の後日談となります。
※内容に一部、汚物を口に含むようなシーンがあります。
苦手な方はご注意ください。
帰宅後──玄関に入り、後ろ手でドアを閉めるなり抱き着かれた。
前置きも無く正面から抱き着かれると、その身長差もあってかちょうど相棒の鼻先は俺の股間に埋まる形となる。相棒の息遣いが熱を籠らせてはそこの一点を熱くさせた。
「な、何してんだ!? ちょっと、離れて……」
『うぅん……くんくんくん……ふー……』
状況が状況だけに当惑し、どう声かけしたら良いものかを考えあぐねては、俺も中途半端な制止しかできない。
一方で相方はといえば、その一時そこから顔を離したかと思いきや、すぐにベルトの徳尾錠に手を掛けては俺のズボンを引き剥がしにかかる。
興奮に鼻息を鳴らしながら荒々しく留め金を外し、さらにはジッパーもまた開いてしまうと、ズボンは輪をくぐるかのよう足元にストンと落ちる。
ついにはボクサーパンツだけの姿に剥かれ、いっそうに混乱する俺をよそに……
『わあぁ……すごい匂い……ハハハ』
目の前に現れた綿の膨らみに、相棒は熱に浮かれた瞼を蕩けさせては小さく笑う。
両の口角を吊り上げれば、途端に頬の内側で飽和状態になっていた唾液が下唇の先端からしとどに垂れ落ちた。
そんな垂涎も意に介さず大きく口を開けたかと思うと──相棒はパンでも頬張るかのように、俺の性器を下着ごと咥えてしまうのだった。
途端、
「──ッ!? 痛ッ‼」
鋭い牙の先端が亀頭の背を穿つ感触に俺は痛みの声を上げた。
「や、やめろ! 牙がくいこ……──んがぁッ!?」
その痛みに耐えかねては制止しようと後ろ頭をワシ掴むも、既に相棒にはそんな声も遠い。
何度も甘噛みに下着の膨らみを噛みしめ、唾液に濡れぼそったそれを強く吸い上げてはしみ込んだ唾液と俺の腺液を味わう行為に躍起になっている。
フレンズとはいえ異性に性器を弄ばれるこの状況は、傍から見れば男冥利に尽きるものではあるのだろう。
しかし当事者とあっては、とてもじゃないがそんな心境には至れない。
繰り返す通り、獣であるところの相棒の牙は甘噛みとはいえ十分に凶悪だ。カミソリさながらのそれを前に下手に動けば、俺の性器はとんでもないことになる。
抵抗など出来ようはずもなく隙を見てどうにか逃げ出せないかと思っていると、相棒の行為はさらにエスカレートしていった。
僅かに鼻先を離し、行為が終わるのかと思いきや再び下着に歯を立てる。
今度は布地だけを口に含み、二度三度と噛み直してはより布地面積を大きく噛み直すと──次の瞬間、激しく頭を振り切っては俺の下着を引きちぎってしまうのだった。
その勢いに引かれて下着の下のペニスが跳ね上がるように飛び出す。
腰元にボクサーパンツのゴムだけを残した状態の下、一糸まとわぬ俺のペニスが相棒の目の前に晒される。
それを目の前にし、
『ハハ~………』
幾度となく小首をかしげては様々な角度からそれを観察し、さらには大きく見開いた目を輝かせる相棒。
『こうなってんだ~……初めて見た♪』
依然としてそこを注視したまま、指先で触れてはその感触と俺の肉体的な反応を相棒は愉しむ。
そして後は最悪の想像通りに──
『いただきま~……ふッ♡』
今度は直に──相棒は俺のペニスを咥え込んでしまうのだった。
女性による性器の口取り……しかしながら今、目下で行われてるそれはポルノムービーで観られるような淫靡なものではない。
相棒のフェラチオそれは、性ではなく食に根差した奉仕だった。
口に含んだペニスを、亀頭・包皮の区別も無くただひたすらに咀嚼する。
豊潤な唾液とともに噛みしめては、口中にしみ出されるペニスの味わいを存分に楽しんでいる様子は、『フェラチオ』というよりはモツやスルメといった酒の肴を堪能している感すらある。
『んあ……あああ……んん、しょっぱい……臭い~……ハハハァ♡』
それでもうわ言を繰り返しながら俺のペニスを味わう相棒の顔は恍惚と忘我の域に達してしまっている様子。
しかし一方の俺はというと……
「ぐッ……う! もうちょっと手加減してくれ!」
痛みに慄いては蒼ざめるばかりだ。
切っ先の鋭い相棒の歯牙は、その先端が触れるだけでも鋭い感触が背に走る。それが甘噛みとはいえ咀嚼されているとあっては、牙の先端が裏筋の収束点や尿道に食い込むたび、俺は鋭い痛みを覚えては悲鳴に近い声を上げた。
相棒はともかくとして、少なくとも俺に性的な興奮や快感は感じられない。
事実ペニスはこれほど愛撫を受けているというのに一向に勃起の兆候は見られず、凶器に晒される恐怖へただひたすらに委縮しては腺液を漏らし続けるばかりであった。
暫し斯様にして俺のペニスを味わっていた相棒であったが──数度先端を吸いつける行為を繰り返しては、やがて奉仕(?)を止めた。
そこから渋い顔で睨め付けるように依然委縮したままのペニスを見下ろし、
『う~……味が無くなった』
僅かに憤慨すらをも感じさせる体で言ってはもう一度だけ先端を吸いつける。
ともあれこれは終了したということなのだろうか? 一時の安堵に胸を撫で下ろす俺ではあったが、相棒との閨事がこれで終わろうはずもない。
『座れ。今度はお前! いいな?』
言うや両襟をつかんで体重をかけると、俺をこの場に座らせようと躍起になる。
「こ、ここにか? 玄関って言うか、土間だぞここ? しかも俺はケツ丸出しだって言うのに……」
『いいから座るー! 早くしろぉ!』
結局は俺が押し切られる形となった。
生のままの尻に玄関タイルの冷感と、さらには砂利を敷き潰す不快な感覚とが臀部全体に伝わる。
後ろ手をつき、両膝を立てて事に備える俺の前に相棒は立ちふさがると──
『ハハハ……♡』
先の俺とは逆に、今度は相棒の腰元が目の前に迫る形となった。
その距離たるや、もはや相棒の股間の衣類が鼻先をくすぐるほどの近さである。
この時すでに、俺は嫌な予感に──否、相棒が何を望んでいるのかと、そして何をさせたいのかを確信していた。
目の前で相棒は、閉じていたコートの前を開く。
その下に現れるフリル付きのレオタードとも思しき毛皮を晒すや、脚刳り(あしぐり)の淵に指を掛け、その下が露わになるよう脇へずらした。
その下にあった膣を目の当たりにした瞬間は、さすがに俺も息を飲んだ。
無毛の無垢なスリットがそこにはあった。
尻から続いてきているであろう深いスリットが股の中央に走っていて、ふくよかな果実を思わせるよう筋の上端が恥丘の中頃で止まっていた。
そのスリットの両岸に左右の指先を添わせると、その爪の先を柔肉に食い込ませては……相棒はかのスリットを押し開いては展開させた。
同時に、潮の香を思わせる強い芳香が鼻を突いた。
お世辞にも心地良いものとは言えないそれの理由こそは、
「ッ……うぅ……!」
膣内にびっしりとこびりついた恥垢によるものである。
尿道の周囲はもとより、クリトリスの影や窺える膣口の中にまで、白い恥垢が卵の殻のように張り付いていた。
一体相棒はこんなものを晒して俺に何を求めるつもりであるのだろうか? ……いや、すでにそのことを確信しているからこそ、俺はそれを否定すべくにそんなことを考えていた。
そして予想通りに相棒は俺へ求めてくる。
『ハハハァ………舐めて♡』
見上げるその顔はただ一言、歪んでいた。
両の口角は笑いに吊り上がりすぎるがあまり、頬を押し上げては下瞼をこれ以上に無く下卑た表情に変えている。
半ばに開かれた口中からは口角や唇の中央を問わずに垂涎が漏れ、興奮からくる酸欠ゆえに大きく舌を吐き出しては荒い呼吸をする表情からは、浅ましいまでの動物の本能が剥きだされていた。
そんな相棒を目の当たりにして、俺は絶句する。
今となってはもう言葉など通じまい。そもそもが動物(フレンズ)だ。
抵抗すれば相棒は力づくで行為に及ぶだろう。そうなれば流血の結果は免れない……。
もはや逃げることは能わず、観念した俺は──
『うはぁ! ハハ、ハハハハ♡』
俺は震える唇を、相棒の広げられた膣に触れ合わせた。
途端、舌状に強い塩気が広がった。その辛さたるや舌先が痺れるほどである。
それだけでもはや意欲が無くなり、ただそこに唇を合わせたまま硬直しては時が過ぎ去るのを待っていると……
『どうした!? ちゃんと舐めろぉ! ベロ出して、アソコの中をかき混ぜるんだよ!』
「……へ? んぐぐぐ……ッ!?」
相棒は俺の後ろ頭に両手を添えたかと思うと、胸元が反り返るほどに腰を突き出しては膣部を俺の顔面へ押し付ける。
唇は完全に膣口を塞ぐように密着しては鼻先がスリットの上端に嵌まり込む。
先ほどまでとは比べ物にならない膣の芳香が鼻孔いっぱいに充満した。
もはや相棒が満足するまではこの行為も終わるまい……ならば俺も覚悟を決め、能動的な奉仕を開始するのだった。
『んひッ!? ハ、ハハハ♡ 舐めてる……本当にオシッコの穴、舐めてる♡』
俺の舌先が強く尿道の下の肉壁をこそぐ感触に反応しては相棒も熱のこもった声を上げる。
一方で唾液に溶けた恥垢は舌上から口中に流れ込んでは、俺の唾液腺を強く刺激する。
強い塩気と共に来るほのかな酸味の中に混じっては、やや苦さを思わせるような味わいもまた生じていた。
それを感じると同時、膣口の奥底からは尿とは違う別な体液もまた沁み出し始めていた。
──愛液か、これ? それにしても濃いな……
生理反応的にこれが膣分泌液であるのは違いないが、それは俺が知っているものよりもさらに粘度が強く、そして味わいも深いものであった。
舌先の唾液と混ざってもなかなか溶けて撹拌されず、ゼリーさながらに口中に残ってはゼラチン質の感触を俺の舌に残している。
『んおぉ……すごい! なにコレ!? 気持ちいい! ハハハッ……気持ちいいッ♡』
一方で相棒はというとそんな肉体の反応と比例するようにしては昂っていく。
こそぐ舌先をさらに深く迎え入れようと、俺の髪をハンドルよろしくにワシ掴んで、必死に腰を前後させては打ち付ける。
相棒の柔らかい下腹が鼻先を痺れさせるくらいに俺の顔面を殴打しているとあっては……もはやこの行為はレイプの様相を帯びてきてもいた。
しかしながら俺も俺で、そんな相棒を喜ばせることに躍起になっていく。
……というか、もはや相手の人権などおかまいなしに、俺を快楽の道具としか見ていない相棒に少しばかり憤慨もしていた。
──ならば、とことこん狂わせてやる……!
俺もまた顔の角度を変え、噛みつくようさながらに唇がより深く密着するよう愛撫を施す。そこからさらに舌もまた伸ばしては、
『んあ、んああ、んああああぁぁ! ベロきた! 気持ちいいッ! もっと舐めろぉ! もっと舐めてぇッ♡』
膣口の淵をなぞるように、俺の舌先はまんべんなくそこを舐め拭っていく。
幼さゆえかはたまた種族性か、相棒の膣に大小陰唇のひだはあまり見られない。それだけに舌先は、少しの上下で容易に膣全面を往復しては、そこにこびり付いていた恥垢を残らず舐め取ってしまうのであった。
『んおぉぉお! んぃいいいいぃッ! 気持ちいいッ! 気持ちいいよぉーッ!』
上目を剥いては本能のままに快感を貪る相棒は、もはや自我すら保っていられない様子だ。
快感に咆え、細らせた口角から唾液をまき散らす様は、もはやフレンズですらない浅ましさだった。
斯様に普段は見ることの無い相棒のエキセントリックな一面を見ることは、何やら俺が彼女よりも優位に立てているような、そんな得も言えぬ優越感に浸らせてくれる。
──このままイカせてやる……覚悟しろ相棒!
膣口に唇をあてがうとそこから強く吸いだし、真空状態さながらになったその内部へと舌を挿入させていく。
互いの粘膜が分泌液を介して滑る感触に心地良さを感じながらなおも舐め続けていると、迎え入れていた膣口は小刻みに収縮しては俺の舌を締めつけた。
『おッ♡ おッ♡ おぉッ♡ んおおおぉぉぉ……ッッ♡』
もはや足腰に力も入らないのか、震える両足はガニ股に展開しては膝を激しく震わせ始める。
天高く顎先を仰け反らせると、さらには酸欠の貝のよう舌を吐き出しては快感に耐える相棒──もはや絶頂も近い。
──ならば、イケ……はやく果てろ!
そのラストスパートをさらに加速させるよう、俺も舌の動きに更なる変化を生じさせる。
上方へ強く持ち上げると、舌先でヘソの裏一点を刺激するように突き上げる。滑らかな粘膜の感触の中において、その一点だけが僅かにざらついた質感を舌先に伝えた。
その場所こそが……──
『んぎいぃッ!? なにこれッ!? 気持ちいぃッ! んいぃぃぃいいーッッ‼』
相棒の泣き所──Gスポットの位置はヒトもフレンズも相違は無かったらしい。
俺の頭をワシ掴み、もはや半狂乱となって悶え乱れる相棒の反応に自分が完全に主導権を取ったことを確信する。……しかしそんな俺の傲りを窘める最後の罠がこの行為の終わりに待ち受けていた。
『んいぃぃ! 苦しいよぉッ! もう分かんない! 気持ちいいのか、分かんないよぉッ♡』
「……ん? んんんッ!?」
もはや失心寸前の体で絶頂を迎えんとするその瞬間、ついに相棒は両の腕(かいな)を交わらせるようにして俺の頭を抱き込む。
さらには覆いかぶさるよう身を丸めると、まるで完全に己の中へ取り込むかの如き野生の膂力を以て俺の頭全体を捕捉する。
唇はもとより鼻先に至るまで完全に膣でふさがれ、呼吸すらもが止められた次の瞬間──
『あ゛おぉぉぉ………ッッ♡♡♡』
ついに相棒は絶頂を迎えた。
同時に灼熱を思わせる感触が鼻先で破裂した。瞬く間に鼻腔にその熱が充填され、それは瞬く間に喉へ降りてそこもまた満たすと完全に俺の呼吸を遮断してしまう。
暫ししてそれが、放尿によるものだと俺は気付いた。
鼻孔を流動する熱い液体の、ざらつくかのような刺激に痛みを感じては俺も離れようと躍起になるも、
『あ゛~……あ゛ぁ~……お、おぉぅ~………♡』
上目に瞼を剥いては、窄めた唇を突き出しては小刻みに絶頂の余韻に浸る相棒に、そんな俺の緊急事態を察する余裕などは見られなかった。
ただ力の限りに俺の頭を抱きしめては、快楽の最後の一滴まで貪ろうと相棒は俺の顔面を抱き込み続けた。
「ッ……ッ………、………──」
その相棒の腕の中で、やがては俺も酸欠からくる意識の喪失に脱力していった。
朦朧とする感覚の中、いつしか俺の時間は飛んでいた。
どれくらい時が過ぎたものか、それとも一瞬であったものか、気が付くと俺は解放されていて、目の前には相棒の顔があった。
依然として互い、先ほどの態勢のまま相棒は俺を見下ろしている。
半瞼の無表情にも近いそんな目で俺を見下ろしていた貌が──やがては微笑んだ。
まるで欲してやまなかった宝を手に入れたかのような満足感をその疲労した笑顔に充実させると……やがては俺の顔へ唇を寄せる。
『ん、ん~♡ ………ハハ……ハハハ……♡』
そうして何度も、己の分泌液と尿に汚れた俺の顔を相棒はまんべんなく舐める。
舌の腹を押し付けるようにして強く深く、何度も相棒は舐めてはキスを繰り返した。
俺の顔を綺麗にしてくれている訳でもなければ、特別な味わいをそこに覚えている訳でもない。
ただ、今この身に満ちる幸福と好意からくる後戯であるらしかった。
やがては相方も力尽きるては頽れると、俺の胸板に横顔をつけて完全に鎮静する。
──やってしまった………
一方で俺も我に返りながら、ことの深刻さを改めて受け止める。
もはや一線を越えてしまった俺達の関係は、これを境に一変してしまうことだろう。互いの『パートナー』という認識は、一段高い領域に上がってしまった。
とはいえしかし相棒と共に迎えたこの結末を当然のことであったかのよう素直に受け入れられている自分もまたいることに気付く。
同時に今後に対する不安またひとつ。
「……無理矢理過ぎたぞ、お前?」
『んー………?』
「もっと俺のことも考えてやってくれ……」
『ハハハ……攻略、攻略……♡』
俺も大きくため息をついてそんな相棒の背に手を掛ければ、相棒も甘える猫さながらに額を強く押し付けてきては何度も頭をよじる。
かくしてしばし、俺達は玄関先で抱き合った。
そしてその中で──
今後も互いに求め・求められる展開になるというのなら、ヒトとフレンズの『交尾(やりかた)』というものも模索していかなければならないな──と、俺はぼんやり考えるのだった。
【 続 】