爛れたDOA 作:名無しの彼
そして彼は準備する
*
肉と肉がぶつかり合い、水音が響く。
「んっ、おっ、ごっ…………!」
口にロープを噛みながら、呻くあやね。彼女の体は空中にあった。
天井から上半身を胸を強調するようにして亀甲縛りにされ、下半身はそのまま重力に引かれるように垂れさがる。
白目を剥く彼女だが、後ろから腰を前後させて獣欲を発散する彼にとっては関係ない。
彼は
あやねは緊縛を基本として、焦らしや道具責め放置が多く、態と
彼は彼女のプライドの下に隠れる弱い部分を無理矢理引きずり出すつもりなのだ。というか、既に引きずり出し、助長して、育てたマゾヒズムの塊のようになってしまっていたが。
今もそうだ。彼は昇ってくる射精感を最大限味わうために、空中のロープを千切った。当然、腰砕けとなっているあやねは立っていられないため、重力に引かれロープが解けて縄の痕を刻んだ上半身を床に投げ出そうとしている。
そこを、彼は掴んだ。後頭部を加減した握力で握り引き上げて、挿入した肉棒が抜けそうな程度まで持ち上げたのだ。
「あっ、ぎっ、あぁ…………!」
「ハッ!本当に、変態だなあやね」
「くっふぅ…………!ご、ご主人様ぁ…………」
苦しんでいたあやねは耳元で囁かれた罵倒に頬を染め上げて、口の端から涎を流しながら快楽に浸る。
彼は、そんな彼女の表情を確認しいびつに頬を吊り上げると頭を掴む右手とは反対、左手で背後からあやねの豊かな胸を鷲掴む。
鍛えられた体に反して女性特有の柔らかさを失うどころか、並み居る女性がうらやむ豊満でやわらかな乳房が彼の手の中で形を変える。
決して小さくは無い彼の手でも完全に覆いきれない辺り、彼女のサイズを物語っているというもの。
「あ、んぅ……はぁぁ…………」
「良い感度だ。張りも申し分ないぜ」
「ご、ご主人さ―――――むぅぅぅッ!」
潤んだ瞳で快楽を貪っていたあやねは不意打ちのキスに口を塞がれた。
いつの間にか、彼女の後頭部を掴んでいた手は、支えるように横向きになっており窒息させんばかりに押さえつけている。
同時に、剛直が彼女の中を貫いた。
「はぶっ、んちゅ、んぶっ…………!」
窒息による生存本能からか、あやねの体は彼から逃れようと藻掻くが口内と膣、胸の三か所を同時に責められた刺激によってその抵抗は子猫の様に弱弱しい。
人間が何の訓練なども無く息を止めていられる時間は一分かそこら。そしてこれは、一切動かない場合に限っている。
「ッ…………かっ……………………」
「おっと、気絶しちまったか?俺、まだイってないんだが」
忍者としての鍛錬を積んでいようとも、絶頂に絶頂を重ねて限界まで体力が削られた状態では一般人の平均ほども息を止めることなど出来はしない。
気絶し、しかし胸をもまれ、膣内を突かれて子宮を押しつぶされるたびに快楽に体を跳ねさせ股からは小水と愛液を垂れ流すあやね。
一頻り、それこそ膣口がガバガバになるまで突いていた彼だが、それでも達せずやがて
屹立する肉棒は萎える気配がない。同時にそれは、彼の止む無き性欲の発露でもある。
「チッ、女でも漁るか?かすみの奴を出すんじゃなかったな」
足元で痙攣するあやねには目もくれず、彼は悪態を吐き出しため息をついていた。
肉奴隷であり、肉便器であるかすみとあやねではあるが彼女らはそもそも腕利きの忍者である。そして、彼女たちはその高い身体能力を売りにして情報収集から潜入まで幅広く行える。
その点に目を付けた彼は、自分の手足となる存在をもう一人求めた。
性欲処理に二人。その間の情報収集に一人。いざとなれば三人を送り込んでより多くの情報を得ることも出来る。
かすみにはその追加人員の捕獲を命じていた。因みに、選考基準はあやねとかすみの素手による一騎打ちで敗者を送り込んだ形だ。決まり手は、股間蹴り上げからの、ディルドによる強制イラマチオによる失神。
だが、彼の隣を勝ち取ったあやねに待っていたのは快楽による、最早拷問といっても過言ではない異常すぎる快楽の渦だった。
逃げられないという現実が精神を壊し、戻ってきた欠片は快楽によって掃き捨てられた。
壊れる前の彼女であったならば心酔していた忍者を前にしても、今の彼女は一瞥することも無く彼の肉棒に縋りつく事だろう。
「さて、婦警でもひっかけて…………うん?」
女漁りに出かけようとしていた彼は、不意に素っ裸のまま扉へと振り返った。
瞬間、桜の花弁がどこからともなく現れ、渦を巻き、うあがて収まる。
そこにいたのは、
「戻ったか。で、そいつが?」
「はい、ご主人様。コレが献上品です」
膝をついて頭を下げるかすみと、彼女の傍らでうつぶせに倒れる黒髪の女性が彼の目の前に現れていた。
だが、彼の興味は黒髪の女性から直ぐにかすみへと移ってしまう。
「しゃぶれ」
「はい」
たった一言の命令に一瞬の間を挟むことなく、かすみは従った。
膝をついたまま彼女は彼へと近寄り、その屹立した肉棒を躊躇いも無く咥えたのだ。
「んぼっ、んちゅ、じゅるっ、んっ―――――」
下品なリップ音を響かせて、彼女はこの世で最も美味な甘露を味わっているかのような恍惚な表情を浮かべ彼の顔を見上げる。
既に、下着は透けてしまうほどに濡れていた。
与えられた任務の最中も常に体は火照り続け、その都度自分で慰めようとそれこそ刀の柄までも使って自慰行為に耽ったにもかかわらず、一度もイけなかった。
ふつふつと煮詰められるように快感が彼女の脳髄を侵食し、目的を達したときには最早彼女の頭には肉棒を貪り、溜まりにたまった獣欲を開放する事しかなかった。
それが今だ。
「ハッ、良い具合に出来上がってるじゃねぇか」
彼はニヤリと嗤うと、不意にかすみの側頭部にそれぞれ手を添えた。
そして僅かに髪を梳き、次の瞬間自分の腰へと押し付けていた。
「ッ……!」
「ああ、やっとイけたぜ」
体を僅かに脱力させ、彼は笑う。
だが、かすみはそれどころではない。水が勢いよく飛び出るホースを口にくわえた様なものだ。飲みきれなかった精液は口からこぼれ、鼻にまで逆流してくる。
何より、彼女は口内を侵されて絶頂していた。喉の奥を肉棒が突くたびに、股から溢れる愛液の量は増す一方で床に水たまりを作るほどに。
長い射精が終わり、少々柔らかくなった肉棒が引き抜かれ、かすみは虚無の表情でだらしない口より飲みきれなかった精液を垂れ流す。
「ほら、立てよ。まだまだ終わりじゃないんだからな」
「はっ……はっ…………!」
「なんだ、腰砕けか?なら、今日は止めに―――――」
「いやっ!」
子供のダダの様に、かすみは彼の足に縋りつく。
ご褒美のためだけに、彼女は任務をこなしたのだ。ならば、それが無ければ何のためにこれまでの辛い禁欲生活を続けてきたのか分からなくなってしまう。
同時に、彼は確信した。かすみの調教完了を。
彼は、慈母のような笑みを浮かべるとその場にしゃがみこんでかすみへと顔を合わせる。
「くくっ、なら来いかすみ。
「あっ―――――」
*
落ちていた意識が覚醒する。
「……ん……」
薄く目を開けた紅葉の視界に最初に入ったのは、薄汚れた木目だった。
「こ、こは……私……」
頭を振りながら起き上がり、彼女は周囲を見回した。
一面壁。一角に上へと通じているであろう階段が確認でき、その他には窓はおろか家具の一つも確認できなかった。
しばらくの間、上半身を起こした格好で固まっていた紅葉。やがて彼女は、自分がなぜこのような場所にいるのかを思い出してくる。
「……そうだわ、私かすみちゃんに負けて―――――」
「目が覚めたかしら」
「ッ!」
慌てて声がした方を向けば、そこにいたのは少し前から音信不通となっていた知人の姿。
「あやね、ちゃん……?」
「久しぶりね、紅葉」
赤い瞳を細めて見つめてくるあやねに対して、紅葉は何かうすら寒いものを覚えた。
正確にはその目。まるで、養豚場の豚を見るような冷たく、温度の無い瞳。
何かがおかしい。そう考えた紅葉は、とにかくこの場を離れようと両足に力を込めて、
「……え?」
立ち上がれなかった。
いや、正確には足に力が入らなかった。そこで気づく。全身が妙に重く、まるで鉛にでもなってしまったかのような状態である、と。
目を白黒させる紅葉を前に、あやねは頬をゆがめた。
「立とうとしても無駄よ。今のアンタじゃ、ね」
「な、なにを……」
「ご主人様のご命令なの。かすみが返り討ちに遭えば良かったんだけど……弱いわね、アンタ」
酷薄な言葉を投げて、あやねは紅葉を嘲笑う。
そして、紅葉もまた自分がこの場にいる理由を思い出す。
彼女は、里へと侵入してきたかすみと戦闘になり、一方的な戦局の末に敗れたのだ。
紅葉が弱い訳ではない。容赦を捨てたかすみが強すぎた、ただそれだけの事。
何より、
「ご主人様?」
あやねを知る紅葉からすれば、彼女のその言葉は首を傾げるような事だった。
そもそも、彼女はプライドが高く、同時に承認欲求が強い節があった。
そんなあやねがご主人様と呼び、その頬を赤らめている。
いったい誰の事を言っているのか。紅葉は問おうと口を開き、
「―――――んっ!?」
塞がれた。
見開いた目に映るのは、瞳を閉じて唇を合わせるあやねの顔だ。
同時に、紅葉の豊満な胸が服の上から鷲掴まれる。
咄嗟に押しのけようとする紅葉だが、その体には力が入らない。それどころか、口内を舌で蹂躙される度に体が跳ね、下着も濡れ始めていた。
どれほどの時間、そうしていたか。
「……んっ、はぁ…………卑しいわね」
銀の架け橋を空中に引きながら、あやねは笑む。
彼女の瞳に写る紅葉は、端的に言って発情しきっていた。
「ッ、はぁ……はぁ…………!」
「まあ、良いわ。アンタは、私の足掛かりになってもらうんだもの」
そう言って、あやねは紅葉の露出の多い巫女服の様な上着へと手を掛けた。そして、一息に左右へと袂を開き乳房を露出させる。
桜色の乳輪とぷっくり膨れた乳首。
あやねは鼻で笑うと、両手を乳房へと伸ばした。
「はっ、キスだけでここまでなるなんて、とんだ雌犬ね」
「んっ、くぅ……はぁ…………ぁぁ……!」
柔らかく張りがあり、鍛えていることから弾力のある胸は、揉まれるたびにその形を大きく変える。
甘い刺激を受け、紅葉は体を震わせた。未だに責められたのは胸と口内のみ、それでも彼女の体は既に達しかねないほどの快楽が溜まっていた。
それこそ、僅かな刺激で爆発しかねないほどに。
「―――――あっ」
彼女の内に溜まる快感を読み取ったのか、それは一瞬の出来事だった。
あやねは右手で乳房をいじりつつ、左手を紅葉の袴の内側へと脇のスリットから差し込み下着の中へと侵入、指を膣へと差し込んでいた。更に、口では空いた方の乳房、その乳首を舐め、僅かに噛み、しゃぶる。
突然に増えた二つの刺激は、容易に紅葉の体に溜まった快感を爆発させる。
「あぁあぁああッ!」
絶頂。体を仰け反らせて嬌声を上げた紅葉。しかし、これで終わりではなかった。
一度絶頂に達してしまった体は歯止めが利かなくなり、同時に敏感になった体がより強く快感に反応し容易く高みへと昇らせてしまうからだ。
それから凡そ三十分、紅葉は責められ続けた。一切の抵抗も反撃も許されずに。
「あ、っは……ぁぁ…………」
何度叫んだだろうか、何度達しただろうか、最早彼女には分からない。
紅葉は虚空を見つめたまま呆然とその場に座り込むしかできなかった。
だがしかし、彼女の受難は終わらない。いや、そもそも未だ
「アンタのせいで、汚れたわ。舐めなさい」
「んぶっ…………」
ひたすらに紅葉の股間を弄り続けたあやねの指が彼女の半開きになった口内へとねじ込まれる。
苦しいはずだが、そんな事でも感じてしまう紅葉の体。
しばらくの間、指が口内を蹂躙し、引き抜かれる。
「やっぱり、凄い効果よね」
「あ、う…………」
「ご主人様は、アンタで実験しても良いって言ってたのよ」
未だ絶頂の余韻が抜けない紅葉に対して、あやねはあるものを帯より取り出した。
それは、いつぞや使われた注入器。頭のボタンを押すことで中身を一瞬のうちに対象へと注入することが出来る。
あやねは無造作には細身の針を、紅葉の首筋へと突き立てボタンを押した。
その瞬間、薬剤を注入された紅葉の体が大きく跳ねる。
「あっ……かっ…………」
白目を剥き泡を吹くその姿は、まさしく獣の様。
大きく体を仰け反らせ、跳ねた腰からは潮が噴き出して袴を汚す。既に下着はその役目を果たしてはおらず、彼女の足元には水たまりが出来上がっていた。
立ち上がったあやねは、嘲るようにそのさまを見つめ口元をゆがめる。
そして徐に更なる道具を取り出した。
「ご主人様の物とは比べ物にならないお粗末なものだけど、壊れそうなアンタなら問題ないわよね」
「ぎっ、ひっ、はっ……へっ、はっ…………!」
あやねの手にあるソレ。所謂ところの、双頭ディルドと呼ばれるものだった。
彼女は、僅かに右手で己の陰部をいじると直ぐに濡れた事を確認し、深々と自分の膣へとディルドを突き立てた。
既に彼の手によって拡張を終えた彼女の膣は、容易くディルドを飲み込み丁度子宮口に先端が到達したところでまるで男根が生えた様な状態となった。
そうして彼女は、エビ反りとなった紅葉の前へと座り込む。
「ご主人様は処女で相手をしてくれるみたいよ?だから私は、こっちを使うわね」
返答は聞かない。愛液が垂れ流される膣―――――ではなく、流れた愛液で表面を光らせた臀部。その中央、菊門へと狙いを定め、
「かっ…………!?」
あやねは腰を突き出した。
ふつうは痛みがある。少なくともろくに拡張もしていない様な菊門など相当なもの。
だが、息を吐きだした紅葉に痛みは無かった。それどころか、
「ぎっ、ひっ…………!」
「無様ね、紅葉!突く、たび、に!漏ら、して、ばっか、じゃない!」
紅葉はよがり狂っていた。
前よりも先に後ろの処女を散らしたが、そんな事は最早関係が無い。
気絶することも出来ず、仮に気絶しようものならば本格的に絶頂して起きて気絶して、を繰り返す事になるだろうから。
ディルドからは、当然ながら精液は出ない。その代わり、おもちゃとしての機能はあった。
「んっ………!まあまあ、いいじゃない…………!」
「あがぁあぁぁぁぁああぁぁあぁぁ!!!」
バイブレーション機能。振動と同時に、腰が打ち付けられ体内を穿っていく。
特に紅葉はハードなプレイはおろか通常の性行為にすらも経験が無い。そんな状態で腸壁越しに子宮を刺激される。更に、あやねが下腹部を押さえることでより強く振動が伝えられていた。
白目を剥き、しかし薬によって抵抗する力を奪われ、絶頂し続けることで体力すらも根こそぎ削ぎ落され、紅葉にはもう狂うほどの快楽の波に揺られることしか出来なくなっていた。
あやねが一度絶頂する間に、紅葉は最低でも誤解は絶頂していた。息が出来なくなり、喉が嗄れそうなほどに叫び、全身がつりそうなほどに硬直しても、それでも終わらない。
なぜならこれは、
それからおよそ数十分後。
「ご主人様、終わりました」
「おう、そうか」
肩にディルドを尻に差したまま痙攣する紅葉を担いだあやねは、彼の元へとやってきていた。
彼の傍らではうつぶせになり全身を精液で汚して震えるかすみが転がっているが、あやねの興味は彼女にはない。
彼女の求めるものはただ一つ。
「来いよ、あやね。褒美をくれてやる」
「―――――はいっ!」
チェシャ猫の様な笑みを浮かべて両手を広げた彼に対して、あやねは肩の紅葉を床へと落とすと一瞥することも無く駆け寄っていった。
彼女にとって、最早すべてがどうでもいい。
敬愛していた男も、尊敬していた男も、殺そうとしていた女も、どうでもいい。
ただ己を突き壊す快楽さえ得られればそれでよかった。