真白にまみれて・・・ 作:サイバーエタニティー
あの事件から1週間経って…私と咲也は連絡先を交換してメールを送りあっていた。
メールっていってもただ他愛もないあいさつして日々の愚痴を話すだけの簡単なメール。
だけど案外これが楽しかったりするんだよね。
あ、メールきた。
「今日はどうだった?」
「あー…今日先生に寝てたのバレちゃってさ、指導食らったよ。最悪。」
「ましろはちゃんと授業受けなきゃダメだろ?頭いいんだから。」
「そんなことないよ。学年順位も下だし。」
「俺よりはいいだろ?」
「そりゃ…まあね。」
「なら今度勉強教えてくれよ!ましろの家行くからさ!」
えっ!?えぇっ!?やばい…今1番ドキドキしてる…
なんだかんだで好きなのかなぁ…
「汚いけど…」
「いいよ。全然。」
「じゃあ︎︎◌日の◻️時に来て。マップ送るから。」
「分かった。じゃあよろしく。」
「むふふ…楽しみだなぁ…」
勉強を教えるのはあんまり得意じゃないけど咲也になら教えられるかもしれない。
そう思ったけど…現実は非情なんだよね……
約束の日…事件は起きたんだ。
「え…咲也が事故にあった…?」
「はい。ですので病院に…」
「無事なんですよね!咲也は…」
「落ち着いてください!」
落ち着けるか。親しい人が事故にあって落ち着けるやつがいるなら見てみたいもんだよ。
きっとそんな奴はそこまで人を思わないやつか余程図太いやつなんだろうな。
私は家を飛び出した。
「咲也は…咲也はどこですか!?」
「いま治療中ですのでおかけになってお待ちください!」
「あ…はい……はぁ…」
椅子に座ってため息を吐く。
まだ冬の寒さが残る今日は息を吐くと温度差で白い息が見えた。
昔はこれでよく遊んだものだ。
と物思いにふけっていると……
「…終わりました。」
「咲也!咲也ぁ!」
「…手術は成功しました。」
「本当ですか!?」
「ですが・・・」
嫌な予感がした。やめろ。言うな。言わないでくれ。
「植物状態になる確率がかなり高いです。」
あぁ…やっぱりか。分かってはいたけどつらい。
何故かは分からないけど涙が出てくる。止めようとしても止まんない…どうしてさ…
「うぅっ…ひぐっ…うわぁぁぁん!」
咲也の頭の打ちどころを聞いた瞬間に私は咲也が植物状態になることを察した。
授業で脳のことをやったばかりだったから知っていた。こんなことになるなら知りたくなかった。
咲也のためにって真面目に授業を受けて一生懸命理解しようとして…夜な夜なノートにまとめて理解して…
ほんと…バカみたい。やっぱり勉強なんか役に立たなかった。
それどころか…私の人生もぶっ壊された。
こんなことになるならやんなきゃよかった。
知らなかったら…私はまだ正常でいられたかもね。
あれから何日経ったかな…
私は咲也の目の前にいる。咲也の意識は戻ったけど、やっぱり植物状態だ。
こんな咲也は咲也じゃない。きっと偽物なんだ。
こいつさえ居なくなれば咲也はきっと戻ってくる。
絶対に。
だから私は…偽物の咲也を殺したんだ。
あ…あれ…?私…なんでこんなこと…あはは…もうどうにでもなればいいや!
咲也は戻ってくるんだ!いつ戻ってくるのかなぁ!
連絡…来ないなぁ…
私は真赤にまみれていつまでも咲也を待った。
現実なんかくそったれだ…空想の方が…全然幸せじゃんか…
咲也のばか…