絶望
理不尽と言う言葉を知っているか?不条理で理由も無い横暴の事だ。
「……」
少女が見渡す光景も又、『理不尽』と言っても過言では無い光景が広がっている。赫き空が広がっている……各地に立ち昇るは鈍い色を燻らせる黒煙だ。その地一帯を覆うは腐臭、汚臭がその地一帯に充満して居る。大半の家屋は倒れて灼けており火炎や焼き付く風が吹き荒れ火の粉が宙を舞う。倒壊した建物の瓦礫と共に夥しいまでの人間の死骸や機械の残骸がまるで玩具箱をひっくり返したかのように散乱している。
——飽きた。
その少女は灰燼に包まれ逝く都市群の光景を目の当たりにしてその言葉が穴だらけの心の中に浮かんでは弾けた。漆黒の長い髪を後方に伸ばした1人の少女がグチャグチャと化した死屍累々の上で歪んだ口を以って儚く嗤っている。全身を覆い隠す黒いボディスーツの上に外套を羽織り手首と二の腕には金属製の器具が取り付けられている。
「何時迄も続く闘争。終わりが見えない……でも、生きるには戦うしかない」
黒い鋸状の大剣を携えた少女はこの地上の何処からでも見えるであろう遥か、遠くに雲海を纏い天高く聳え浮く巨大な存在を見上げてそう呟く。
その巨大な存在は少女の行動を嘲笑うかの様に見下ろしている様に見えた。
『女尊男卑』
こんな時代になった理由を一言で表現するのであればその言葉が1番しっくり来るだろう。『インフィニット・ストラトス』、通称『IS』。その存在の登場により世界が変貌したと言うのは言い過ぎかも知れないが少なくとも社会環境は激変したと言って良い。そしてその言葉こそ『理不尽』であると称して良い事だろう。
ISは女性にしか使えない。故に男よりも女の方が優れている。その様な認識が生まれ感染爆発の様に広まり今ではISとは無関係な人間さえもが傲るようになった。生まれた子供が男子だったら出生届を放棄したり結婚しても金だけ毟り取って離婚が相次いだり、企業であれば理不尽なリストラにさえ遭う。共学の学校でさえ不都合な事が起これば男子生徒や児童をでっち上げの理由で放学処分が横行する事となる。そしてその者達に狙いを定めた悪徳な商売も又、横行する事となった。
そうした女尊男卑による影響は日に日に深刻てなって行く。女性が傲る結果、IS業界を始めとして凡ゆる環境で軋轢が生じ始めていた。農業では作物に対する不当な高騰なる値上げや地上げに伴いどれだけ作ろうとも赤字続きになり潰れてしまう農家が相次いだ。元々、日本は食糧自給率が低い上に大半の食糧を輸入に頼らざるを得ない状況が続いている……この行為は正しく悪手と言って差し支えなかった。物作りの産業も似た様な光景が広がっていた、基本的に職人は男性が携わる事が多かった……しかし男だからと言う理由で分かりもしない女性の傲りが侵食して次々と破壊された。抵抗すればISと言う名の権力で踏みにじられて行った。企業や教育機関では前述した通り……その影響は決して無視出来ないモノへと変じて行く。
『IS』が齎したのは女性達が謳う、女性権威は早くも腐敗へと招く事となって行く。女尊男卑を振り翳す者達は後に主義者、そしてその集まりを女性権利団体と名乗る様になっていた。数々の横暴を伴って都合の良い環境を整えようと様々な行動を以って画策し実行に移して来た。教育、産業、貿易、金融、国家基盤たるありと凡ゆる要素が女性にとって優位に働く様に動かして来た。しかも政府主導で、である……もはや、政府自体も女尊男卑に汚染されていたと言って良かった、それは男性にとって絶望以外何物でも無かった事だろう。
ISは女性にしか使えないと言う欠点があった。政府はその欠点を見て見ぬ振りをしてその様な政策を続けて来た結果……遂に国家社会は破綻を迎える寸前にまで進展してしまう事になる。農家、物作りの生産業の破綻、企業の人件費高騰及び人員不足、教育機関の定員割れ及び虐待の増加、更には育児放棄、貧困層のスラム化と言った数多くの社会問題を急速な勢いで頻発させるに至る。イカれた科学者が産み出した『IS』は女尊男卑と社会問題を齎した……そして、技術の発展よりも内側から侵食するかのように蠢く腐敗化及び弱体化を招いた為に遂に各国政府は決断したのであった。そして、女尊男卑は国家を崩壊させる業魔であると今更ながら思い知ったのである。
『飴』を捨てて『鞭』を振るうと言う事を。
満十歳を迎えた女子に対してIS適性を調査義務を化した。判明した適性に基きIS関係に従事する事を強制される。『IS』は知っての通り、非常に高い戦闘性能を誇り既存の兵器の機動性、破壊能力を過去の遺物へと追いやった。故に圧倒的な武力を自己の判断で行使されるのは極めて危険と判断され、IS適性を有する者、即ちIS操縦者は『首輪』を付けられる事になった。物理的拘束、更に生体ナノマシンを脳核に打ち込み逃亡を許さない様にした。早い話が生殺与奪の権利を剥奪すると言う事である。
反対意見も勿論、殺到した。やり過ぎである政策、当然……反対意見は伴うのは目に見えて分かっていた。だが政府はその意見に対する『回答』を既に用意していたのだ。
『ご意見、誠に有難う御座います。ですが、この様な政策を進めて行く理由をご説明致します。しかし、ISを用いた操縦者による犯罪の凶悪性と凶暴性が日々、新聞やニュースにて踊って居る事でしょう。
つい先日、国会議事堂へ一部のIS操縦者がISを用いた武力を以って強襲を掛けて来ました。文民たる私共では対応するには限界があります。如何に危険なモノを扱っているか自覚無き者達がいる……そして女尊男卑による国家基盤の脆弱化及び人心の荒廃化が懸念されています。
我々、日本政府はISを正しく兵器と認知しております。銃刀法に基き本来ならばISは正当な手続きを以って管理されるべきモノを一部の女性達は我がモノ顔で所持して行使している。その結果、圧倒的なる武力を有する個人で持てる兵器を理性を律する事なく行使する危険性を再認識し苦渋と断腸の思いを以ってこの様な政策を施行する方針の運びとなりました。
正しくテロリストと大差ない行動の数々、罰する事が無ければ助長する脆弱なる理性、今迄はIS操縦者及び『主義者』の者達はあの手この手でその罰を逃れて来ました。コレでは被害に遭われた方々が報われない。その枷の必要性をご理解頂く事を願っています。
女尊男卑や女性権利団体、そしてIS関連に対して何の罪も無い無辜なる人々が常にその脅威に晒されている……コレを嘆かずに何と言いましょう。今更ながら此処にIS関連で死する犠牲になった方々には謝罪をさせて頂きます。私を恨んで下さって構いません、この会見が終わった後に辞任致します』
日本政府の公式会見で告げられた反対意見を一蹴する内容。実際に何度も武力を用いて強襲を仕掛けようとした『女性権利団体』に属するIS操縦者達が居た。それを迎え撃ったのが日本の代表及び政府側の有するIS操縦者であった。紛れもない国会議事堂前での市街戦となりそんな危険物を用いての戦いが身近に存在すると言う事を一般市民も改めて認識。今迄はTVの中の世界と思っていた光景と直に感じる者達の価値観は異なる。
公式会見と非公式鎮圧騒動、そして過去にIS関連で被害を被った者達の支持を受けて提出された『IS法』は可決された。当初は日本でのみの憲法法案であったが世界各国も女尊男卑と女性権利団体の被害は深刻であった為に日本政府との会談を行い類似法律の制定を行い『国際IS法』へと名称を変えて施行された。
早速、その先駆けと各国の専用機持ち及び代表候補生、代表も例外なく対象となり、拘束具を付けられその自由は大きく制限され次に世界唯一のIS学科を有する国際高等学校である『IS学園』にもその制度が取り入れられ学園内の自由度は大幅に削減された。
IS学園の生徒はその適性値から元々、狙われる可能性もあった上に今制度の施行前後の影響から突然暴れ出すのでは無いか?と言う世論が広まりISが齎した女尊男卑の風潮であった男性差別から『操縦者差別』へと遷移して行く、よもや差別対象が逆転するなど大半のIS学園の生徒達は全く思って居なかった事だろう。
やがてそうした背景が伴い『IS学園から外出禁止』の校則が成立し学園は正しく監獄の様な状況と化した。自由時間もなくなりつつあり女性達の憧れであったIS操縦者はISを扱う者からISに支配されるモノへと変化しつつあった。
そして、ある日を境にして世界は変革する大事件が起きる。否、起きてしまった。
『インフィニット・レボリューション』
と後世に語り継がれ現在も認識する事であろう大事件が発生したのである。
キャラ設定要素の件
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ジョブストーリー風
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一般的(?)な説明文
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メタ的な説明込みの説明文
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情報を画像変換機能搭載済頭脳なので不要
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(/・ω・)/ ウニー(1と同じ)