「ナナリー、朝だよ」
優しい声色で名前が呼ばれる。昔もこうして兄に呼ばれていた が、今は違う。
目は開かないが、気配で誰なのか判別出来る。
「ん……おはようございます旦那さま♪」
寝起きの自分に出来る精いっぱいの笑みを浮かべて名を呼んでいた人――旦那さまへと朝の挨拶をした。
「おはよう、ナナリー」
頭を撫で、そのまま頬にキスが落とされた。肌が焼けたように落とされた場所に熱を持った気がするが、顔が真っ赤になったので結果的には全部が熱い。
朝の挨拶なんてもう日常になったのに慣れてはくれない。顔を真っ赤にしながらもナナリーもまた旦那さまの頬へとキスをした。
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ナナリーは目が見えないだけではなく、足もまた自由に動かせない。ベッドで横になると自分の力では身体を起こせない。
旦那さまが背中に手を差し込み、ゆっくりと起き上がらせてくれた。同じ食事を取るも、量が圧倒的に少ないからかナナリーの身体は成長しても小柄で軽い。
軽々と持ち上げられ、寝室の端に昨晩に寝る前に置かれた車椅子に運ばれた。
「朝ごはん、食べに行こうか」
「はい♪」
ナナリーの旦那さまである彼はブリタニアの貴族だ。それもかなり高位の貴族らしく、日中は仕事が忙しくて会えない。
だが、朝と晩は必ずこうして夫婦としての時間を作ってくれる。それがナナリーは堪らなく嬉しかった。
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今から数年前。ナナリーは突如父親であり、神聖ブリタニア帝国の皇帝に呼び出された。
身体の不自由な彼女を車椅子に乗せ、連れてきたのは兄だった。
そこで言われたのは突然の結婚だった。まだ年端もいかず、それこそ一桁な年齢の彼女に結婚とはどういうことか。兄は怒りを隠すことなく露わにし、父親である皇帝へと食って掛かった。
が、所詮は力のない子供。吠える事しか出来ず、ナナリーは会ったこともない男の下へと単身嫁がされた。
不安でいっぱいだった。目の前で最愛の母を亡くし、同じく最愛な兄とすら離されてしまった。
幼いながらも、ナナリーは自分と兄の居場所が国にないのは朧げにも理解していた。となると嫁ぎ先でも良い思いはしないだろう。
そんなナナリーを待っていたのは予想外にも彼女を歓迎した男――旦那さまだった。
ナナリーは目が見えなくなった代わりに人の感情に機敏になった。悪意を向けられれば直ぐに分かる。
しかし、旦那さまの彼は一度としてナナリーに悪感情を向けてはこなかった。最初こそ同情のような感情を向けてはいたが、気付けばナナリーが恥ずかしくなるほどの愛を向けてくるようになった。
母を亡くし、兄と離されたナナリーだったが、時と共に幸せを感じるようになった。
最初は互いの事を知らず、距離を取る意味もあって旦那さまを〇〇様と呼んでいた。
だが、彼がナナリーへと愛を真っ直ぐに向けてくるようになってからは彼女も彼を認め旦那さまと呼ぶようになった。
何も出来ない自分を支えてくれるのは兄のようでありながらも、彼が時に向けてくるのは男な視線。
食が細く、発育も良好だとは言えないナナリーだが、皇族の血なのか人形のような美しさがある。年と共に男女のそれを僅かだが学んだナナリーは悪い気はせず、自然と彼と夫婦の関係になった。
夜は同じベッドで眠り、彼の優しい愛撫を受ける。気配で同じように彼に愛撫をし、最後は腹の奥に彼の愛をいっぱい注いでもらう。
このような生活を幸せと呼ばずして何と言えば良いのだろうか。対面ではなく、隣で食事を取る旦那さまの気配を感じながらナナリーはそう思った。
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彼を旦那さまと呼ぶようになってからは妻として何か出来ないかと彼の家の使用人に色々と尋ね、簡単な仕事をするようになった。
最初はナナリーを遠目で見ていた使用人たちだったが、彼とナナリーの仲の良さっぷりを見せつけられるようになってからは温かい目を向けてくるようになった。
旦那さまの役に立ちたいとアレコレとするナナリーへ様々なアドバイスをくれた。
その日の仕事を終え、彼が帰宅した。
「ただいま、ナナリー」
「はい、おかえりなさいませ旦那さま」
帰宅した彼はいの一番にナナリーの下へと足を運んだ。
頬に手を添え、朝とは違いそのまま小さな唇にキスをする。ナナリーも彼がキスをしやすいように頬に手を添えられた瞬間に顔を上に向かせた。
長いようで短いキスを終えると、彼はそのまま着替えだす。
車椅子にナナリーは座っているので彼の持っていた鞄や上着などを預かって待つのが彼女なりの帰ってきた旦那への妻の仕事だ。
「鞄、ありがとうナナリー。よし、これで終わりだ。さ、晩ごはんにしようか」
朝と同じように彼に車椅子を押され、ナナリーは食堂へと赴いた。
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ちゃぽん。
浴槽に浸かった彼の上にちょこんとナナリーは乗っていた。互いに隠すものはなく、湯の温かさと互いの熱、息遣いだけが浴室に響く。
彼の家はかつて日本と呼ばれていたエリア11をリスペクトしており、シャワーが文化なブリタニアでも珍しい事に浴槽に湯を張る。
何十人でもその気になれば同時に浸かれる広々とした浴槽の端。万が一ナナリーに何かあったらと彼は決まって此処でその日の疲れを汗やらと一緒に流す。
「んっ……気持ち良いですね旦那さま♪」
「あぁ。温度も良いし疲れが癒えていくよ」
軍属ではないが、ナナリーの旦那としてだらしの無い身体をしてはいけないと鍛えている旦那さまの身体はゴツゴツとしている。
ナナリーはそんな彼の身体に全てを預けるのが好きだった。車椅子のように何か掴まれるものはなく、危険なのだが旦那さまが後ろから抱き締めてくれるこの瞬間、ナナリーは安らいでいた。
「ナナリー、良いかな」
「……はい……♡」
ナナリーの細く小さな身体を抱き締める腕に力が入り、耳元で小さく囁かれる。びくんと身体を震わすも、ナナリーは小さく、しかし確実に縦に頷いた。
ナナリーからの許可を得た彼はナナリーが倒れないように片腕でしっかりと支え、空いたもう片方の手で膨らみかけの乳房を揉み込む。
彼の家に仕えるシェフが栄養を考えた料理を三食口にはしているも、肉がつかない身体。
数ヶ月前に女としての第一歩を踏み出し、その際にナナリーはこれで旦那さまと赤ちゃんが作れますと顔を真っ赤にしながらもしっかりと目を見ながら伝えてくれていた。
そんな女としてのナナリーの身体を傷がつかないように、それでいて彼女が感じられてなおかつ、自分が楽しくなれるように触れていく。
「ん……っ♡ 旦那さまの手付き……優しい……ですっ♡」
ぷにぷにと手のひらに覆い隠せる乳房を揉んでいるとナナリーは素直に快楽に反応してくれる。
可愛い反応をしてくれる妻に笑みを浮かべると、男はそのまま胸の頂点へと指先を動かした。
「あっ♡」
敏感な部分を触れられ、ナナリーは声を漏らしてしまう。
まだ幼く、性知識に乏しいナナリーだが、それでも彼に抱かれればこうなるのだという事は経験則で知っていた。
「大丈夫だよナナリー。僕しか聞いていないんだ。だからいっぱい鳴いてほしいな」
「んっ♡ んぅっ♡ 旦那さまがそういうのなら……私、もっともっと旦那さまに可愛がってほしいのですっ♡」
その言葉を皮切りに、彼はナナリーの小さな乳首を摘みあげた。
小さな乳首を摘み、クリクリと引っ張るように指で弄ると腕の中でナナリーは小さく、それでいて可愛らしく喘いでくれる。
羞恥からやはり声はまだ小さいが、手を当てて声を殺すことはせず、素直に喘ぎ声を聞かせてくれる。
「旦那さま、旦那さまぁ♡」
甘えながらナナリーは背後にいる男の顔へと自らの顔を向けた。
「ナナリー……」
「んっ……♡ ちゅ……っ♡」
自分を呼ぶナナリーの小さな唇を彼は自分の唇で塞ぐ。口内でも響く甘い呼びかけに口づけは激しさを増していく。
「……ナナリー、そろそろ」
「ん、はい……どうぞ旦那さま♡」
彼はナナリーを立たせ、浴槽の縁に腰掛けさせた。
目の前に曝け出された秘所は幼いながらも濡れており、これから来るであろう快楽に期待してかひくりと震えていた。
居住まいを正した彼は先程と同じようにナナリーを腕の中に抱き込む。
濡れている秘所と、口づけの合間に興奮して勃起した彼のペニスが触れ合い、ナナリーの体重に押されて咥え込んでいく。
「〜〜〜っっっ♡♡♡」
勢いはないが、ゆっくりと膣内を掻き分けていくペニスにナナリーは堪らず声を上げる。身体中を震わせてその快楽を彼へと伝える。
奥まで挿入された彼のモノをナナリーは無意識のうちに強く締め付ける。
「大丈夫かい? 少し休むか?」
「お気遣いありがとうございます。でも私は大丈夫ですからこのまま」
「そうか。じゃあ動くよ」
「はい、お願いします♡」
ナナリーは彼に身体を委ねた。
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ナナリーの膣内で1度精を放ったが、これ以上続けるとのぼせてしまうと判断した彼は性交で疲れたナナリーを抱えて浴室を後にした。
脱衣所でバスタオルを巻いただけのナナリーを椅子に座らせ、彼女の髪を拭き始める。
「ふわぁ……旦那さま、気持ち良いです」
目が見えず、髪の手入れは使用人に任せるしかないナナリーだが、こうして偶に彼にしてもらうのが好きだった。
ナナリーの身体が冷えないように注意しながら丁寧に水分を取っていく。最後に身体を軽く吹いて、下着や寝間着を着せるのも彼の仕事だ。
「さ、ナナリー。着替えようね」
「はい、旦那さま」
ナナリーに服を着せ、自分も手短に着替えると、車椅子にナナリーを乗せて寝室へ。
ベッドにナナリーを横たわらせると、彼もその隣に入る。音と熱で彼の場所を探し出したナナリーが抱きつく。
「よし……よし」
「えへへ、旦那さま……♪」
彼に抱きつき、頭を撫でられているうちに瞼が重く、落ちていく。
ナナリーが眠ったのを確認した彼もまた瞼を閉じ、抱きついている熱を感じながら意識を手放した。
最初はルルーシュの前で快楽堕ちしたナナリーを書こうと設定を練ったのに、気付けば愛妻家な彼に溺愛されているナナリーが出来てた。
なのでエロよりも愛の方へ地の文を増やしました。あんまりエロ方面へ筆が乗らなかったともいう。