本編の事は考えない!
兄さんとわたし達が関係を持って、それでもいつものように日々を過ごしていく。
「んっ……おおひぃ♡」
でもそれは対外的な話。家の中であれば、わたしはずっと涼さんを求め続けている。次の日が休日の時は一緒に寝るし、休日は特に何もなければ一日中体を重ね合う事だってある。今日だって涼さんより早く起きたわたしは、朝一番の生理反応でそそり立つ彼の肉棒を口に含んでいる。眠っているのに、わたしの舌と口の動きに反応してビクビクと震えるそれは、昨日も散々わたしと木綿季を貫いて吐き出したのに、涼さんの精力は底が本当に無いと思ってしまうくらいに硬くて熱い。
「……何してるかと思えばお姉ちゃん……」
もぞり、と体を起こした木綿季が寝ぼけ眼の半眼でわたしを見た。呆れてるみたいだけど、わたしは木綿季がごくりと唾を飲み込んだのは見逃していない。だから一先ず木綿季は無視して、涼さんの肉棒への奉仕を続ける事にした。わたし達はもう既に涼さんに開発され尽くし、その性感帯を全部把握されている。そして、わたし達は涼さんの気持ちいいツボを全部心得ている。だから寝ている彼ならあっさりと射精させる事は容易い。ただ、それでは味気ないので数分掛けてわたしは奉仕を続けて、その朝一番の滾りを口で受け止めた。
「んっ……」
たっぷりと口の中を満たすそれを受け止めてから、わたしは木綿季に手招きをする。その意味はもう分かっているので、木綿季はわたしに近づいてきて、どちらからともなくわたし達は唇を重ねる。
わたしの口に溜まった彼の精液を半分、木綿季の口内へと流していく。舌を絡ませて、一滴も零さないように、それでいて均等になる様に。
最初は木綿季とキスをするなんて考えられなかった。彼に抱かれ始めて一カ月ほどでわたし達は気絶せずに、彼との情交を終える事が出来るようになった。と言っても、息も絶え絶えで本当に気絶していないだけだったけど、そこからわたしは木綿季が彼と交わっている時に、木綿季はわたしが彼と交わっている時に、どちらからともなくちょっかいを掛けるようになった。それが高じて、今はこうしてキスもするようになったというわけだ。
「「んくっ……」」
二人同時に精液を飲み込んで、わたし達は未だに眠っている愛しい人の隣に寄り添う。その体の熱を感じているだけで、安らぎがある。油断しているとまた眠ってしまいそうになるが、朝にはなっているので朝食は作らないといけない……そして今日は、わたしが当番だ。
「朝御飯、何にする?」
「んー……久しぶりにお姉ちゃんのホットケーキが良いかな」
「わかった。何枚食べる?」
「にまーい」
「ん、シャワー浴びてから、出来たら呼ぶね」
わかったー、と言う木綿季の声を背に受けて、わたしは裸のまま一階へと降りていく。先にシャワーを浴びないと、昨日は汗だくになって交わり合ったから臭いが気になってしまう。わたしも妹も、涼さんの汗は匂いも味も好きだけど、自分のものについてはどうしても気になる。
「ふぅ……」
シャワーを浴びていれば、膝が震えている事に気が付いた。
……久しぶりに気絶するくらいに愛されて、まだ疲れているのだろうか。下腹部に触れれば、膣内や子宮に未だ彼の熱を感じる事が出来る。自分を貫く肉の熱さも、吐き出された精液の勢いも何もかも鮮明に思い出せた。途端に自分の中の
この世に彼とわたしと木綿季しかいないのであれば、別に本能のままに貪り合い続けて死んでも構わない。けれど、そんな都合のいい話は存在しないのだから、線引きは重要だ。義両親は理解があるけど、世間一般はそうではないのだから、取り繕えるラインを守るのがこの関係を長続きさせて、更に発展させるために必要だとわたしは考えている。
「我慢はしない、って思ったんだけどなぁ……」
世の中我慢する事が多い。そんな事は知っていた。病気だった時は、少しでも長く生きるために色んな事を我慢した。治ってからは、彼に想いを告げるのを十六歳になるまで我慢した。そして今は、幸せになる為に本能が囁く衝動を我慢している。
わたし達がありのままを曝け出せるのは、兄さんの前だけ。わたし達の全てを受け入れてくれた兄さんだからこそ、わたしと木綿季は自分達の良い所も悪い所もありのまま出せる。
「……さて」
体も冷めてきたから、わたしはシャワーを止めて浴室を出る。家の中にはわたし達三人以外居ないし、外から家の中は見えないから、濡れた体を拭いて裸のままキッチンへ。夏休みだから寒いわけでもないし、今日は誰かが来る予定も無いからもうこれで行こう。エプロンを纏えば、最低限言い訳も立つだろうし。
「言い訳は立たないからな?」
「あうっ!?」
バサッ、と服の一式がわたしの頭に乗せられる。振り返れば、呆れた顔をした兄さんが立っていて、その横には同じように呆れた顔の木綿季が居た。当然二人は服を着ている……未だに寝間着ではあるが。
「お姉ちゃん、緩みすぎ」
「い、いや、これはその……」
「これもそのもあるか。人間としての文明を放棄するんじゃない」
「……はい」
兄さんに叱られた……意外とショックが大きい事に自分でも驚いていると、兄さんがわたしの顔の横に自分の顔を持ってくる。
「藍子」
「は、はい」
「初めての時に、自分は俺の物だって言ってただろう?」
「はい……わたしの全部、兄さんの物です」
「なら、不用意に誰かに体を見られるような事はするな。俺は意外と嫉妬深いからな」
耳元でそんな言葉を言われて、わたしの背筋によくわからない感覚が走る。よく見れば木綿季も聞こえていたのか、顔を真っ赤にして目を泳がせていた。兄さんは突然、こういう恥ずかしい台詞を言うから油断できない。ベッドの中では飽きる事無く、わたしや木綿季に『可愛い』や『綺麗だ』なんて事も言うし、普段でも頑張っておしゃれをした時は褒めてくれるし、少し髪形を変えただけでも気づいてくれる。
だから、さっき鎮めたはずのわたしの中の
「に、兄さん……」
「でも、そんな事をしようとしたお前はお預けだ。藍子」
「……え」
一瞬、何を言われたかわからなくて、呆然と兄さんを見る。そこには、普段と変わらない笑みの中に嗜虐的な色を滲ませている兄さんが居た。呆然としているわたしを横目に、兄さんは木綿季を伴って脱衣所へと入っていく。
「え、お、お兄ちゃん?」
「に、兄さん? な、なんでっ」
「別に、ただ木綿季に洗ってもらおうと思っただけだが?」
兄さんの言葉は木綿季も予想外だったみたいで、顔を真っ赤にして戸惑っていたけど抵抗は全くしなかった。普段一緒にお風呂なんて入らないのに……
「お、お預けってそういう……?」
兄さん達が見えなくなり、脱衣所の鍵が掛けられてわたしは彼の意図に気が付いた。十中八九、兄さんと木綿季は行為に及ぶだろう。でも、脱衣所を隔てて浴室で行為をするなら、声を抑えれば廊下では聞こえない。少なくともわたしにはわからない。
「兄さんのいじわるぅ……」
鎮める事の出来ない
◇
何度も眼前の最愛の人に晒してきた、ボクの裸。ボクの体の事でお兄ちゃんが知らない事は何もない。何なら、ボクが自分では確認できない所のホクロの数とかも知っているし、この前はベッドの上でお尻の穴の皺の数を丁寧に数えられて、恥ずかしくて死にそうになった。
「……お、お兄ちゃん」
「何だ?」
「何で、ボクとお風呂に入る事にしたの?」
お姉ちゃんにお預け宣言をした後、ボクとお兄ちゃんは暖かいシャワーを浴びている。同じシャワーを浴びているから、体の距離は触れそうで触れない場所にある。
「木綿季と入りたかったって言うのもある事をあらかじめ言っとくぞ。それで、こうして一緒に入れば藍子の事だ、何をしてるんだろうって想像するだろ?」
「お姉ちゃんスケベだから……って、そういう事かぁ……」
悪い笑顔を浮かべるお兄ちゃんのサド具合に、ボクはちょっと引いた。脱衣所に入る前に見たお姉ちゃんの表情は、ベッドでよく見る発情しきった
誕生日にボク達が肉体関係を持ってから、毎日のようにセックスをする中で色んなプレイの研究をした。その中でもキツかったのは、体力的にはずっとイカされ続ける事……正直、お兄ちゃんの体力と精力は底無しで、一晩中ボク達二人を相手にしても萎える事は無いし、休まなくても問題ない。そんなお兄ちゃんに大事な所を責め続けられれば、ボク達は為す術なくイカされ続ける事になる。
お腹の中はお兄ちゃんで満たされて、体中に精液を浴びて、体力的には凄くキツいけど、ずっと幸せなままで居られるからボクとしては嫌いじゃないんだよね。
そして、精神的にキツかったのは焦らされ続ける事。これは主にボク達が何か粗相をした時、躾けとして行われる事が多い。方法は単純……ボク達の体の中にある
以前、ボクはそれに耐えられなくて一人で慰めた事があったけど、何故か慰めた事が見破られてお尻が真っ赤になるまで何度も叩かれた。しかも叩かれて濡れている事を指摘して、ボクの中に被虐性癖まで植え付ける始末。おかげで『お預け』が解禁された後は大変だった。お兄ちゃん……涼がくれる刺激なら、痛いのも苦しいのも全部気持ち良くなっちゃって、勢いでお尻の処女まで捧げてしまった。これも終われば幸せだったけど、それまでがダメだ。平日にやられるとまともに生活できる自信が無いくらいに、精神的に不安定になる。頭の中がピンクに染まるという奴だ。
「……お姉ちゃん、その状態で朝御飯作るのかぁ」
「今までの経験上、藍子はまだ動ける程度だよ。心配しなくても大丈夫」
汗を流しながら、ボクはお兄ちゃんを見る。Sな時はとことんヤるお兄ちゃんだけど、普段の振る舞いは紳士のそれだ。前にネットで紳士という漢字に変態ってルビが振られていたけど、そうじゃなくて
だから、お風呂に一緒に入っても不必要にボクの体には触らないから、ボクはそれがとても不満だ。
「……涼」
彼が求めてくれるなら、何時だって何処でだって応えて見せる。そう思って声を掛ければ、風呂椅子に座った涼が膝の上に座るように言ってきた。
「ぇ、ぁ、うん……」
いつもと違う流れに、思わず返事をしてしまう。元より拒否する気はなくて、でもちょっと恥ずかしいからおずおずと膝の上に座れば、ボディソープで作った泡に覆われた彼の手がボクに触れた。
「ひゃんっ!?」
「声は出すなよ。万が一藍子に聞かれると面倒になるぞ」
耳元で囁かれる涼の言葉に反応して、ボクは自分で自分の口を両手で塞ぐ。こうでもしないと、ボクは絶対に声を止められない事が分かりきっているから。そんな必死なボクの体を涼の手が這い回っていく。性感を刺激するような動きではなくて、純粋に体を洗っている動きなのは何となくわかる。
でも、この状況ではそれは何の慰めにもならない。涼が触れるだけで、ボクの体は反応してしまう。極端な話、場合によっては手を握られただけでアソコから愛液が漏れた事だってあるのだ。涼以外にそんな反応をする事なんてないから、ボクにとって彼だけが特別で、身も心も捧げた相手なんだと強く実感する。
だからこそ、これはダメだ。こんな生殺しの様な愛撫に、ボクの我慢なんてあっと言う間に蕩かされる。
「りょ、う……♡」
「ここも、よく洗わないとな」
そう言って、ボクの閉じた両脚を涼は勢いよく開いた。そして開いた足が涼の足で固定され、閉じる事が出来なくなる。それだけならまだ恥ずかしいのとひょっとしたらと言う期待だけで済んだ。でも、ボクにとってはさらなる試練がそこにはある。
「さ、さっきまで勃ってなかったじゃん……♡」
ギチギチに張り詰めた涼の肉棒の先端が、ボクの下腹部にこつんと当たる。昨日の夜も散々ボク達を泣かせたそれ。さっきもお姉ちゃんがフェラをして鎮めようとしていたのに、そんなものは消耗にもならないというように熱い。先端が当たっている場所は丁度、お腹のお肉を隔てて子宮がある位置だ。そこに、肉棒が自身で勃起する力だけで先端をぐいぐいと押し付けてくる。
「ふーっ♡ ふーっ♡」
直感的に、試されていると思った。お預けではないけど、ボクがどこまで耐えられるのか試しているんだと思った。
「涼のドS……♡」
「普通に洗ってるだけだろ」
「涼が触れるだけで、こんな幸せになるようにした癖に♡」
「そうだな……なら、ちゃんと我慢出来たらご褒美だ」
そう言って、涼はボクの体を洗っていく。無駄に時間を掛ける事もなく、意図的に性感を刺激する動きもない。それでも、首から下が全身泡だらけになる頃には、焦らされすぎてボクは息も絶え絶えになっていた。
頭の中にはピンク色の靄がかかって、だけど『我慢すればご褒美がもらえる』という事を覚えているから、ボクは我慢していた。声も絶頂も我慢して、泡が流されて、ようやく幸せで最高にキツイ時間が終わった。
「よく頑張ったな、木綿季」
「が、がんばった、よ……だか、らご、ごほうびぃ♡」
「朝御飯の後でな。食べないとこれ以上は辛いだろ?」
「そうしたの、りょうなのにぃ……♡」
さらりとお預けをして、涼はボクの身体を拭いていく。そんな意地悪な愛する人に、ボクはもうどうしようもなく堕ちている。ご褒美は何かなぁ、と期待に胸と妄想を膨らませて、靄がかかった頭のまま、ボクは服に着替えた。
◇
「い゛ぎゅっ♡ お゛ぐづがれ゛でっ♡ ぼぐい゛ぎゅっ♡」
「な、なんで、なんでこんなことするんですかぁ、にいさぁん……♡」
朝食の後、部屋に戻ったわたし達。そして、わたしを待っていたのは執拗な兄さんの『お預け』だった。椅子に座らされて、両手両足を椅子に固定されて身動きが取れない私の前で、兄さんと木綿季はゆっくりと愛のあるセックスを始めたのだから。
時間の掛かったシャワーから上がった時、木綿季は既に出来上がっている状態だった。欲情しきった
そんな妹を見て、凄く羨ましかった。わたしは今日、まだそんな事をされていないのに……ちょっとタガが緩んでいた自分の自業自得と言えど、今日はまだわたしは兄さんから触ってもらっていない。木綿季の出来上がり具合から見て、兄さんにいっぱい触ってもらった事はわかる。
最初はゆったりとした愛撫から始まった。ベッドの上に座って、木綿季を後ろから抱き留めた兄さんは恋人同士のようなキスをし、愛と慈しみを持って妹の体に触れていく。既に出来上がっていた妹の体の反応は、たったそれだけの愛撫でも劇的な物だった。幸せそうな、緩み切った表情を浮かべて、口からは獣のような嬌声を漏らし、身体は痙攣のように震えている。
木綿季の反応に気を良くしたのか、兄さんは首筋にキスを落としていきながら、木綿季の服を脱がせて、自分も脱いでいく。わたしに見せつけるように、兄さんは木綿季の体を抱きかかえて、彼女の濡れそぼったアソコを見せつけた。既に愛液が溢れた状態のアソコはぬらぬらと光っていて、今この瞬間にも愛液が湧き出して止まらない。そんな木綿季のアソコの前に、兄さんの肉棒がギチギチに張り詰めた状態でそそり立っていた。
「あっ……」
それを見た瞬間、わたしは自分のアソコが濡れていくのを感じた。身を乗り出そうとして、自分が拘束されている事を思い出す。
「にぃ、さぁん……」
「木綿季、どうしてほしい?」
「わ、わかってる、くせにぃ……♡」
わたしの声を、兄さんは聞き入れてくれなかった。木綿季が甘えるように兄さんの首に抱き着いて、何か耳元で言っているけどわたしには聞こえない。兄さんは穏やかに笑って木綿季を抱きしめて、見つめ合う。
「木綿季」
「うん……♡」
「愛してるよ」
そう言って兄さんは木綿季の体を抱きかかえて、落とすようにその肉棒を木綿季の秘部に挿入する。木綿季がそれで一際大きな絶叫を上げたけど、わたしはそれに思考を割く余裕が無い。
兄さんは愛してるって言った。その言葉自体は、今までも確かに言ってもらった事はある。でも、わたしはあんな風に言われた事ない。あんな恋人みたいに言われた事なんてない。
「何で……なんでなんですか兄さん……」
わたしだってあんな風に言われたい。木綿季の表情は蕩けきっていて、そこからは幸せしか見えない。出来上がっていた所に突き入れられた快感のせいか、全身が弛緩して兄さんにされるがままになっている。それでも、しっかりと愛している事を刻み込むように、二人はその体を重ね合っている。
羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい羨ましい
「木綿季、何処に欲しい?」
「なかっ♡ ぜったいなかっ♡ いちばんおくにちょうだいっ♡」
力の入らないだろう腕を何とか動かして、木綿季は兄さんに抱き着いた。そして、そのまま口づけを交わしながら二人で上り詰めていく。やがて兄さんが強烈に木綿季を抱き寄せて、奥に突き入れたまま動きが止まる。キスしたまま、時折震えている事から射精をしている事が分かる。寝起きに一度出しただけでは衰えなんか見せないそれが、木綿季の中に注がれ続ける。
「もっとぉ♡ ぜんぶちょうだいぃ♡」
それでも、木綿季は一滴も逃がさないと言わんばかりに兄さんに抱き着いて、力の入らない体に鞭打って搾り取っているのだろう。わたしだってそうする。でも、兄さんの精力は本当に底無しで、射精が終わって木綿季が力尽きたように倒れた後も、天に向かってそそり立っている。
「さて……」
倒れて息も荒い木綿季を丁寧に横たえた兄さんがわたしを見た。ベッドから降りて、わたしの眼前にその肉棒を見せつけてくる。
「ちゃんと我慢は出来たみたいだな。でも、座面は大洪水だ」
「あ、あんなの、あんなの見せつけられてわたし、耐えられるわけないじゃないですかぁ」
わたしが座っている椅子の座面は既に私の愛液で濡れて、お漏らしをしたみたいに溢れた大量の愛液は、座面から溢れて床にまで滴っている。それほどまでに先程の光景はわたしにとって、何もかもを刺激するものだったのだから。頭の中も、色んな事を考えては混ざり合ってはまた別の何かが浮かんでぐちゃぐちゃだ。
そんなわたしの内心を知ってか知らずか、兄さんは椅子からわたしを解放するけど、また手早く両手足を拘束してベッドへと押し倒した。
「にい、さん?」
「藍子」
兄さんの顔が、わたしの視界一杯に広がった。吐息すら感じる距離に戸惑いながらも、わたしは兄さんの目を見つめる。
「これから、俺がどれだけ二人を愛しているか教えてやるよ」
◇
「ごべんなざいっ♡ ゆるじでっ♡ ばんぜいじまずっ♡ だがらぁっ♡」
深くイキ過ぎて、体力が根こそぎ持っていかれて夢見心地だったボクは、良く知ってる人の愛欲と懇願に塗れた悲鳴で現実に戻ってきた。ぼう、として頭でまず認識したのは、目の前にあるお姉ちゃんの顔だった。涙で濡れてぐしゃぐしゃになった顔だけど、同時にとんでもなく発情した
お姉ちゃんはボクの視線に気づいてないのか、まだ必死に叫んでいた。視線を動かせば、そこには穏やかに笑っている涼が居て、どうやらお姉ちゃんに愛撫をしている様子だった。
「……えっぐいなぁ」
その愛撫は、ボクが受けた事が無いくらいに的確で執拗で、容赦がない。ボク達は涼の気持ちいい所を知っているし、その逆もまた然り。でも、その知っているという事を生かす技術が雲泥の差だし、どこを刺激すればどう反応するのかを知り尽している。そして刺激の組み合わせ方も巧みで、それでいて決して絶頂させない。
涼が、ボク達と関係を持つ前に誰かと関係を持っていた、なんて事は無い。だとするなら、それだけの技術を涼は自分で編み出した事になる。そんな才能の無駄遣いを今、涼はお姉ちゃんに存分に振っている。
「なんでっ♡ いがべでっ♡ ぐれにゃいのっ♡」
「お仕置きと、躾と、伝える事を一度にしようと思ったら、こうするしかなかった」
涼は申し訳なさそうにお姉ちゃんに言うけど、その行動は淀み無く遂行され続けている。豊満な胸を、背中を、首筋を、内腿を、アソコもお尻も全部愛撫して、決して絶頂させないお仕置き。そして全部を涼に掌握されている事を自覚させる躾に、触れ合う事で想いを伝える意図もあるんだと思う。
「でもお姉ちゃん、いっぱいいっぱいだから伝わってないよね……」
目の前でボクと涼の情交を見せられて、姉がどうなっていたかは考えるまでもない。立場を逆に置き換えただけで事足りる。愛しい人が欲しくて欲しくてたまらない、ただの飢えた雌犬だ。そして涼のやっている事は、その飢えを極限まで増長する物。飢えたケダモノは食べる以外に興味が持てなくなるの、涼だってボク達が盛った時にわかってるはずなのに。
「……あぁ、だからかな」
その飢えを、彼の愛で満たす事が出来たなら。もうお姉ちゃんは絶対に涼から離れられないだろう。それはもう洗脳みたいなものだけど、お姉ちゃんも涼なら無防備に全部受け入れるだろう。それが、とても羨ましい。
そんな事を考えていれば、もう既に限界を迎えているお姉ちゃんの拘束を涼が解いた。それからあっさりと抱き上げられて、お姉ちゃんはベッドの上に座った涼の膝の上に座らされる。肉棒は未だに反り返ったままだけど、挿入はされてない。お姉ちゃんは涎まで垂らしてそれを凝視している。
「藍子」
「に、にいさん、わたし、もうたえられなんぶぅ」
声をかけてお姉ちゃんが振り向いた時に、そのまま涼がキスをする。舌を絡め合い、互いの唾液を交換して、キスだけでセックスを行っている様な情熱が伝わってくる。あぁ、それで伝えるのかとボクは理解した。人の五感が集中している顔なら、一気に情報を叩き付ける事が出来る。目の前に愛しい人の顔があって、唇も舌も触れて、交わる匂いも漂って、自分を貪る息遣いが聞こえて、愛しい人の味がする。うん、ボクならもう、堕ちた所から抜け出そうとも思わないくらいにやられる所だ。
事実、お姉ちゃんの体から強張りが抜けて行って、大人しくなっている。抱き着いているけど、その力は強くなくて、涼なら簡単にどうにかできる程度でしかない。飢えのままにキスを貪るのではなく、愛に満たされた口付けでのまぐわいは続き、やがてどちらからともなく離れて行く。
「わかったか?」
「……い、言ってくれないと、わかりません」
顔を真っ赤にしたお姉ちゃんが拗ねたように唇を尖らせる。その表情はさっきまで飢えていた
「愛してる」
「っ……♡ ず、ずっと、一生言ってくれないと、許しません!」
「お姉ちゃんずるーい。ボクだって言ってもらいたいんだけど」
流石にそのおねだりは見過ごせないから、ボクは声を上げた。
「ゆ、木綿季!? お、起きてたの!?」
「起きてたって言うか、ずっと夢見心地だったけどお姉ちゃんの声で我に返っただけ」
「……ど、どこから?」
「涼に愛撫されて、許してって叫んでる所から」
ありのままを述べれば、お姉ちゃんは更に顔を赤くして涼に抱き着いた。やれやれ、と言った感じで涼はお姉ちゃんの頭を撫でるけど、すぐに両手でお姉ちゃんの腰を掴む。そして、お姉ちゃんが声を上げる間もなく、一気に挿入した。
「んぎゅぅ♡♡」
初めての時に、涼の形を覚え込まされたボクらの膣内は、十全に濡れていればもうどんな風に入れられても問題ないくらいにまでなっている。それで、入れてもらったらもう色々とダメになる。お姉ちゃんは涼に抱き着いて必死に顔を隠してるけど、もう凄い事になってるのは丸わかりだ。
「お姉ちゃん」
「な゛、な゛に゛っ……?」
「あー……わからないくらいに限界だったんだ」
「な゛に゛が……っ」
「木綿季と違って、藍子は良く潮を吹くからな……まぁ有り得た事か」
涼の言葉に、お姉ちゃんがしばらく固まって、恐る恐る自分と愛する人が繋がっている所を見た。多分そこから見えているのは、お姉ちゃんの出したそれで濡れた涼の体と、黄色く染まったシーツ。
「まぁ昨日のままでまだ洗濯する前だったんだ。ならこのまま行く所まで行かせてやるよ」
涼が獰猛に笑って、お姉ちゃんをベッドに押し倒す。繋がったまま押し倒されたから、許容量一杯の肉棒がお姉ちゃんの中をまた押し込んで、潮と一緒にまた黄色の液体を吹き出す。それでスイッチが入ったのか、涼がお姉ちゃんの両手首を抑えて、本気で腰を動かし始める。
「いぎぃ♡ にいざっ♡ ばげじっ♡ ずぐっ♡ いっぢゃ♡」
ほとんど声になっていない悲鳴を上げて、お姉ちゃんの体が跳ねる。キスされて心は涼の愛で満たされたけど、絶頂してなかったから体は極限まで飢えたままだった。そんな状態で暴力的なまでの涼の肉棒に蹂躙される。
うん、お姉ちゃんはもうこれで涼から絶対離れられない。離れるつもりは元から無いけど、涼に全部屈服させられて躾けられた。ボク達にとって最高の人に、絶対離さないと言われたも同じだ。
「にいざんっ♡ んぶぅっ♡」
激しく突き立てながら、涼はお姉ちゃんの唇をキスで塞ぐ。ペースは一向に落ちなくて、お姉ちゃん自身何度イッたかなんてわかっていないだろう。そんな彼女が、ボクは酷く羨ましい。愛しい人に、絶対離さないって示してもらって、忘れられないように魂にまでその存在を刻み込まれる。それはボク達にとってこの上なく幸せな事だ。他人から見た幸せなんて知らない。ボク達にとって、涼に求められているという事が幸せなのだから、死ぬまで求め続けられれば、ボク達は死ぬまで幸せでいられる。
「りょお……♡」
愛してるって言ってもらって、体力を根こそぎ持っていくほど深くイカされて、子宮が満タンになるまで精液を注がれた。でも、ボクはまだお姉ちゃんみたいにしてもらってないよ、涼。
ボクだって、涼に誓った事に嘘なんか無い。涼の女になりたい。物扱いだって構わない。望んでくれるなら何人だって孕んで産むし、どんな事をされたっていい。だから、お姉ちゃんと同じように、ボクも離さないで。
「まずは、一発目だ!」
「いぎぃぃぃぃっ♡ でてりぅっ♡ だしにゃがらぁっ♡ つかれてるのぉっ♡」
お姉ちゃんが叫んだように、一旦涼が奥まで突き入れて止まった後、その腰が震えた。ただ、一度震えた後でまた涼は腰を動かす。お姉ちゃんが出している愛液や小水以外の、白濁とした精液が泡立って二人が繋がっている所から溢れてくる。普段なら一度出せば一旦交代だけど、今はそんな空気じゃない。お姉ちゃんが涼の愛を、ちゃんと理解するまで終わらない。
「はっ♡ はっ♡ りょぉ、ボクも愛してよぉ……♡」
そんな涼に向かって、ボクはお尻を突き出して自分を慰める。出来る限りお尻を振って誘惑しながら、涼がボクを求めてくれるのを期待している。姉が犯されて響く音をBGMに、ボクは淫猥に踊り続ける。
結局、ボクが再び涼に犯されたのはそれから一時間ほど経ってからだった。
◇
あれから一度犯されて、ボクとお兄ちゃんは今昼食の真っ最中だ。お姉ちゃんはイカされすぎて絶頂から降りてこれないのでまだベッドで寝ている。まぁ体はちゃんと拭いてから服を着せて、エッチしたベッドじゃなくて普段寝てるベッドに寝かせたけど。布団もシーツも洗濯中で、マットレスは奇跡的に染みて無くて助かった。
「ねぇ、お兄ちゃん」
「ん?」
「何でボクをお姉ちゃんみたいに犯してくれなかったの?」
ボクの疑問に、お兄ちゃんが吹き出した。幸い、昼食に作った炒飯は完食していたから問題なかったけど、ちょっと咽ている。
「何だ、足りなかったのかもしかして」
「そうじゃないけどさ。ボクだってお兄ちゃんの……涼の物なんだよ?」
そうやって拗ねてみれば、お兄ちゃんは『そうか』って笑って手招きをした。それに従って隣まで行けば、ボクを膝の上に座らせてくれる。
「あぁ、藍子と木綿季は俺のだ。俺が好きな人達で、愛してる女性達だ」
「だったら、ボクもあんな風にぐっちゃぐちゃにして、
媚びるように、ありったけの思いを込めて言えば、お兄ちゃんが優しくキスをしてくれる。それは愛と優しさに溢れていて、ボクを本当に大切に思っている事が伝わってきた。ただそれだけの事でボクは絆されてしまう。大切にしてくれるなら良いや、と不満が綺麗さっぱり消えていく。
「双子だけど、やっぱり違うよ二人は」
「まぁ違うとは思うけど……どういう事?」
「木綿季は、俺がこうしてキスの中に込めた思いを素直に受け取ってくれるよな」
「だって、こんな風に伝えられたら分かるよ」
「藍子もそこは同じなんだけど、ちょっと頭で考えすぎる所がある。だからあんな風に愛して色々と壊さないと素直にならないんだ」
お兄ちゃんの言葉に『ふーん』と相槌を打つ。言ってる事は多分正しくて、ボクだって思い当たる事はいっぱいある。だけど、それとこれとは話は別だ。ボクはくるりと体勢を入れ替えて、お兄ちゃんの膝の上に、お兄ちゃんと向き合うように座り直した。
「でも、ボクはあんな風に愛されたいよ。涼の女なんだって、ボクの全てに刻み込んでほしいし、ボクがもっともっと実感したい」
「俺のお姫様達は、違う所もあるけど我儘なのは一緒だな」
そう言ってまた、お兄ちゃんはボクに口付けをする。だからボクからも口付けを返す。
「……ま、また恋人みたいにイチャイチャしてる……」
「あ、お姉ちゃん起きれたの?」
「飯は作ってるけど食べれるか?」
「た、食べさせてくれれば何とか……後、全身がガクガクします……」
壁を支えに何とか立っている状態のお姉ちゃんを見て、ボクもお兄ちゃんも苦笑する。すぐに立ち上がって、お兄ちゃんがお姉ちゃんを御姫様抱っこで抱きかかえれば、お姉ちゃんはまた顔を真っ赤にした。
「ご、誤魔化されませんからねっ!」
「な? 言った通りだろ?」
「お姉ちゃん、もっと素直になろうよ……」
かつて、パパとママとボク達が住んでいた家で、今度はお兄ちゃんと家族になる。お兄ちゃんがパパになって、ボク達がママになって。何時か生まれてくる子供達と、今以上に幸せになれればボクはそれでいい。でも今はまだ、この精一杯愛してもらうという女としての幸せを、最愛の人からもっともっと刻んでほしいな。
賢いから色々考えるので、ぐちょぐちょにならないと素直になれない姉。
素直で深く考えないので、いちゃいちゃするだけで大満足してしまう妹。
でも、姉はもっとイチャイチャしたいし、妹はもっとぐちょぐちょにされたい。
誰だこんな業の深い姉妹にした奴は(※作者です