押しの強い元気な彼女と面倒くさがりでダウナー気味な彼 作:みっくん
原作:アイドルマスターシンデレラガールズ
タグ:R-18 オリ主 アイドルマスターシンデレラガールズ 本田未央
性格はまるで違い、接点なんてなかった筈だった。
なのに彼女は彼によく話しかけ、過剰なスキンシップをしてくる。
ただのクラスメイトだと思っていたのに――
5000文字書いたのに、まさかのエロ無しです。次回からエロです。
「やっほーみやりん!朝だっていうのに元気なさそうだね」
「……おはよう本田さん」
「朝早いんだねみやりんって。私、びっくりしちゃったよ」
「それを言うなら本田さんもだよ。俺は家から学校まで遠いから早く来てるけど、まさか二番目にやってきたのが本田さんだとは思わなかった」
「あーうん。ちょっと早く目が覚めちゃってね。早起きは三文の徳って言うし、いつもより早く来ちゃったの」
都内にある私立高校。
その一室にて二人の男女が朝の校舎で会話をしていた。女は元気そうに、男は少しダウナー気味に。
宮部倫太郎という男は日本人らしい黒髪を適当に伸ばし、されど校則違反までは伸びていない。しかし、あまりに適当すぎてボサボサになっているが、彼はそれを気にも留めた様子はない。顔立ちは整っており、少し化粧をすればテレビで見かける俳優やアイドル並みにすら成れるだろう。彼の性格が面倒くさがりでなければ。
彼に積極的に話しかけているのは本田未央。笑顔でいる事が多く、考えている事が顔に出ちゃうぐらいに素直な娘だ。誰とでも隔てなく仲が良く、男女ともに人気が高くクラスのムードメーカー的存在だ。麻色の髪を肩まで伸ばし、アイドルも顔負けな顔つき。その癖、高校生とは思えない起伏に富んだ肉付きをしており、男女どちらからも注目されている。
「しっかし、みやりんは眠そうだね」
「そりゃあね。学校に来る為に早起きしてるから今から寝るの。だから、本田さんの相手はここまでね」
彼はそう言うと腕を枕に机に顔を伏せた。目を瞑り、意識を飛ばそうとすると隣に人の気配が。
彼女は隣の席の人だからかと納得すると、今度こそ意識を飛ばそうとする。
「ふっふっふっ、ならば未央ちゃんの膝を貸してやろうではないか。ほれほれ、机なんて固い枕じゃなく、未央ちゃんの柔らかい太腿を枕にしなさいな」
肩を掴まれるとそのまま身体を横に倒される。頭にふにっとした柔らかくも温かい感触が。
「ちょ、ちょっ!?」
一瞬で顔を真っ赤にすると、さっきまで寝ようとしていた人間とは思えない機敏な動きで未央から距離をとる。
「んー、未央ちゃんの膝枕は嫌だった?」
「いや、柔らか……じゃなくて!?何でそういう事を俺にするのさ!俺と本田さんはただのクラスメイト。そういうのは彼氏にしてやりなよ」
「えー、私彼氏いた事ないから、みやりんが初めてだったのにー。ほらほら、未央ちゃんの初めてを奪えるんだから、大人しく膝枕されてなさい」
またも肩を掴まれ頭をコテンと彼女の太腿の上に乗せられる。
ふわりと香る甘い匂いにドキドキし、見上げると彼女の高校生とは思えない二つの山が見えた。
男子の間で本田未央と言えば、おっぱいの人という認識だ。学校全体で見ても彼女並みの豊満な乳房を持った女子はいない。ひょっとすると先生にすらいないかもしれない。
運動すればぶるんぶるんと揺れるのを体操服越しに眺め、夜のおかずに使用する。男子たちのネットワークでは盗撮された写真が売買されているとか。
それだけを考えればまだ学年のアイドルで終わるのかもしれないが、一番は彼女のスキンシップの頻度の高さだ。とは言っても誰にでもするのではなく、基本的には同性である女子生徒との絡みを見て男子たちが喜んでいるだけだ。
唯一の例外が倫太郎なのだが、それを知っている男子は彼しかいない。二人っきりの時や、誰からも注目されていない時にこっそりとされているのだ。身体に抱き付いて来たり、耳に息を吹きかけたりと、凡そ異性の友人にするようなスキンシップではない。
彼が未央との関係をただのクラスメイトと称したが実際は少し異なる。倫太郎と未央の出会いは中学三年の冬であり、受験の時に助けて貰った事が始まりだ。
まぁ、面倒くさがりの彼はそんな過去の出来事は忘れているのだが。それとなく好意をアピールしているのだが、彼はそれに気付いてくれないので、偶然にも同じクラスになれた二年生の今、意識してもらおうと過剰なスキンシップを取っているのだ。
「ほら、緊張してないで眠っちゃってもいいんだよ。私はこのまま君が眠るまで頭を撫でていてあげるから」
「ん、人が来そうになったら起こして。こんな格好を見られたらなんて噂をされるか分からないからね」
観念した宮部はそのまま目を瞑り今度こそ、意識を闇に落とした。
直ぐに寝息を立て、気持ち良さそうに眠る彼を見下ろす未央。感情表現が豊かで、周りを明るくさせるムードメーカーな彼女からはあまり想像出来ない女の顔を浮かべている。それも一瞬の事で、次の瞬間には何か悪戯を考え付いたような悪い笑みを浮かべていた。
「にししっ、寝て隙を見せているみやりんが悪いんだぞ」
誰かに言う訳ではないが、独り言を呟いて誰かに言い訳をする。
上半身を少し前に倒し、その豊かな山脈を彼の顔の上に乗せる。ブラや制服越しにでも柔らかさを味わえる感触を彼は顔全部で感じてはいるが、残念ながら意識はない。
スキンシップを多く取るようにした未央だが、流石に素面の時にこんな大胆な真似は出来ない。今回のような彼の意識がない時でないと、逆に彼女が恥ずかしがってしまう。
倫太郎が息苦しそうに声を出したら離し、また寝息を立て始めたら乗せてを繰り返す。それはクラスメイトがやってくるまで続いた。
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「ねぇねぇ、みやりんみやりん」
「ん、何?」
「今日の放課後、私と一緒にちょっと遠くのショッピングモールに行かない?みやりんの好きなクレープがカップルなら半額なんだって。私も食べたいし、どうかな?」
「ほんと?なら、行きたいな。最近クレープ食べれてないし」
倫太郎の好物は甘味であり、その中でも一番はクレープだ。一つの味に拘るのではなく、その日の気分で味を変えれば無限に食べられるから彼にとって一番の好物になっている。
倫太郎はクラスでも日陰者の部類に入る人間だが、今年からは妙にスキンシップをしてくると思っている未央には好物がバレているので、あっさりと頷く。
寧ろ彼女がこう誘ってくれるのは顔には出ないが彼的にはとても嬉しい。面倒くさがりで適当な彼だが、それでも青春は楽しみたいと思っており、放課後に異性と一緒に何処かへ出掛けるのはそれなりに青春を楽しんでいると言っても過言ではないだろう。
それすら出来ない男子生徒からは嫉妬の視線だけが向けられるが。女子から反対に興味の視線に晒されるが、彼女たちの間では未央が倫太郎に好意を持っているのはバレているので、遠くから見守るだけに止まっている。
退屈な授業を全て終えると、倫太郎と未央が待ち望んだ放課後の時間だ。
青春らしい事ができ、その上好物のクレープを食べられると喜ぶ倫太郎と、物で釣ったとはいえ好きな男と一緒に放課後に制服デートが出来ると喜んでいる未央。喜び方が少し違う彼らは急いで荷物を纏めると一緒に教室を後にした。
☆
「んー、やっぱりクレープはいいなぁ。ちょっとお値段は高いが、メニューが豊富で何度でも楽しめるってのがポイントだな」
「おお、やっぱり好物のクレープになるといつになく饒舌になるんだね」
クレープを販売していた店の近くの椅子に腰掛け、クレープをパクつく二人。
イマイチ影の薄い倫太郎だが、身体はしっかりと育ち盛りの男子高校生。昼休みに持ち込んだ弁当は食べたが、放課後には腹が減っておりクレープを二つ購入していた。
チョコとバナナとクリームの定番なモノと期間限定の旬の苺をふんだんに使ったモノの二種類だ。
「まぁ、クレープ好きだし」
「あ、別に変とかは思ってないよ。ただ学校で一緒に話しててもみやりんって口数少ないじゃん。だから驚いただけ」
「……話すのも面倒だからね。ほら、俺って影薄いじゃん?だから今まで話し掛けられる事って少なかったから」
「じゃあこれからはもっと話し掛けてあげるね♪女の子と話せるチャンスだぞ♡」
「チャンスって……今年はよく話してるじゃん。俺としてはもう来年の分まで喋ってる気がするよ」
「えー、確かにもう少しで今年は終わるけどさぁ。あ、みやりんってクリスマスに予定とかある?」
季節は本格的に寒さを感じる冬。
コートだけでなく、外に出る時は更に中に着込んでいないと震えてしまう。今は大型のショッピングモールの中にいるから素手でクレープを食べているが、普段は手袋をはめている。
「クリスマス?……用事があるタイプに見える?だとしたら眼科に行くことを勧めるよ」
「そうじゃないってばぁ。みやりんが良ければ私と一緒にクリスマスに遊ばないかって誘いたかったの!もぅ、何でみやりんはそんなに自分の事を卑下するのかなぁ」
「……ごめん、ついノリで。ん、いいよ。本田さんと話すのは楽しいし、こうして一緒にクレープを食べに来る仲だしね。俺で良ければクリスマスに遊んでくれると嬉しいな」
「えへへ、決まりだね♪じゃあ、早速クレープを食べながらクリスマスの予定を立てよっか」
そのまま二人はクレープを片手にあれやこれやと悩み、クレープを食べても意見が纏まらず、近くにあった喫茶店に入ってまでクリスマスの予定を決めた。
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二人は決めた予定通り、クリスマスの色に彩られた街を歩き、適当にウインドウショッピングをして楽しんだ。
どこか店に行っても良かったのだが、この時期はカップルでどこもいっぱいだ。それならいっそと街を二人で歩く事にしたのだ。
「いやぁ、食べた食べた」
「ん、俺も腹いっぱい」
二人は倫太郎の部屋でちょっと高かったが、ケーキ屋で買ってきたケーキを食べ終えていた。
運良く当日にキャンセルされたケーキで、ホールを二人で食べきるのは難しいのではと思ったが、意外にもペロリと平らげた。主に倫太郎の腹にだが。
「今日は楽しかったねみやりん!」
「人がいっぱいで疲れたけど、色々と買えたからね」
街を歩いた二人はカップルに見られたのか、カップル値引きで色々と欲しかったモノが買えた。倫太郎が前から欲しかったクッションや縫いぐるみも割と安く買えたので彼は大満足だ。
「ねぇ、みやりん」
「んー、何?」
買ってきたクッションをモフモフと楽しんでいた彼に声を掛ける。
顔を上げたら、真剣な顔をしていた未央がいたので、彼もクッションを横に置いて話を聞く体勢になる。
「みやりんって受験の時の事、覚えてる?」
「受験?んー、数学の問題が面倒だった事は覚えてるよ」
「違うよ。その様子だとやっぱりみやりんは覚えてなかったかぁ。みやりんと私はさ、今年度からじゃなくて受験の時に会ってたんだよね」
「んー……ごめん、思い出せないや」
「みやりんは消しゴムが無くて焦ってた私に消しゴムをくれたの。あの時は本当に頭の中が真っ白になってて、周りから見れば本当に迷惑だったと思うんだよね。そんな私に声を掛けて、消しゴムをみやりんはくれたの」
「……あ、あったねそんな事。あれ、本田さんだったんだ」
「うん。あの時は互いに名乗らなかったから名前が分からなかったけど、入学式で君を見たの。あの時のお礼って声を掛けたかったのに、掛けれなくて一緒のクラスになってやっと声を掛けれたの。」
「みやりんがどう思ってくれてるのかは分からないけど、私がボディタッチの激しいスキンシップをしてたのもみやりんだけなの。私はみやりんが好き。面倒くさがりだとか言ってる癖に優しくて、困ってたら手を貸してくれるそんな君が好きなの……」
「……」
やたらスキンシップをとってくるとは思っていたが、まさか告白されるほど好意を寄せられているとは思ってなかった。
誰とでも仲良く、楽しそうに話す未央。そんな彼女とは対照的に一人でばかりいる倫太郎。
良くも悪くも彼は面倒くさがりで、よくありがちな他者からの目は気にしない。別に彼女と自分が釣り合わないとは気にはしないが、無趣味でボーッとばかりしている自分で彼女は満足してくれるのだろうか。今は楽しくても後でつまらないと思うかもしれない。そんな事ばかりがグルグルと頭の中で回りだす。
「今すぐ返事が欲しい訳じゃないの。君への気持ちが抑えきれなくてつい言っちゃっただけだから」
「いや、今答えなきゃダメだ。俺はそういう人間だし、君が一生懸命にした告白を後日に返事するってのは俺は無理だ。もう少しだけ時間を頂戴」
「ん、分かった。みやりんはやっぱり優しいね」
彼女と交流を持ったのは今年度の頭からだ。
最初に彼女が話し掛けてきた時は隣の席に可愛い女の子がきたとした思わなかった。隣の席の男だから声を掛けたんだろうとしか思わなかった。
でも、だんだん彼女と話していると楽しくなり、彼女の元気の良さに自分もまた元気づけられた。適当な相槌ばかりを打つ自分に何度も話し掛けてくれた。この間も一緒にクレープを食べに行った。どの思い出も楽しく、彼女がこれからも自分の隣に居てくれれば、今よりもずっと楽しい生活が送れるだろう。
「……まだ本田さんの事が好きなのかは分からない。でも、これからも君が隣に居てくれると俺は楽しい毎日を送れると思う。だから、うん。俺と付き合って欲しい」
「うんっ♪恋人になったんだから、これからはもっとくっ付いたりして、君に私の事を好きになってもらえるように頑張るよ」
そう言って笑う未央の顔は、普段から見慣れている未央の笑顔よりも魅力的だった。
おかしい。本当はもっと胸とか押し付けて、あー意識しちゃってるんだ、イヤらしいーとかって展開をしたかったんだけど。気が付けばなんか純愛っぽくなった。
例に溺れずこれもまたキャラ崩壊ですね。私はデレマスもデレステも詳しくは知りませんし、本田未央というキャラを良くは知りません。何となく彼女の外見からのイメージとネットからの情報で書いてみました。
不評だったら消すかなぁ。こんなの本田未央じゃないと思ったら気軽に感想下さい。何でしたら直接メッセージでもいいです。