういうこと、は、その……」
「やはりそうでしたか」
一応二人は炭治郎とまぐあう時は必ず事前にしのぶへ断りを入れてから、という決まりが出来ていた。あれから暫く経つが、しのぶが彼女達からその話が出てくることはなく、隠れて情交に耽っていたかとも思ったがどうやら杞憂だったようだ。
もしそうだったら、少々キツイお灸をすえてやろうと思ったが。無論自身に言わなかった炭治郎も同罪だ。まる一日自分以外を視界に入れない、声を聞かない、会話しない、触れない、匂いを嗅がないの刑に処さなくては。勿論異性同性問わず。
「しのぶさん、ええっと……俺、まだ二人とは関係を持ってませんよ」
「わかってますよ。炭治郎くんは嘘はつけませんからね」
少々照れくさそうに炭治郎はやんわりと否定した。今の関係は炭治郎も承諾している。彼もいずれ二人を抱くことになる、それを考えると彼とて恥ずかしいのだろう。
炭治郎はその性格故に嘘をつく時、モロに顔に出るのだ。それがない以上はその言葉に偽りはない。ふとそこで炭治郎は腕を組んで考え込んだ。う~ん、う~んと唸りつつ、何かを思案している様子。一体何を考えているのだろうか?
「そうだ! まだカナヲもアオイさんも、俺としのぶさんがどんな夜伽をしてるか知らないよね? ――」
「――
瞬間、しのぶの身体がピシリと固まった。待ってほしい、今この男は何と言った? 見学? 毎夜毎夜の如く繰り広げているあの熱い情交をこの二人の眼前でしろと?
「た、炭治郎くん? それ、どういうことか自分で言っててわかってます?」
「勿論ですっ。やはり何事も事前準備や予備知識が大事ですから。だから二人に見てもらいましょう!」
「「「――」」」
駄目だ。この男、どこかズレている。悪意なし、善意のみのその笑みが、今はなんとも憎たらしい。何が悲しくて家族同然、妹分の二人に己の営み風景を見せねばならないというのか。はっきりいって羞恥のあまりに死ねるほどだ。
「ほら、二人もどういうふうにやってるか知っておいたほうが後々役立つと思いますし」
「た、炭治郎さん、そ、それは……」
「アオイさん、遠慮しなくて大丈夫だからっ」
「い、いやそうじゃなくて……」
「カナヲも知っておいたほうがいいでしょ?」
「ぅ……」
慌てるアオイを軽くいなし、カナヲは恥ずかしそうに視線を逸らす。その二人以上にしのぶは内心滝のような冷や汗をかいていた。このままいけば自身と炭治郎の情交が見られてしまう。アオイもカナヲも、炭治郎に言いくるめかけている。頼れるのは自分だけ。どうにか彼を説得し、それだけはなんとしてでも阻止しないと……。
(こんな時に禰豆子さんがいれば……)
若干おかしい方向に舵をとっている兄を正しい方向へと導く妹は、現在甘露寺や仲のいい女性隊士や隠たちと外泊で出ている。しのぶ自身は診察やらで辞退――本音を言うと炭治郎とのまぐわいをとったのだが――、アオイもカナヲも手伝いがある為に屋敷に残っていた。この場に禰豆子がいないことが非常に悔やまれる。
「炭治郎くん、アオイもカナヲもいい年頃です。そんなことしなくても――」
「いえ! 確かにそうかもしれませんが、実際に見てもらったほうが勉強になります! 剣術とかと一緒です!」
(一緒にしないでっ! だ、駄目だ……。なんとか炭治郎くんを言いくるめないと……)
その後もしのぶたちはどうにか炭治郎を説得するも、天然で純粋な彼の考えを変えるには至らず。結局は炭治郎に圧され、その日の夜伽は自分と炭治郎の情交を二人に見てもらうことになってしまった――
◇
(ど、どうしてこんなことに……)
――夜を迎え、寝間着に着替えたアオイとカナヲは酷く緊張しながら、離へと向かっていた。屋敷から少し距離のあるこの離であれば、多少の物音は屋敷には届かない。この敷地内で男女の夜を過ごすには一番適した場所だ。
「カナヲは、大丈夫……?」
「だ、だいじょうぶ……」
ガチガチに緊張しているカナヲを見て、思わず呆れてしまう。どう見ても緊張しているのがバレバレだ。今日はなにもないとわかっていても、絶対にいつもより念入りに自分の身体を洗ってる……自分と同じで。胸の鼓動も、耳のすぐ裏にあるのかというくらい煩い。そしてこの後、和解しているものの以前は恋敵だった、慕っている姉分である彼女の乱れる姿を見せられるのだ。
一応好いている殿方の雄々しさを見られるといっても、非常に気が引ける。しかし、興味がまったくないと言えば嘘になってしまう。アオイの中で好奇心と羞恥の両方がせめぎ合っていた。
「あ、アオイとカナヲっ、参りましたっ」
「いいよ、入ってきて」
声を上ずらせながら、離の部屋へと入る二人。そこには少々広めの部屋、その奥の寝台にしのぶと炭治郎が腰を掛けて待っていた。空き部屋か、それとも実験室か何かだったのだろうか? 炭治郎はいつもの爽やかな笑みを湛えているが、しのぶに至っては口を一の字のように閉じ、見るからに赤い顔をさせ、視線は外へと向けている。普段は結っている髪を解いていることもあってその姿は少々新鮮だ。対照的な二人の様子を伺いながら、アオイとカナヲは二人の少し前の位置に座った。
「今後、二人ともこういうことをする機会があると思うから……。知っておいて損はないと思う」
(損はないと思うけど、その前に恥ずかしさで死にそうなんですけど!)
頬を掻いて照れくさそうにする炭治郎に、内心ツッコミを入れつつ、アオイはなんとも居た堪れないこの状況に悩まされる。出来ることなら帰りたい。いや、でも自分が初めての夜伽をする時にがっかりさせたくはないし……。なんとも複雑な乙女心。自分の為、自分の為と己に言い聞かせた。
「それじゃあ始めようか。しのぶさん、まず脱いでもらえますか?」
「えっ!? い、いきなりですか!?」
((えっ? いきなりそこから?))
まだこの部屋に入って間もないにも関わらず、もう始まろうとしている。ドキリと肩を大きく跳ねさせながら、しのぶは信じられないモノを見たかのような瞳で炭治郎を見た。しかし炭治郎もふざけているのではない。邪念などなく、彼は至って真面目だった。もっともその真面目がおかしな方向に向いているのは明らかだが。
「はいっ。二人には一糸まとわぬ、しのぶさんの身体がどれだけ綺麗か知ってもらいたいんです!」
「うぐっ……」
(なんて純粋な瞳……!)
きらきらとした目をした彼の提案に、しのぶは躊躇する。身体が綺麗と褒められたのはいいが、それを見せるのは非常に躊躇われるのだ。彼女達と共に入浴した時は布を纏っていた為に、まったくの全裸姿を見せるのはこれが初。
なんて恥ずかしいのか。しかし彼の申し出を受け入れ、承諾したのは自分たち……。しばし己の中で葛藤すると、のろのろと立ち上がり、帯に手を掛けた。
「……」
スルリと帯びが解ける。しのぶが身に纏っているのは白い浴衣のような寝間着一枚。それを脱いでしまえば、文字通り全裸だ。
「~~~~……!」
(っ……もうどうにでもなれっ……!)
半場ヤケクソ気味に、最後の一枚を脱ぎ落すと即座に腕で股間と胸を隠した。羞恥のあまり、彼女の顔がより赤くなる。
「…………っ……」
(なんて、綺麗……)
アオイもカナヲもしのぶの裸に魅入ってしまった。部屋に射し込む月明りが彼女の素肌を照らし、三人の中でもっとも色が白い彼女の肌を際立たせていた。まるで絵のような、芸術品のような、神秘的な魅力を、しのぶの姿から感じる。
(あ――)
二人はあることに気が付いた。日中やさきほども衣服に隠れて見えなかったが、身体中に無数の虫刺されのような跡が露わになったのだ。腕、胸元、腹部、太腿、全身に広がるソレは、白い肌故にその赤が酷く目立つ。
その跡が虫刺されでないことは、性的な知識の浅い二人でもすぐにわかった。この跡は二人の情交の印なのだと、察した。
「ダメだよしのぶさん、隠しちゃっ」
「ちょっ……?」
しのぶの背後に立った炭治郎は、彼女の腕を掴んで『きをつけ』の体勢を取らせた。両手は横に垂らされ、アオイたちの眼前に露わになったのは、しのぶの胸と、その先端にある突起。そして局部だ。隠していた部位が彼女達の目に晒され、しのぶはぎゅっと目を閉じて羞恥に耐える。
「~~~!」
「凄い綺麗だよね、しのぶさんの身体っ。腰は細くて、お尻も大きくて……見惚れちゃうくらいだよっ」
(炭治郎くんっ、そういうことはせめて二人っきりの時に言ってっ……!)
骨とう品を品評するかのような物言いに、内心悪態を吐く。しかし炭治郎の言葉は、本当だった。くっきりとわかるくびれ、そこから曲線を描くように丸みを帯びた臀部が正面からでもわかる。鍛えているものの、スラっとした女性の脚。そして母性の象徴でもある胸部の膨らみ。
彼の言う通り、本当に素晴らしい女体だ。アオイとカナヲは心の底からそう思った。
「ほら、おっぱいもこんなに柔らかくて……、弾力も凄いんだ」
しのぶの腕から手を離すと、彼女の形の良い乳房を手で下から掬い、持ち上げた。ぷにぷにとその柔らかさが見ているアオイたちにも伝わってくる。そして乳肉を指で押すと、強烈な弾力をもって押し返してくるのだ。
「しのぶさんのは掌に収まる大きさで……、あれ? はみ出る……? しのぶさん、もしかして乳房、大きくなってないですか?」
以前は手にすっぽりと収まっていた乳房が、どうにもはみ出る。自身の手が小さくなったわけではない。であればしのぶの胸が大きくなったとしか考えられない。……にしても相変わらず触り心地の良すぎる胸だ。なんど揉んでも揉み足りない。
「な、なりましたよ! どこかの誰かさんが執拗に揉むから、おっきくなっちゃったんですっ!」
「ご、ごめんなさい……」
炭治郎と関係をもってから暫く経つが、彼は結構な割合で胸を揉みしだく。おかげで隊服を新調する際に女の隠から生暖かい目で見られた。ギロリと睨らまれ、流石の炭治郎も思わず謝る。……もっとも炭治郎は別に胸大小問わずだが、欲を言えば大きい派だ。しのぶの胸が大きくなったことは内心相当嬉しかった。
((お、おっきい……))
炭治郎が熱心にしのぶの乳房の魅力を力説している中、アオイとカナヲは自身のソレの大きさを思い浮かべる。三人ともそこまで大きい差はなかったはず。大きさの順ではしのぶ、アオイ、カナヲだったものの、それでも大きさの差は五十歩百歩程度。
それがどうした。明らかに彼女の乳房は目に見えて大きさを増している。体重37kgとは到底言えない大きさだ。その胸には毒じゃなくて、愛が詰まってるんですかと茶化してやろうか、とアオイは内心で毒づく。
「あれ……? しのぶさん、乳首勃ってきてませんか?」
「っ……!?」
炭治郎の言葉にしのぶはハッとし、己の乳房に視線を落とす。そこには僅かだが、屹立してきている自身の乳首があった。それを指摘され、しのぶはまた別の羞恥に囚われる。まだ大した愛撫さえも受けていないというのに、この状況に興奮しているという証明になっていたからだ。
それはアオイとカナヲの目からもはっきりとわかった。さきほどよりも乳首がむくむくと硬さを帯び、存在を主張していくのを見て、二人も恥ずかしさが込み上げる。
自分達以外の第三者がこの場にいるからなのか、いつになく身体が熱い。身体の熱をしのぶも自覚していた。
「もしかしてしのぶさん、見られて興奮してます?」
「い、いやっ! そんなことはありませんっ! こ、これは炭治郎くんに胸を触られたからで……っ」
「くくっ……、じゃあそういうことにしときますね」
顔を真っ赤にした彼女の苦しい言い訳に、くすりと笑いながら、炭治郎は続ける。まだこれは序の口でしかないことを、三人は知らずにいた――
「ここで大正コソコソ噂話――」
「しのぶさん達の胸の初期設定サイズはカップ数でいえば皆同じらしいですよ」
(中間のアオイをCカップと仮定した場合、カナヲはBよりのC、しのぶはDよりのC)