それを継承すべく、お館様より指令を受けたしのぶ。
番に相応しい女性を尋ねられた彼女は、秘めていた思いからその名を口にしてしまう――
――夜
街から灯が消えていくその時間、炭治郎はこっそりと蝶屋敷を抜けて、指定された場所を訪れていた。その場所は街はずれにある藤の花の家紋を掲げる一軒家。周囲に人影はない。玄関には炭治郎の来訪を待っていたかのように、柔和な笑みを浮かべた老婆が立っていた。
「お待ちしていました、竈門炭治郎様。ささ、こちらへ……。中でお待ちになってます」
「あ、ありがとうございます……」
少し緊張した様子で、老婆の後に付いていく。このようなことになってしまって、自分の相手に彼女が選ばれてしまったことに申し訳なさが込み上げる。彼女がいる部屋に近づくにつれて鼓動は早まっていき、身体の熱が上昇していく。
(どうして、こんなことになったんだろう……)
そう思いつつ、老婆に案内された部屋の戸を開ける。そこには蝋燭に照らされる部屋の中、静かに寝台へ腰かける一人の女性。蝶の髪飾りを身に付けた彼女は炭治郎の姿を認識すると、優しそうな笑みで彼を迎えた。
「こんばんは、炭治郎君」
◇
――始まりはいつだっただろう。そう、炎柱の杏寿郎さんが亡くなった後、突然私だけお館様に呼び出された日のこと。何事かと思ったけど、内容は炭治郎君の状況報告だった。かなりの傷を負っていたものの、順調に回復に向かっている。私を呼び出した用件はそれだけかと思ったけど、それは違っていた。
「これからもっと戦いは激しくなっていくだろう。鬼舞辻も焦っているはずだ」
上弦の鬼との戦闘であの煉獄さんが殺し切れなかったほどの強敵。他の柱達でも数人でかからないと恐らく勝つことはできない。もしかすると数人でもいいとこ相打ちもあり得る。文字通りの死闘が待っている。――その中に十中八九姉さんを殺した鬼もいるはずだ。この命を使ってでも、必ず仕留める。そう覚悟していた。
「時に相談なんだが……しのぶ、君の中で炭治郎に親しい女性の心当たりはあるかな?」
「彼に親しい人、ですか……?」
お館様は最悪の場合を考えていた。炭治郎君が死に、鬼舞辻無惨を取り逃がしてしまうという最悪の展開。私自身想像したくはないけど、敵の強さからしてそれを否定することはできなかった。そこでお館様はその場合を想定し、日の呼吸との繋がりを持つヒノカミ神楽の継承を思いついた。鬼舞辻を倒す手段を決して潰させてはいけないと。
その為にお館様はヒノカミ神楽、日の呼吸を今後絶やさぬようにその継承者を育てることを決断した。長きに渡り、ヒノカミ神楽を継承してきた竈門一族は、日の呼吸を扱える血と体質を受け継いでる。それは炭治郎君も例外ではない。故に彼に跡継ぎを、血と体質を継承する子を成してほしいということ。禰豆子さんは鬼である以上、不確定要素が多すぎる為に、彼に白羽の矢が立った。
炭治郎君の番となる相手がいれば、その子との間にいちはやく子を生せと言っているのだ。そこで私が気が付いた。ここで私がその相手に心当たりがあり、その相手に不都合が無ければ、彼と――炭治郎君との間に子を作るよう指令を出すことを。
私は炭治郎君へ何時しか好意を寄せるようになっていた。しかし自身の悲願、その行く末を考えると二の足を踏み、一歩を踏み出せず。挙句の果てに、他の女性の方が炭治郎君に相応しいとさえ自分に言い聞かせ、無意識のうちに彼と距離を置いていた。そのひた隠しにしてきた感情を、お館様に見抜かれた――と私は察し、お館様の問いに答えを返す。
「お館様、炭治郎君と親しい女性……
自分の口から出た言葉の後、お館様から告げられた指令に私の心の中に灯ったものは、仄暗い喜びだった。もしかしたらうっすらと笑んでいたかもしれない。炭治郎君と親しい、恐らく思いを寄せているであろう女性の顔が頭を過る。カナヲ、アオイ……それだけじゃない。炭治郎君の人柄に触れ、町娘たちも彼を好いているかも知れない。
復讐に身を焦がしながらも、その一方で炭治郎君への思いに焦がれる自分。その相反する思いに潰されそうになっていた私は、認めた。認めるしかなかった。
――私、胡蝶しのぶは竈門炭治郎君を――愛する人を――妹分であった彼女達から、好意を寄せる女性達から掠め取り、彼を独占することに悦んでいる。
お館様のご指示という免罪符の元、私はその指示をいつものように拝受。こうして私と炭治郎君は今のような歪んだ関係へと変わっていった――
◇
炭治郎君にお館様の指示を伝えると、流石の彼も驚きと動揺が隠せなかった。当初はかなり難色を示していた彼。しかし彼自身父親から言われていた言葉と、最悪の結末を見据えて渋々ではあるがその指示を受け入れた。
「しのぶさん……、どうですか?」
「んっ、ふっ、あぁっ、気持ちい、いい、ですよ、炭治郎君……!」
もうこの情事は恒例となっていた。お館様の指示の元、時間を見つけてはこうして二人で交わる。最初こそ緊張でガチガチになり、羞恥のあまり林檎のように顔を赤くしていた炭治郎君。彼も今となっては恥ずかしさは抜けていないながらも、こうして私に愛撫を施すまでになっていた。
一糸まとわぬ生まれた時の姿私は、服を着たまま寝台に腰かける炭治郎君の膝上に座るようにして、胸を弄られている。餅を捏ねるように乳房を揉みしだかれ、乳首を指腹で押され、擦られ、爪で引っ掻かれては抓られて、微弱な快楽が昇ってきて息が熱を帯びていく。
「んっ、はぁうっ、んぅぅっ、はぁぁっ……!」
他の柱達や隊士達には決して見せられない姿、聞かせられない声。自分の手でするのとは遥かに違う快感に、私は悶え狂う。
「しのぶ、さんは……自分では、どう、してるんですか……?」
「はぁ、ふぅ、えっ……? じ、自分……?」
「は、はい……」
自分で慰めてる時はどうしているのか、それを自ら告白しなければならない。ここが炭治郎君の卑怯なところで、彼は私を辱めたいから聞いてくるのではなく、純粋に知りたいから聞いてくる。口を噤もうにも、乳首から伝わる彼からの愛撫がそれを阻む。
「む、胸、を……弄って、た、高ぶってきたら、し、したも……」
「何を、考えて、ですか……?」
「ぅ……」
炭治郎君に白状するのは非常に恥ずかしい。しかし私はそれを口にする。案外私の中には被虐心があって、この状況を愉しんでいるのかもしれない。
「た、炭治郎、くんの事を考えて……」
「ほ、本当、ですか……? う、嬉しいですっ。しのぶさん……俺の事考えて自分で、してたんですね」
顔から火が出そう。体温がさらに上昇したような気がする。
「っ……!」
ふと左胸を弄っていた炭治郎君の手がするすると下へと降りて、私の大事なトコロへと伸びていく。太腿を閉じて阻もうとするも、それよりも早く彼の手がそこへと到達し、陰部に這わせた。瞬間、私の身体がピクリと跳ねる。
私の反応を確認すると、炭治郎君は膣口周りを手でゆっくりとなぞっていく。自分でもわかるほどに濡れそぼった膣口、それが彼の手を瞬く間に湿らせる。
「だ、だめっ……! そこっ、はっ……!」
「匂いでわかりますよ、しのぶさん。しのぶさんからは嘘の匂いと悦んでる匂いがします」
彼の前では誤魔化しが効かないのが非常に厄介だ。こちらの心情はすべて彼に筒抜けになってしまうから。彼からは聞いたことがないが、私の恋慕の感情さえも読まれているのではないかとさえ思ってしまう。もっともそれは恐らくないだろうが、もしそれを読んでいてくれていたと思うと嬉しさが込み上げてくる。
膣口周りをなぞるだけだった手がやがて膣穴へと責める箇所を変えた。膣穴に指が一本挿し込まれ、音を発てるように抜き差しされ、私がどれだけ興奮しているかを音で知らしめてくる。
「あっ! んぅっ、はぁうっ、んぅぅうぅ、ふぅぅっ……!」
「熱い……しのぶさんの中っ……! 指一本しか入れていないのに、痛いくらいに締め付けてきますっ……」
体形が小柄からか、私の膣穴は非常に小さい。精々指一本が入る程度の大きさしかないのに、それより遥かに大きい炭治郎君の男性器が入り、ここから赤子が出てくるのだ。女性の身体の神秘とはすごいものだと、改めて思う。
ちゅぷっ、ちゅぷっと確かな水音を発たせ、私の膣穴を解す。ただ指を抜き差しするだけでなく、指の関節を曲げて膣壁を引っ掻き、更なる刺激を私に与え、この後の情交の準備を整える。強張った膣が彼の愛撫によってグズグズに蕩かされていく。少しずつ激しさを増していく指使いに、愛液が白みを増し、私の中で絶頂の波が押し寄せてくる。
「あぁぁぁっ……! だめっ、炭治郎くっ……キっ……、ちゃうっ……!」
「いいですよ、しのぶさん。しのぶさんのイク時の声、俺、聞きたいです」
「そ、そん――ああぁぁぁっ……!!!」
胸と膣の二か所の愛撫を受け、私は身体をビクビクと跳ねさせて絶頂へと至る。乳首は完全に屹立し、膣穴からは大量の愛液が溢れ、私の口からは熱い吐息が零れた。絶頂の波が引き、なんとも甘美な余韻が残る。
炭治郎君の愛撫が上手くなったこともあってか、随分とイキやすくなった私の身体。まるで彼に開発されているような気がして、身体が悦んでいるかのよう。
「あっ……んっ……ふぅ、ふぅ……んぅ……」
「……嬉しいです、俺。俺の手でしのぶさんが、イってくれるようになって……」
むわっとした熱気が私から出て、部屋の温度も上がっていく。緩慢な気怠さが身体を包み込む中、私の身体は寝台へと寝かされる。シーツの冷たさに一瞬心地よさを感じるも、それはすぐに私の熱と体温を吸収していった。
「しのぶさんのここ、舐めますね……」
「んぅ……ふぅ、んぅ……ぇ――? た、炭治郎君……? っはぁぅっ!?」
私の返答を聞く前に、炭治郎君が私の股間に顔を埋め、膣口を舐め始めた。熱く、水気を含んだ舌が膣穴に侵入し、中の液体を啜られる。じゅるじゅると音を立てて吸われ、膣穴の中を彼の舌が動き回って、指とは違った快感が私を苛む。
不快など一切なく、あるのは満たされる己の中の女が漏らす声と息。自分の体液が炭治郎君の中に流れていく、彼の一部になると思うと興奮が止まらない。
「あっ……あぁぁっ……! んぅぅぅ……!」
「凄い……どんどん溢れてくる……」
絶頂直後にも関わらず上がってくる快楽に、私は堪らず両手を伸ばして炭治郎君の頭を押すもその力はなんとも弱弱しい。その手は押すことも敵わずに添えるだけ。私は炭治郎君に貪られるだけの雌となっていた。
「っぅぅぅっっ……!」
身体を反らし、私は軽い絶頂を味合わされる。視界が明滅し、身体から汗が噴き出す。ピクピクと身体を痙攣させ、その波が収まると私は身体をドサッ寝台に沈めた。胸を上下させ、熱く荒い息を吐く。
絶頂の余波でぼんやりと天井を見上げる中、視界の外で布擦れの音が聞こえた。
「はぁっ……はぁっ……あぁっ……」
「しのぶさん……俺っ……」
もう我慢の限界というように荒い呼吸の炭治郎君は、裸になって私に覆いかぶさり、そそり立つ陰茎を陰毛に擦り付けるように上へ乗せる。炭治郎君の陰茎の長さは、私のお臍へそからほんの僅か下の位置。膣の最深部に位置する箇所、そこに彼の男性器は至れるほどの長大さ。私を幾度となく愛してきた、愛しき彼。
でも彼は入れようとしない。挿入はあくまで私が了承してから。了承を得なくてもいいのに、それでも了解を得てからというのが彼らしい。だから彼は高ぶる興奮でいち早く私と交わりたい感情を抑えつつ、私の返答を待っている。
「……ええ、いいですよ、炭治郎君……。さあ、私の中に……」
細腕を炭治郎君の首に回す。私の瞳に炭治郎君の顔が映り込む。情欲に染まっていながらも、その中に申し訳なさを含ませた顔。その顔が私にとっては愛おしい。私が了承すると、彼の陰茎が膣口に宛がわれ、くちゅりと音を発てる。グズグズに蕩け切った私、『胡蝶しのぶ』は『竈門炭治郎』を受け入れる用意がすでに整っていた。
「いきますっ……!」
腰がゆっくりと押し出され、亀頭が膣穴に埋没していく。ただ長いだけじゃない、その長さに相応しい太さを伴った陰茎。身体だけはまだ子供だというのに、そこだけはもう大人になっているような不釣り合いさを思わせた。
「しのぶさんっ、ちょっと緩めて、くださいっ……! 締め付けが強過ぎますっ……!」
「で、でもっ、そ、そんなことっ……!」
元より指一本ほどしか入らない膣穴に、その何倍も大きい陰茎がねじ込まれるのだから仕方がない。緩めようにも、陰茎が膣壁を擦り上げて生じる快楽が呼吸を整えるのを邪魔して上手く緩められない。それでも強い締め付けに耐えながらゆっくりと、少しずつだけど炭治郎君のが私の中に入ってくる。
湧き上がる強烈な圧迫感。薄いお腹の下に彼の陰茎があるとそれを目でわからせるように、下腹が僅かに盛り上がる。その巨大な陰茎の挿入に最初こそ激痛を伴っていたけど、今となってはすでに痛みはなく、あるのは純粋に強い快楽だけ。私の身体が彼を受け入れる為に順応してきたのだと思うと女の悦びが心を満たす。
「ぁっ……ぅ……はぁっ……んちゅっ、ちゅぅ、んぅ」
炭治郎君が私にのしかかり、唇を奪う。私と炭治郎君はすぐに舌を出し、互いの舌と絡め合う。彼の逞しい胸板に乳房が押しつぶされ、むにゅりと形が歪むのを感じる。炭治郎君の身体に私の身体が抱き押しつぶされると、"私は炭治郎君に支配されている"という感覚が湧き、興奮がより高まっていく。炭治郎君のがすべて私の中に埋没し、二人して唇の隙間から熱くて重い吐息が漏れた。
一度子宮口を先端でぐりぐりと擦ると、ゆっくりと炭治郎君の腰が動き出す。速度はないにも関わらず、張ったカリが蠢くヒダが絡み合い、陰茎が膣壁を丹念に隙間なく強烈に擦り上げて、凄まじい快感が全身へと流れていく。手前から最奥まで。ずちゅ、づちゅちゅぅ……と亀頭が子宮口に口づけをしては、引いていくを繰り返す。
「んちゅっ、ぢゅちゅぢゅぅぅ、ちゅぱっ、んふぅ、ふぅぅ……」
小柄で華奢な身体を炭治郎君の逞しい腕に抱きしめられ、極まった私は両脚で彼の腰を挟む。互いの肌がぶつかり、汗が飛び散ってく。抜き差しの度に掻き出される白んだ愛液は私が演技ではなく、本気で感じていることの証明。それが私のお尻を伝い、シーツに垂れていく。
頭の裏でバチバチと火花が散る。自慰では決して得られない、
「ぷはっ……ぐっ……しのぶさんっ……しのぶさんっ! しのぶさんっしのぶさんっ……!」
唇が離され、強烈な生殖本能に動かされる炭治郎君が、耳元で私の名前を何度も呟き続ける。それだけで発狂してしまいそうな喜びと悦びが湧き上がっていく。――あぁ、堪らない。炭治郎君ももうお館様からの指令ということだけで私を抱いているんじゃない。最初こそ彼自身、私を女性としては意識していなかっただろう。しかし殿方を身体を使って魅了するのは女の常套手段。最初は身体に魅了されただけだったのが、情欲の中に恋慕が確実に生まれてきている。
やがて挿送が激しくなっていく――炭治郎君の限界が近い。突き込みの激しさに私も絶頂へと上がっていく。
「し、しのぶさんっ……! お、俺っ、もう――」
「はぁっ、んはぁっ、お、お願いします、炭治郎君っ……! そのまま、私の中に、出してっ……!」
より強く炭治郎君の身体を四肢で絡み抱き、より密着させる。互いの肉体の震えが大きくなり、その瞬間は訪れた。
「妊娠してっ、妊娠させてくださいしのぶさんっ……! あぁぁぁぁっ……!」
ぶびゅびゅびゅぅぅぅぅっっっぅっっ!!!! どびゅびゅっっ!! びゅぅぅぅっっっ!!!
「ん"ん"ん"ん"っっっっ!!!!」
夥しい量の精液が私の中に流し込まれていく。胎内の熱さで、私は声にならない絶頂を上げた。二つの身体が大きく痙攣する。一滴残らず残滓を流し込もうと、先端をぐりぐりと押し込むと炭治郎君は脱力し、私の身体に倒れ込んだ。
「っぁっ……ぁっ……、ぅっ……ぁっ……」
「はぁっ……ぁ……んっ、出て、るぅ……」
絶頂の余韻を味わいながら、部屋の中を私と炭治郎君の呼吸音だけが響いていた――
「あっ! ああぁっ! 炭治ろっ、くっ! これっ、深いっ!」
立つ炭治郎君の首に腕を回し、私は
「しのぶさんっ……もっと、もっと聞かせてくださいっ。俺、しのぶさんの声っ、好きですっ……」
「そ、んなことっ、言わないでっ……! あぁっ! んぁぁぁっ!」
抑えようにも快楽で抑えることができない。呼吸を整えようにも整えられずに、炭治郎君に翻弄され続ける。何も考えられずに、ただこの情事に酔いしれていた。
「ぐっ、あふあぁぁっ! ふぁぁっ! んひぃぃっ、あぁぁっ! すっ、凄いっ!」
この屋敷中に聞こえてるんじゃないかというほどの声量。自分の嬌声が屋敷の人にも聞かれていると思うと、恥ずかしさで興奮が更に増す。
炭治郎君も意地悪で、先ほどから口づけで口を塞ごうとしてくれない。私の口から抑えられずに嬌声が漏れ出るのを嬉しがって、してくれない節がある。そこに邪念はなく、純粋に自分の身体で私が気持ち良くなっているのが嬉しいんだろう。
「あっ! あぁっ! だっ、めぇっ! も、もうっ! もうぅっ!」
容赦ない突き込みに、私は限界を訴える。思考回路が使い物にならなくなるほど熱され、身体に蓄積した快楽が一気に爆ぜた。
「イっ―――くぅぅぅぅっっっ………!!!!!」
「ぐっ、しのぶさんっ、締め付けがつよっ――ぐぅぅぅっっ!!」
どびゅびゅびゅぅぅぅっっっ!!!! どびゅびゅぅぅっっ!! びゅびゅびゅぅぅぅっっ!!
頤を反らし、絶頂を叫ぶ。掻き出された精液よりも多い精液が流し込まれ、腹部がまた膨らみを帯びる。絶頂して脱力した私はくたり、と身体を炭治郎君に預けた。肩に顎を乗せ、互いの激しい鼓動を感じながら、荒い呼吸を吐き続ける――
「んっ、んぁぁっ! ぐっ、あぅぁっ! んふぅっ! くぅぅっ……!」
「しのぶさんっ、凄いっ、色っぽいっ……!」
寝台に寝転がった炭治郎君に跨り、私は腰を動かす。ぱつんぱつんと私のお尻が彼の股間とぶつかる音と、ギシギシと寝台が軋む音が響く。彼の胸板に両手を付き、身体の体勢を保ちながら、私は腰を打ち付けていく。
上下に、前後左右に揺するように、円を描くように、多彩な腰使いで彼を刺激する。
「すごっ……! 当たってっ……! んっ、はぁっ、ぐぅぅっ! ふぅ、ふぁぁっ!」
私は自分から感じる箇所で炭治郎君の陰茎をごりごりと押し当てる。強弱もこちらの自由故に思うがまま。だが時折思い出したように炭治郎君の方から突き上げてくるから困る。それだけで自分のペースが乱されてしまう。
彼の巨大な陰茎は、その強烈な快楽を生み出すが為に私の体力を急速に奪っていく。この体位なんて小一時間も続けていられない。体力の配分を考えないとあっという間に体力が尽きてしまう。そうなったらそれ以降は炭治郎君の独壇場。彼のいいように私は弄ばれ、酷いときは気絶するまで抱き潰される。
炭治郎君の陰茎で自慰をするように、私は凶悪に膣を抉る男性器を使って自分自身を責め立てる。自分でいいところに押し当ててることもあってか、私の中で早くも絶頂の波が押し寄せてきた。
「た、炭治郎君っ、わ、私っ……もうっ……!」
「イってっ、いいですよっ、しのぶさんっ。俺もっ、イキそうっ……!」
互いに興奮を高ぶらせ、腰を使いながら上り詰めていく。自分の身体で炭治郎君が気持ちよくなってくれている――それだけで目から涙が零れそう。
「イクっ……! んんんんんっっっっ!!!!」
「出るっ……! あぁぁぁぁっっっっ!!!!」
どぶぅぅっっ!! どびゅびゅびゅっっ!! びゅぅっ! びゅくっ! びゅくびゅくびゅくっ!
もう今日何度目かさえもわからない射精。量も濃さも流石に衰えてきているものの、それでも常人以上であることに変わりはない。私は天を仰ぐように嬌声を上げると、そのままヘナヘナと彼の身体に倒れ込んだ。
「はぁっ、はぁっ、んぅ……ふぅ、ふぅ……」
「はぁっ! はぁっ! っ……はぁっ! はぁっ……!」
膣内にある陰茎が硬さを失っていく。でも元が大きい為にまるで膣穴に蓋をするかのように突き刺さったまま。いや、この場合は私が膣を締めすぎて抜けないようにしてるの方が正しいか。
――ともかく、もう限界。これだけ沢山出してくれたんだもの、炭治郎君にも限界がきて当然。でも、これでようやく指令の第一段階は終わった。この身体でも効く排卵誘発剤の開発に成功し、それを服用していた上に、元々危ない日だったんだから今日ので確実に妊娠しただろう。私の中には妙な確信があった。
「はぁ……ふぅ……ご苦労様でした、炭治郎君」
「い、いえ……しのぶさん、ほどでは……。しのぶさんこそお疲れさまでした」
互いをねぎらいながら、端で縮こまっていたシーツを羽織ると二人とも睡魔に従って意識を落とした。
ふふ……懐妊の報せ、期待して待っていてくださいね、炭治郎君。それとも旦那様、の方がいいかもしれませんね。もう私と炭治郎君が夫婦になるのは近いことに喜びを感じていた――
以下蛇足という名の後日談。
本文のみでは~歪愛~ですが、ここから下を読むと~恋愛~にシフトします。↓
「カナヲ、アオイ。突然呼び出してごめんなさい」
「い、いえ……」
「滅相もございませんっ……」
それから少しして、私は無事炭治郎君の子を身籠った。その知らせは瞬く間に広がり、勿論二人の耳にも届くこととなった――そう、密に炭治郎君に淡い想いを抱いていた二人に。二人の驚きはそれはすごいものだった。恋慕していた相手がいつの間にか私に取られていたのだから。
もっとも二人の思いを知っておきながら、今回の指令にこれ幸いと自分の名を出して掠め取った私。指令を免罪符に彼と交わり、子を成して彼の妻――いわば正室に収まった私は酷く、悪い女なのだろう。
お館様も、私の中にある炭治郎君への恋慕を察していたのと同時に、私が命を懸けて復讐を遂げようということも御存じだったのでしょう。お腹の中にいる子を思うと、死してなお遂げようという思いが薄れていくのが自分でもわかる。寧ろ必ず生き残らないといけないという意志が湧いてきていました。その思いは炭治郎君も同じです。
「炭治郎君を奪った私が憎いですか?」
「「そ、そんなことはっ!」」
カナヲもアオイも口ではそう言ってはいるものの、まだ炭治郎君の思いを燻らせている。二人から話を聞くと、炭治郎君を諦められず、また私の恩もあって動けなかったみたい。――なら、この話をしてもいいと私は判断しました。
私は炭治郎君の一番になりたい、独占したい――そして名実ともに一番になった。その証拠に私の身体だけに魅了されていた炭治郎君も、今となっては明確に私への恋慕を示してきてくれる。それだけでも悦に浸りたいが、カナヲもアオイも私にとっては大切だ。他の女なら露知らず、二人なら話は別。
だから、私は二人に提案した。――もし二人が炭治郎君の傍にいたいというなら。どんな形の関係でもいいというなら。
「カナヲ、アオイ。炭治郎君の一番、正室を譲る気はありません――」
「――
二人の目が驚愕に開かれる。部屋を沈黙が支配していく。しばらくして、ようやく出た二人の返答に、私は笑んで返した。
――それが二人の答えですか。わかりました――これからは三人で炭治郎君を支えていきましょうね
その後、カナヲもアオイも炭治郎君の子を無事妊娠。決戦を無事生き残った炭治郎君と平和な日々を過ごすことになりました――
「……にしても流石に少し多すぎると思いません? カナヲ、アオイ」
「で、でも炭治郎は喜んでますし……」
「しょ、しょうがないですよ。デキちゃうんですから……」
――三人とも最初の出産でなんと十人の子を出産。炭治郎君の精子が優秀なのかわかりませんが、毎年毎年三人揃って子を十人も出産っておかしくありません? あれから五年たった今では百五十人の子を持つ大家族になってしまいました。このままだとこの五年後には単純計算で三百人ですよ? 名前考えるの大変なんですからね。
「しのぶ姉さんだって妊娠できるようになった途端にまた妊娠するんですから……」
「何を言うのです。炭治郎君の子を産む……それが正室、いえ、正妻の務めです」
「しのぶ様って案外むっつりだったん――」
「アオイ何か言いました? あとそれ、自分にも返ってきますからね? 勿論カナヲにもですよ?」
「うぐっ……」
「~~……!」
炭治郎君? まだ終わりませんよ? まだまだ子は増えるんですから。もっと賑やかにしますからね? いっそのこと村とか作りましょうか? 竈門村とか。
鬼の脅威も去り、復讐に燃えていた私はそれを手放して、姉の遺言である女の幸せを、人並の幸せを送ることを選択した。今は禰豆子さんやカナヲやアオイ達、家族とも皆仲良く、円満な日々。姉さん、私今、とても幸せです――
――それはそうと炭治郎君。そろそろ次の子、作りませんか? 私は正室で正妻なんですからカナヲやアオイよりも多く出してもらいますからね。