※この作品はR-18です。

夕立と時雨と提督、3人の思春期な日々   作:dn88k

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 ショタ提督×夕立&時雨シリーズの最終話。どうやらどこかが吹っ切れたらしい提督が思い切った行動に出るようです。


続いていく思春期ライフ

 時刻は早朝と言える時間帯である。鎮守府の敷地内に存在するとある寮の一室。部屋の住人は夕立である。起床時刻までまだ余裕があるからか、彼女はまだベッドの中で眠っていた。

 しかし、その様子がどうもおかしい。

 寝ているはずの夕立は何やらうなされているようにも見えるが、しかし、その顔は赤く、その表情も、出ている声も、何故か艶やかであった。

 そして突然、その体が激しく震えたかと思うと、次の瞬間には夕立は跳ね起きていた。自分に被さっていた毛布の裾を掴みつつ、荒い息を繰り返す。そして全身に汗をかいており、その目は大きく見開かれていた。その直後、

「あ、れ……?」

 と言った後、両手で顔を覆い、

「やあだあ、また夢イキ……?」

 と、実に恥ずかしそうに一人呟いた。

 

 

 その日の鎮守府では、朝からほぼ全ての艦娘を動員した演習が実施されていた。その内容は、今年上半期の集大成とも言えるもので、ここ数日間に渡って実施されてきた。そして今日がその最終日なのである。この演習が終わり次第、それぞれの艦娘は、夏季休暇に入る予定になっている。とは言っても、一斉に休みを取って鎮守府を空にする訳にもいかないので、各メンバーのスケジュールを事前に調整し、なるべく防衛体制に抜けが発生しないよう、それぞれが日程をずらして休む事になっていた。

 ちなみに、今年の休みは例年に比べると比較的長い。というのも、長期間に渡る交渉の末、近隣の海域に展開する深海棲艦の一部勢力との講和がようやく合意に達し、規約に違反しない限り、相互に攻撃を行わないという協定が結ばれたのである。これは最近の深海側の活動の低下と無関係では無い。どうやら向こう側も疲弊しているらしく、厭戦の雰囲気が漂い始めていたようで、むしろ人類側との交流に舵を切るべきだとの意見が多数を占めるようになっていたようだ。ただし、人類側との共存を決断したその勢力は、他の深海棲艦の諸勢力と軍事的に孤立してしまう危険性があり、万が一攻撃を受けた場合は、人類側が軍事力を始めとする支援を行う事になっていた。その見返りとして、近隣における他の勢力の侵入を可能な限り防ぐという義務が深海側の勢力には課された。

 提督は当初、他の勢力と内通をした上での偽りの講和を向こうが申し出た可能性も想定していたが、各国諜報機関の情報収集とその解析の結果、軍上層部はその可能性は低いとの結論に達していた。調印の当日には提督もその場に同席していたが、会見が終わった直後、深海側の幹部達が疲れ切った表情ながらも、ホッとした雰囲気で静かに会話を交わしているのを見て、向こうももはや後が無いらしいという事を悟ったのである。ともかく、その是非については脇においておくとして、人類側としても当面の間の平穏を確保する事には成功した訳だ。

 とはいえ、提督の直轄の艦隊も、深海棲艦の援護をする可能性は出てきた訳である。この演習はそれを踏まえてのものでもあった。

 

 演習の状況を眺めていた提督は、ふと歩き出し、

「時雨」

 と一言呼びかけて、彼女にとある方向に向かって目配せをする。すると時雨は、

「うん」

 と頷き、そして彼女は指示を出す。ある艦隊が訓練目標の攻略に手間取っていた。その艦隊を支援すべく余力のある別の艦隊を向かわせたのである。

 演習そのものはその日の夜中まで続いたが、大きなトラブルもなく終了した。翌日、まず提督は演習に参加したメンバーを全員集めた上で全体の動きを総括し、その後に各部隊のメンバーを呼んで実績について個人個人に評価と助言を与えた。とはいえ、全体的に元々の練度が高いのか、特段不満の無い内容であった。

 そして、それが終わると鎮守府内にも安堵したかような雰囲気が漂い出した。それほど問題も起こらず、今後もさほど不安を覚えずに済むという状況で無事に休暇を迎えられるような状態になったのである。演習終了直後から休暇を取るというシフトの艦娘の中には、その日の内に旅行なりなんなりで荷支度を始める者もいたが、提督はそれも当然だという意識で彼女達を見守っていた。

 

「もう少しお休みになられてもよろしいのでは?」

 皆が夏季休暇を取り始めた初日に、提督は執務室でとある艦娘にそう聞かれた。顔を上げた提督は一旦カレンダーに目を向けていたが、

「うーん、僕はそこまで休む必要無いと思ってるんだよね。みんなと違って別に直接戦ってる訳でも無いからさ」

 と答える。しかし、その艦娘の表情は複雑そうだ。

「ですが、たまには息抜きも必要かと。ここの艦隊が正常に運用出来ているのも、提督がお元気だからこそですし」

 実は今回の夏季休暇については、艦娘と比べると提督の休暇取得日数がかなり少ない。それも、普段のスケジュール上の休日を挟んで、有給を数日積み重ねただけであるから、連休という意味でもいかにも短い。しかも、休みを取る時期は鎮守府のメンバーの中でも最後の方である。これは責任者として、あまり鎮守府を空けたくないという提督の義務感がもたらしたものでもあるのだが、聞いた艦娘はもう少しゆっくり休んでもいいのではないかと思ったようだ。

「ま、これだけあれば息抜きには十分だよ。実家にも顔は出すつもりだし」

 そう言われた艦娘は、

「失礼ですが、ご実家に戻るのはいつ頃ですか?」

 と聞くが、提督は大した事もなさげにカレンダーを指差して、

「この日。後はのんびり旅行させてもらう予定なんだ」

 と言った。そのカレンダーをしばらく見つめていた艦娘は、何か思い当たったように、

「ああ、そういう事ですか……ふふ」

 と、微笑ましげに言う。

「うん? どうかした?」

 と提督は聞き返すものの、その艦娘はやけに温かい視線でこう言った。

「いえ、夕立や時雨と休暇の日程が重なっていたものですから」

「……え?」

 提督は発言の意図を聞こうかとも思ったが、そんな事を考えている内に彼女は「たまには楽しんで来て下さいね」と言いながら退室してしまった。

 

 その後、提督は会議に出席する為に、執務室を不在にしていたが、その間にも秘書艦を務める二人の艦娘、すなわち、夕立と時雨は執務室内で書類作業をこなしていた。

 そんな時、夕立がため息をつく。

「どうしたの?」

 時雨が聞いた。それに対して夕立は、

「……んー、あのね?」

 と、恥ずかしそうに切り出す。

「昨日、なんだけど、提督さんと凄く激しいエッチしちゃう夢、見ちゃってね? それでビクビクってして、目が覚めちゃって……」

「あー、夢イキ、しちゃったんだ……」

 時雨も微妙に顔を赤らめ、気まずそうに言う。

「うん、パンツ、ベトベトになっちゃってて……なんだかすごく恥ずかしくて……」

 気持ち小さくなったような姿勢の夕立がそう言っている。男性の夢精と同様に、女性もまた性的な夢を見て、そして寝たまま何もしていないのにオーガズムに至る事がある。俗に夢イキと呼ばれる現象であるが、男性の夢精と比べるとそれほど経験者は多くないとされる。そんな経験をしてしまった事を夕立は恥じているのだろう。

「もう何回か見ちゃってるし、やっぱりあたしってエッチなんだなって……」

 すっかり落ち込んでいる夕立。しかし時雨は顔を赤らめつつも、

「別にそれで自己嫌悪する事は無いと思うけど。夢イキは僕も経験あるからさ」

 と言った。意外そうに顔を上げた夕立は、

「え、時雨も夢イキってした事あるの……?」

 と聞く。時雨はコクンとうなずいた後、

「うん、何度か。しかも夢の内容は全部提督が相手でさ」

 と言う。

「やっぱり提督さんが相手なんだ?」

「そうなんだよね。別に欲求不満って訳じゃないはずなんだけどな……」

 夕立にそう問われ、顔を赤らめたまま、時雨は言う。

「もしかして、期待しすぎてるのかしら?」

 夕立がそう言うと、

「それは、だって……ねえ?」

 と言いながら、時雨はカレンダーを見た。

 そんな時、ドアが開き、提督が執務室内に入ってきた。どうやら会議が終わったらしい。

「夕立」

 と、提督が一言、声をかけた。すると彼女は、

「ん、はい」

 と、いくつかある書類の中から一つを取り出して彼に手渡した。

「ありがとう」

 そう言って提督は書類を受け取り、自分の椅子に座ってそれに目を通していたが、やがて、はあ、とため息をついた。

「提督さん、どうしたの? もしかして、書類の不備とかあった?」

 キョトンとした顔で夕立が聞く。

「ううん、そういうんじゃないんだ。ただ、さっき二人がいない時にさ……」

 と言って、提督は先ほど別の艦娘に休暇のスケジュールについて聞かれ、その日程の一部が夕立や時雨のそれと重複している事に言及された事を二人に話した。

「もう、『楽しんで来て下さい』とか言われちゃってさ……」

 複雑な表情でそう言う提督に対して、引きつったような顔をした夕立と時雨。

「ええと、それって、さ……」

 と、時雨が言うと、

「うん、バレてるっぽ……間違いなくバレてる」

 と、夕立が言った。彼女は口癖の「ぽい」をキャンセルしてしまっていた。

 当然の事ながら、もはや三人の関係が鎮守府のメンバーにバレてしまっているという意味である。それは、今回の提督の休暇に合わせて、三人がどこかの旅行先でしっぽりといくのだろうという意味合いも含んでいる。

「うわあ、もしかして休み方露骨すぎたかなあ!?」

 そう言いながら頭を抱える提督。

「で、でもそれってもう、休みがかぶってる云々の話じゃないんじゃない、かなあ……?」

 すっかり落ち着きを無くし、顔を真っ赤にした時雨が言う。そもそも三人が性的な関係にあるという前提条件が無ければ、一緒に旅行に行くだろうという推測にも行きつかない可能性が高いからだ。

「えっと、気づいてたけど、何も言わなかった、って事でしょ……?」

 他の二人の顔を交互に見ながら、時雨と同じく顔を真っ赤にした夕立が聞いた。

「気づいたのは、途中で誰かが、って感じじゃないかな? ただ、多分、今はもうみんな知ってる……」

 机にうつ伏せながら提督はそう言った。途端、夕立と時雨も机に突っ伏す。

「そんなあ! なんでみんな何も言わないのよ!」

 と夕立が言い、

「確かに一言言ってくれれば……いや、言われたら言われたでそれは恥ずかしいし!」

 と時雨が悶絶している。そんな中、

「あーもう、これ、腹くくるしかないのかなあ……」

 と提督が呟いたので、夕立と時雨は恥ずかしさで涙目になりつつも、不思議そうな表情で提督の方を見た。

 

 

 そしてしばらくして、提督の休暇の日が来た。

 場所は鎮守府からは南方に向かった海岸地区である。そこにはレジャー向けの砂浜もあったが、微妙にシーズンから外れているせいか周辺にはほとんど人がいない。職場の仲間に自分たちの関係がバレたらしいと分かって恥ずかしい思いをしたところで、こんな場所に恋人同士を自認する開放的な気分に浸ったお年頃の男女がいたら、当然ながら何も起こらないはずなどない訳で。

「ああっ! 提督が僕の一番深い所まで犯してる……!」

「し、時雨の体、気持ちいいよおっ……!」

「ぼ、僕の体のどこが、どこが気持ちいいのお!?」

「ぜ、全部……全部気持ちいい……!」

 屋外にも関わらず、砂浜から少しだけ離れた茂みの中で、提督と時雨がセックスしていた。結局はお互いに我慢しきれなかったようだ。

 ビキニ姿の時雨が木にしがみ付いて立ちバックの姿勢であった。パンツの股間の部分をずらして提督が時雨の女陰に自分の剛直を突き刺している。時雨はビーチサンダルを履いたまま両足を開いて爪先立ちになり、お尻を斜め上へと突き上げる姿勢で積極的に提督を受け入れていた。そして提督は時雨の背中にしがみつく形で腰を振り、彼女の淫道を掘削し続ける。グチュグチュという音が結合部から鳴り、そこから淫らな蜜が大量に流れ出ていた。最近は提督もようやくピストン運動が様になりつつある。そんな彼の先端が時雨の膣の奥をトントンと効果的に叩き、膣を擦られる快感と共にその最奥部でも甘美な感覚を生じさせる。

「うああっ! 僕、提督で凄く気持ち良くなっちゃってるう!!」

 よだれを垂らしながらすっかり淫靡な表情になった時雨が言う。

「もっと! もっと気持ち良くなって!」

 そう言って提督は水着のブラの部分もずらし、露出させた時雨の乳房を揉みしだき始めた。

「あうううんっ! それ、ダメだってばあ!」

 時雨の肉体は乳房の快感を感知すると、今度は膣の運動も活性化させた。提督という、大好きな男の子のペニスを優しく絞りあげ、精液を吐き出させようとする。

「あっ! 時雨っ! 僕、出ちゃう!!」

「出してっ! 僕はいつだっていいんだからあっ!!」

 提督の予告に対して時雨はおねだりをする。そして幾分もたたないまま二人は限界を迎えた。

「うああっ! あっ! あっ! あうううんっ!!」

 時雨の身体が痙攣を起こし、それに応じるかのように提督が吐精を開始した。

「くっ! ううっ……!」

 提督も気持ち良さのあまり、時雨にしがみ付いたまま声を漏らしていた。

 

 しばらくの間、二人は荒い息を繰り返しながら無言で繋がっていたが、やがて提督がその肉棒を引き抜いた。途端、コポリ、という音でも立てるかのように、提督の白く濁った生殖液が時雨の割れ目から溢れ出る。

「あは……すごく、気持ちよかったあ……」

 時雨は後ろを振り返り、提督の事を見ながら恍惚とした表情で言った。

「うん、僕も。興奮、しちゃうしさ」

 と、そう提督が言うと、

「いつもと違う場所だし?」

 と時雨がほんの少し意地悪そうな表情で言った。

「ん、だね」

 そう提督が肯定して、やがて二人はクスクスと笑った。

 

「それにしても僕達って不思議だよね」

 砂浜からの帰り際に突然、時雨はそんなことを言い出した。

「……? 何が?」

 当然ながら提督はこう返す。

「普通、エッチしてても二人が同時にイくなんて事はまず無いらしいよ?」

「え、そうなの?」

 時雨の発言に提督は意外そうに答える。それに対して目元をほんのり赤くした時雨が説明した。

「人によるんだろうけど、年に一度そんな経験が出来ればいい方だとか、そんな感じらしいんだ。でも、僕達はそうじゃ無いよね?」

「うーん、確かに……」

 実際、提督達の場合は絶頂のタイミングも大体合ってしまう。だから提督はこう言った。

「こういうの『相性が良い』っていうのかなあ……」

「おそらく、そうだろうね」

 微笑みながら時雨はそう答える。

 その後、提督は話題を変えた。

「夕立は先に宿に戻ってるんだよね?」

 時雨も自身の顎に人差し指をそえて、言う。

「うん、そのはずだけど……」

 休暇の順番としては、まず時雨が一番最初に取り始め、提督はこの日の前日から取り、そこで一旦自分の実家に顔を出した。そして夕立が今日から休暇であり、三人で示し合わせてこの場所に今日集まったという訳である。

 前日まで仕事があったせいか、夕立は少しばかり疲れていたようで、先に今日から宿泊する旅館に戻って休んでいたのである。二人にしてみれば夕立の事は少しばかり心配ではあった。

「まあ、そろそろ日が暮れそうだし、今日はこのまま晩ごはんかな」

 と提督が言うと、

「うん、だろうね。僕もお腹すいちゃった」

 そう時雨が言った。そんな時、

「あれー? もしかしてあたし、休みすぎたっぽい?」

 と言う声が聞こえた。その方向を見ると、自分達に駆け寄ってくる、時雨と同様の水着姿の夕立がいた。

「んー、そうかもだけど、今日は別にいいんじゃないかなあ。夕立も疲れてたでしょ?」

 気にする事は無いといった表情で、提督は言った。

「それは、そうだけど……」

 と言った夕立は、何故か一旦黙って二人を見つめた後、ゆっくりと近づいてきて何やらクンクンと二人の匂いを嗅ぎ出した。

「えっと、夕立。どうしたの?」

 不思議そうに時雨が聞くと、夕立はジト目をして、

「なんだか提督さんと時雨からエッチな匂いがしてるんだけど。二人ともさっきまでお外でお楽しみだったっぽ……てか、お楽しみだったでしょ!?」

 と言った。またもポイキャンセル発動である。その瞬間、提督と時雨は真っ赤になってしまい、何も言えなくなってしまった。

 

 そして旅館に戻った三人。実際には全員が歴とした軍人なのだが、やはり見た目がどうしても幼く見えてしまうと言う事もあり、旅館の従業員達はごく普通の仲の良い姉弟か何かと思っているようだ。ただ、幼いとは言ってもここ数ヶ月での変化はある。

「そう言えばさ、提督って背、伸びた?」

 そう時雨は聞いた。改二改装で追い抜かれたはずの身長は再逆転しているように見える。しかし、提督自身には自覚がないらしく、

「ん? そうかな?」

 と答えるだけである。

 

 その旅館の夕食はなかなかに豪華だった。海産物が中心ではあるが、鎮守府の近海では水揚げが無さそうな事もあって、普段の食生活ではまず食べられないものばかりであり、この時点で大いに盛り上がった。そして食事が終わり、旅館の従業員が空になった食器類をのせた座卓を片付けた後、提督は緊張した顔つきで、

「二人とも、ちょっとここに座ってくれる?」

 と言った。提督自身は正座をしている。

 いかにも普通ではない彼の事を見てお互いに一度、不思議そうに目を見合わせた夕立と時雨は、提督と同じく、彼の前に正座で座った。

「えっと、提督さん?」

「どうしたの、かな?」

 状況が飲み込めない二人はオドオドとしつつ、聞く。

 その後もしばらくの間、提督は下を向いて黙っていたが、やがて覚悟を決めたように、その横に置いてあった包みから、二つの小箱を取り出し、

「これ、受け取って下さいっ!」

 と頭を下げつつそれを二人に差し出した。これを見た二人は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしている。

「も、もしかして……」

 と時雨が言い、

「こ、これって……?」

 と夕立が聞くと、

「ケッコンカッコカリの指輪ですっ!」

 と、相変わらず緊張した面持ちの提督からこんな返答が返ってきた。しばらくの間、室内を沈黙が支配したが、

「ええええええええええっ!?」

 と言う夕立と時雨の絶叫が響いた。

「えっ!? えっ!?」

 と、提督と指輪の箱をひたすら交互に見続ける夕立と、

「待って待って待って待って!! ちょっと、本気!?」

 と、大慌てて聞く時雨。流石の二人も余りにも突然なこの状況にパニックに陥っているらしい。

「本気……ですっ! 受け取って、下さいっ!」

 そして何故かいつもと異なり敬語を使っている提督。どうやら彼が冗談を言っていない事だけは分かったらしいが、二人は完全にフリーズしてしまっていた。

「……もしかして、いらない、ですか?」

 相変わらず敬語なままの提督が不安そうに聞いた。その後もほんのしばらくの間二人は固まっていたが、

「そんな訳ないでしょっ!!」

 と、ユニゾンで叫ぶように言った。

「返さないからねっ!? 渡したの提督なんだからねっ!?」

 そう言いながら小箱をいかにも大事そうに両腕で抱え込む時雨。そして、

「もうこれで提督さんはあたし達のものだからっ!! 裏切ったら魚雷撃ち込むからっ!!」

 などと言いつつ、何故か提督を威嚇しながら小箱を両手で畳に押さえつけている夕立。

「返さなくて良いですっ! やる気は無いけど、もしやらかしたら魚雷打ち込んでも一向に構いませんっ!!」

 そんな二人に対し、提督は敬語を解除しないままにそう言ってから、更にこう続けた。

「ただしそれはあくまでカッコカリであってガチではありませんっ!! ですので然るべきタイミングでガチの婚約指輪と結婚指輪を送らせて頂きますっ!!」

 そしてまたもフリーズする夕立と時雨。提督が一杯一杯な脳味噌でやっぱり二人同時にプロポーズするのは間違っていたかなどと考えていると、いきなり二人は泣き出した。

「えええっ!? 何っ何っ!? やっぱり不味かった!?」

 今度パニックになったのは提督の方である。元々芯の強いこの二人が号泣する場面に出くわした事などなかったからだ。

「だってだって、こんなに幸せだって思った事なかったんだもんっ!!」

 と言う夕立。

「一緒にいて良いんだよね!? 僕達、本当に一緒にいて良いんだよね!?」

 時雨もボロボロと涙をこぼしている。どうやら二人とも提督の最後の一言が決め手になって感情がオーバーフローを起こしてしまったらしい。

 もはや提督は内心で大慌てしながらも二人が落ち着くのを待つほかなかったのである。

 

 ようやく落ち着いた後、提督が二人の薬指に指輪をはめる。そして今度は夕立と時雨の二人が提督の薬指に指輪をはめた。これで三人の薬指には絆の証が光る事になった。

「嬉しいけど、帰ったらみんなに冷やかされちゃうかな……?」

 照れながら時雨がそう言うものの、

「良いんだよ、どうせみんなにはもうバレてるんだし」

 と提督が言い、そして夕立が、

「それもそうね。堂々と帰ろ?」

 とクスクスと笑った。そして、

「それじゃあ旦那様、これからよろしくお願いいたします!」

 と夕立が三つ指でお辞儀をすると、それに続いて時雨も、

「僕もよろしくね、旦那様?」

 と三つ指でお辞儀。それにつられて提督が、

「あ、は、はい……」

 と三つ指でお辞儀し、どう年上に見てもせいぜい中学生くらいにしか見えない三人が、マナーを守っているのかいないのかすらよく分からないシュールな光景を出現させた。ともあれ、この三人の関係に新たなスタートが切られたのは間違いなさそうだ。

 

 

「なんだか変な汗かいちゃったな。先にお風呂入って良い?」

 しばらくしてから提督が言った。この旅館には温泉が引かれており、三人が宿泊している部屋は個別の露天風呂付きの客室であった。

「良いと思うよ。お先にどうぞ」

 そう時雨が言う。

 じゃあ遠慮なく、という事で提督が一番先に風呂に入り体を洗って湯船に浸かりながらのんびりとしていると、突如として露天風呂と客室をつなぐ扉が開いた。何かと思えば、そこにいたのは全裸になった夕立と時雨であったから提督は唖然としてしまう。

「……なんで、入って来たの?」

 と聞くものの、夕立がやけにニコニコとしながら、

「んー? 別に良いじゃない。もう夫婦なんだし」

 などと言ってきた。

「えーと、まだカッコカリなんだけど、っていうかそういう問題?」

 そんな提督のツッコミを無視し、夕立と時雨はさっさと体を洗い始める。そしてそれが終わると、二人は湯船に入ってくるが、そのアプローチは提督の左右両側からというもので、彼は二人の挟み撃ちにあった形だ。

「ここは浴場だから汚れても問題無いし?」

 体を提督に寄せ付けながら夕立が言う。

「えっと、もしかして……」

「そ、提督には思いっきり気持ち良くなってもらうよ」

 夕立と同じく提督に体を寄せ付けた時雨もそう言ってきた。

「……ここでするの?」

 提督は左右を見ながらそう聞くが、夕立は悪戯じみた顔つきをして、

「えー? それが目的でこんなお部屋借りたんじゃないの?」

 と、逆に聞き返してくる。

「いや、予約したのは僕じゃなくて……」

 そう言って提督が時雨を見ると、彼女もまた夕立と同じ悪戯じみた表情をしていた。

「うん、こういう事がしたくてこの部屋借りたんだ。客室付きの露天風呂でエッチするって物凄く興奮しそうだろう?」

 と、時雨は言う。

「あー、もう……」

 提督は上を向いてしまう。大胆といえば大胆だが、確かにこの旅行を計画するにあたって提督にも下心があったのは確かだ。

「それに提督さんとの新婚旅行になっちゃったし? もうこれは思いっきりしなきゃダメじゃない?」

 夕立は実に楽しそうに言う。どうやらこの二人は提督から指輪を渡された事ですっかり舞い上がってしまっているらしい。

「それに妻を満足させるのは夫の義務じゃないかな? 僕達がここまでしてるのに今更恥をかかせるつもりかい?」

 と時雨が抱きつき、唇を押し付けてくる。次の瞬間には彼女の舌が提督の口腔に侵入してきて、かき回し始める。提督は抵抗を諦め、時雨とのディープキスに集中した。

「んっ、んっ、うう、ん」

 チュプチュプ、という音とともに声が漏れる。やがて口が離れるとお互いの舌と唇同士の間によだれが糸を引いた。

「……じゃあ、まずは、時雨から、かな?」

 提督がそう言うと、

「あたしはそれでいいっぽい!」

 と、いつの間にか時雨の背後に回っていた夕立がそう言い、その両手を時雨の両足の間に入れてその陰唇と肉豆を捏ね始めた。

「あうっ! 夕立っ! いきなり何するのさっ!」

 予想外の行動に時雨が抗議するが、夕立がそれを気にする事などなく、ただ、

「準・備っ!」

 とだけ楽しそうに言う。そして提督がその流れに乗って、

「夕立が時雨のオマンコほぐしてくれるんなら、僕はオッパイ触らせてもらうね」

 と言いつつ、時雨の乳房を揉みつつ、その乳首に吸い付いて舌で転がし始めた。

「うああああんっ!」

 時雨は反射的に背をのけ反らせた。提督と夕立というコンビによる愛撫はかなり強烈な快感を伴っており、それだけでも神経がアクメへと向かって走り出しそうである。実際、この三人はお互いの身体のどこが弱点なのかをかなり正確に把握するようになってきていて、二人がかりで迫られれば耐えようがなかったりする。

「ああ、もう乳首コリコリだね」

 口を離した提督が興奮で勃起した時雨の乳首を楽しそうに弄っている。

「はああ、ねえ、やめっ……!」

 時雨は軽い痙攣をしつつ喘いでいるが、その発言自体は別に本心ではない。

「んー? なんか時雨のココ、もうずいぶんヌルヌルしてきてるよお?」

 時雨の隠部をマッサージしていた夕立は意地悪そうな顔付きで言う。

「も、もう、言わないでよおっ!」

 夕立の方を振り返りながらそういう時雨の表情は快楽でとろけており、もはや幾分の余裕も無さそうだ。それを見た夕立は、

「ねえねえ提督さん。もう時雨のオマンコ限界っぽい! 挿れてあげちゃって!」

 と言って両手で時雨の太ももを大きく開かせた。

「あっ……! ちょ、ちょっと待って! これ、結構恥ずかし……!」

 時雨が珍しく慌てている。お湯による浮力と、夕立が後ろから支えている事により、彼女のお尻は湯船の底から少し浮いた状態になっている。その為その下半身は陰唇をやや上の方向へ晒したままゆらゆらと揺れたような形になっている。

「ん、と。もうちょっと上まで上がってもらっていい?」

 と言いつつ提督は時雨の下半身を掴み、更に上方へと引き揚げた。

「だからちょっと待ってえええっ!」

 顔を真っ赤にしてそう叫ぶ時雨。もはや彼女の下半身はかろうじてお湯に浸かっている程度。興奮によって粘液を分泌し続けるその女性器は晴れた夜空の方角を向いて丸出しである。

「恥ずかしい、よおお…」

 珍しく時雨は両腕で自分の顔を隠し、弱々しい声を放っているが、それで他の二人が手心を加えてくれるはずも無い訳で。

「このお部屋探したの、時雨だもん。こういう事だってあったりするでしょう?」

 そう夕立が言い、提督も、

「だよねえ。だからこの状態で、挿れちゃうね?」

 と言ってペニスの先端を膣口にあてがい、後は一気に奥まで挿入させた。

「は、はあああう……」

 挿入時の快感で時雨から声が漏れた。お湯の中に浮いて足を大きく開いたその下半身は、腰を提督の腕で支えられ、蜜道はその力強い剛直をすっかり咥え込んでいた。

「ああ、やっぱりすごおい……」

 提督の挿入によってすっかり大人しくなった時雨は、浮遊しながらも下半身を甘い痺れに侵食されていく感覚に酔った。そんな彼女を後ろから支えている夕立はその顔を覗き込みながら、

「時雨ってば本当に気持ちよさそー」

 と言ってから、

「こうするとどうなるのかなー」

 と言いつつ、両手で時雨の乳房を掴み、揉みしだき始めた。

「あああっ! だからダメなんだってばあっ!」

 夕立の愛撫で急に悶え始めた時雨を見て、

「こんなこと言ってるけど、提督さん。嘘つきなお嫁さんはどうしたらいいと思う?」

 と、楽しそうに提督に問う。

「やっぱり、お仕置きじゃないかな?」

 そう言って提督はゆっくりと腰を前後に動かし始めた。そしてそれを見た夕立も時雨の胸部への攻撃を再開し始める。

「ああああっ! やだあっ!」

 またも悶え始める時雨。

「ホントに嫌って思ってるの?」

 夕立の意地悪モードが伝染したのか、そう時雨に聞く提督。

「え、と。そうじゃなくてえ! 気持ちいい、ん、だけどおっ!」

 時雨は喘ぎながらそう答える。それに続いて、

「じゃあ、もっと気持ちよくしてあげるね?」

 と夕立が言い、片方の手を前方に伸ばしてそのクリトリスを優しくいじり始めた。

「ひゃ! ひゃああっ! そこ、ダメえっ!!」

 息も絶え絶えになっている時雨だが、膣肉のひくつきも激しくなってきており、その名器は確実に提督のペニスを追い詰め始めていた。

「……あっ、もう、出そう!」

 提督が言うと、

「だ、出してえ、じゃないと僕、イっちゃう!」

 時雨が叫んだ。もはやここまで来れば射精に向かって邁進するのみだ。提督は時雨の蜜壺を掘削することにのみ専念し、来るべき射精に備える。それに合わせて夕立もまた時雨の乳房とクリトリスを刺激すると言う援護射撃を継続する。

「あ、ああ、時雨、出るよ……出るっ!!」

 そう言った提督はペニスを時雨の一番奥深くまで突き込んだ。そして精液の噴射が開始され、それを感じ取ったのか、時雨の体も力強い痙攣を開始した。

「ああっ!! あああっ!! あああああっ!!」

 提督のペニスの脈動に応じるようにして、時雨の膣が収縮を繰り返し、その精液を飲み込んでいく。時雨はお湯の中で体を浮遊させ、体をひくつかせながらもその表情はトロンとしており、提督もまた、そんな彼女の下半身を自分の腰に両腕で押し付けながら、荒い息をしつつも幸せそうな表情をしている。そしてそんな二人の事を夕立は慈しむような眼差しで見つめていた。

 

「なんだか、すごく興奮しちゃったなあ……」

 惚けたような表情で時雨が言うと、

「えへへ、なんか凄かったよ?」

 と夕立が嬉しそうに答えた。そして、

「ねえ、提督さん。次はあたしだよね?」

 と提督に聞く。

「うん、おいで」

 提督はうなずいてそう言い、手を差し出した。夕立は泳ぐように提督に近づくと、湯船の床に座ったままの彼の上にまたがり、

「ねえ、あたしったらもうアソコがジンジンしちゃってるの。挿れて、良いよね……?」

 と、熱い目線で提督を見つめつつ言う。提督も、

「僕も、収まってないから……ほら」

 と、そう言って、夕立の腰に手を添えて彼女を誘導する。夕立も湯船に浸かった提督の硬いままのペニスをそっと掴み、それを膣口に当てがった。そして見つめてくる提督から視線を外さないまま、彼女は静かに腰を下ろして行った。やがて剛直は夕立の最深部に到達する。

 提督は夕立の体をギュッと抱きしめた。そのあまりの心地良さから、

「はああ……」

 と言う声が上を向いて目をつむった夕立から漏れる。再び視線を提督に戻し、今度は唇をそっと重ね、そして舌を絡め合わせる。

「ん、ん、ん……」

 対面座位ではあるが、お湯に浸かっている事で浮遊感があり、これはこれで新鮮である。

「えへへ、この部屋、大正解ね」

 夕立がウットリとしながら言うと、

「だね。こんな経験滅多に出来ないし」

 そう提督も答えた。すると、

「僕のチョイスが間違ってなかったみたいで安心したよ」

 と言う声が聞こえた。その声の主はいつの間にか提督の背後に回っていた時雨である。

「夕立、このフワフワした感じって悪くないだろ?」

 そう彼女は提督越しに聞いた。すると、

「うん、いつもと違ってて、なんだか楽しいの」

 と、夕立は答える。ここで、

「夕立が乗っかってるから提督も良い感じに動きづらいよね。だからチャンスだし」

 突然、時雨がそんな事を言いながら、提督の背後から手を回して彼の乳首を弄り始めた。

「うわあっ! ちょっと、やめてったらあっ!」

 予想外の刺激に提督は大慌てであるが、時雨は意に介さず、

「いつも提督が僕達にしてる事をしてあげてるだけだよ?」

 と、意地悪気な顔で提督の乳首への愛撫を続行する。

「もしかして、気持ち悪かったり、痛かったりするのかな?」

 そう時雨は聞いてくるものの、

「そ、そんな事は、ないけど……」

 と、動揺は隠せないもののそう答えざるを得ない。そんな時、

「ねえねえ、時雨。提督さんのオッパイはあたしがいじるから、他の所いぢめてあげたら?」

 いきなり、夕立がそんな事を言ってきた。その表情は時雨同様の意地悪な顔つきである。

「ちょっ、夕立まで何を……!」

 提督は抗議するが、時雨は目を細め、

「そうだね。提督の身体は僕達がきちんと開発してあげないとね」

 と言って、今度は手の位置を下げて腰回りなどを撫で始める。途端、提督にはゾクゾクとした感覚が走るが、腰回りだけでなく、夕立が乳首周りの愛撫を始めてしまい、

「ひ、ひゃ……!」

 などと、思わず声が出てしまう。

「あはっ! 提督さんったら女の子みたい!」

 夕立は実に楽しそうである。

「い、いや、だって……うああっ!」

 どうにか言い訳を口にしようとした提督に新たな刺激が走った。時雨が更に手の位置を下げて彼のお尻をマッサージしているのだ。

「へえ、提督ってこんなところも感じるんだ?」

 そう時雨が言うと、

「い、いや、それは違くて……!」

 と提督は言おうとするものの、

「オチンチンがピクピクしちゃってるね。提督さんって結構敏感っぽい!」

 と夕立が悪戯じみた表情で言ってくる。

「や、やめっ……!」

 提督はもだえつつもそう言うが、もはや二人が止めるはずもなく、

「オチンチンがおつゆ出したがってるみたい! あたしもイキそうだし!」

 夕立がそんな事を言いながら上下運動を激しくし始め、

「感じてるんなら素直に受け止めて欲しいな。これからも一杯気持ちよくなって欲しいからさ」

 と言って時雨も愛撫を継続する。そして、二人は並行して前後から提督の顔や首筋や肩などにキスの雨を降らせ始めた。

「ああっ! やだやだっ! 僕、このまま、出ちゃっ……!」

 泣きそうな目でそう言う提督に対して、

「出していいからあっ! 提督さあん、膣内に出してえっ!」

 と夕立が言い、

「ほら、イってっ! 妻二人に攻められて……イっちゃえよっ!」

 と時雨が提督の耳元でそうささやくと、彼女は彼の耳を唇で軽く挟んで舐め出した。

 途端、あらゆる感覚を受信して耐えられなくなった提督のペニスはとうとう限界に達し、一気に精液を放出し始めた。

「あああっ! 出てるうっ! 提督さんのオチンチン、エッチなおつゆ出しちゃってるうっ!」

 そう言う夕立も背をのけ反らせて全身を痙攣させている。どうやら提督の射精に反応して絶頂に達してしまったらしい。提督は夕立の体を強く抱きしめ射精の快感に耐えつつ、荒い息を繰り返していた。そんな二人を眺めつつ、時雨は提督の体に抱きついた状態で、恍惚とした表情を浮かべていた。

 

 温泉に浸かった状態でありながら、一旦はぐったりとしてしまった三人。提督は、

「そろそろお風呂出ない?」

 と言いつつ立ち上がったが、そんな事は他の二人が許さなかった。

「ダメだよ提督?」

 そう言って時雨も立ち上がり、背後から抱きついてきたかと思うと、

「ふふ、あたし達をこんなにした責任取ってもらうからね?」

 時雨と同じように夕立が言いながら前方から抱きついてきた事で、時雨と共に提督を前後からサンドイッチにしてしまう。

「ええ……でもさあ、ずっと湯船に浸かってたからのぼせちゃいそうで……」

 提督が前後を見比べながらそう言うと、

「あは、だったらこっちで少し体を冷ますといいよ」

 まず時雨がそう言って湯船から出ると、彼女は床の上に正座をした。

「ほら、ここに頭乗せてよ」

 と言い、自分の太ももをポンポンと叩いた。要するに浴室で提督に膝枕をさせるつもりのようだ。提督も特に何も言わずに湯船から出て、フラフラと吸い寄せられるように床に寝転がり、仰向けの状態で時雨の太ももに頭を乗せた。その直後に、

「えへへ、提督さんのオチンチン、まだ硬いままだから、また食べちゃうね?」

 そう夕立が言いながら提督の体の上に乗って来て、膣口に剛直の先端をあてたと思った瞬間に体を沈め、再度その蜜壺に飲み込み始めてしまった。

「うっ…」

 提督がその快感にうめくと、夕立もまた、

「はああ……やっぱり、気持ち良い」

 と目をつむりながら言い、やがてその腰を完全に提督のそれと密着させた。

「クス、二人とも本当に気持ち良さそうだね」

 と、時雨が穏やかな口調ながらも楽しそうに言う。

「だって、大好きな旦那様のオチンチンが、あたしの中コネコネしてくれてるんだもん」

 とは夕立が言うものの、実際には提督は寝そべったままで動いておらず、夕立の方がその腰を前後にゆっくりと動かしているのであった。時雨は次に下を向いて、

「ねえ、愛しの旦那様。こっちにはオッパイがあるから、しゃぶってみてくれる?」

 と言い、体を屈めた。

「うう……なんか僕、どんどんダメになってる気がする……」

 目の前にその歳の割には大ぶりな時雨の乳房を差し出された提督は情けなさそうにそう言うが、時雨は相変わらず楽しそうな口ぶりでこう言った。

「ふふ、散々僕達の事をダメにした癖に……たまには提督もダメになってよ」

 時雨にしてみれば、自分達は提督の手によって骨抜きにされてしまったという思いがある。もっと言えば、艦娘でもただの女の子などでも無く、その根本を淫らなメスへと変化させられ、オスとしての提督を求めるよう意識を書き換えられた、そんな存在になってしまったとさえ思えてくる。だがそれは決して嫌なことではない。おかげで心のどこかで抑え込まれていた自分が解放され、彼がそばにいてくれる事で暖かく満たされるようになっていたからだ。こんな事は以前だったらあり得なかった。

 提督が時雨の乳首をしゃぶり、空いているもう片方の乳房をその手でゆっくりと揉んでいた。気持ちが良いのか、時雨の息は若干乱れていた。

「時雨って実はオッパイ触られるの好きでしょ?」

 緩やかに腰を動かしながら時雨と提督の事を観察していた夕立がこう聞いてきた。

「クスッ、そりゃ好きだけど。でもオッパイがオマンコ並みに敏感になっちゃってる夕立と比べたらまだまだかな」

 そう言った時雨は片手を伸ばして時雨並みに大ぶりな夕立のバストを掴んだ。

「きゃううんっ! もう、いきなり、何する、のおっ!」

 提督の一物を自分の蜜穴に突き刺してゆったりと快感を味わっていた夕立が、時雨による乳房への愛撫によって本格的に悶え始めた。どうやら膣の筋肉も不規則な痙攣を始めているらしく、そのペニスに対する刺激のせいか、時雨の眼下にいる提督の息も乱れ始めている。

「安心しなよ。どうせ僕も夕立並みに開発されちゃうんだからさ」

 夕立の性感帯を刺激しながら、時雨は言った。が、

「時雨も手遅れっぽい!」

 と言った夕立は、意外な反撃を繰り出してきた。その指を時雨の顔へと持っていき、彼女の唇をそっとなぞり始めたのである。

「ひゃっ!!」

 思わず小さな叫び声を上げた時雨の口が半開きになったのを見計らって、指を彼女の口内にそっと侵入させる。時雨は抵抗が出来ず、トロンとした目つきになって夕立の指をしゃぶり始める。

「ああ、やっぱり時雨って口が弱いんだ」

 そう提督が言うと、

「提督さんも気付いてたよね?」

 と、夕立も悪戯っぽく言う。

「そうなのかなあ、ってのはね。それに今、太ももモジモジさせちゃってるし」

「…………っ!」

 提督にとんでもない指摘をされた時雨は顔を真っ赤にしたが、夕立の指が口の中をマッサージしているせいで声を出すことが出来ない。

「時雨ももう一回欲しくなっちゃったのね。でもお、まずあたしがイかないと、ね!」

 と言った夕立は、その指を時雨の口から引き抜き、両手を提督の体の上に置いて、今度は激しい上下運動を開始した。提督はビクリと反応するが、時雨はそんな提督の頭を優しく撫でている。

 

 はっきりと口に出したりはしないが、三人とも、うっすらと不思議に感じている事がある。

 セックスの最中、お互いにどうしたいかがそれとなく分かってしまうのである。だからそのプレイも息の合ったものになる。まるで、それぞれの心を通わせながら踊っているかのようにも思えてしまい、もはや楽しい以外に表現のしようがない。ついでに言えば、この三人は日常生活でも相手の考えている事がそれとなく分かるようになっていた。だからこの3Pにしても、結局のところは同じように三人がしたいと感じていて、口にする建前とは別に、ごく自然に始まってしまったようなところがある。

 ここに至るまで、ただがむしゃらに、お互いを貪るようにまぐわってきた三人だが、どうやら体だけでなく、心の相性も抜群に良いようだ。仮に他を探せと言われてもそんな気にはなれそうも無い。

 

 ふと、提督は考えた。

(もし、この二人から離れたら、生きていけるかな……)

 その時、時雨はこんな事を考えていた。

(僕、もうこの二人から離れて生きていけないよね……)

 この時、夕立は夕立でこう考えていた。

(あたし、この二人から離れて生きていける自信無いっぽい……)

 もはや、同じタイミングで同じようにこんな事を考えてしまっている時点で、この三人が離れ離れで生きていくなんて事は無理なのではなかろうか。愛情が冷めるなんて事もこの三人にとっては無縁なものであるとしか考えようがない。

 だから、この三人はこれから先もずっと、身も心も慈しむように体を重ね、愛の言葉を囁き合うなんて事を、まるでただの子供同士のじゃれ合いのような、その延長線上にあるようなものとして続けていくのだろう。

 

 

 結局、その露天風呂では夜更けまで、幼いながらも艶かしい嬌声が上がり続けたという。

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