NARUTO世界に転生してのほほんと暮らせると思うな 作:えむさいず
まさか、転生するとは…
生前は素人童貞の俺はNARUTOの世界に何の変哲もない一般人として転生してしまった!!!
軽く自己紹介すると、夕立アサツユ、3歳、両親は第三次忍界大戦で死去、現在は祖父母に引き取られ過ごしている。俺としては忍術なんかを趣味で楽しみながら、のほほんと暮らせたらと思っていたのだが…
「何であの子は忍の男なんかと結婚したかね
恨みを買って夫もろとも殺されて、挙句に息子を残して…何で私がこんなガキ育てなきゃならないんだか、ほらボサっとしてないで仕事をしなさいな…」
祖母の言葉である。
ちなみに仕事とは家事全般、掃除、洗濯、炊事、その他もろもろである。
祖父母は娘の夫にかなり不満があったのか、その子供の俺にもかなり当たりが強い。
「ほらボケっとすんな!誰のおかげで飯食えてると思ってるんだ!この役立たずが!」
祖父の言葉である。
いや3歳児にこれはキツすぎませんかね…
毎日こんなんだからしんどいんですけどー
一度反抗したが2日何も食べさせてもらえなかったので仕方なく従うほかない、まさに奴隷である
まぁ3歳児が一人で生きていけるわけがないので諦めが肝心である。今は!
こんな酷い生活環境だが、せっかくNARUTOの世界に転生したので奴隷仕事の合間には忍術の練習をこっそり行っている。いくら原作知識があるとはいえ、印の結び方なんてわからないのでもっぱらチャクラコントロールくらいしか出来ないが…
チャクラなんて元の体には当然なかったから逆にはっきり感じ取れて、結構簡単だ。
既に木登り、水上歩行は習得済み
次は舞空術を習得してやるぜ!
そんなこんなで月日は過ぎ、4歳になった。
家事の腕はプロ並みに上がり、仕事も早く終わるようになったが、外出は禁止されている為暇すぎて仕方がない。
舞空術は習得済みだ。できるとは思わなかったが頑張ったらできた。うーんまぁ転生者だからね、いいよねきっと。
よし、こうなったら暇にあかせてチャクラコントロールを極めてやるか。確か、チャクラ糸や医療忍術(初歩)、身体強化とかも印とか無くてもいけたはず、まぁ暇ですしやってみますかね。
「最近暇そうにしているねぇ、おばあちゃんたちは働いているのにいい身分だねぇ…ふざけるんじゃないよクソ餓鬼が」
…次の日からは内職に追われる日々が始まりました。しかし祖母よ、貴女は働いてないでしょう、曲がりなりにも働いて稼いでくる祖父と違って貴女は日がな一日私に家事を押しつけて悠々自適じゃあありませんか…
はい、5歳になりました。
だいたい内職も出来るようになったね。どんどんノルマ増えるけどね。はあ。最近のブームはチャクラ糸でスパイダーマンごっこ&目にチャクラを集中しての覗きである。蜘蛛の如く動き祖父母には気づかれずに外出できるようになったので行動範囲がずっと広くなった。小銭を拾って買い食いしてみたり、風呂場に行って覗きをしたり、公園で子供と遊んでやったり。ほら、情報収集も大事だから、決して子供と遊んで楽しんでいるわけではない。原作登場人物たちを探しているのだ。
そんなこんなで、今日も抜け出して公園に来てみたのだか、どうやら俺は原作主人公と同年代らしい。公園の隅に少年がポツンとひとり。ナルトは原作通り一人寂しそうにしてました。うーんかわいそう、すごく親近感湧く。こっちに転生してから、俺も基本一人だからね笑
わかるよその気持ち、ひとりさみしい。
そんなわけで話しかけてみる。原作主人公だし打算ありありで仲良くなるに越したことはない。
「君!名前はなんてゆうの?俺はアサツユ、よろしくな!」
我ながら爽やかだろう、無邪気な笑顔も加えてやろう!
5歳児なんてこれでイチコロや!
「こっちにくんなってばよ!邪魔だからあっちいけってばよ!」
「クソ餓鬼が…やっぱ実際聞くとムカつくなその口調」
「え」
「じゃまたね」
いかんいかん、祖父母の口調がうつってしまった。ナルトくんとは仲良くなるのがちょっと難しそうだったので後回しだ。今後も声をかけて行くことにしよう。
他の登場人物に媚びを売ることにする。
うちはサスケくんはいないし…お、シカマルとチョウジ発見。あっちにはサクラとイノもいるし。今日はついてるぜ。
やっぱ、話すなら女の子だよね。
「こんにちは、俺、夕立アサツユです。一緒に遊んでもいい?」
「いいわよ!遊びましょう!はいこのお人形持って、お父さん役ね!」
「おおう、了解です」
すげーすんなり仲間に入れたよ。やっぱこのくらいの歳だと無邪気で可愛いわー。ナルトと違って…
「今日のご飯はこれよー、はい食べて!」
「もぐもぐ、美味しいなーサクラの作ったご飯は世界一だなぁ」
「サクラ、このご飯はなんなの、ちっとも美味しくない。食べれたもんじゃないわ!」
「ちょっとイノ!そんなことないでしょ!おいしいってアサツユも言ってるでしょ」
「アサツユ無理しなくていいのよ、はっきり言ってやりなさい。こんなの豚の餌にも劣る、畜生飯だってね」
「えぇ…」
何で泥団子前にしてこんなドロドロした会話聞かないといけないんですかね。全然可愛くないよ。もっとほんわかしたおままごと期待してたのに…
そんなこんなで1日ままごとしてサクラとイノと仲良くなりました。
5歳児で軟禁状態の今はこんなこと(好感度上げ)しかやることないから、原作登場人物とコネ作りに邁進しますか(ロリコンではない)
場所は変わって火影の執務室。
三代目火影、猿飛ヒルゼンはアカデミー関係者らと会議を行なっていた。
「あの事件から5年、里の復興もひと段落し、各里との関係も落ち着いておる。ここいらで、アカデミーの教育課程を見直し、大戦前の一律6年間に戻そうと考えておる」
火影の提案にアカデミー関係者らは頷き賛成の意を示した。
「火影様のおっしゃる通りです。大戦時ならまだしも、この平時に10歳そこらの子供達を戦場に送るなどできません。今後はじっくりと子供達と向き合い、道徳心、協力の大切さなど、忍びである前に人としての教育を施していきたいものです」
「そうじゃのう、子供たちは里の宝。子供達がそのような心を持ってくれれば里もいい方向に変わってゆこう」
火影とアカデミー関係者らの意見は合致していた。
だがそこに待ったをかけたのは忍びを使う立場である志村ダンゾウ、隠密部隊「根」の隊長である。
「ヒルゼン、やはりお前は甘すぎる。平時に有事に備えることこそ、里の指導者たる火影の役目であろう。6年間も優秀なものをアカデミーで遊ばせるなど馬鹿げている」
「…長い時間をかけてしか学べぬこともあるとワシは考えておる」
その後もヒルゼンとダンゾウのやりとりは続き、ダンゾウが多数のアカデミー関係者、火影の意見に押される形で会議は終了した。押されたと言っても流石は根の隊長、一つの要求を通していた。
「結論として、就学期間は一律6年間とする。そして新たな試みとして、各学年3人まで特待生として学費等を助成し、入学を認める制度を設立する、でよいな」
「まぁ良いだろう。特待生の人選はこちらに任せてもらうぞ」
「他の子供達の刺激にもなるのでいいと思うが、忍になるということは戦場に出ることになるのだ。よくよく本人、家族の意見を尊重するのじゃぞ、よいな」
「言われずとも分かっている」
「よろしい、ならば会議を終了する」
甘い甘いと火影に言っておきながら、ちゃっかりとその甘さを利用するダンゾウ。そして自分の甘さを理解しながら、周囲の善性に期待して厳格に決定を下さない火影ヒルゼン。こいつらがこの後の主人公の苦しみの諸悪の根源である。転生してのほほんと生きれると思うなよ主人公!
残念ながら主人公には苦しい人生が待ち受けています。
誰が何と言おうと苦しんでもらいますのでご容赦ください。
ご意見、誤字、クレームなどありましたら感想ください。
よろしくお願いします。