雄に溺れた雪乃とご主人様 作:ママミマミ(削除しろなんて言わないで)
八幡は金玉片方人間、略して片玉になった。
彼はそれでも性欲だけは強くて、獣みたいな性欲垂れ流し人間向けのエロアニメサイトでシコりまくっていた。
最近は二次元でシコり過ぎて、三次元では抜くのが難しくなってきた。
風俗には片玉を嗤われたくなくて行けていない。
そんな八幡の最近の推シコリ対象はVTUBERだった。
VTUBERがバックでハメられるエロ画像を探して置きながら、VTUBER達(の中の人)には処女でいて欲しいとか考えていた。
だが、実際は違った。
女は自分より格下の男から貢がれるのを当然としながらも、自分よりも格上の男に貢ぐ事は当然だと思うのだ。
それが、ある暴露系YOUTUBERによってバレてしまった。
人気グループのVTUBERの全員に男がいたのだ。
八幡の再推しもそうだった。
何なら今のガワでデビューする前から子供もいたのだ。
雄として不人気な個体を相手する時には、お金がなければ会話する時間も無駄ではあっても、愛するイケメン夫とその間に産まれた子供を養う為にVTUBERデビューをしたのだとか。
それがバレてしまった以上は、大きく人気を落としてしまって、引退も発表されたが、週刊誌によれば、それまでに稼いだ金を殆ど株に回しており、この後はそちらの配当金だけで暮らしていくとのことだった。
八幡はアニメやゲームに金を使って、株を買う余裕も無いというのに、八幡の貢ぎを巻き上げたVTUBERは、後は株の配当金だけで生活出来るのだ。
八幡は株を買わずに、アニメやゲームに使って残った金を貯金している自分を真面目だと思っており、株を買う人間はパチンコを趣味にしているのと同じだと考えていたから、俺たちを裏切ったのにギャンブルで成功する幸運があるなんて、社会は、政治は、不公平だと憤った。
そんな八幡にVTUBERの中の人だった由比ヶ浜結衣は話を持って来た。
「ヒッキー。片玉マンが残りの金玉を取り出して海に投げるショーやってみない?」
八幡はブチ切れそうになったが、結衣の「報酬は1200万だって」という言葉に「少し考えさせてくれ」と冷静になった。
八幡は妹に「片玉無くなっても、元から使わない予定だったんだし気にしないでよ」と慰めて貰っていたのに、逆上して殴り付けてしまい、親に勘当されていた。
正直、八幡にはもう後がないのだ。
「皆さん、どうか俺の金玉からの卒業を見届けて下さい!!」
依頼内容は、とびっきりの笑顔と明るさで金玉を海に投げ付けろというものだった。
八幡はもうヤケだった。
本当はこんな事したくなかったのに、周りに求められてそうするしかなかった。
しかし、それを断って暮らして行く事も出来なかった。
八幡は意地を張って、辛さを隠し切ってやり遂げた。
本人はそう思っていた。
実は観客達は、本当は金玉に未練があるのに、断り切れずに無理して虚勢を張る男が去勢されるというイベントを観に来ており、全てはバレバレだった。
「今なら手術で元に戻せますが」
そんな医師の説明を無視して、八幡は「うるせぇ」と叫びながら、彼の出来る限りのフルスローで金玉を放り投げた。
観客達は、約束通りとある動画配信サイトの投げ銭機能を使って、皆で合計1200万円を振り込んだ。
「あーあ、ヒッキーかわいそ。
笑い泣きしてるの気が付いているのかな。
えっ、良い演出だったから追加報酬!?
ラッキー。動画配信サイトでも視聴数バク上がりじゃん。
これで旦那と子供に、もっと裕福な暮らしをさせてあげられるね」
元VTUBERの由比ヶ浜結衣は引退前、正体を八幡に知られて脅され、二回程性行為を要求されていた事を恨んでいた。
しかもそれが原因となり、そこからVTUBERユイユイこと由比ヶ浜結衣の正体(子持ち既婚者)がバレて生活を現在までに貯めた株の配当金だよりにしなくてはいけなくなったのだから、その恨みは生半可なものではない。
「自分で摘出手術をして、笑いながら自分で海に投げた上に、そんな事を要求していなかったはずの視聴者から報酬まで貰ってるのだから、もう後から文句は言えないね」
結衣は防音シェルターを背持たれにして溜息を付く。
思えばこの防音シェルターは役立ってくれた。
旦那とのセックスの声漏れが近所に響かない事もそうだったが、赤子の鳴き声が外から配信に流れ込んで来ないのは大きかった。
そんな防音シェルターとも、配信者として関わる事はもうないだろう。
それでも、明日捨てるのには、少しだけ忍びなさと切なさを感じてしまっていたのは間違っていただろうか。