※この作品はR-18です。

鬼滅の刃 小話〔完結〕   作:のねむ

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作中で原作(アニメ)の隠(女性)が出てきますが、名前がない為、
演者様の『東城』と設定しております。













隠ののぞき見 ~恋愛・淫~

――『鬼殺隊』の事後処理部隊『隠』

 

 それは身体能力、剣術や呼吸の才に恵まれなかった者たちによって編成された鬼殺隊の下部組織。前線には出ないものの、後方支援係としてその任に尽力している。勿論休みなしの年中無休というわけではなく、キチンと休みもある。その日『隠』である東城は久々の休みで、行きつけの旅館を訪れていた。

 

 疲労回復効果もあるこの旅館の温泉は、いつ利用しても心地よい。溜まった疲れが取れるようだ。今回の休み数日間はここで心身を癒し、次に備えよう。前線に出ないとしても死と隣り合わせの職場なのだから。

 

「ふぅ……いいお湯だったぁ……」

 

 ほこほこと身体から湯気を立ち昇らせつつ、東城は廊下を歩いていた。この旅館は泊る部屋に位があり、上から松竹梅。無論上の部屋になるにつれ、金額は高くなり、金持ちであろうとおいそれと出せないくらいである。

 

 東城が宿泊しているのは一番下の梅の部屋であるが、その部屋の高級感から、とても一番下の部屋とは到底思えないほどだ。其処らへんの他の旅館ならば間違い無く、松の部屋に分類されるであろう立派な部屋だ。多少値は張るが、一般隊士程ではないにせよ、普段は命を賭けて任務に挑む自分へのご褒美だと考えれば安いもの。入浴を済ませ、自身に割り当てられた部屋に向かっていると、

 

「あれ? 胡蝶様?」

「あら、東城さん?」

「えっ、東城さんっ? こんにちはっ」

 

 ばったりと出くわしたのは蟲柱・胡蝶しのぶであった。しかもなぜか傍らには隊士の竈門炭治郎の姿がある。継子でもなく、ましてや異性の隊士を連れている彼女に奇妙さを感じつつも、礼儀正しく挨拶を交わす。いつも半ば顔を隠していることもあってか、炭治郎は最初東城だと気づかなかったらしい。

 

「こんにちは。まさかお二人にここで出くわすとは思いませんでした」

「私もです。よくここには?」

「ええ。休みの度に来て疲れを癒してますよ。ここ、お気に入りなんです」

 

 なんの他愛ない雑談、世間話。しかし東城は気になっていた。女性にとってゴシップ(噂話)というのは、なかなかどうして気になってしまうもの。口には出さないものの、しのぶと炭治郎の関係を内心怪しんでいた。聞けばここには二人だけで来ているというのだから、ただの上司部下の関係とは考えにくい。

 

 立ち話もほどほどに切り上げ、その場を後にする二人の姿を見つめていると、その脚はまさかの場所へと向かっていた。

 

(……え? あれって一番高い松の部屋? しかも二人とも?)

 

 二人が向かったのは、離れにある松の部屋だ。松の部屋は本館にある竹梅の部屋とは異なり、本館から伸びている通路を通っての離れにある。本館から距離があるその部屋はどう考えても深い仲の男女が宿泊する部屋という認識が強い。……尤も、東城にはそんな相手などいないが。

 

 しかも松の部屋は計三部屋あるにも拘わらず、二人が入っていったのは同じ部屋。年頃の男女が二人で同じ部屋に泊まるなんて……まさかの展開に、東城は非常に動揺していた。

 

 だが、方や女性慣れしていない少年隊士。からかいも含めてだとも考えられなくはない。まだ二人だけ、と決まったわけではない。部屋に妹がいる可能性だってある。少々気になるが、湯冷めするのもはばかれる為、その場はまっすぐ部屋に戻っていった――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――その夜

 

(だめだっ……気になって眠れないっ……)

 

 どうも二人の関係が気になって眠れず、東城は悶々としていた。目を閉じようにも、何故か目が冴えてしまう。この目で確認しないと、どうにも眠れそうになかった。悩んだ末、あまり褒められない行為ではあるものの、二人の部屋を覗きに行くことに決めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 やはり夜ということもあり、周囲は静まり返っている。それでも他の宿泊客を起こさないように、音を立てずに歩を進めていく。

 

 やがてあと数mというところまで行くと、部屋から微かに灯が漏れているのが分かった。しかし明るい色でないところを見ると、部屋の窓を開け、月明かりが差し込んでいるように思える。耳を澄ませてみると、二人の声がかすかだが聞こえてくる……抜き足差し足忍び足でその部屋へと近づき、こっそりと襖の隙間から室内を覗くと――

 

(ぇ――?)

 

 

「はっ! はぁっ! あんっ! ふっ! あぁぁっ! たんじろっ、くんっ、深いっ……!」

「ぐっ! ふっ! しのぶさんだってっ、膣内っ、凄いっ、熱いですっ……!」

 

――月光に照らされる部屋の中でしのぶと炭治郎が交わっている光景が目に飛び込んできた。しのぶの右膝裏に抱え、側位で男根を突きこむ炭治郎。しかも見るところ、部屋には二人だけ。眼前で繰り広げられている男女の濡れ場に、東城は目を限界まで見開く。

 

(う、嘘っ!? 二人ってそんな関係だったのっ!?)

 

 よもや、と思っていた。二人が男女の仲とは到底思えず、可能性としては結構低かった。よくて仲のいい姉弟のように見える二人が、まさか肉体関係があるとは。……恋仲だろうか。純粋で生真面目な炭治郎が身体だけの関係を許容するとは考えにくい。東城は、予想を遥かに超えるその光景に度肝を抜かれていた。

 

 普段から付き合っているようなそぶりもなかったというのに。もしや周囲には内緒だったのだろうか、と勘ぐってしまう。

 

「炭治郎っ、くんぅ……く、口づけっ、口づけぇ――んっ、んんぅ、んちゅぅ」

 

 しのぶが辛抱堪らず、催促するように強請ると、すぐさま彼女のぷるんとした唇が炭治郎によって塞がれた。二枚の舌が、ピチャピチャという水音を立てて淫猥に絡み合う。最中、しのぶの片乳房は炭治郎の手によって餅のようにこねくり回され、いやらしくその形を歪ませている。突きこまれている結合部からは極限まで濃さを高めた白み愛液が、とろろのように溢れ流れていた。

 

 一糸まとわぬ、美女と美男……というより可愛い子犬のような美少年との情事に、完全に目を奪われる。視界を外そうにも動かず、その場から立ち去ろうにも足が動かない。

 

(凄い……胡蝶様、あんな顔するんだ……)

 

 普段見ている彼女は笑みを絶やさない、常に笑顔という印象が強い。しかし、今目の間で炭治郎に抱かれているしのぶの顔は官能に浸っている女の顔。同性にも拘わらず、その色気にドキっとしてしまう。

 

 一方の炭治郎もまだ年若い少年という印象が強く、とてもではないが恋仲の女性がいるようには見えなかった。だがそんな彼は今、しのぶ()に男性器で突きこみ、嬌声を上げさせている。抽送の為に全体は見えないものの、抜き出た時に見える肉竿と、突き込みの度に盛り上がるしのぶの下腹部からして、大人のソレを上回る相当な大きさであることは安易に想像できた。

 

「はぁああぁっ……! そこっ、そこぉっ、気持ちいいっ……はぁああぁんっ……!」

「しのぶさんっ、ここが一番っ、感じますもんねっ……!」

 

 いい箇所を突かれ、擦られているのか、なんとも気持ちよさそうに表情をとろけさせるしのぶ。二人の会話からして、前々からこの関係にあるようだ。全身汗だくになった二人の身体が艶かしく絡み合う光景に、心臓の鼓動が早くなり、身体が熱を帯びて火照っていく。

 

 ぬちゃにちゃと卑猥な音を立てて膣穴に男根が抜き差しされる光景に、下腹部が疼き、もじもじとふとももを擦らせる。

 

「くっ……ぁ……、しのぶさんっ、俺っ……出ますっ……!」

「あんっ、あぁぁっ、はうぅぅっ、んふぅううぅ、き、きてぇっ! わ、私も、もうっ……!」

 

 二人の切なげな声の後、抽送が一気に激しさを増す。突きこみの度に愛液が飛び散り、布団に染みを作っていく。

 

(はぁっ、あぁっ、はぁっ……あぁ、そんなっ……)

「っあぁっ! 出るっ!」

「イっ、クっ……! あぁぁああぁぁぁぁっっっ!!!」

 

 どちゅぅうっ! という音とともに一際大きく突きこまれると、しのぶが喉を大きく反らした。――絶頂したのだろう、二つの肉体がビクンビクンと大きく痙攣する。今は涼しい季節だというのに、この部屋の中だけは真夏の熱帯夜のように、世界が変わっていた。

 

(膣内……!? 膣内に、出した……?)

 

 炭治郎がしたのは膣内射精。膣内に出してしまえば妊娠の危険が伴う行為。それを躊躇なく行う炭治郎と、それを拒絶せず受け入れているしのぶから『二人がそういう仲なのだ』とはっきりと分かった。

 

 そう思うと、下腹部にするりと片手が伸びていく。触れた己の恥部はくちゅっと水音を立てるほどに濡れていた。

 

 やがて射精が収まり、余韻が退いたのか、二人はゆっくりと身体を起こすと、なんと結合したまま移動し、しのぶは壁に両手を付いた。臀部を突き出すようになった彼女を、硬さを帯びたままの肉棒で再び突き始めたのだ。

 

(抜かずにっ……!? 嘘でしょっ!?)

「んはぁぁっ! 後ろっ、からぁっ! さっきとは違うっ、とこっ、擦れてっ……! んうぅううぅぅっっ!!」

「はぁっ、っ……! あぁっ、しのぶさんっ、あぁぁっ……!」

 

 大した間も空いていないにも拘わらず、始まった情交。抜かずに性交を再開するその性欲の強さには驚かされる。そして東城が覗ている前で、炭治郎はしのぶの細い腰を両手で掴み、猛然と腰を打ち付けていく。ぱんっぱんっと肉を打つ音が立ち、しのぶの丸っとした美しくも大きい尻肉が大きく波打つ。

 

 美乳の甘露寺蜜璃・美尻の胡蝶しのぶと男性隊士の中で密に言われているだけあって、しのぶの臀部は綺麗な安産型をしており、その上東城の目からみてもなかなかの大きさだ。炭治郎は彼女の臀部に魅入られているのか、しのぶの身体が吹き飛ばんばかりに激しく突き込む。しのぶの肢体がわずかに宙に浮き、踵までついていたのが、つま先立ちになる。

 

 肉棒の抜き差しに合わせ、中に出された精液と愛液が掻き回され、出来上がった混合液が、零れ落ちていく。

 

「すっ、凄いっ……! 子宮っ、潰れちゃっ、んあああぁぁぁっ! んくぅぅぁあっ!」

 

 ぷるんぷるんとしのぶの乳房が身体の揺れに合わせて揺れる。まるでイヤらしい果実が風で揺れているかのようだ。普段のしのぶからは絶対に聞けない、熱く、甘い嬌声。東城の中の興奮が高まり、膣穴に指がちゅぷっと埋没する。

 

「うぅんっ……!」

(あぁ……胡蝶様っ、なんて色っぽくて、いやらしいっ……。竈門隊士もっ……)

 

 ぬちゅにちゅと愛液塗れの指を抜き差しすると、下半身から甘美な電流が上がってくる。なんとも気持ちがいい。

 

「炭治郎くんっ……! またっ、また私っ……!」

「は、はいっ……! 俺もっ、また出そうっ、ですっ……!」

 

 高まる射精感に、炭治郎の突きこみ速度が加速的に増していく。しのぶの尻肉の波打ち間隔が短くなり、間髪入れず肉を打つ音が立つ。

 

「はっ、はっ、はっ、はぁっ……! ぐぅぅぅっ……!」

「んんうぅううぅうぅううううぅっっっっっっっ!!!!!」

 

 根本まで男根をねじ込んだところで、再び二人の身体が硬直する。すでに満タンだった子宮に、再び精液が注がれ、腹の中からぐぐぐっ……と僅かに膨らんでいく。びくびくと身体を跳ねさせ、二人は絶頂の余韻を堪能していた。

 

(あぁ……! 胡蝶様のお腹のあれ、全部……? はぁんっ……)

 

 くちゅくちゅと激しく指を抜き差ししつつ、もう片方の手で寝間着の上から乳房を揉みしだく。快楽が徐々に身体に蓄積され、東城の口からも熱い吐息がこぼれる。膣穴からは指によって愛液が飛び零れていた。

 

 そして射精が終わり、余韻が退いたのか、再び二人が動き出す。勃起した肉棒を抜かぬまま、今度は炭治郎が布団の上に寝転がり、しのぶがそれを跨ぐような立ち位置となる。騎乗位という女性主体の体位に代わり、しのぶは激しく腰を動かす。

 

「あんっ……! んぅぅっ、んぁあぁっ、ふぅ、くぅぅ、んああぁぁ……! お、くぅっ……ぐりぐりってぇ……!」

 

 恋人繋ぎにし(互いの両手を繋ぎ合わせ)、しのぶは自分の感じる箇所を自ら執拗に擦り付けるがごとく腰を回す。腰が上下する度に髪がパサパサと、胸がぷるぷると揺れ、汗が飛び散っていく。一方の炭治郎もされるがままではない。時折自ら腰を動かし、しのぶの子宮を突きあげて彼女に快楽を送る。互いの生殖器の具合と快楽を貪りながら、イヤらしい腰振りで再び、己が官能を高めていく。

 

「んぁっ、ふぅぅ、くっ……はぁぁ……! いぃっ……炭治郎くぅんっ、気持ちいいわっ……!」

「しのぶっ、さんっ……! あぁっ……凄いっ、妖艶でっ、淫猥でっ……うっ、あぁぁっ……!」

 

 最初に比べ、絶頂への間隔が短くなっている。というのも、絶頂して鋭敏さが引かぬ内に性交を再開しているのだ。過敏な性器が擦りあい、凄まじい快楽が身体中を駆け抜けていく。

 

 腰、揺れる胸、漏れる悩ましい吐息、快楽に浸る表情、卑猥な音を立てる結合部、ぱんっぱんっと鳴る臀部……しのぶは全身という全身で、炭治郎という雄に媚びていた。彼から精をいただく為に。出してもらうために。自分の身体で気持ちよくなったという証が欲しいために。彼の子を孕むという雌の本能を満たすために。彼に自分という存在を強く刻むように。

 

「はっ、はっ、あぁぁっ! だ、だめぇっ……! 炭治郎くんのが気持ちよくてっ……わ、私っ……もうぅっ……!」

「お、俺も、しのぶさんの動きっ、凄い興奮してっ……! ま、またっ、出そうっ……!」

 

 ただ自分が気持ちよくなる為ではない。自分の身体で互いの興奮を高めあう、心を通い合わせた男女の動き。相手を絶頂へと導く為に、二人の腰の動きがより激しくなっていく。

 

(凄いっ……なんて、イヤらしくて、綺麗なの……)

 

 月明かりという一筋の光源に照らされる二人の情交。それがまるで神聖な儀式をしているが如く、神秘的な行為であるかのように、二人の身体を輝かせる。声をかけるのもためらわれるほど、その領域に脚を踏み入れる気を消失させるほど、静かに覗き見る行為が光栄であるかのようにさえ、思えてきてしまう。

 

「はっ、はっ、はぁっ……しのぶさっ……出っ……あぁぁあぁぁぁっっっ!!!」

「あっはぁぁぁぁぁっっっっ!!!!」

 

 炭治郎が腰を強く突きあげると、しのぶは上体を弓なりに仰け反らせ、絶頂した。白く綺麗な頤を反らし、口をパクパクと開け、突きこみによる絶頂感と射精による絶頂感の二重の強烈な快楽を享受する。身体をビクビクと震えさせ、快感に打ち震える二人。

 

 それが収まると、しのぶは炭治郎に覆いかぶさるように倒れ伏した。繋いでいた手指をほどき、互いの身体に回して汗まみれの肉体を弄り合い、情欲塗れの口づけを交わす。

 

「んちゅっ、んふぅ……ふぅ、れろ、ぢゅるっ……んはぁ……はぁ、はぁぁ……」

 

 顔に当たる上気した熱い吐息を感じつつ、快楽塗れの接吻に浸る二人。それを存分に味わうと、今度はしのぶを仰向けに寝かせ、炭治郎が彼女に覆い被さると、亀頭が抜ける寸前まで腰を上げる。ようやく露わになった男根の全貌に、東城の目が完全に釘付けになった。

 

 蚯蚓(ミミズ)が這っているかのようにボッコリと浮き出た血管。東城自身の腕ほどに匹敵するあろう太さ。子宮を貫かんとする長さ。こちらまで匂ってくる強烈な性臭。そして炭治郎自身から漂ってくる、嗅いだだけで女を……雌を発情させてしまうほどの凄まじい雄の匂い(フェロモン)

 

(あれが……竈門隊士……、胡蝶様にしか見せない、男としての……雄としての姿……)

 

 少年としての炭治郎ではなく、人間の雄としての炭治郎をまざまざと見せつけられ、東城の手の動きが加速する。膣穴を掻き出すぴちゃぴちゃという音が、ぐちゅぐちゅという激しい水音に変わっていく。

 

「はぁっ! はぁっ! しのぶさんっ……すみませんっ……俺っ、自分をっ、抑えられないですっ……!」

 

 しのぶへの生殖欲求、孕ませ欲求が極限まで高まった炭治郎が苦し気に漏らす。なにせ愛おしいしのぶ()が自分の子種を欲しているのだ。そんな相手にそんな欲求を抱かない時点で、その者はもう男ではない。

 

「はぁっ、はぁっ! きてっ……炭治郎くんっ……! もっと激しくっ……、私が壊れちゃうくらい激しく犯してっ……!」

「っ……! しのぶさんっっ!!」

「んあぁっ……!」

 

 今までで一番甘い声がしのぶの口から漏れる。それもそのはず、正常位の体位はしのぶがもっとも好む体位なのだ。口づけも出来るうえ、密着面積が広く、その上炭治郎の身体に押しつぶされている感覚がなんとも堪らない。

 

 腹部を上から圧迫され、結合部から勢いよく白濁が飛び出た。しかしそれでも子宮内に精液はまだまだ残留している。精液太りした子宮を巨大な男根が再び突きこんでいく。

 

「あぁっ! はぁぁっ! んんぅっ! んあぁぁあぁっ! んちゅっ、ぢゅるっ、ぢゅちゅっ、ぢゅぅううぅっ!」

 

 炭治郎の首に両手を、腰に両足を巻き付かせ、密着をより強め、激しく唇を奪う。まるで軟体生物のように淫らに舌が絡み合い、なんとも卑猥な口づけを見せつける。唇の隙間から飲みきれなかった互いの唾液が溢れ伝い落ちていく。

 

 自分の認識を変えられるかのような、東城が知る口づけとはかけ離れた、なんともイヤらしい口づけ。そして猛然と腰を打ち付ける激しい情交……ケダモノのような、いやケダモノの方がまだ上品であるほどの激しい性交に、東城の興奮がますます高まる。

 

「ぁっ……んっ……す、すごいっ……! あ、あんなっ……!」

(なんて激しいのっ……!)

 

 興奮の高まりのあまり、がくがくと身体が震える。愛液溜まりを広くしながら、炭治郎としのぶの情交に見入る東城。彼女はこの時、ここに来た理由を完全に消失していた。完全に屹立した乳首を抓って引っ張ってはこねくり回し、全身汗だくで膣穴を弄り倒す。

 

「んじゅっ! ぢゅるるぅっ! ちゅぱっ……! はぁっ、はぁっ、た、炭治郎くんぅっ……!」

 

 しのぶがぎゅぅぅっと炭治郎の身体をより強く抱きしめた。足先の指が曲がるほどに強く脚で挟み、より強く腕を締め、さらに彼の存在を感じ取る。互いの身体が溶け合い、一つになっていくような錯覚が、自身を絶頂へと導いていく。

 

「しのぶさんっ……! またっ……膣内にっ……! くっ……あぁっ……!」

「た、炭治郎くんっ! だ、出してっ! 膣内っ、膣内にっ! 膣外じゃなくて膣内にぃっ!」

 

 激しかった腰の打ち付けがさらに増す。射精を控えた腰使いによって、しのぶの膣壁、子宮口はさらに激しく擦られ、突きこまれる。大きく出張ったカリが膣内の白濁を掻い出していく。炭治郎は湧き上がる射精感を解き放つべく、そしてしのぶを絶頂へと送るべく、興奮を高めていき――そして、

 

「ぐっ……あぁぁっっ!!」

「あああぁぁぁぁああっっっ!!」

 

 最後の一際強烈な突きこみの後、二人の動きが止まり、激しく痙攣し出す。びくっびくっと大きく跳ねるしのぶの身体。そんな彼女に腰をぐりぐりと押し付ける炭治郎。獣欲の中にもある種の美しさを漂わせるその姿に、東城も絶頂へと昇り詰める。

 

「胡蝶様っ……竈門隊士っ……あぁぁっ!」

 

 ビクビクビクゥと身体を跳ねさせて、絶頂の甘美な味を身体全身で味わう。今までの自慰とは違う、生の情交を見ての絶頂に、格段に強い快楽が身体中に流れ、弾けていった。

 

「はぁ……はぁっ……しのぶ、さんっ……」

「んぅ……お腹いっぱい……んぁ……たんじろぉくぅんっ、んちゅっ、ぢゅるっ……」

 

 絶頂が収まり、余韻接吻に浸る二人。炭治郎の手が布団へと延び、二人の身体を覆い隠すと、その布団の山をもぞもそと動す。恐らく中でまた絡み合い始めたのだろう。

 

「はぁっ……ぁ、んっ……はぁ…………ん……」

 

 彼らと同じく、絶頂が収まって来た東城は僅かに理性を取り戻した。指に付着した愛液を拭うこともせず、乱れた着衣を戻すこともせずに、のろのろと立ち上がり、千鳥足のような足取りで自室に戻っていく。

 

 そして気が付いた時には布団の上に横になっていて、襖からは朝の陽ざしが射し込んでいた――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――ヤバイものを見てしまった

 

 あの日以来、東城の『胡蝶しのぶ』と『竈門炭治郎』を見る目は完全に変わってしまった。あの後は偶然にも館内で出会うことなかったが、逆にそれがありがたかった……、あの後二人にどんな顔をしろというのだろうか。あれから日は経ったものの、未だに面と向かって話していない。

 

 あんな顔してあんなに激しい性交をするのだ。普段の様子からはまったく想像できない。

 

「あっ、東城さん」

「っ!?」

 

 ふとそんなことを考えながら歩いていると正面が声がかかった。その声にびくっと肩を跳ねさせると、そこには炭治郎がいた。彼の顔を見た瞬間、あの日のことが思い起こされる。

 

「旅館以来ですね。お元気でしたか?」

「え、えぇ……まぁ……」

 

 旅館という単語が、東城をさらにぎこちなくする。視線を横にずらしつつ、彼の視線から外す。

 

「あ、あの……東城さん、実はあの時……いましたよね? 俺たちの泊った部屋の外に……」

「!?!?」

(えっ……うそっ!? バレてた!?)

 

 こそこそと囁かれた言葉に、東城の心臓が飛び跳ねる。もしかして覗きを咎められるか、と汗をだらだらを流しながら正直に頷くと、彼は苦笑いを浮かべていた。

 

「実はあの後……部屋の外に、えっと……匂いが残ってて、それに……」

(そ、そういうことか……。道理で……)

 

 情事の後、炭治郎は外から微かに漂う残り香に気が付いたのだ。そして匂いの他に残っていた愛液の跡……彼女が覗いていたのは明らか。彼はしのぶにバレないように後処理をしておいたのだ。

 

 蟲柱の彼女に事が露見していないことと、彼が証拠隠滅をしてくれたことに安堵しながら、東城は感謝しつつ、罪悪感から申し訳なさそうに謝る。人の情事を盗み見るなど、褒められたものではない。

 

「す、すみません……。どうしても二人のことが気になって……」

「はは……まぁ、気になるのも仕方ない、ですよ……。でも、その……しのぶさんとのことは内緒にしてもらえないですか……。周りにはまだ……」

「そ、それはもちろんっ」

 

 そこまでしてもらっては、こちらとしても非常に申し訳ない。どうやら二人の関係はまだ周囲に秘密にしているらしい。その程度のことくらいしなくては……。第一もしそうなったらしのぶが自身にどう接触してくるかわかったものじゃない。炭治郎の言う通り、東城はあの日のことを胸の内に仕舞っておくことにした。

 

「はぁ……よかった……。すみません東城さん、よろしくお願いします」

「い、いえこちらこそ……」

「それじゃっ」

 

 にぱっと笑って去っていく炭治郎の後ろ姿をジッと眺める。ああ見えて男の子なんだなぁ……と、何故か感涙深くなってしまう。まぁ微笑ましいとも思えなくはないし……

 

「……」

「――、――」

 

 

「……」

も――も~し

 

 

「もしも~し」

「っ!?」

 

 ふと聞こえてきた声にドキリと肩を跳ねさせてそちらに顔を向くと、鼻先が触れ合いそうなほどの近さに、胡蝶しのぶの顔があった。彼女の顔を視認した瞬間、東城の身体が石になったかのようにカチンと固まる。

 

(こ、胡蝶様っ……!?)

「す、すみません、気付かずっ……!」

「いえいえ、気になさらないでください」

 

 バッと飛びのくと、心臓を早鐘のように打たせながら、何とか謝罪を述べる。やんわりと許してくれた彼女に、東城は胸を撫でおろすも、心中は穏やかではない。何せ炭治郎曰く『バレていない』とされている相手が眼前にいるのだから。

 

「な、何か、御用で……?」

「ああ、特に大したことではありませんよ」

 

 そういって身体を震わせる東城に近寄り、耳元で囁いた。

 

「先ほど、炭治郎くんと何を話していたんですか? 詳しく、教えてもらえませんか?」

(っ……!?)

 

 東城の全身から冷や汗が滝のように流れ出す。いつもよりも冷えた声色と、笑っているようで笑っていない目がより、その放出をより促してしまっていた。

 

「別に怒っていません。ただ『炭治郎くん』と話していたことが気になっているだけですよ?」

(っ……!? もしかしてっ……?)

 

 言葉の違和感に気付き、恐怖で縮こまる脳を必死に回転させる。先ほどから『炭治郎』のことをやけに強調してきているしのぶ。深い仲、東城(自分以外の女)と話す仲の良い炭治郎(殿方)、笑っていない目。これはもしかすると――()()ではないか?

 

 炭治郎の言葉を真実とするなら、行為を覗いたことを咎めているわけではない。だが嫉妬で詰問しているのならば全部説明がつく。が、真実でないという可能性も捨てきれない。故に……次の言葉が紡げない。

 

「まぁ、東城さんとの仲のよしみです。大目に見てあげましょう……ですが」

 

 

 

 

 

「――あまり炭治郎くん()に近づかないでくださいね?」

「っ……!」

 

 より一層冷えた声に、全身が凍るような感覚に襲われた。そして言いたいことを言ったのか、しのぶはニコリと笑って去っていく。――牽制された? 脅威が去り、東城はその場に崩れ落ちた。何故私がこんな目に合うのか。確かに覗いた私が悪いのはわかるのだけれど。

 

「っ……! 逢瀬なら私のいないとこでやってよっっ! 私を巻き込まないでぇぇっっ!!」

 

 嫉妬する女に触らぬ祟りなし。これでは気が休まるどころではない。今度の休みの時は二人を鉢合わせしないようにしなければ……、と東城は余計な苦労をするハメになるのだった――

 




↓以下おまけ













――キメツ学園 バレンタインデー ~歪愛~ ――


「すぅ……すぅ……」
「あれ~? もしも~し、炭治郎くん? 寝ちゃいました~?」

 つんつんと頬を指でつつくが、炭治郎は起きる気配はない。

 ここは私の部屋。彼とは仲のいい先輩後輩の仲です。もっとも私はLOVEですけど。今日だって本命チョコを上げたっていうのに。義理だと勘違い……これはちょっとお灸をすえないといけませんね。

 そして現在炭治郎くんはお休み中。ふふ……どうやらチョコに入れた薬が効いてるようです。流石私、効果抜群です。にしても可愛い寝顔ですね……、ずっと眺めていたい。――としたけど炭治郎くんが持っていた袋が倒れ、中にあったチョコが視界に入った。

「……!」

 瞬間、一気に憎悪が湧き上がる。炭治郎くんにチョコを贈るのは私だけ。私だけでいい。他の有象無象の輩共の贈り物など、こちらからお断りだ。私は袋に入っていたチョコをすべて出すと、ひとまとめにしてカッターでザクザクと刺し始めた。包装を破り、中のチョコをズタズタにしていく。

「まったく……世話が焼けますね」

ザクッ ザクッ

「ダメですよ、私以外からの贈り物を受け取るなんて」

ザクッ ザクッ

「でも断れなかったんですよね? 炭治郎くんは優しいですから」

ザクッ ザクッ

「仕方ありません、許しましょう。私は寛大なので許しちゃいます。今回は」

ザクッ ザクッ

「人の気持ちを考えずに一方的に身勝手な好意を押し付けるなんて……」

ザクッ グチャッ

「ほんっとにっ! 吐き気がするっ!」

グチャッ ズチャッ

「気色悪いっ! 下劣っ! 目障りっ!」

グチュッ ザクッ グチャッ ザシュッ

「死ねっ! 死ねっ! 死ねっ! 死ねっ! 死ねっっ!!」






「ふぅ……、やっと終わりました。これでお掃除完了です」

 額に滲んだ汗を拭う。私の眼下には、醜い贈り物だったものの残骸。あとは燃えるゴミにまとめてポイです。まぁ元よりゴミ同然の品でしたけど。……もう、手のかかる人ですね、炭治郎くんは。だから放っておけなくなっちゃうんです。私がずっと一緒にいないと。

「大丈夫ですよ、私が責任もってぜ~んぶ処分しますから。私が、私だけが、ず~~~~~っっっと傍にいますからね、炭治郎くん?」

 机に突っ伏す炭治郎くんの背に被さって、彼の鼓動を聞く。これだけで荒んでいた気持ちが清らかになっていきます。まるで子守歌のよう。このまま寝てしまいたい気にもなりますが、それはまたの機会。まだやる、いえ、ヤることがあります。

 私は眠る炭治郎くんを抱え、ベッドに寝かせます。炭治郎くんの年齢が達するまでもうちょっと待つつもりでしたが、炭治郎くんに群がる蛆蟲共に頭に来ました。卒業も待ってられません。

「ふふ……炭治郎くんの唇……」

 欲しかったモノがすぐそこにある。一緒にお弁当を食べてる時、彼が飲む水筒の飲み口やお箸にさえ嫉妬してましたからね、私。

 というわけで、炭治郎くんにはお父さんになってもらいましょうか。ちょうど寝てるみたいですし。安心してくださいね。寝ている間にすべて終わっていますから――
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