一応エロは次回からです。
ゆっくりとになりますが、こちらも投稿再開します。
01 船旅
ーー……巨蟲列島という世界に転生したタイガは、鷹村大雅となり、謎の巨大昆虫が溢れる島にて目を覚ました。
そこで彼は同じ学園のクラスメート等と共に島を脱出する事に成功した。数人の仲間達の犠牲を生みながらも彼らは島を脱出し、巡視船にて海を渡っていた……。
〜〜〜。
「そうか……アツシは死んだのか。」
「すまない。」
「お前が謝ることじゃねぇよ。アイツは自業自得な所があったしな。」
島にて虫に食い殺された青年"上條アツシ"の友人であるアキラはそう言いながら、大雅の話を甲板の上で聞いていた。
彼は神社の中で上條を説得しようとしたが、彼と同じように裏切った"青山望"によって殴られ、友人だと思っていた上條からも殴られ、外に放り出されたらしい。
その事にアキラはショックを受け、気にしていないと言っていたが、表情は暗かった。
「悪い、アイツがやった事でみんなに迷惑をかけみたいで……本当に悪かった。」
「気にしないでくれ。これから街に帰るんだから、それまでゆっくりしよう。」
「あぁ。ありがとうな、悪いけど少し休むわ。」
アキラはそう言うと、船室に入って休む事にした。
そんな様子を見ていた大雅は、ため息を吐くと椅子に座った。すると、大雅に気兼ねなく接しているドレッドヘアーの男子生徒"甲斐 和彦"が歩いてきた。
「な〜にしょぼくれてんだよ。」
「甲斐……。」
「アイツらが死んだのは自業自得。お前が責任感じる事無いでしょうが。」
「そうかもしれないが。」
「はぁ……あのなぁ、お前がいくら超人的だとしてもだぞ?神様じゃないんだ。全部を助けようなんて、バカバカしいっての。それより、これから話があるみたいだから早く来いよ?」
「あぁ、ありがとうな。」
「どういたしまして〜。」
甲斐はそう言うと、その場から手を振って離れていき、残された大雅は天井を見上げていると、頭の中に管理者である飛鳥の声が聞こえてきた。
『やぁ、元気かい。タイガ。』
『飛鳥。何か用か?』
『いや、キミに新しいスキルを渡そうと思ってね。流水岩砕拳と旋風鉄斬拳と六式だけだと意味ないからね。中国武術の技術"発勁"などを使えるようにしたスキル"武闘家(バトルマスター)"を渡す。』
『そうか、ありがとうな。』
『それじゃあ、俺はそろそろ行くよ。あと、シャドーボクシングの要領で日中は練習出来るし、寝てる間も鍛錬できるようにしたから。』
飛鳥はそれだけ言うと彼の頭の中から去っていき、大雅は気持ちを切り替えて、皆の待つ食堂に向かった……。
「これより我々は東ノ小島より本土に向かいます。虫による被害は有りましたが、幸いにも動力の方に被害はありません。到着まで9時間掛かりますので、皆さんそれぞれ休んでください。」
「分かりました。」
生存者達のまとめ役になっていた委員長の"成瀬千歳"が返答し、その後食事までの間は自由にして良いとの事で有った。
「はぁ〜、何か生きた心地がしなかったというか。あたしら生きてんだよな?」
「あぁ、そうだな。ん?睦美、どうかしたの?」
「え?あぁ。えっと、何だかまだ生きてるって実感が無くて。」
幼馴染の言葉に千歳は顔を俯かせる。
「そうね……色々あったけど、ここにいない人達のお陰なのかもしれないわ。私達が生き延びられたのは。それと、睦美の知識と鷹村くんのお陰で助かったのよ。2人ともありがとう。」
「え!?わ、私の知識なんて!殆ど鷹村くんが動いてくれたからだし!それに帰ったら専門家の人達に島の状況を……あ、でも信じてもらえるかどうか……。」
自信無さげにそう言う睦美、そんな彼女に甲斐が話しかける。
「大丈夫大丈夫♪この船にいるみんなが証人になるっすよ。それと、この医療施設から持ってきたSDカードがあれば、なにかのヒントになるって。」
甲斐はそう言いながら、以前に立ち寄ったメディカルセンターからSDカードを持ってきており、それを見せた。
何故虫達が巨大化していたのか、何故あんなにも凶暴になったのか、その秘密が隠されているそのSDカードが彼らの希望になるのだった。
「そうだな。そういえば鷹村は?」
「鷹村くんなら、外の空気吸ってくるって言って、外に出たけど?」
「あのバカ、あんな無茶したってのに。よく動けるなぁ。」
甲斐達はオオムカデと戦った大雅の事を思い返していた。
「何か技名叫んで、何発も殴って?んでムカデは爆散とか、あいつ凄いわな。」
「あぁ。だがあれ程の無茶をして、人体が持つわけが無い。現にヤツの腕はボロボロだったしな。」
「相当鍛えたのかな?」
「……だから何よ。」
全員が思い思いに話し合う中、一番隅に蹲って座っていた青山 望は俯きながら口を開き、それを丁度正面で聞いていた神野 美鈴が訝しげに返した。
「あ?なんか言ったか?」
「だから何って言ったのよ。あいつは、あの化け物は先生を助けられなかった。それどころか、碓氷や柘植って子まで助けられなかった。どんなに凄かろうが、助けられなかったら」ドカッ!!
望が続きを言おうとした時、美鈴が立ち上がり彼女を思い切り殴り飛ばし、床に転がる青山だったがすぐに身体を起こして睨みつける。
「何するのよ!?」
「テメェは何様だ?本当ならテメェだって虫の腹に収まってたんだぞ。それを助けるように言ったのは大雅だ。それをテメェは化け物だぁ?」
「あら、お気に入りを侮辱されると怒るのね?淫売の癖に。汚らわしい。」
「……よ~し。分かった、テメェはどうやら死にたいみてぇだな?そんなに死にたきゃ殺してやるよ!!」
「美鈴さん駄目!!?」
千歳が止めに入ろうとしたが、彼女の拳は戻ってきていた大雅に止められた。
「っ!?大雅!」
「美鈴さん。俺なら大丈夫、大抵の事には慣れてるし、暴言にも慣れてる。あと、青山。俺が憎ければ街に帰ったあとで好きにすれば良い。」
大雅はそう言うと、青山は歯軋りをして背を向ける。その後、用意されたレトルトカレーを食べて少しでも休むことにした……。
その後、各人に振り分けられた部屋で休むことになり、大雅も休む事にしたのだが、眠っている彼の部屋に1人の人物が近付き、扉を開けて入っていき眠っている彼を見下ろす。
しかし、巡視船の船底では張り付いたフジツボに変化が起きているのだが、それは誰も気付いていない。
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