年若い領主様が姉のように慕ってたメイドさんのおもちゃにされる話 作:ねこすけ#
読んでくださる読者の方々には感謝の念が絶えません……!
今回はアストンくんの昔話と、射精禁止責めの触りの部分になります。
そう、あくまで『触り』、というか前編のような形になります。今回は溜めに溜めて、次回で放出です。
前回の後書きに書いた通りに少し短めですが、そのぶん後半戦を早めに投稿しますのでお待ち頂ければ幸いです。
ところで先日5/10はMay 10、転じてメイドの日であるらしいです。
残念ながらメイドの日には間に合いませんでしたが、それでも後夜祭的な感じでお楽しみ頂ければと思います。いかんせん、メイド成分を生かし切れていないような気はしますが……。
僕がまだ幼かった頃のことだ。
当時6歳だった僕は、ひとつ歳下の妹───セリアナや母、使用人と共に、多くの時間を屋敷で過ごしていた。
普段は屋敷の中で勉強し、それ以外は日常生活を送るだけ。外にも出るといえば庭くらいで、街に繰り出すことなどロクにない。元気盛りの幼子だと言うのに、そんな引きこもり染みた生活を送っていた。
別段、外出を制限されていたわけではない。行こうと思えば屋敷から外に出ることはできただろうし、そうするだけの自由は認められていたと思う。
僕はその上で屋敷の中に籠っていることを選んでいた。屋敷の外、つまりは外界への興味を持たないない子供だった、というだけのことだ。
そんな子供になったわけを考えてみると、容易に思い返せる理由が二つあった。
一つ目の理由は、母だ。
僕が物心ついた時から、母は病を患っていた。
何でもセリアナの妊娠の際、体内の機能がおかしくなってしまって内臓を痛めてしまい、それが病になってしまったのだという。
すぐ生死に繋がる、というものではなかった。薬を飲んでいれば一応安定はするだろうがしかし、大事を取るならば安静にしているべきだと医者には言われたそうだ。
それにより、母は屋敷の中に篭り切りになってしまった。元より活動的ではなかったのが、更に悪化した形だ。
それにより『母が貴族のお茶会に出るから子供が付いていく』などというお決まりのような出来事も起きず、そのため僕は外界の光景を知る切っ掛けを持てなかったのだ。
切っ掛けがないので必然、僕は屋敷の外に出ようとせず、外の景色も知らず興味も持たず……これが二つ目の理由に繋がる。
二つ目の理由は、勉強のためだ。
大きく分けて二つなどとは思ったが、理由の九割方を占めるのはこちらだろう。
僕は長男だ。それも伯爵位を王より戴き、決して狭くない領地を治めるジュステーニ家の唯一の男子であり、嫡子。
我が家が先祖代々治めてきたこの土地は、大きな危機などに見舞われることなく長い歴史を紡いできた。積み重ねてきた年数は実に500年にも及ぶ。
この王国が興ったのがちょうど550年前だと謂うから、最初の50年を除いた500年間、家系として国に仕えてきたことになる。国の歴史と共にあった、などと云っても過言ではないだろう。
その家の嫡子、つまり後継ぎである僕には学ぶべきことが山のようにあったのだ。
大小問わず戦火の絶えないこの大陸において、一つの領地を治め続けることは難しい。
自国と他国との争いごとに巻き込まれれば家も畑も無い更地になり、飢餓や疫病が降って湧けば平民たちは死に絶える。
或いは反乱、紛争、貴族同士の潰し合い、戦争による血筋の衰滅。……あらゆる災禍が断続的に巻き起こり、土地や国を脅かそうと迫ってくる。
それらの
土地が変わること、民が変わること、統治者が変わること───それはすなわち断絶だ。過去を積み重ねて出来た結果、現在が変質してしまうことと同義であり、一つの統治体制というものの終わりを意味している。
その次に始まるものは新しい統治、新しい歴史。今までのものと類似性や繋がりこそあれど、本質的には全く別のものになっている。
それを踏まえた上で。
これだけ同じ土地を統治し続け歴史を積み重ねた家系など、国内外を含めてもそうありはしない。ということだ。
この国に在る貴族の血筋、木端から一流と呼ばれるものの全てを検めたとしても。これだけ歴史を積み重ねた家は片手の指にも満たないほどの数である。
ここまで歴史を積み重ねてこられた理由のには立地条件や幸運、偶然、そう云った要素も確かにある。
立地的な要素として。ジュステーニ領は南と東の一部を除いた周囲が高い山に囲まれており、実質として領地へ入る経路が限られている。それにより人の流れが監視し易く、外からは戦火も疫病も及びにくいのだ。
だからといってここが閉じた土地、物流の少ない場所であるかといえばそれは違う。
限られた経路ではあるがその分、商人の往来がし易いよう道は整備しているし、近隣にある交易都市を通すことで葡萄や酒などの特産物を売り、十二分な稼ぎだって手に入れている。
また水源にも恵まれ、肥えた土地が農業にも適していることから自給自足が行いやすく、飢え難いという理由もある。総じて確かに、立地はとても良いと言えるだろう。
幸運もしくは偶然的な要素としては、大きな災害に見舞われなかったことなどが挙げられる。
山々に囲まれており水源もあるとなれば、恐ろしいのは土砂崩れや水害だ。もし洪水などが起きれば閉じたこの地は水で溢れ、家も命も、総てが水底に沈むことは想像に難くない。
だがしかし、そのような事態になったことはない。ジュステーニ領を治めて500年、その間に河川の氾濫などが起きても致命傷には終ぞ至らず、復興作業とて無事に行われてきた。
だが。これだけ長く一つの統治を保ち、歴史を積み重ねてこれた理由、その大元にあるのは今まで挙げた要素ではない。
もっとも重要なのは歴代のジュステーニ伯爵による統治、手練手管の数々なのだ。
文字の読み書きなどは当然として、人材や金の動かし方や市井との関わり方、平民から反感を買わぬ支配や、他人から良い印象を貰う方法。
過去の領主たちの手練手管は文章として残されており、文字通りの山のようになっている。
集積されたそれらを学び、家と領地を治める人間になることが、当時の僕の義務であった。
読み書きを学んだ後はひたすらに書を読み解き、理解を深め、間違いがないかを教育係に訊ねる……。
そうしているうち余剰な時間なんてものは消えていくし、遊ぶことなど以ての外。遊びに時間を使うくらいなら身体を休めるか、それか母を労るのに時間を割くべきとばかり考えていた。
それに当時の僕は、その生活が苦だとは感じていなかった。
学ぶことは楽しかったし、知識を深めていくたび、両親が喜んでくれるのを見ると嬉しい気持ちになれたから。
そして積み重ねた歴史、家柄、そして民たちを誇りに思っていたからだ。それを保つためであればと、喜んで学びに没頭することができた。
あまりにも領地内で完結しすぎているせいで他の貴族たちからは「田舎貴族」「隠れ都の主」だなんだと呼ばれ、歴史の割には爵位が低い……という点だけは、些か不満ではあったが。
……付け加えて理由を挙げるのであれば、当時の僕が「遊ぶ」やら「出歩く」やらという行為について理解していなかったこともあるだろう。
幸い、一家の領地であるここ、ジュステーニはとても治安が良い。
もし母か父に頼んだならば、市井を出歩き、遊んで回る程度の自由は許されていたと思う。無論のこと危険を冒さない程度であり、監視兼護衛付きならば。という注釈は付くだろうが。
しかし僕の思考に於いて、生活は屋敷内で完結していた。後継ぎとしての勉強をし、家族や使用人と話し、飯を食べて眠る。
生活の中に遊びが入る余地はなく、今送っている活動だけで満足していた。それより外の世界のことなど、大して関心を持っていなかったのだ。
これは一つ目の理由に通ずることだ。外を知る切っ掛けがなかったことで、興味を持つに至らなかった。思えばこれが、僕の思考の根底にあったのだろう。
屋敷の中で、僕たち───いや、僕の生活は完結していた。
世界はとても小さくて、狭くて、しかしそれで十分だと。当時の僕は思っていたのだ。
今思えば、本当に気持ち悪い子供である。
いや、言いすぎか。可愛げのない子供、くらいに言ったほうが良いだろう。
義務感、責任感、効率、学習、責務……どれをとっても、貴族としては大切であることは間違いない。だがそれらにばかり没頭し、外界に対して盲目になっているさまは故にこそ幼く、未熟に過ぎると評価ができる。
それなりに成長し、周囲を知ったからこそ出た感想だ。
当時の僕が世間一般でいう子供とは違っていて、どこか人間としてズレていた。そう自覚できたのは少し後、年齢にして10歳になった頃のことだった。
……そんな考え方できるようになってようやく、今の僕は出来上がった。
外の世界に適度な関心を持ち、世間一般でいう娯楽や欲を理解できる。正しい意味で人の心を理解し、領主としての役目を十分に熟せる存在。アストナル・D・ジュステーニは完成したのだ。
その変化にもまた、理由があった。
当時の僕にとっての常識と、今の僕の常識には大きな相違ができた理由。人間として完成できたわけ。
それは今から10年前、一人の少女が屋敷に訪れたことだった。
◇
「この子はルミネスカ。ルミネスカ・テュルクだ。今日からは使用人として、この屋敷で働いてもらう。……さぁ、自己紹介を」
「はいっ、ジェラルドさま!
皆さま、初めまして!
とても元気の良い挨拶をよく覚えている。
使用人以外で初めて見る家族以外の人間。父が屋敷の外から連れてきた彼女を、僕は家族と共に眺めていた。
まず目を引くのは髪だ。その髪は腰に届くほど長く伸ばされており、ふわふわとした毛量を感じさせる。手入れも十分に行き届いているのか、毛先にまで艶があるのが見て取れた。
色合いもまた特徴的で、まるで果実か花のような明るく鮮やかな桃色をしていた。そんな髪色をした人物を、僕はそれまで見たことがなかった。
肌は信じられないほどに白く、また傷やシミの一つもありはしない。不健康を思わせる青白さはなく、遠目で見ても血色の良さが感じられた。
自分や家族も肌は白いが、ここまでではない。まるで
無論、顔立ちはとても整っていた。
瞼はぱっちりと開いており、くりくりとした瞳を覗かせる。瞳は髪と同じく明るい桃色をしており、にこやかな表情とが合わさることで大輪の花のような可憐さを伝えてくれる。
鼻は少し高くすらっとしていて、顔にシャープな印象を与えてくれる。緊張からか頬には少し赤みが差していて、肌が白いせいかそれがよく目立った。
僕よりいくつか歳上なのか。身長は僕よりも幾分か高く、顔立ちも少しだけ大人びている。
纏っているのは黒のミニドレス。それは色合い的には地味なもので、凝った意匠も一つとしてない簡素極まるものだったが、それが却って、彼女の桃の髪と白肌を鮮やかに引き立てている。
僕はそれまで女性といえば母と妹、使用人くらいしか見たことがなかったがそれでも、彼女がとても可愛らしいことは理解ができた。
……そこまで感想を考えてから、僕ははっと我に返る。
だいぶ長々と考え込んでいたのか、少女の自己紹介は既に終わっていた。それに気付かぬほど考え込んでいたことに、自分自身でも驚いた。
ここまでまじまじと人の顔を見たのも初めてなら、我を忘れるほど頭を巡らせるのも人生で初めてのことだった。……僕の視線はまさしく、彼女に釘付けにされていたのだ。
少女の自己紹介に続いて父の話を聞けば、彼女は古い知人の子なのだという。唯一肉親であった彼が亡くなり、少女は身寄りもなく路頭に迷う寸前だったらしい。
それを知った父が彼女を引き取り、その代わりに使用人として働かせることにしたのだという。
「ルミネスカ。うちの子供たちはまだまだ小さいんだが、私も色々と忙しくてね。構ってやれないことも多いんだ。
君は子供たちと歳が近いからね。是非とも姉のように、二人の面倒を見てやってほしいんだ。頼んだよ」
そう言って彼女の頭を撫でると、父は母に歩み寄って抱き締める。その後に僕たちのことも抱き締めると、早足気味に去っていってしまう。
まだまだ領主としての仕事があるのだという。領主としての仕事が大切なことは分かっているが、少しの寂しさを感じるのもまた事実だった。
歩き去った父と入れ替わるように、次は少女が歩み寄ってくる。手や足の運び方は実に流暢で、所作の端々からはどこか気品が感じられる。
彼女は僕たちの前で足を止めると、こちらへとにっこりと笑いかけ、これまた見事な動きで礼をした。
「奥さま、セリアナさま、アストンさま! ルミネスカのことを、どうかよろしくお願いします!」
ぱっと花が咲くような満面の笑み。鈴が鳴るような、よく通る声音。
礼と共に跳ねる桃の長髪。朝露のように煌めく、鮮やかな色の双眸。ふわりと揺れるスカートに、その内側からちらりと覗く白い肌。
それら総てを鮮明に認識できるほど、僕の意識は彼女へと向けられている。目も、耳も、鼻ですらも動員されて、少しでも情報を取り入れようと必死になっていた。
───これが彼女、ルミネと僕との出会いだった。
たった一人、屋敷の外から来た見も知らぬ少女。そんな彼女から湧き出た言葉や、なんの気のない所作の数々。
ささやかな筈のそれらにより、閉じていた僕の思考はあっさりと拓かれ、外界への無関心は霞のように消え去って。
それらに代わり僕の思考は、彼女への興味だけに占領されたのだ。
この出会いの記憶は、抱いた感情の数々は、目眩がするほどに鮮烈で。
心に焼き付いたこの瞬間を、僕は一生涯、忘れることがないだろう。
◇
下半身を覆う違和感。下腹部をびちゃびちゃに浸されるような感覚。
「いっ、ギィ……ッツ! ッあぁあっ!?」
意図せずとも腰が浮かび上がるような、強烈なまでの快楽を[[rb:強か > したたか]]に叩きつけられて、微睡んでいた意識が覚醒する。
ランタンの灯で照らされるだけの薄暗い部屋の中、ちょうど中央に設置された椅子にアストンは縛りつけられていた。
しかも、ひと目見ただけでわかるほどに無残な姿でだ。
椅子はどこにでもある普通のものだ。
人が腰掛けると両脇に肘掛け部がくる、アームチェアなどと呼ばれる木製の椅子。特徴といえば布製のクッションが無く、長時間座っていたら腰が痛くなるという程度。貴族の屋敷にあるもの故に質は良いが、ただそれだけの品だ。
アストンは服を纏わず、その椅子に座していた。
両腕は肘掛けに置かれ、縄によって縛りつけられている。しかも一箇所ではなく二箇所ずつ。手首側と肘側とで別の縄で括られており、逃げるどころか動かすことすら儘ならない状態だ。
両足も椅子の前脚部に縛られて、大きく股を開いた格好を強制されている。
それだけではない。腹部や胸部にも縄が巻かれて背もたれに拘束されており、背を反らすことすらも許されない。顔には革製の目隠しが着けられていて、その視界を完全に塞いでいた。
「はっ、はぁっ、はぁああ……っ! いやっ、やだぁああっ! アナルだめっ、ほじらないでぇ!」
送られてくる感覚に喘ぎ、頭を振れども全く逃がれようはない。逃すつもりなど寸分もない、徹底的な束縛だ。
その上で身体には玩具が装着されて、彼のことを責め立てている。
椅子の座面には男性器を模した玩具、バイブが設置されている。ディルドではなく、バイブ。動力によって自動する物だ。
バイブは凄まじい太さと長さを持っており、どちらの面でもアストンのペニスを優に超えている。基本の形状こそ男性器をベースとしているが、各部には人体では有り得ない突起とくびれが無数についている。
ドス黒い色合いも相まって、非生物的な、見るもおぞましい奇怪な外見だと見て取れる。
しかし、そんなバイブの姿を外から確認することはできない。
持ち手である柄を除き、その全長が殆ど彼の肛門内へと呑み込まれてるためだ。
腸内に納められた極太のバイブは腸壁へと押し付けられ、内側から外側へと強い圧迫感を生まれさせる。その太さを存分に、腸内へと伝える形だ。
いや、太さだけではない。僅かな動きも振動も、凶悪過ぎる形状も、高い密着度故に総て余すことなく腸内へと伝えられる。伝えられてしまう。
バイブの表面は棒状の突起で埋め尽くされており、それが一つひとつ腸壁に押し付けられている。
幸い鋭利ではないため、突き刺さってこそはいない。腸壁に当たれば曲がり、しかし独特な硬さから反発を生じさせ、腸内を刺激している。
動きはまるで生物のようで、無機物な装置であるとは思えない。
柔らかな動きも激しい動きも自由自在。一定の動作を繰り返すのではなく多種多様な責め方をすることで、決して受け手を慣れさせない。
くねくねと蠢いて腸の内部をかき混ぜたと思えば、大きく首を回し容赦なく腸壁を抉り抜く。精嚢を裏側から圧迫して射精へ導こうとしたり、前立腺だけを執拗に、何度も何度も叩き潰したり……。
構造と拘束の関係によりピストン運動こそは行われないが、それでも責めとしては十二分に過ぎるだろう。
その証としてアストンは、このアナル責めにより長らく悶えさせられ続けている。責めが止む気配などまるでなく、また、逃れようもないバイブの陵辱に、幾度となく強制的な絶頂を迎えさせられていた。
───だがしかし。
責めの間、彼が射精できたことはただの一度もありはしなかった。
「ぅ、あっ!? だめっ、だめだめだめぇ…っ! イグっ、またイカされちゃうぅっ!!」
肛門に突き刺さったバイブが動作を激しくする。緩やかに撫で回すようだったものが、突起を腸壁へと擦り付けるように。
突起の一つひとつを用いて腸内分泌液を絡め取り、潤滑液代わりにしてアストンのアナルをいじめ倒す。
蹂躙だった。無機物である筈のバイブという玩具はしかし、生物的な動きを以って壮絶な快楽を作り出し、彼の身体へと叩き込んでいく。
激感に耐えかね、唯一自由に動かせる頭部と手足の先を暴れさせるが、その程度で拘束から逃げられる筈もない。親に対する子供の癇癪のような、ささやか抵抗程度でしかない。
彼の腰は椅子へと据え付けられて、バイブを肛門で呑み込んだまま少し足りとも動けない。極太バイブの化け物染みた可動を、余すことなく腸内だけで受け止め続けるのだ。
送り込まれる快楽はやがて閾値を超え───、
「ぅあっ、ああぁぁあああっっ!! イクイクイクゥゥうウ゛ッッ!!」
絶頂。
アナルから溢れた絶頂の余波は全身に駆け巡り、電流のようにアストンの脳を焼き尽くした。
奔る快楽は玉袋、金玉、そして肉棒にも伝えられる。
ベニスは天井を向いてそそり立ち、ビキビキと音が鳴りそうなほど血管を浮かび上がらせている。ペニスは既に限界まで勃起して、伝わった絶頂によりビクンビクンと痙攣を繰り返している。
しかし、その先端から白濁液が流れ出ることはない。───亀頭の先、鈴口から尿道へと突き入れられた金属の棒が、射精を完全に阻んでいた。
尿道ブジーと呼ばれる道具だ。挿入することで尿道を拡張し、より敏感に開発するためのもの。その中でも尿道の全長をほぼ塞いでしまいほど、極端に長い代物だ。
それが尿道を奥まで貫いて、精液の漏出を一滴足りとも許していなかった。
ペニスは射精も失禁も許されず、しかし絶頂の衝撃は避けられない。衝撃を逃がせぬことにより痙攣は更に激しくなり、狂ったように玉袋ごと踊り始める。
「ハッ、ハァッ! ぐっ、うぅううぅぅ……っっ゛! ぎいいいぃぃ゛い゛!!」
拘束されながらの無射精絶頂。しかも一度ではなく、数十回も積み重ねられたもの。
快楽も、そして苦痛も積み重ねられ、アストンの中で煮詰まって熟成され切っていた。
絶頂が終わっても余韻に頭を浸され、甘イキするような感覚がずっと収まらない。それが彼の頭の中で反響して、反芻して、脳みそ自体が痙攣しているような錯覚にすら襲われている。
「イ、イキッ、ました……っ! 24回目のアクメしまじだぁ゛……!!♡」
ぐちゃぐちゃの頭のまま、アストンが絶頂宣言を口にした。
絶頂の叫びのような濁った声で、口の端から泡を飛ばしながらの必死な言葉だ。
───24回。彼の言葉に誤りがないのなら、この責めによりそれだけの回数絶頂していることになる。
椅子に固く拘束され、異形のバイブにアナルの奥までを掘削され、しかし決して射精の許されぬままにだ。
地獄の責めだ。鬼畜の所業と言ってもよい。まるで罪人を拷問するかのように、彼は部屋の中、ただひとり徹底的に甚振られ続けている。
その証に彼は、ひと目見て分かるほどに苦しげな様子をしている。
苦痛によって身体は震え息は切れていて、目隠しの下からは涙が止まらない。鼻水や涎だって垂れ流しだ。
意味のある言葉を喋る、という行為自体が辛さを生み出す状態にも関わらず、無理矢理に搾り出すかのように言葉を吐き出していた。
そう。まるで、
「───ふふ、ご主人さまぁ? ちゃぁんとアクメ宣言できてますかー?♡」
金具の軋みと共に扉が開き、高質な靴音が部屋を満たす。
彼の責め手が、専属メイドが、更なる地獄を作りに帰ってきた。
◇
「ご主人さまぁ? 私がいない間に何回アクメできたのか、教えていただけますかぁ?」
桃髪のメイドが、蕩けた声で絶頂数の提示を促す。
言うまでもない。彼を拘束してアナルにバイブを差し込んだのも、尿道をブジーで貫いたのも、絶頂し続ける彼を放置したのも。そして、絶頂数のカウントを強制したのもこのメイド、ルミネの仕業だった。
手足や腰の拘束どころか目隠しまでさせていたのに、彼が口枷をしていないのはカウントを行わせるためだ。
射精は許さないままアクメした数だけを数えさせ、そして声に出して宣言させるための屈辱的な仕掛け。身体のみならず、精神をも凌辱するための手管。
嗜虐的な笑みを浮かべるルミネは、彼を苦しめるためあらゆる手を尽くしていた。
「にっ、にじゅうよんかいっ! 24回ですっ、ルミネさまっ! 24回アクメでき───ぎッ、イィッ!!?」
ルミネの言葉に答えようと、アクメ数を宣言した矢先。今まで大人しくしていたバイブが突然、アナルの中で暴れ出した。
今まで無かったほどの勢いだ。先ほど絶頂した時の動きが荒波だとすれば、今回のものはまるで津波。総てを呑み込んで破壊する濁流のようだった。
差のあり過ぎる緩急、激し過ぎる責め。振り回されるバイブの首は腸壁へとねじ込まれ、何度も何度も、執拗なまでに前立腺を叩き潰す。
ただでさえ凶悪だったバイブの、その全出力を以って前立腺を潰されて耐えられるわけもない。今までにない激感に焼かれ、アストンは呆気なく絶頂した。
「あ、ああ゛ァアアァアア゛───ッ゛ッ!!?? がぁアアァッ! あぎッひぎぃい゛あ゛ぁああ゛!!!」
偶然ではない。
アストンの目隠しの向こう、ルミネが手元にある小型の板───バイブの制御装置を用いて動きを変えたのだ。
今までのランダム稼働から『拷問絶頂用作動』、すなわち彼をイキ狂わせるためだけの、凶悪極まるパターンに。
「あらあら、またイッてしまいましたねぇ。ほーら、アクメ宣言しなくていいんですかー♡」
「イギッ゛! イ、イギま゛じだ……! よわよわアナル…っ、25回目のアクメしましたぁああ゛っっ!! あがッ、がぁあア゛ァ゛!!」
「ちゃんとアクメ宣言できましたねぇ♡ ご主人さま、とぉっても偉いですよぉ♡」
ほぼほぼ自身の意思で絶頂させたというのに白々しいものだ。言葉からはそんな意図などまったく感じさせず、アストンが偶然イッたような風を装っている。
そして嗜虐的な笑顔のまま、彼に更なる責め苦を課すのだ。
「じゃあご主人さまぁ、アクメ宣言ついでに今のオチンポの状態、説明してくださいっ♡ 私がいない間にどんな変化があったのか、気になるんです♡」
「ッはっ、はいぃい゛! せつめいっ、させていただき、ます……っっ゛!!」
強烈な絶頂の余波や、今なおバイブにアナルをほじられる感覚に耐えながらも、彼は命令に従おうとする。
「オ、オチンポ……ッ、イキすぎて、うギッ、もっ、もうっ破裂寸前ですっ。触られてないのに何度も、っがアァ……ッ、ィ、イッて、精液出したいのに出せなくでっ゛、ずっと苦しいんです……!」
目隠しで遮られている筈の視界が点滅する。アナルもペニスも何もかもが苦しすぎて、自分が何を言っているのかも曖昧になりながら、健気なまでに説明を続けようとして。
でも、耐えられない。襲いくる衝撃は悠長な説明など許してはくれなかった。
「尿意も限界なのにプジーのせいで出せなくて、ふっ、あァ、アアア゛ッ゛ッ!! 金玉も膀胱もすっごくいた、いだい゛ぃぃ……! ……もっ、もうだめ゛っ! ヒグッ、ィヅッ、イキまずっ゛!? すごくくるじい゛のにイグッイッぢゃう゛! イグイグイグウゥゥゥ゛ウ゛!!!」
雄叫びのような声を上げ、アストンが再度の絶頂に至る。
前立腺を挽き潰される度に焼き付くような感覚を覚え、それが伝播することでペニスにも悦楽を感じながら。
しかしブジーに栓をされていることで、射精にだけは至れぬままに。
「あ゛、ぁ゛、ぁ゛………っっ」
「あーあ、またアクメしちゃいましたねぇ、ご主人さま♡ イカなければ苦しくなんてならないんですよぉ?」
ルミネが制御装置を用いて、バイブの動きを緩やかにする。止まりこそしないが、激しさとしては雲泥の差だ。
現れた束の間の休息に、アストンは必死に息を吸い始める。
「は、はっ、む、むりです……イカないなんて、そんなのむり……っ」
「無理だー、なんて思っているから駄目なんですよぉ? このくらいなら耐えられる筈です♡」
悶え苦しむアストンを見て、慈悲を与えたくなった……なんてわけもない。
わざわざこんな無駄な時間を設けたのは、これからすることの準備でしかない。更なる地獄へ突き落とす前の、最後の休息。
「ふふ、ところでぇ……今のアクメ、何回目でしたっけ?」
「あ、え゛っ……」
「もしかしてぇ、忘れちゃったんですかぁ?」
バイブの暴力的な動きと絶頂の衝撃に焼かれて、彼の思考は途切れしまった。つい先ほどまで大事に数えていたアクメカウントすらも曖昧になるほどに。
アストンが言葉を無くし、そして目に見えて焦り始める。
「カウントに失敗したらお仕置きですよ」。責めが始まる前、ルミネが言った言葉がアストンの脳内で反芻した。
その表情と口調にこそ笑みを孕んでいたが、アストンは知っている。ルミネはやると言ったらやる。カウントを忘れてしまったとなれば間違いなく、お仕置きを実行されてしまう。
お仕置きが更なる地獄であることは蕩けた頭ですらも想像できた。恐怖が身体を支配し、絶頂とは異なる震えが起こり始める。毛穴からは急激に冷や汗が噴き出して額や胴を伝っていく。
これが狙いだった。
射精禁止で放置責めを課し、その後の急激なバイブ責めに、ペニスの状態の説明強要。どれもこれも、アストンの判断力と記憶を奪うためのもの。
更なる責めを課すために、段々と積み重ねた下準備。
「に、25回目ですっ! 25回目のアクメですぅっ!」
言葉に詰まった末、彼が出した答えは───残念なことに不正解。
ルミネの狙い通り、彼は誤った答えを吐いてくれた。見事に手のひらの上で踊らされている。
「ぶっぶー。残念、不正解です♡ 今のは26回目ですよぉ、ご主人さま♡」
「あっ、あぁ……っ! ごめんなさいっ、ごめんなさいぃっ! 間違っちゃってごめんなさいっ、ルミネさまぁっ!!」
「カウントすらできない馬鹿なご主人さまには、きっついお仕置きが必要ですよねぇ……?♡」
アストンは狂乱してかぶりを振るも、椅子への拘束から逃れられる筈もない。しかも目隠しをされた顔は、無抵抗を晒す身体へと伸ばされるルミネの手すらも見えないのだ。それでも近づく気配は理解できてしまい、恐怖だけが煽られる。
ルミネの手がアストンの胴に辿り着く。
ぷっくりと膨れた右乳首に向けて右手が伸ばされて、握り込まれたそれが口を開いた。
「ひっ、や、やだっ! おしおきいや、いやぁっ………ッ、ギィイ゛イ゛!!??」
手に握られた道具、金属製のクリップが容赦なくアストンの性感帯を挟み潰した。
突然乳首を襲った激痛により、彼はたまらず悲鳴を上げる。
挟む力は普段、ルミネが乳首を責める時の力を容易く上回っている。しかもクリップの開口部は緩やかながら凹凸を持っていて、不揃いな歯のようになっている。
それが線ではなく、面で。乳首の全体を上下から挟み潰し、容赦なくその形状を歪めるのだ。
痛くないわけがない。苦しくて仕方がない。強すぎるクリップの絞まりは乳首を噛み潰すかのようで、彼を悶絶させるには十分過ぎた。
「悲鳴を上げても許しませんよぉ♡ ほぉら、左もお仕置きです♡」
「イッ゛、いだいぃィイイ゛ィィ゛!!! ヒギッ、ギィッ、ガァアあああぁぁ゛あ゛ァア゛───!!!」
同型のクリップにより左の乳首も噛み潰されて、金切り声染みた悲鳴を上げた。
ルミネにより開発された性感帯が、今度は彼女の手づからプレスにかけられているのだ。自分で育てた作物を摘み取るかのように、しかしよっぽど残虐に。
痛みのあまり口の端からは泡が出て、ペニスは失禁したいとばかりに痙攣する。堪らず膀胱から漏れた尿はしかし、尿道を貫く栓に塞がれペニスの外の出ることは叶わない。勢いよく逆流すると膀胱や、更には精巣にすらも流れ込み、壮絶な苦痛をアストンにもたらした。
「ギッ、イァアアァァアア゛ッッ!! アッ、ひッ、ああぁぁあ゛……!! ぐ、ううぅう、ヒッ、グッ、ウゥゥうう…………ッ、あ゛!? があ゛っ゛!! ヒッ、や゛っ、アナルッ゛、また強ぐ……っ!!」
「お仕置き、クリップだけなわけないじゃないですか♡ アナルも一緒に責めますよぉ……♡」
乳首の痛みが落ち着いたのを見計らい、アナルバイブの勢いを増強させる。もうバイブの操作を隠す意図も、じっくりと放置責めをするつもりもない。
ここからは徹底的なお仕置き、彼を責め嬲るための時間だった。
「潰されてる乳首だってどうせすぐ気持ち良くなっちゃうんですから♡ アナルもいじめてあげなきゃお仕置きになりません♡」
「そんなのやだぁっ!! おしおぎっ、つらい、つらいんでずぅ゛!! ひぎゃ、ぎゃああああ゛あ゛ぁぁ゛あ゛───!! イグッイグイグッ……ヅッ、ォオォォ゛オ゛───!!!」
嫌だ嫌だと頭を振りながらも、アストンは呆気ないほど容易く気をやった。限界まで首を反らせ、
カウントはできていないが、通算で27回目の絶頂。しかも乳首を噛み潰されてのマゾアクメだ。ルミネの言葉通り、彼の乳首はクリップに対し既に快感を覚え始めていた。
大量に流し込まれる痛みの中から快感を見い出し、汲み上げ、それを拡大させることで痛みを快楽に変換する能力。調教により育まれてしまった、或いは資質として持っていた能力が存分に作用する。
その被虐的な性質が彼を絶頂へと至らしめ、痛みすらも気持ち快く感じる変態、乳首をプレスされるだけでマゾイキする玩具へと仕立て上げていく。
「はあっ、はぁあ……っ♡ アクメもお仕置きもつらい、ですよねぇ♡ ねぇ、ご主人さまぁ?♡」
「オ゛ッ゛、ガァ゛ッ、ぐぎぃぃいぃ゛ぃ゛……!!」
アナルに感じる暴力的な激感と、乳首からの痛みと僅かな快楽。破滅的な開発を施されていく感覚に溺れかけ、窒息しそうなほどの苦しみに歯を噛み締めながらも辛うじて、ルミネの言葉を耳にする。
それは解放の条件。アストンにとっての希望の兆しだった。
「安心してください♡ 今から24回……んっ♡ つまりぃ、合計50回目のアクメができたらっ、んんっ♡ 貴方を解放して差し上げますっ♡」
彼に希望の糸をぶら下げる声に、艶やかな色が混ざる。
アストンにはまるで認知できないが、ルミネはもう興奮し切っていた。
いや、発情というのが正しいだろう。メイドのロングスカートの内側、白色のショーツは秘裂から漏れた愛液でびしょ濡れで、それどころか白いニーハイソックスにも水気が伝い、床には雫が落ちている。
フリーになった両手は自身の身体をかき抱いて、両の胸を揉みしだいている。豊かな胸は手のひらに収まりきらずに溢れ出ながら、指に歪められ卑猥な変形を繰り返す。
「痛いのもつらいのもぉ……んひっ♡ そこまでですっ♡ そのあとはっ♡ 射精も♡ おしっこも♡ いっぱいできますよぉ♡♡」
人差し指と親指が動き、服の上から乳房の頂点部を摘み上げる。乳首───
ふにふに、ぐにぐに。
指先の動きは決して大きくなく、激しいとも言い難い。
しかしルミネにとっては満足な快楽を与えられているようで、彼女の言葉には更に喘ぎが混ざってくる。
「ですから、そこまで♡ そこまでぇっ♡ 頑張って、耐えてくださいませ……♡♡ 私もっ!♡ あぁぁっ♡ 応援ん、していますからぁ……!♡♡ あふっ、はぁぁあっ、ふうぅぅう………っっ!!♡♡♡」
そして間もなく、ルミネの身体が小さく震え、ひときわ大きな嬌声が上がった。
膝がガクガクと痙攣し、抑えようもない嬌声が口から漏れる。ぷしっ、ぷしっ。と股から汁を噴き、辺りに激しくまき散らす。
ショーツを越えてスカートまでもに染みを作り、生地の紺色をより暗い色合いへと変化させる。
染みからは仄かに芳ばしく、それでいて濃厚なまでに甘ったるい、ミルクのような雌の香りが匂い立ち、部屋の内に充満していった。
たった少しの、乳房と乳首に対する動作だけでルミネは絶頂に至っていた。それも浅い甘イキなどでなく、濃厚な本気汁を噴き出すほどの深い絶頂に。
こうして進行形で開発されているアストンすらも比ではないほどの敏感さだ。如何に気分が昂っていたとしても、ここまでの感度は異常とすら言えるだろう。
しかも彼女の顔は未だに紅潮が治らない。薄桃色の唇は吊り上って艶やかな弧を描き、瞳の中からは暗く積もった、抑え切れない色欲の色が覗いている。
乳首絶頂の余韻を味わうのもほどほどに、今度は濡れそぼった股ぐらへと手を伸ばす。
ルミネの理性はぐずぐずに蕩けていて、内から生じた色欲には僅かたりとも抗おうとはしない。それどころか欲望のまま流されることを悦んですらいるようだった。
アナルバイブと乳首クリップに悶え、今なお喉が裂けそうなほどの絶叫を上げ続けている彼を。ぶら下げられた希望に縋り、終わる瞬間だけを乞い願う無様な姿を、目前という特等席で眺めながら。ルミネは暫し、指を用いた自慰に耽る。
乳首を刺されるような刺激に腰をくねらせ、服の上から陰核を撫ぜられて淫靡に喘ぎ、女は官能的に身悶えし続けた。
◇
ルミネさんの乳首に何かが付いている……
後半戦の更新:未定 早めに