キャプチャー・アプリ 作:Mr.ハナニラ
名前:マリカ
捕獲経験:2
モンスター:2
捕獲の鎖:2
走り去るバスを見送りながら、俺は憮然とした表情で帰路に着いた。
本当なら千花と本番を決めたかったのだが、彼女が降りるバス停に着いてしまったため泣く泣くバスの中で別れ、次の機会に回したのだった。
俺は悔しさを紛らわせるため、スマホを操作してアプリを起動する。そして、千花への愛撫によって解放された新たな機能を確認した。
「『ガチャ』機能?本当にソシャゲみたいだな」
説明を読んでみると、このガチャはモンスターのレベルを上げる毎に獲得できるMP(モンスターポイント)を消費してアイテムを獲得するものらしい。
出てくるのは一等から順に金・銀・赤・黄・黒の球らしく、上に行く程凄まじいアイテムだ。
目玉アイテムのことが載っているページを漁れば、時間を止められるようになるだの、どんな場所にでも忍び込めるようになるだのととんでもないアイテムを見つけてしまい、度肝を抜かれる。
だが、よくよく考えればこのアプリ自体がとんでもない能力を持っているのだから、そのくらい出来るだろう。
俺はそういったことはあまり気にしないようにした。
一回のガチャで消費するのは五百MP。俺は今、持っているのは簪の千五百と千花の百MP。つまりは合わせて千六百MPだから三回回すことが出来る。
「試しに回してみるかな」
俺は画面をタップしてまずは一回、ガチャを回す。
するとガラガラくじの絵が現れ、それを矢印に従って回してみるとコロリと小さな黄色い球が転がり出た。
『四等!おめでとうございます!』
そんなテロップと共に赤い液体の入った小瓶が表示される。
レア度はそんなに高くないものらしいが、一体どんなアイテムなのか。俺はその小瓶をタップして説明文を呼び出す。
「甘美なる媚薬…効果は、モンスターを感じやすくするのか」
察するに性的満足感を与えてやすくして、好感度を上げるアイテムだろう。下手な物ではなさそうだ。
俺は続いて、残りの二回分のガチャを引いた。そして出てきたのは赤の球と金の球だった。
『三等と一等!おめでとうございます!』
「一等!?マジか…」
現れたテロップに思わず大声を出し、周りから白い目で見られながらも俺は画面を凝視した。当たったのは『無音ローター』と『異世界パスポート』の二つ。
あまりの驚きに俺はすぐさまアイテムの説明欄を開いた。
まず『無音ローター』だが、その名の通り全く音が鳴らない品らしい。ついでに嗜好がマゾのモンスターの好感度が上がりやすくなる能力があるらしいが、比較的普通な物だ。
そして、『異世界パスポート』の方だがこのアイテムを使えば異世界を自由に行き来することが出来るらしい。使用回数は無制限であり、一回使用するとスマホの画面が行きたい世界の設定に切り替わった。
眉唾物だが、これが本当なら面白そうだ。もしかしたら、エルフやら吸血鬼やらも抱きに行けるかもしれない。
だがそれも千花を自分のモノにしてからだ。複数のモンスターを考えなしに手に入れても、育成の手間がかかって面倒なだけなのだから。
そして三日後。
俺はレンタカーを借りて、隣町の路地でそれを停めていた。
携帯を見れば現在は午後四時半。そろそろだと思うのだが…。
そう思っていると、後ろから現れた人影がドアを開ける。
それに反応して顔を横に向ければ、千花が額にうっすらと汗を滲ませて助手席に座っていた。
「すみませーん、遅れちゃいました。かぐやさんを誤魔化すのに時間がかかっちゃって…」
「いや、大丈夫さ。それより、シートベルトを着けて。誰にも見られてないうちにさっさと行っちゃおう」
「えぇ。何処に行くのか聞いてないので楽しみです!」
彼女がシートベルトを着用したのを見届けてから、車を発進させる。なお、その時に見えた彼女の胸に出来た素晴らしいパイスラはしっかりと目に焼き付けておく。
そして、ゆっくりと発車。事故を起こさないように細心の注意を払ってアクセルを踏む。
千花は今日、生徒会の仕事や部活をサボってここに居る。もしも人目に付いて噂にでもなれば、彼女の親からの追求は免れない。
本当なら、休みの日などに会えばよかったのだが流石は政治家の娘。そこそこ多忙でスケジュールが空いている日が少ない。密会をするのは今日しかなかったのだ。
だからこそ、俺は人目の少ない路地などを選んで運転していた。
この時、隣の千花はそんな事に気付いているのかは分からないが、ふんふんと鼻歌を歌っていて非常に楽しそうであった。
俺はそんな僅かな苛立ちと緊張を減らすため、千花に話しかけることにした。
「千花ちゃんはこれから何処に行んだと思う?」
「う〜ん、そうですねぇ。映画館とかですか?普段はお休みに友達と行きますけど、お仕事をサボって行くのはちょっとスリルがあって楽しそうです!」
「違うよ。ヒントは千花ちゃんの行ったことのない場所。多分気に入ってくれると思うよ」
「本当ですか!?どんな所なんだろー!」
ワクワクと目を輝かす千花を見て、少しだけニヤリとした笑みが漏れた。
それから俺たちは好きなゲームやら、彼女のクラスメートやら、気になっている漫画話やらで盛り上がった。
特にクラスメートの話は盛り上がった。なにせ彼女の友達も美人が多いらしく、俺はその話には即行で食い付いて今度紹介してもらう約束を取り付けられた。
その後も俺は人当たりの良い笑みを浮かべながら、ニコニコと笑う千花と話を続けて行く。
その会話が止まったのは、目的地に着いた時だった。
「それでですねー?かぐやさんは…」
「ごめん、千花ちゃん。もう着いたよ」
「もうですかー?…って、え?」
俺の声を聞いて周りを見渡した千花は少し硬直した。その顔が赤く見えるのは夕焼けによるものだけではないだろう。
彼女は暫く無言で瞬きをして、俺の方を何度も見つめてくる。
だがそれには気付かないフリをして、俺が車の外へ出ると千花も同じように恐る恐るといった様子でドアを開けて出て来た。
そこに広がるのはうっすらと日が落ちて見える夕焼けと、それに負けないくらいに光る看板。そしてその先にある宿泊施設。
そう、俺が千花を連れて来た場所とはラブホテル街だった。
キャラクターの行為中のセリフに❤︎は必要ですか?
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いる
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いらない