※この作品はR-18です。

超獣大乱闘(巨蟲列島IF)   作:ボルボロックス

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新しい話です。


1 黒いハンター ジガバチ

  大雅の見つけた大きな虫。

 

それは"ミヤマカラスアゲハ"というチョウ目、アゲハチョウ科の名前の蝶である。

 

 蝶は昆虫の仲間であり、"鱗翅目(りんしもく)"と呼ばれる種類に分類される。鱗翅目とは昆虫類の中で、大きな2対の翅(はね)を持ち、その翅に鱗状の鱗粉が模様のように持つ昆虫のグループのことである。

 

これは蝶の他にも、蛾などがこれに分類される。

 

蝶などの口は"口吻(こうふん)"と呼ばれ、吸収官とも呼ばれており、普段は丸まっているが花の蜜や水を吸う時はそれを伸ばして吸い取る。

 

更には蝶の身体は"外骨格"であり、この外骨格は、頑丈で、体を守るという長所があるがその反面、成長に応じて大きくなれないと言う短所がある。

 

因みにカブトムシやクワガタなどの甲虫類は"鞘翅目(ちょうしもく)"、ハエ類等は"双翅目(そうしもく)"と分けられている。

 

 

~~~。

 

 

「おらぁ!」

 

ガガガガッ!

 

「ちぃっ!うっとおしいやつだ、な!!」

 

流水岩砕拳で黒い蝶の身体に連打を叩き込みながら、身体に抱き着こうとする足を払い除けていく、八衝拳を叩き込むタイガ。

 

蝶を吹き飛ばすと、他の者に襲い掛かっている蝶を蹴りや殴打で撃退していき、襲われていた者達を離していく。

 

しかし蝶の外骨格は、身体の大きさも人間と同じくらい大きくなった事もあり、かなり頑丈であった。

 

「結構堅いな。けど、この程度なら全然へっちゃらだ。」

 

そんな事を呟きながらも、周囲を警戒しながら見るタイガ。そんな中、蝶達はバサバサと飛び去っていった。

 

「あ?何だったんだ、あれ……てか、あんたら大丈夫?」

 

「う、うん。ありがとう……。」

 

「どういたしまして。てか、かなりデカかったな……あれ、蝶だよな?」

 

「た、多分そうだと思うけど、キミは……?」

 

「ん?あぁ、悪い。俺は鷹村 大雅。俺も遭難者だよ。」

 

「んだよ!救助隊じゃねぇのかよ!?折角助かったと思ったのによ!!」

 

坊主頭に切れ込みのある男がそう叫ぶと、周囲の者達も表情を暗くする。そんな中、眼鏡を掛けた女生徒が大雅に近付いてきた。

 

「彼女達を助けてくれてありがとう、鷹村くんだったわね。わたしは鳴瀬 千歳よ。」

 

「あ、どうも。鷹村 大雅、転校生だ。」

 

「鷹村?あぁ、そういえば転校生でそんな人が来たって言ってたような。」

 

丸いぽっちゃりしたの少年がそう呟く。

 

「……ねぇ、鷹村くん。早速で悪いんだけど、あなたはここに来る途中誰かに会わなかった?わたしと同い年くらいの女の子とか。」

 

「ん?いや、会ってない。俺が目が覚めた海岸には残骸と死体が有っただけだし。」

 

「そう……。」

 

そんな中、林の中からガサガサという音が聞こえ、全員が驚いていると、そこに2人の女生徒が現れた。その内の帽子を被った生徒が千歳を見ると、泣きそうな顔になりながらも駆け寄ってきた。

 

「ち、千歳ちゃん!」

 

「睦美!?」

 

再会を喜んでか抱き合う2人、その後、新しく現れた2人は自己紹介をした。

 

探検家のような格好をした人物は"織部 睦美"で、そして、ジャージ姿の人物は"松岡 歩美"というらしい。

 

何でも2人は途中で合流し、巨大な蝶ことミヤマカラスアゲハが飛び去ったのを見て、こちらに来たらしい。

 

さらに彼女から伝えられたのは、救助には約3日ほど掛かるとの事らしい。

 

そんな中、ドレッドヘアーの少年が叫び出して地団駄を踏んだ。

 

「ったくよぉぉぉ!いったいどうなってんだよ!!誰か説明してくれよ!!?」

 

「うるさい!そんなの誰にも分かるわけ無いでしょ!?あたし達だって混乱してるんだから!」

 

「まぁヤバい状況ではあるわな。」

 

「……てめぇ!」

 

切り込みの入った男が大雅の胸ぐらを掴む。

 

「ちょっと、何してるの!?」

 

「うるせぇ!!てめぇ、何呑気な事を言ってんだ!?頭腐ってんのか!?あんなのがいるのに、こんな所で3日も生きられる訳ねーだろ!?」

 

「……あのさ、そんなにカリカリするなよ。取りあえず落ち着けって。」

 

「てめぇ……!ナメた口聞いてると「ナメた口聞いてると……なに?」っ!?」

 

大雅が男の胸ぐらを掴む手を握る。その瞬間、ミシミシと痛みが走り、徐々に男は膝を着いていく。

 

汗をボタボタ垂らしながら、腕を抑える男は苦しそうだったが、大雅は知ってか知らずか話し始めた。

 

「こんな状況になって、混乱してるのは皆同じだ。あんただけじゃあ無いんだよ。怒るのは分かるが……"今は"冷静になろうな。」

 

大雅がそう言い聞かせるが、男は顔を俯かせたまま上げないでいた。周囲の者達も静かになり、2人の様子を見る。

 

「ん?おい、どうした?」

 

「鷹村くん。そろそろ手を離してあげたら?そのままだと、手が……。」

 

「ん?あ、やべ……悪い、大丈夫か?」

 

大雅が手を伸ばすと、男は手を振り払った。

 

「触んな!……だが、よく分かったぜ。てめぇがいれば、あんな化け物どもは怖くねぇ。鷹村とか言ったな?てめぇ……俺らの盾になれ。そうすれば生き残る確率が上がるからなぁ!」

 

「あなた……!まだそんな事!」

 

「それは良いアイディアね?確かに名案。」

 

「っ!?あなた達ねぇ!」

 

「……えぇっと、その前にあんた誰?」

 

「…………は?」

 

大雅の言葉に男はポカンとしており、他の者達もポカンとしていた。

 

「いや~、よく考えたら俺あんたらのこと知らねぇんだよ。なにせ転校生なもんで。」

 

「知らないで助けたって……どんだけお人好しなんだか。」

 

「まぁそう言わずに。取りあえず自己紹……!」

 

大雅はどこからか聞こえてきた"音"に空を見上げる。そんな様子を見ていたドレッドヘアーの男が声をかけた。

 

「お、おい。どうした?急に空なんて「何か聞こえる。」何かって……この音は……!助けだ!ヘリが着たんだ!」

 

ドレッドヘアーの男が喜ぶと、周りの者達も喜び始める。この地獄から救われると……。

 

しかし、大雅と織部睦美だけは違った。

 

「あれ?この音……」

 

「違う……こいつは機械の音じゃあない!!"虫"の羽音だ!!?」

 

大雅がそう言った瞬間、睦美を千歳が突き飛ばした。

 

驚いた睦美が彼女の方を見ると、そこには巨大な黒い蜂の仲間"ジガバチ"が彼女を掴んでいた。

 

「き……きゃあぁぁぁぁぁ!!!?」

 

「ち、千歳ちゃぁぁぁぁん!!?」

 

「おいおい、蝶の次は蜂って……ここはどうなってんだ?蝶の次はハチか!?」

 

 

~~~。

 

ジガバチ。ハチ目 ジガバチ科に属するハチである。

 

典型的な狩りバチであり、幼虫のために狩りを行い、毒針で獲物に毒を打ち込み、幼虫の食料にする。

 

非社会性であり、群れを作らず、種によっては複数だが卵を獲物に産み付ける。

 

~~~。

 

 

「(不味いな……!急ぐか!)そこのポニーテールの人!」

 

「え?ぼ、ボク!?」

 

「あぁ、悪いけど荷物頼むわ!月歩!」

 

「「「と、飛んだ!?」」」

 

「他所でやれ、クソ蜂……流水岩砕拳!」

 

 大雅は先程助けた少女に荷物を渡すと、瞬時に姿を消した大雅に驚く面々だったが、大雅はジガバチに近づいており、その腹に流桜を纏った拳の連打を叩き込む。

 

突然の衝撃にジガバチは思わず、獲物である千歳を手放し、大雅は咄嗟に彼女を横抱きにするとその場に着地した。

 

「あ、ありがとう……。」

 

「どういたしまして。取りあえず皆、森の中に隠れるぞ!」

 

大雅達が身を隠すと、ジガバチは何処かへと飛び去っていった。それを見た全員が、森の中から出てくる。

 

「ふぅ……取りあえず助かった。」

 

「鷹村くん……あなた凄いのね?何か武術でもやってたの?」

 

「ん?まぁそんな所だ。それなりに使える。」

 

「そう……あと、本当に助かったわ。ありがとう。」

 

「どういたしまして。さてと、これからどうするか話しでもしないか?」

 

その後、互いに自己紹介をし、居る者達の名前が分かった。

 

探検家にして虫博士? 織部睦美 女。

 

織部の親友であり、クラス委員長 鳴瀬 千歳 女。

 

ソフト部の所属のジャージ 松岡 歩美 女。

 

リーゼントにスカジャンの男 柘植 寛 男。

 

ドレッドヘアーの男 甲斐 和彦 男。

 

気弱そうなおかっぱの女 白川 美紀 女。

 

明らかに性格悪そうな女 神野 美鈴 女。

 

桃色頭のアイドル? 三浦 真実 女。

 

アイドルオタク? 小田 哲 男。

 

大雅に掴み掛かった男 上條アツシ 男。

 

行動力溢れる少女 伊能 愛 女。

 

「オッケー、全員覚えた。んじゃ、どうする?委員長さん、あんたはどう動く?」

 

「そうね……まずは人がいるかもしれないし、民家を探しましょう。それに、もしかしたら他に遭難した人達がいるかもしれない。」

 

「なるほど。んで、上條は?」

 

「さぁな……。」

 

 上條は不機嫌そうにそっぽを向き、舌打ちをする。その目には大雅に対しての敵意が滲み出ていたが、大雅はどこ吹く風であった。

 

その後、全員のケータイを調べたが大概が壊れていたが、そんな中、大雅は先程聞いた虫の羽音を聞いて、睦美が全員に伏せるように伝えたが、その羽音はジガバチの大雅が追い払ったモノとは違っていた。

 

さらにそのジガバチは男を抱えておりその人物を見て、上條は身体を戦慄かせる。

 

「あ……あ……!アキラぁぁぁぁ!?」

 

「知り合いか?」

 

「う、嘘だろ!?何で……!おい、鷹村!?早くアキラを助けろ!!リーダーの命令だ!!?」

 

「いや、あんたね……ん?」

 

大雅はアキラという男の腕を見て、何か違和感を覚えた。

 

「(今の……)」

 

「おい聞いてんのか!?早くアキラを」

 

「喧しい、耳元で叫ぶな。助けるから落ち着け。」

 

「ちょっと!?あんたあたし達を置いてく気?!あんたはあたしらを守ってくんなきゃ困るんだよ!?」

 

「美鈴!?てめぇ調子に乗んなよ!?」

 

「うっさい!?こいつがいなくなったら誰が」

 

「喧しいって……言ってんだろうが!!!」

 

大雅が覇気を放つと、上條と神野は硬直し数人が気絶した。

 

一同が驚き言葉を失う中、大雅はため息を吐いてから話し始めた。

 

「あのな、助けには行くし勝手にいなくなったりしねぇから、まずは落ち着け。」

 

「「……。」」

 

顔を青くしてガタガタ震える2人に、三浦は静かにクスクスと笑っていた。

 

「さっきハチが飛んでった方向、多分巣があると思うし、出来る限り情報は持って帰ってくる。委員長さん、それで良いか?」

 

「え、えぇ。お願い。」

 

「分かった。んじゃ「待ってください!」ん?何だ織部さん。」

 

「わたしも行きます。ジガバチは民家に巣を作ります。もしかしたら、他の遭難者に会えるかもしれませんし、人数は多少いたほうがいいかと。」

 

「そうか。んじゃ悪いけど頼むわ。あと……甲斐だったか?」

 

「な、何だよ?」

 

「悪いが協力してくれないか?男手も必要だしな。」

 

「ま、マジかよ~。ま、いいけどよぉ〜。」

 

「な、ならあたしも行く!睦美達だけじゃ不安だし!」

 

「だったらボクも行くよ!」

 

こうして、大雅、睦美、歩美、甲斐、愛の5人による救出作戦が開始された……。

 

 

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