吸血鬼は淫魔の夢を見るか? 作:マスター冬雪(ぬんぬん)※休止中
捏 造 過 多/色々詰め過ぎ
前話前書きに記載通り1話と2話修正してます
ぼろぼろと涙の筋を幾つも流しながら、快楽に蕩けた顔で、甘く喘ぐ。
おれの下で。
あの男が。
何をしたって受け入れた。強請り、このおれに媚を売り、止まらぬ衝動のまま貪り尽くされて尚。
興奮に絖る舌が蠢く。
寄せられてゆるく八の字になった柳眉。
滑らかな象牙色の肌を流れる汗。頬に張り付く絹のような黒い髪。
赤く染った身体。程よく付いた筋肉と、その上に薄く乗る脂。硬いが、吸い付くように柔い表皮。
なだらかな弧を描いている脚。骨格がしっかりとしているのに、その筋張った肉は喰らいつきたくなるような魅力を薫らせる。
指がシーツを掴む。
媚肉を押し広げれば慎ましやかな肉輪がひくひくと薄赤のナカを覗かせて。狭くて、突き入れればどれ程心地好いかわかる程に蕩けていて。
静かで艶やかな、娼婦の色よりも密やかでいながら、甘みのある深い声。
振り仰いだ墨色の瞳が、愉悦に笑う。
赤い唇が歪む。言葉を形作る。
『おいで』……と。
あまりにも暴力的な光景だった。あれで勃たない男は不能だろう。ストレートであろうと道を外しかねないそれは、包容力のある底なし沼そのものだった。
理性が効かず……いや、本能がノンストップで快楽を求めるなんて経験は初めてだった。相性がいいという相手はそこそこ居たが、あれは埒外というか、飛び抜けていたというか。彼奴にハマる人間が多いというのも───彼奴の自己申告でしかなかったが───頷ける。正しく魔性。正しく麻薬。油断すれば此方が競り負けて喰われていた。……いや、普通セックスはそもそも喰い喰らわれなんて決死のものではないので、凄まじい快楽ではあったもののそれ相応に疲労感が蓄積してしまったが。セメルパルスでもあるまいし。ああいう相乗して煽られ止められなくなるような獣じみたそれは偶にでいい。アイツ相手では理性が効かなくなる。本当に。
現実に戻って真っ暗闇な身動きもできない水の中で過ごすより、夢の中で部屋についてでも調べて暇を潰す方が有意義だと、自問自答懇々と考えを巡らせるのをやめて夢の中で起き上がったのが何日か前。
部屋はおれの想像出来うるものは大体が再現出来た。マアそれはつまり、おれの想像外のものは再現出来ないという事でもある。更に言えばおれとナミセの記憶や経験はお互いが利用する事は出来ない。自分の物と他者の物の区切りは何かに仕切られているかのように確固としていた。あくまでこの部屋は“再現する”という機能だけ備えられている。
映写機は簡単な質疑応答は出来るが、一方で“この部屋の持ち主は誰か”などの個人に関わる情報は一切が遮断されていた。当然とも言えるが。でなくともおれはこんな巫山戯た部屋の持ち主を縊り殺すだろう。
この部屋についてはそれぐらいで興味が無くなった。分からない、端的に言って不可思議な事だらけなので、かえって好奇心が萎えてしまったのだ。
どう考えても遮断し規制された情報からでは探れるものは推測上のものでしかない。無駄、そのものだ。
ナミセが暇潰しにと用意した、記憶を元にして作ったらしい積み重ねた本を脇に置き、出させたソファーに腰掛け、のんびりとワインを飲みながら読書に興じるのである。
未だ、倦怠は抜けないが。
暗闇に囚われて思考を発酵させてしまうよりは、この白い部屋で不自由と鬱憤を誤魔化すに限る。口にする気は無いが、孤独や不安や恐怖といった類の感情は、アイツがいつかは必ず部屋に来ると確信がある間は案外紛れるものだった。
元来。幼年期はともあれ、少年期から今までのディオ・ブランドーという存在は、常に1人で生きてきた。他者を利用し、喰らい、踏み台にして。1人で何かをするというのは慣れたもので、それがおれの常であった。
それでも傍には誰かしら何かしらの甘い蜜を吸いたいという自称友人が侍っていたし、真に1人であった事はそうなかった。
静かである。
自身の息遣いと衣擦れと、頁を捲る音。そして遠く、恐らく現実世界の─────微かな、水が流れる音。小さな泡沫が浮かんでいく音。
それが今のおれの世界だった。
ああ、なんと小さく狭いのだろう。窮屈な閉じた世界。それに幽閉されたおれは、なんと惨めなのだろう。
それでもこの小さな世界は、おれだけ。そう、おれだけで、完結していた。もどかしい心地でもある。それでも僅かに、心の隅の方で、何処か満足感のようなものがあった。
“安心”であった。
記憶にある限り初めてかもしれない。或いは嘗て、遠き過去に抱いていたかもしれないが。確かに焦燥はあるが、おれは吸血鬼だ。不死だ。いつかは必ずあの世界に戻るという確信があった。それ故に今おれは、安寧というものを初めて味わっていたのだ。
生温く、停滞している。おれは今安堵しているのだろう。─────然れど現状で確かなのは、此処はおれの求める世界ではない事だけだ。
満たされているのに飢えている。不自然な、居心地が良いとは単純に言い切れない感覚。
この飢えは決して、この鎖された世界では癒せはしない。
それから幾らか経った。
慢性的な空腹感はあれどただ眠っているだけの吸血鬼の身体は年単位の絶食をももろともしないだろう。
ふと顔を上げると扉のすぐ横で壁に凭れるようにしてナミセが立っていた。
「来たぜ」
「別に……待っていないが」
「ツれないね」
煙草の烟を燻らせ、古びた映写機をひと撫で。
「今日は何日だった?」
カタカタと音を立てて映写機は文字を映し出す。
“10日”
「ん……規則性は変わらず無し、と。不安定過ぎて却って笑えるな。君はどう思う?」
“質問の定義が不明”
「もう少し自己感情を育むといいぜ。世界が色付いて見えるし、そっちの方が楽しいぞ」
“……”
そう言って踵を返したナミセは持参したらしいハードカバーの本を俺の傍にあるサイドテーブルに置いて、向かいのソファーに腰掛ける。幾ら記憶力が優れていたり、部屋が対象の脳を正しく読み取れる───本人が忘れたと思っても脳には記憶が残っているのだという学論があるらしい───といえど、実物に優るリアリティーはない。
「意味があるのか、アレに話し掛けて」
「んん、多少は」
煙草の灰が零れそうになった時、奴の手元に灰皿が現れ、ナミセは嬉しそうに映写機に向けて礼を口にする。
「少なくとも初めはこうして自発的に気を遣う事はなかったからな」
「……」
疲れたようにソファーに行儀悪く沈み込み、天井を見上げながら烟を吐き出す。
「煙草、」
「ん?」
「やめろ。血が不味くなる」
「本数は前より減らしたんだけど」
「短命な人間の癖にその上で早死したいと?」
「ははは、そうは言ってもな」
けらけらと笑って不遜にも“嫌だ”と言うナミセに鼻を鳴らす。
テーブルに積まれた新しい本に手を掛ければ、ナミセは咥え煙草をしつつ一緒に持ってきたらしい書類や手紙の束を捲り出した。
夢の中にも仕事を持ち込むなんて、ご苦労な事だ。
「……」
ぱらり、ぱらり。
おれ1人だった空間に、奴の呼吸と動きに附随する音が重なる。
「一体何しに来たんだお前は……」
「少年の顔を見に〜、なんてな」
見ていないだろうが。今もその視線は紙束に落とされている。
「……面倒な報告が上がっているから、早めに片付けておきたくて」
目を伏せるナミセは1枚の書類を指で突く。
「……面倒?」
「対処は簡単なんだが後始末がね。野次馬根性宜しく人目を気にせず辺りを嗅ぎ回る鼠が1匹、と」
経歴書か何か。見知らぬ小汚い東洋人らしき人間の精巧な絵……随分と鮮明なこれは写真、だろうか。それがその書類に添えられている。
腕を伸ばして角張った異国の文字が書かれた書類、ではなく、写真の方を手に取る。書類はテーブルに放り捨てた。それらは興味の欠けらも無い。
紙質は若干硬いが表面はつるつるとしている。限りなく目で見たものと同じような色と像は、此方では再現出来まい。
「写真が珍しい?」
「……ああ」
「持って帰れはしないだろうが、……なあ、ポラロイドカメラを出してくれるか」
くすりと笑い、漸く顔を上げたナミセは映写機に向かって声を掛ける。
そうして手に乗せられた黒い機械。
「それで、どうやって使う?」
「このカメラはここがレンズになっていて、ここを押すとシャッターが切れる。で、ここから写真が出てくる」
「その場で現像されるのか……」
「代わりに彩度は落ちるが。この写真はデジタルカメラで撮影して、プリンターで印刷したものだろうね」
パーソナルコンピュータだとかインターネットだとかデータだとか印刷機だとか、その他大雑把に説明されたが、おれはただ人間の技術の革新具合に目を瞬かせるしかなかった。まるで別世界の事じゃあないか。本当に同じ世界の人間なのだろうか、此奴は……。
矯めつ眇めつ。フィルムを入れてファインダーを覗きボタンを押せば、じじじ、と音を立ててゆっくりと紙が出てくる。
黒く写った紙は徐々に像を浮かび上がらせた。
「上手く写った?」
「ん、」
「フフ、そう……」
慣れたようにレンズに顔を向け目を細めて笑う、セピア色に褪せたナミセの姿だ。
何処かの絵画のように妖しく、美しく微笑む、ナミセの。
「─────……」
「……んん、どうした?」
「……相変わらず腹の立つニヤケ面だと思っただけだ」
「それは初めて言われたな?どれ、少年のそのいけ好かない顰めっ面も撮ってやろう」
「誰がいけ好かない顰めっ面だ、要らん」
「遠慮するな。ほらこっちを見ろ」
「ッ……貴様、このおれに気安く触るんじゃあない!仕事はどうした!?」
「形はある程度出来たから休憩する。な、それとも一緒に撮るか?膝の上乗せて」
「やめろ来るなマヌケ、」
「そんな猫みたいに毛を逆立てるなって」
「誰が猫、おい……っ!」
無防備に膝の上に乗ってカメラのレンズを向けてくるのでその手を押さえ付けてやる。
……手の大きさ。その背中。体躯。……もう、片手で捻り潰せそうな程に小さい。幼少の頃は、この背中は何よりも大きく見えたというのに。
ナミセはおれが無駄にでかくなったからだと笑う。“俺は何も変わっていないぞ”、と。
灰皿の上で短くなった煙草が細く烟を上げる。
「ディオ」
「!」
耳元を擽る、吐息混じりの自分の名。
頬に当たる柔い感覚と熱、パチリと押されるシャッター。
「隙あり」
「……」
「ンな嫌そうな顔するなよ」
笑みを含ませて身体を離そうとする奴の満足げな様子がヤケに気に障ったので、意趣返しにその肩を掴んで足払いしてやった。
がくんと背中から倒れ込んできたナミセは目を見開いておれを見上げている。
「っ!?あっぶな……!え、何……、」
「そのマヌケ面も撮っておけば良かったなァ?ん?」
「……愉しそうね」
眉根を下げて苦笑した奴は、そのまま新しい煙草を咥えて火を付けた。烟を手で払えばくつくつと笑って火種を遠ざける。消せよ。
「最近よく俺を腕に抱くけれど、そっちはそんなに寒いのか?」
今日は一段とよく喋る日だな。暫くすればまたナミセは口を開いた。鬱陶しいと思わないのは、気付かぬ間におれも沈黙に飽きが来ていたからだろうか。
吸血鬼に寒さなどない。が、人より低いと言えど奴の体温が、夢の中でさえ纏わり付く凍て付いた水底ではそこそこ心地好いのは確かだった。口にはしないが。ああ、口になど出せるものか。
「お前も海の底に沈めば分かるだろうよ」
「海にいるのか」
言っていなかったか。
知らなかったな。
「……態々言う事でもあるまい」
「そう?まあ少年がそう言うなら、そうなんだろうな」
ぱらぱらと、おれは先程まで開いていた頁まで手にしていた本を捲る。
奴もおれの膝の上で本の頁を捲り始めていた。寛ぎ過ぎではないか?
「吸血鬼なのに海か。流水平気?」
「そこらの迷信と一緒にするんじゃあない」
「じゃあ、大蒜も太陽も銀も心臓に杭を打つのも?」
「ああ」
「……その反応はどれか正しいのがあったな。どれかな……、……分かった。日光だろう?」
何故分かるのか。
頁を捲る。
視線を合わさず、ほつりほつりと意味の無い言葉を交わし、文字を流し見て。
服越しの肌の感覚と、熱と、息遣い。
真白い首筋。
「ナミセ、それ」
「それってどれ」
「上から3番目」
「ああこれか。はい」
大量に積み重なった本は、最近になって集め始めた物らしい。“お前の影響で洋書ばかり集めてしまった”とは他愛のない雑談の中のひとつ。
ふと見下ろせば、ナミセは縦書きの、やけに角張った文字と丸っぽい文字の羅列を読んでいた。あのテーブルに放られたままの紙にも書かれていたあの文字だ。カンジ、といったか、東洋で使われている……。丸っぽい記号は何だろうか。接続詞か何かか?
「よくそんなごちゃごちゃしてるもの読めるな……」
「これはこれで情緒があって面白いぞ」
此奴が情緒などと口にする事自体が違和感しかない。
「日本は昔は閉鎖的な国家だったし、今では大分人の世界に侵食されたけれど日常的に自然に囲まれた島国だからな。日々の季節の移り変わりや些細な出来事を幾つもの表現で描く。独特でいて斬新。日本語は詩的で美しい」
子供の頃に読んでいた小説の続きが何冊か出ていたからと紙面に目を落として指で文章をなぞる。
「ふん、辺境のド田舎じゃあないか」
「
「地獄か?」
「外国からはそう言われているらしいな」
少なくともタイフーンは風物詩ではない。
「お前にも愛国心があったのか」
「良い物に“良い”と言っているだけだ。帰属意識など欠片もありはしない。……良いと思えるものを“良い”と言えるのは恵まれているよ。俺が子供の頃は出来なかった事だった」
“嫌なものを嫌と言う事は愚か、前者すらも出来なかった、惨めな子供”。
嘗ての己を見下ろしているかのように男は文字に目を走らせている。
「マゾヒスト」
「何故そうなる??」
「おれなら弱かった過去の自分を好んで見ようとは思わん」
「ああそういう……」
思い出す事はあれど、後ろを向いて劣等感に駆られるなんぞ、非生産的で無駄な事だ。
ナミセはそれを肯定しながら、だけど、と続ける。
「実際悪いものばかりではなかったし……反吐が出るような生き方をしていたとしてもそれは紛れも無く自分の事だろう?自分だけでも、過去の自分を愛してやらないと……それは“可哀想”なままだ。……掃き溜めに蹲る過去の自分を救えるのは自分だけだ。自分だけしかいない。他者のそれは憐憫だ。それじゃあ意味が無い。更に惨めになるだけだ。自分を貶める最悪だ。……受け入れる必要は無いが、唾棄して捨て去るよりは余っ程良い。糧に出来るのなら、それを思い出す事も悪くは無い」
過去の自分は何処へ行く?記憶の底、心の隅で、人知れず。泣いても泣いても救われぬと知らずに尚泣いている。
“誰も救ってくれないのなら、俺だけは
紛れも無い自分が愛しているんだ、過去の自分にとって、それは最も幸せな事だろう?
ナミセは人から乖離したような、形容し難い笑みをその貌に乗せた。憂いているような、憐れみのような、慈しんでいるかのような。それでいて何もかもに無関心かのような。明らかにチグハグでいるのに違和感無く混じり、そこにあった。
吸血鬼とは違う、精神的にヒトを超越した“ナニカ”の視線。
「恥じる必要などない。この世に無駄は多いけれど、無意味なものはそうそうないんだから」
ふと顔を上げたナミセは長居し過ぎたと何処か虚ろに呟くと身体を起こす。手にした本を読み終えたらしい。あっさりとおれから離れ、本は置いておくからと口にして書類を手に扉に歩いていく。
その背に声を掛ける。
「……ナミセ」
「なに?」
「いっそ此処に居たらどうだ」
「ずっと?……フフ、暇だからって?……冗談」
また来るよ、と笑うナミセにもう来るなと言ってやった。心做しか、おれの声音は低く唸る。
「拗ねなくたって」
「拗ねてない」
「少年が俺に飽きるまでは通うさ。不可抗力ってのもあるが、少年との時間は割と気に入っているんだ」
「……早く行け」
「フフフっ!はいはい、」
……このおれの誘いを断った癖に、よくも厚顔無恥にもそう言えたものだ。
また、沈黙が満ちる。
─────……
「自分だけは過去の自分を抱き締めて、愛してやる、か……」
バカバカしい。……そう笑えないのは、何故か。
あの男の所為だろう。あの目の所為だろう。何処まで逸脱すれば、あのような笑みを世界に向けられるのだろう。自分にすら、それを向けられるのだろうか─────
─────気付けば瞼の裏に、遠く忘れたと思い込んでいた、微かに残る母のぬくもりに縋る子供がいた。
部屋が見せる幻だ。おれはそう断じた。
ドレスを腕に抱え、声を押し殺して泣く子供。
「ふん……」
……このディオが、かつての自分と言えど……子守りなんぞ。
貧相な腕を掴みあげ身を屈めて抱き上げれば子供は身を縮ませて怯える。気にせずそのまま背中を柔く摩った。母の声も、顔も、その掌も朧気になったおれが倣ったのは、似た何かをおれに向けた、あの男の手だった。
暫くして、子供はそっとおれに腕を回した。
“……かあさん”
「……馬鹿め」
愚かな女だったと思っていなければ、取るに足りぬ存在だったと思っていなければ、おれはあの酒臭いボロ屋の隅から動けなくなっていただろう。只管に上を見て、野心に燃えていなければ……。
置いてけぼりだった感情が、この小さな子供となっておれに巣食っていた。
決して消えぬ。消えたとしても、いつかはまた、真白い布に落ちたインクの染みのように、絢爛たる我が覇道に影を落とすだろう。
抱き締めて、愛してやる、なんて。おれでは考えつきもしない、なまっちょろい方法だった。そしていっとう、残酷な決別の仕方だった。
もう過去の弱者であった自分が、疎ましいだけだとは言えなくなってしまった。
「もう泣き止め。お前はこのディオなのだぞ」
ひくりとひとつ喉を鳴らした子供は唇を噛み締めて静かに頷くと、空に解けるように暗闇に消えていった。
母の声を、久しく思い出す事のなかったそれを聞いた。
くだらないとあの時は一笑した教え。
神などいない。
母に渡された聖書。
……【天国】の存在。
暗闇と沈黙と、凍て付いた水の感触が、先程までとは違い、おれに明晰を与えた。
沈黙の時を経て、其れは何れ満ちるだろう。
足掛かりになるだろうきっかけ未満の出来事。男主と出会っても出会わなくても同じ道を行くだろうなって。心情捏造。はよオバヘを読め。読んでない。四部読んでる。形兆兄貴がァァァアアア
【彼と彼のデフォルトについて】
Q.どうしてそんな体勢で読書してるんですか?暑くないんです?
「……んー、なんでだったっけ」
「覚えがない」
「それな」
「大した事ではなかった筈だが」
「ああ、……あと少年は体温が低いからひんやりしてて気持ちイイんだよ。ーーーーも良かったら乗ってみるか、」
「遠慮しておきます」
「食い気味じゃあないかwww」
「その前にお前はおれに許可を取れ」
なんて会話があるかもしれないしないかもしれない。
取り敢えず漫画読んで矛盾が生じたら変更します。