「私は……確か……」
朧げな記憶を読み戻そうとした篠ノ之束だったが、身体が何処も動かない事に気が付いた。
いや、そもそも足が地面に付いてはおらず、手は腕よりも上に上げられ、研究に忙しかった為剃り忘れていた腋毛が生えているのが見えた。宙を浮いている足も大きく肩幅よりも広げられ、有り体に言えば束は空中で大の字にされていた。
細くも肉がしっかりとある腕や細い腕とは反対にしっかりと肉の付けた足の先にはピンク色の……そう触手が巻き付いていた。触手の動く感触が伝わり気分が悪くなってきた。
「触手……そうだ……確か面白いモノが逃げたから捕まえたんだった……」
今から数日ほど前。とある研究所で秘密裏に研究されていた触手が脱走したという情報を束は掴んでいた。
自身の研究に詰まっていたので気分転換と脱走している触手を捕まえたまでは思い出せたが、そこから先は雲がかかったかのように思い出せない。
そうこう頭を動かしていると、束を宙に浮かせている触手が何やら動きを見せた。
研究以外は適当な束は身に着けているものも少なく適当に白衣を身に着けていた筈なのに、今の束は素っ裸だ。流石の束も裸族の毛はないので、状況的に見て触手によって剝かれたのだろう。
となると触手の狙いは一つしかない。種族の繁栄だろう。
脱走された研究所から研究に関するデータは盗み出して目を通していたので覚えている。この触手は種族の繁栄を第一に考えるように調整された個体の筈だ。
「止めろ……!! 束さんの身体に触ろうとするんじゃない……っ!!」
内から湧き上がってくる怒りを言葉に乗せるが触手は相手にもしない。
頭だけが自由な束は必死になって動き出す触手を睨みつけるが、その間も触手は動き、更に束の身体にまとわりついて来た。
常人よりも遥かに大きな乳房の根本に太い触手が数本巻き付き、根本から搾るかのように力を込められると束の身体に痛みが走る。
が、そんな束の痛みなど知った事かとその動きを止めない。
学生時代に出来た親友とその弟、そして束が溺愛する妹以外その瞳に映らない束に異性との交際経験があるはずもなく、また同時に男女の営みの経験もない。そんな束の乳房の先端にある蕾の色は淡い桜色だ。三大欲求の一つである性欲を発散する暇があれば研究をしていた束は自慰の経験もあまりなく、使い込まれていない色だった。
「や、止めろ……その尖った触手をど、どうす……っぎぃ!?」
根本から乳房を掴まれ、垂れ気味だった乳房はロケットのように張り出すかのような形にさせられていた。
胸を張るかのように突き出された2つの乳首に狙いを定めたかのように細い触手が前で停止していた。注射器の先端のように細いながらも確かな尖りを見せた触手が動いたかと思うと、束の言葉が言い切る前にその触手は乳首へと刺さった。
不思議と痛みはなく、触手を通して束の大きな乳房の中へと何か得体の知れない液体が注がれ流れていく。とくとくとく……と乳房が許容出来ない筈の量が注がれているのに一向に触手は動きを止める気配を見せない。
痛みではなく、束はさっきまでの威勢の良さを消すかのような快楽に包まれていた。
乳首を通して乳房、そして全身や脳へと広がっていく多幸感。気が付けば束の身体は無意識に動き、自ら触手へ乳房を差し出すかのような姿勢を取っていた。
それから数分。束にとっては長かったような短かったような時間が終わりを告げた。
ちゅぽっと乳首に刺さっていた触手が小気味よい音と共に抜けた。
「あ、あ、あ……た、束さんのおっぱいがぁ……」
辛うじて頭より小さかった乳房は見るも無残な程に成長させられ頭を軽々しく超えるサイズへと変貌を遂げていた。
研究で籠もりっきりな束の肌は白く、当然乳房も白かったのだが、白い乳肌の表面には目視できる程の血管が浮いてしまっている。呼吸、いや心臓の動きに合わせて動いている血管は赤くまた青い。いっそ不気味と言っても良いぐらいだ。
触手を刺されていた乳首も同様にサイズが大きくなり、淡いピンク色だったのに妊娠を経験したかのような黒くなってしまっているのが見えた。
「よくも……こんな……!! え、嘘っ!?」
怒りも途中で束は驚愕の……いや認めたくないモノを見た時のような声を上げた。
黒くなった乳首からとろとろと乳白色の体液が勝手にこぼれているのだ。力を込めている訳でもなく、また抑えようとしたとしても無駄に終わる。
どこからどう見ても乳首から漏れる体液は母乳だ。いや、もしかしたら触手の乳房へ流していた液体の可能性もあるが、ぷんと鼻をつく甘いミルクの匂いがその可能性をゼロにする。
「束さんのおっぱいからぼ、母乳が……と、止まってよぉ……」
懇願虚しく母乳は止まる様子を見せずにとろとろと後を残して垂れていく。
地面へ落ちようとする時になってまた触手が動き、母乳を回収していく。受け皿のような触手の形に姿を変え、そのまま束の身体を伝って落ちてくる母乳を回収する。
それとは別に先程乳首へ刺さった触手もまた形を変え、今度は牛から乳を搾る道具であるミルカーのようになった。
乳首と同じように黒ずみ、まるでCDの円盤かのように大きくなった乳輪すらもすっぽりと覆い母乳を流している乳首へと吸い付く。
「あっ♡ あっ♡ あっ♡ 母乳吸われてるっ♡ 束さんの身体が作った母乳吸われちゃってるよぉ♡」
今度は垂らさず、乳首から次々と漏れ出てくる母乳を直接回収し、触手とは思えない透明さを見せる容器のような触手の中に母乳が溜まっていくのが束からも見える。
かなりの大きさに見えた容器も直ぐに満タンになり、また新しい容器へと母乳が溜まっていく。
母乳を回収した容器は別の触手が刺さり何やらチューブのような形だ。束に見せつけるかのようにチューブの先端はやはり尖りを見せるが、今度は爪のように開いたりする。
機械の動きのように3本の爪は開閉を繰り返し、問題がないと判断したのか束の身体へと伸びてきた。
「や、やだ……こないで。これ以上束さんの身体をおかしくしないでよ!」
束の身体を通り触手は後ろへと回る。
頭は自由だが、身動きの取れない束が背後で何が起きているのか確認する事も出来ずただただ焦りと恐怖心だけが膨らんでいく。
束の背後に回った爪のような触手はそのまま先端の位置ををゆっくりと下へと下ろしていく。
目的は後ろにある穴だ。
意識を失っている間に既に触手にとって都合の良い身体に変えられてしまっている束だが、まだ栄養が必要だ。上の口はまだ別の使い方をする予定なので、使い道のない後ろの穴へ束の作った母乳を注ぐのだ。
当然ながら束の身体が作った母乳にも手は加えられており、触手の苗床となった束が吸収しやすいものとなっている。
3本もある爪の内の2本で尻たぶを開き、尻肉で埋もれていた尻穴が顕になる。
ヒクヒクと恐怖心によって動いているのだが、触手からすれば誘っているかのように見えてしまう。排泄の機能はなくなり、ただの穴へと成り下がった尻穴へ最後に3本の爪の中心にあったチューブが伸びて刺さった。
「そこはお尻の穴……!? お、ぉぉぉおおおおおお腹に流れてくりゅぅぅぅぅぅ♡♡♡」
乳首と乳房に液体を注いだ時のような遠慮を知らない勢いで腸内へと母乳が流れていく。
男が射精したかのように注がれていく母乳だが、逆流するなんて事はなく束の身体に栄養として吸収されていく。今後束は自身が作る母乳によって生き長らえ、また母乳と触手だけを産み落とすだけの存在へとまで落とされていく。
途中まで勢いで書いたけどやはり途中で我に返ってぶつ切りにしてしまった作品です。
女の子が幸せになるハッピーエンドが好きだと言っておきながらこの手の作品も私は好きです。
女の子の意思関係なく触手がより良い母体になるようにと勝手に身体を改造する……みたいなやつです。
束さんを選んだのは適当です。まぁ、渋で画像を見たからでしょうかね。