「もうダメですぅ……お腹が空きましたぁ……」
見晴らしの良い草原で一人の少女がうつ伏せに倒れ込み、そのまま最後の言葉とばかりの言葉を漏らす。
最後の言葉を吐いた彼女はそれっきり黙り、声の代わりにぐうぐうと周りに響かせるかのような空腹音を鳴らす。
この辺りは魔物の出現数はそれほど多くはないが、動かない獲物となると普段は姿を見せない魔物たちが集まってくる。倒れている少女も当然、旅をしているだけはあり気配だけでどの辺りに敵がいるのかを察知できるが、空腹で力の入らない体はぴくりとも動いてくれない。
魔物が倒れている彼女を囲み、いざ襲い掛からんとした瞬間一人の少年が斬りかかった。
まだ幼い顔立ちと小さな背丈からは想像も出来ない鮮やかな剣術で魔物たちを一掃すると懐にある鞘へと血を払った剣を納めた。
「えっと……大丈夫ではないですよね」
「……ありがとうございますぅ。申し訳ないですけど、良ければご飯をくれませんかぁ」
少年が声を掛けると空腹を知らせる腹の音と情けない声が聞こえてきた。分かりましたと一度頷くと少年は急いでその場を離れ、少し後ろに置いてきた荷物を持ってきた。剣を振るう時に邪魔だからと荷物は置いてきていたのだ。
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「はふぅ……ごちそうさまでしたぁ」
「お、お粗末様です。マジか……持ってきていた食料の大半が無くなった」
満足げに膨らんだお腹を撫でる少女とは正反対に中身が無くなり軽くなったバックを覗いて顔を青ざめる少年。
二人は場所を動かず少女が倒れていた場所で(主に少年が)周りを警戒しながら少し早めの昼食を摂った。
「ありがとうございました。お腹がいっぱいになりましたぁ」
「こ、これだけ食べればお腹いっぱいにそりゃあなりますよね」
少年が背負っていたバックの中身の大半は日持ちする食料を積んでいたが1割を少年が、残りの8割を少女が食べてしまい残ったのは僅か1割だけだった。
また街に戻らなければと肩を落とす少年を見て少女は苦笑い。とある事情で大量にご飯を食べる必要がある少女だが、まさか本当に腹がいっぱいになるまでご馳走してくれるとは思ってもみなかった。が、これだけ食べれば元気と力が湧くもので少年が取ってきてくれた剣を少女は懐にしまった。
「さて、ご飯を頂いたお礼ですし。近くの街までご一緒します。えっと、この辺に街ってあるんですかね」
「僕が来たあっちにありますね。距離はそれほど離れてませんし、今から行けば夕方には間に合います」
「じゃあさっさと行きましょう! 暗くなってからでは危険ですからね」
仕方ないと少年は軽くなったバックを背負い、元気に鼻歌を歌う彼女の後を付いていった。
これが二人の出会い。あれから二人は意気投合し、街で分かれるのではなく特に目的の定めていない一人旅から二人旅へと変えた。
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「一部屋だけですけど、宿が開いてて助かりましたねぇ」
「そうですね。この街、ランドソルでしたか? どこを見ても人ばかりで凄いですね。ちょっと疲れちゃいます」
「あはは、でも慣れるしかないですね」
旅の合間に路銀を稼いだ二人は何処かに拠点を定めようとしていた。旅の最中にランドソルがお勧めだと聞いたのでやってきたのだったが、ここまで賑やかな街は少年――レオンにとっては初めてで少し気疲れしてしまった。
良さそうな物件探しをしていたがこれはと来るものがなく二人は仕方なく宿屋に泊まることにしたのだが、一部屋しか借りられなかった。今はレオンがベッドに寝転んでいるが、夜になれば彼は退いて床に寝るつもりだったりする。
「ここならご飯がいっぱい食べられそうです!」
「あぁ、ペコさんにとっては其処が一番大事ですもんね。宿屋に来る前にいっぱい店があったので色んな味が楽しめそうですね」
少女はとある事情で名乗れず、お腹がペコペコで倒れていたことからレオンがペコと名付けた。ペコだけだと味気ないからとペコリーヌが今の彼女の名前なのだが、長いからとレオンはペコさんと呼んでいる。
「少し休憩したらご飯食べに行きましょうか。何が食べたいですか?」
「美味しいものです!」
「あはは、ですよね。美味しそうな匂いがした店にでも行きましょうか」
それから10分ほど二人で喋りながら旅の疲れを癒すと、今度はお腹を満たすために宿屋を後にした。
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ランドソルで彷徨うこと数日、二人のお眼鏡にかかる良い物件があったので即決で購入。
暫くはこの家を拠点にすることにした二人はそれから精力的にクエストに出かけた。今までは別の街で受けたクエストをまた別の街で達成報告をしていたが、今はどちらもランドソルで済ませている。
瞬く間に二人の名前はランドソル中に広まっていき、二人は慌ただしくも楽しい毎日を送ることになった。
そんなある日、受けていたクエストが表記ミスだったのか想定していなかった魔物と二人は相対することになった。最初こそ優勢に戦いを進めた二人だったが、弱ってきた魔物がレオンへと起死回生の一撃と繰り出してきた攻撃をペコリーヌが庇ったことで事態が急変した。
ペコリーヌが攻撃を代わりに受けることは多いのでありがとうとレオンはまた攻撃をしようと駆け出したのだが、返ってきた声は戦いの場には似つかわしくない甘ったるい声だった。
ご飯を食べてる時、上機嫌の時でも聞いたことのない声を聞き、思わずレオンは振り返ってしまった。
振り返った先にはぺたんと地面に女の子座りをし、熱の籠った荒い呼吸を繰り返しているペコリーヌの姿がレオンに映った。レオンが目を離した隙に魔物は逃げたが、全身から流れた血液が行き先を教えてくれているのだが、それよりもレオンは剣を仕舞ってペコリーヌの下へと急いで駆け付けた。
大丈夫ですかと声を掛けても虚ろな瞳のペコリーヌを放ってはおけず、クエストを放棄してレオンはペコリーヌを連れてランドソルへと戻った。
朝に出掛け、夜に帰ってくると想定はしていたが荒い呼吸を繰り返すだけのペコリーヌを連れてだと気が付いた時には夜も更けた時間だった。
「……やっとついたぁ……大丈夫ですかペコさん?」
「はぁ……はぁ……♡ ここはぁ……おうちですかぁ?」
「そうですよ。魔物はいませんしもう大丈夫です。ベッドで横になって楽にしててください」
レオンの部屋は家の入口からも近く、ペコリーヌの部屋はそれよりも少し奥にあった。緊急事態だからとレオンは自分の部屋のベッドにペコリーヌを寝かせ、そのまま家を後にした。人の集まる街であるランドソルには深夜でもやっている店があるからだ。
「レオンくん……?」
虚ろな瞳で部屋を見てもレオンの姿はなく、声に出しても返事は帰ってこない。
視線を天井に向け、身体の奥から湧き上がってくる謎の感情を懸命に堪えていると不意にペコリーヌの鼻をレオンの匂いが掠めた。そもそも今の彼女がいるのはレオンの部屋であり、彼女が寝かされたのはレオンのベッドだ。レオンの匂いがするのは当然のことだった。
怠い身体を動かし、仰向けの状態からコロリとうつ伏せになると更に匂いが濃くなる。普段は意識していなかったレオンの匂いを今嗅ぐと何故か腹の奥がきゅんきゅんとし、じんわりと股間が熱を帯びていく。
少し腰を動かし、指で股間に触れてみるとねっとりと糸を引くほどの体液……いや粘液が指先に付いていた。
「もしかしてぇ……今の私って発情……しちゃてたんですかぁ……♡」
はぁはぁと荒い呼吸と朦朧している頭だが、それでも僅かに理性は残っていたので答えは導き出された。
匂いを嗅ぐまでは魔物から浴びた攻撃の正体が毒だと思っていたが、こうして粘液を股間から出しているとなると答えはそれしかない。
ここでしてはいけないと糸のように細くなった理性がストップの声を上げたが、思考の大部分をピンク色に染められた身体はそのままレオンのベッドで自慰を始めてしまった。
ペコリーヌも年頃の少女ではあるので自慰の意味ぐらいは分かっている。したとしても月に一度あるかないか程度だったので自分には関係のないと思っていた性欲がここまで膨れ上がった事に驚きだ。いくら魔物によって強制的に発情させられているとはいえ、身体はもっともっと快楽を求め指の動きはだんだんと激しさを増していく。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ だめ、レオンくんのベッドなのに来ちゃいますっ♡ お腹の奥がムズムズ~ってしてぇ……んんんっ♡♡♡」
突き上げるかのようにしていた腰が大きく震え、そのまま陸に上げられた魚のようにペコリーヌの身体は痙攣を起こす。
力の抜けている身体は我慢することをしてはくれず、溜め込んでいた尿と共に熱い透明の体液をレオンのベッドの上に撒き散らしてしまう。頭の中が真っ白になり、更に視界がぼやけていく。
真っ白になっていた視界が晴れると代わりに今度はレオンの事ばかり頭を過っていく。
まだまだ背丈は
あれこれと旅の道中もクエストの最中も世話を焼いてくれる弟分のように思っていたが、こうして思い返すと彼もまた一人の男だった。一度そう思ってしまうとなかった事には出来ず、身体の発情とは別に胸がとくん、とくんと弾んでしまう。
レオンの事を考えるだけで幸せになり、さっきしたばかりだというのにまた手が股間へと伸びてしまう。見られてはいけないと思いつつもまたくちゅくちゅと股間から音を立て始めてしまった。
が、それも一瞬で終わった。レオンの事ばかりを考えていたからか家へ帰ってきた音を聞き逃し、また部屋が空いて音によってペコリーヌの頭は冷水を浴びたかのように冷静に戻った。
「ぺ、ペコさん? 何をして……」
「あ、あの! こ、これは……えっと……その……身体の疼きがですね……魔物の攻撃のせいと言いますか」
冷静になったはいいが、驚きを顔に張り付けたレオンになんて言えばいいのかイマイチ纏まらない。
しかも、今のペコリーヌの体勢は先ほどと同じで腰だけが突き上げられている。つまり、部屋に戻ってきたレオンから見ると形の良い大きなペコリーヌの尻が丸見えなのだ。
自分のしている格好と行動に顔がかぁぁぁと真っ赤になっていくのを自覚する。
「す、すみませぇん……」
「い、いえ。その魔物の攻撃のせいだっていうんだから仕方ないですよ。でも、毒とかじゃなくて無事でよかったです」
万が一があるからとレオンは深夜でも開いている店へ駆け込み、毒の治療薬を買いに出かけていたのだが無駄足で終わってホッとした。
買ってきた薬をもともと部屋に備え付けられてあった机の上に乗せると、いつかとは反対に床へと腰を下ろす。
「あ、でも僕がいたら着替えれませんよねすみません。また外に出ているので終わったら声を掛けてください」
腰を下ろしたが、今のペコリーヌを見て着替える必要があるんだとレオンは部屋を後にしようとした。
「ま、待ってください!」
「え?」
「えっと……その……実はまだ抜けきってないんです。だからその……レオンくんが嫌じゃなきゃ手伝ってくれませんか?」
「手伝うって……」
手を掴まれたので後ろ振り返るとレオンは思わず唾を無意識に飲み込んでしまった。
家に戻ってくるまでよりかは落ち着いているようだが、まだやはり荒い呼吸を繰り返している。しかも、それが発熱が原因ではなくモンスターの攻撃で発情したからだと聞いた後だと見え方が変わってしまう。
さっきまでは病人だからと邪な目を向けることはなかったが、レオンだって男だ。まだ大人とは呼べない男だが、それでも異性を意識する年頃に違いはなく、荒い呼吸をし、瞳を潤ませているペコリーヌがイヤらしく見えてしまう。
友人であり相棒だからと今まで彼女を異性として必要以上の意識をしてこなかったが、こうして見てしまうともう駄目だ。スキンシップが激しく、胸が肩や腕に触れてしまう時もあり、その頃から大きいと思っていたが、先ほどの自慰で着崩したからなのか強調された谷間が顔を覗かせてしまっている。
深い深い谷間は魅力的で視線が吸い寄せられてしまう。かぁぁと顔が赤くなるのを自覚しながら勇気を振り絞ってレオンは視線を横へと外した。
「僕が手伝えることなんてないですよ」
「あります。その……エッチするには男の人と女の人が一人ずつ必要なんです。知ってましたか?」
「いや、その……知識としては知ってます」
「ですから、私としませんか? レオンくんなら私は構いません。いえ、レオンくんが良いんです。ダメ、ですか?」
「あぅ……」
リンゴのように顔を真っ赤にしながらも部屋を出ようとしないレオンを見てペコリーヌは笑顔を浮かべると、掴んだ手を引っ張り彼をベッドへと連れ込んだ。
リクエストに来たのが書けそうだと思ったので書いたらエッチまでいけなかった……。
続きは未定です。寧ろここまで書けたのが驚き。特に設定らしい設定も考えてませんし、その場の勢いで書いただけなので……。
あ、いろいろと設定が崩壊してるとは思いますがお許しを。プリコネやってはいるんですけど、適当なので設定を覚えてないんですよね。