巨大な怪物カメレオンの舌に捕まり、捕食されつつある京介と法嘩の両人、そんな2人はついに力負けしてしまい、初めに手を滑らせた京介が呑み込まれてしまい、それを見てしまった法嘩も呑み込まれてしまった。
「う、うわあぁぁぁ!!?」
「た、助けてぇぇぇぇ!!?」
カメレオンに呑まれる2人、そんな2人を見て無雲達は目を伏せる。そんな中、人がカメレオンに呑まれた瞬間を見てしまった涼子と父は言葉を失い、立ち尽くしていた。
そんな中でカメレオンは満足したのか、その場をゆっくり動いて去っていき、睦美達も辺りを警戒しながら山道に出ると、無雲は涙を流す。
「くぅっ!?京介ぇ、法嘩ぁ……!!」
「早く行くぞ。アンタの妹がどうにかなる前にな。」
「っ!何故や、何故京介と法嘩を助けてくれんかったのや!!?おんしらになら救えた筈!?なのに、何故あん2人を!!」
無雲は大雅に掴みかかる。
木に身体を押し付けながら涙を流して、大雅を睨むように見る彼に全員があたふたする中、当の大雅は特に気にした様子も無く、淡々と答える。
「確かに、俺らが協力していればあのカメレオンから2人は助けれたろうな。けれど、さっきの奴らの態度を見て、協力は無理だと思ったし、皆の安全を考えてこうした。」
「それでも!あん2人を助けることは出来たはず!!?なのに、何でや!?なんで!」
「……俺は土日にテレビでやってるようなスーパーヒーローじゃない。今回あんたに付いてきたのは、あんたが悪意が無かったかのと妹さんを助けるって目的の為だ……救えなかったのは済まないと思ってる。」
大雅はそう言うと、南雲の手を払って先に行こうとするがその足を止めて、俯きながら呟いた。
「……俺は、ヒーローなんかじゃない……。」
その後、大雅達は社に行くと奥にあった扉が開き、1人の女性が奥から話し掛けてきた。
「誰じゃ?」
「わしや、無雲や。開けてくれ。」
無雲が声を掛けると鉄製の扉が開き、2人の女性が現れた。
「兵衛さん、よく戻ったなぁ。そっちの人らは?」
「こん人らは葵の病気を診てくれる人達じゃ。紹介する、漁師見習いの"鏡"とこの島の巫女見習いの"刻"や。」
「初めまして、海上保安官の識森涼子です。こちらが私の父、それと鳳翔学園の人達です。」
「そうか、まぁいい入っちょくれ。中に案内する。」
こうして一同は社の中に入ると、その奥で横になっている1人の少女の隣に老婆が座っていた。
少女に至っては呼吸が弱く、明らかに衰弱している。
「この人が?」
「……妹の葵じゃ。かなり衰弱しとってわしらじゃどうにも「これ、壊血症だな?」え!?な、なんじゃそれは?!」
「壊血症だ。昔船乗りが恐れたっていう病気だよ。多分これ蚊に襲われた時になったものだろうな。織部さん、どう思う?」
「っ!確かに蚊の唾液には壊血症に似た症状が出る可能性があります!それに、大量の唾液が体内に入った場合、血小板の効果が薄れてしまって、傷付いた血管や古傷の修復が出来なくなってしまう可能性があるかと。」
「す、凄いんやな。おんしは。」
一同が睦美の言葉に頷いていると、大雅は葵を見ながら考え事をしていた。
「(本当はスキルで治せるんだが、それで副作用を出すわけには行かないしな。それにしても、血が足りてないな。輸血とか出来れば良いんだが…?)おな、この辺りに病院は?」
「一軒だけある……あ!確かそこには輸血用の血液があった筈や。けど、ここからなら1時間は……」
「そうか、なら俺が行ってくる。場所さえ教えてくれれば、早めに帰ってこれるが?」
「無茶じゃ!ここから病院までは早くても1時間は掛かる!その間に生き物に襲われでもしたらどうするんや!?」
鏡がそう言うと、それに千歳が返した。
「鷹村くんなら大丈夫だと思います。地図を描いて下さい。」
「わ、分かった。」
鏡が地面に地図を描くと、大雅はそれを見て頷く。
「よし、んじゃちょっくら行ってくる。」
「鷹村くん、出来るだけ早くお願いします。この人の様子だと輸血にも時間が」
「分かってる。出来るだけ早く着くようにするよ。」
そう言うと大雅は全速力で駆け出して、目的地の病院まで走っていくと、それを見ていた面々は口を開けて驚いていた。
「速っ!?」
「これならだいぶ早く戻りそうっすね。俺らはここで待ってようや。」
「そうね。ならまずはこの人の治療をしないと、確か荷物の中に綺麗な包帯や薬があった筈。女の子は手伝って、男の子は見張りをお願い!」
テキパキと行動に移す一同に驚く、無雲達一同。
そんな中で巫女見習いである刻が話し掛けてきた。
「あ、あの、うちらに何か出来る事は?」
「それでしたら、濡れた布をお願いします!傷口を清潔にしないといけません。あと、着替えがあれば着替えも。」
「は、はい!」
「任せときゃ!」
鏡と刻がそう言って動くと、近くに座っていた老婆が立ち上がって睦美達に近付いてくると、頭を下げてきた。
「え、あ、あの!?」
「葵を助けてくれて、ありがとう。おんしらには感謝してもしたりん。」
「そんな、私達はしたいからこうしてるんです。お礼なんて言わないで下さい。」
「そうだって!お婆ちゃんは休んでな!」
「ありがとう、ほんにありがとう。」
そう言うと老婆、婆々は深々と頭を下げたのであった……。
短くてすみません。
次回はエロにしようかなと思ってます。
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対魔忍も書き直したのです、良ければ見てください。