仕事が忙しく、中々執筆出来ない今日この頃です。
タイトルの変態は紳士とかそういう意味合いよりも昆虫の変形とかそんな感じの意味合いだと思ってください。
情事の後、ルトは青年の横で寝そべりその寝顔を見つめていた。
その寝顔に浮かぶ感情の色は安寧だ。己の居場所を手に入れた青年は、どの時よりも安心した表情で、ライクライクと成り果ててから初めての睡眠を、熟睡を堪能していた。
その表情を引き出せた事をルトは何よりも誇らしく思うのだった。
「ふふっ、安心しきった寝顔じゃ。若干間抜けではあるが、それも愛嬌かの……」
手を伸ばし、ルトは青年の頬に触れた。
一般的なゾーラ族よりも若干高い体温が掌を心地良く暖める。ルトは、そこに青年の存在を確かに感じていた。
思いを馳せるのは未来だった。
青年はその知識で様々なモノを見せてくれるだろう。その知識で様々なモノの見方を教えてくれるだろう。共に歩むであろうその未来の有意義さとは、一体どれだけの幸福なのだろうか。
青年の頬を撫でながら、ルトは考えた。
暫くそうしていると、ルトは己の掌に湿気を感じる。
「うん?」
その感触に首を傾げながら見る青年の顔は、ゾーラ族の形を崩していた。
「な、なんじゃそりゃ!?」
驚きつつも、青年の頬から手を離さないルト。
黒色の顔が個体と液体の中間のような形態で、且つ粘性を持った状態へ移行し、それらはルトの掌を伝いルトの肉体を包囲していく。
ルトの肌を伝う温度は、その粘性とは裏腹に青年の体温と同じものだった。
そこまで考え、ふとルトは眼の前の存在が変幻自在だったことを思い出す。思い出すと、身体から強張りが消え、形状を崩す青年の中へ自ら進んでいった。
「……んふ、擽ったいのぅ。そう言えば、こういうのも久々か。温かいのぅ、先生は」
未来から過去へ、初邂逅の騒動を思い出しながらルトはまた微笑む。
眼を細めゲル状にまでその存在を変形させた青年に包まれながら安らいでいた。
「んっ」
ふと、青年の一部がルトの身体を弄り始めた。表面を柔く刺激するそのこそばゆい感触にルトは小さく声を漏らした。性的ではない、まるで甘える様な刺激にルトは母性本能を刺激される。
「んふふ、先生なのに甘えん坊とは、何とも可笑しな気分じゃ。……まあ、あんっ、悪い気はせんがの」
身体の力を抜き、ゲル状になった青年の成すがままに身体を預けるルト。
暫くすると、青年の動きに変化が訪れた。
「んう? ……うひゃっ!?」
青年の一部がルトの秘所へ侵攻を始める。閉ざされた洞窟の隙間に己を差し込み抉じ開けていくいく。その際の刺激にルトは甘い悲鳴を短く、しかし甲高く上げた。
「まったく、ん、しょうがないのぉ。んや、あひゃん!!」
小規模の性的刺激を心地良く思っていたのも最初だけだった。特殊且つ激しい触れ合いを経験したルトは刺激に情欲を掻き立てられ次第に物足りなさを感じるようになる。
十分ほどその状態が続いただろうか。
ルトの貌はテクタイトもびっくりな赤色に染まり、涎を垂らし息を荒げながら目を潤ませていた。
「う、うぅぅっ、せんせい、せんせぇ……」
呻く様に、愛しい人を呼ぶ。湧き上がる乾きは体温を上昇させ、その熱は青年により密閉されている為にルトをどこまでも熱していく。その間も、弱々しい快感が身体の到る所で呼び起こされる。
そして、青年の一部がルトの最奥に到達する。子宮口を抉じ開け、その中へ侵入した。
「ひぃっ!?」
その刺激に驚きルトが悲鳴を上げる。恐る恐るといった様子で、ルトは己の子宮がある辺りを撫でる。
その行為に呼応する様に、鼓動が一つ高鳴った。
「――――あ」
己の腹部を撫でる手は往復する度に慈愛の念を増していく。性交渉に伴う快感とは違う暖かさがルトの内側から立ち上がり、それはルトに幸福感を与えた。
ルトは今、青年を己の内に抱えながら抱かれていると言う状況であり、その状態は奇妙だ。しかしルトの心情にあるのは嫌悪ではない。愛しい者とこれ以上なく深く結び付いた現在の状態は、むしろルトにとって願ったりな状況であると言えた。
「本当に奇妙じゃ。先生に会うてからというもの、妾の考え方や色んなモノが変わって行く。先生に会う前なら、今の状態でこの様に穏やかで居る事はできなかったじゃろうな……」
呟きながら、ルトは青年に包まれた手の指を蠢かせる。それは粘性を持って絡み付くゲル状の青年を掻き混ぜては掻き回す。それに何やら感じ入るものが有ったのか、青年はルトの指の動きに合わせて何かしらの動きを見せる。
その戯れは、青年が目覚めるまで行われた。
◇
……あれ、なんだろう。何か、身体の感覚が、変だ。
「……おぅ、先生。起きたなら身体を元に戻すゾラ。溶けておるぞ?」
「……はぁ、とけ、る?」
耳に心地よいルト姫の言葉を聞きながら目を開き身体を見下ろす。
……うん、溶けていた。
理科の時間に洗濯糊とか絵具どかで作ったスライムみたいにどろっどろになっている。そしてどろっどろになった身体でルト姫に纏わり付く私は、イカ子供ではなくスライム子供?
だめだ、寝起きで上手く頭が働かない。
一先ず、一先ずネルネルネルネの要領で身体をかき混ぜて―の、色が変わる魔法じゃーの……。
「……はい出来た!!」
「その両手を斜め上四十五度に広げた晴れやかな笑顔はなんなのじゃい?」
イメージはオリンピックにございますともフロイライン。
しかし、何だろう。
身体が若干軽い様な、気がする。
「あ、ルト姫。どうも先程は失礼を。寝辛いかったでしょう?」
「そうでもない。先生に包まれて眠る、というのも中々に趣深い体験じゃった(まぁ、妾は寝ずに先生の寝顔を見ていたのじゃが)」
「そう言って頂けるとありがたいです、はい」
……なんだろう、やっぱり違和感が有る。
眼が覚めてきたからかはっきりとしているが、やはり、こう、足りない。
何が足りないのか。
腕はある。頭も取れてないし足も二本しっかりと生え揃っている。だとすれば、髪か? ……いや、ゾーラ族は先天的にハゲなのだから頭髪もクソもないだろう。
だとすれば、内臓か?
思い立って内面へ意識を向けるが特に足りていないモノはない。
「……うん?」
「どうしたのじゃ先生」
「何だろう、視界が若干、低い?」
そう、いつもと比べて若干視界が低い。
背が縮んでいるのだろうか。……だとすれば、足りなくなったのは身長、もっと言えば質量か。とすると、この部屋のどこかにドロップアイテムよろしく私の一部が落ちていそうですね。
もう一度、意識を内面へと向ける。
感覚としては巨大ライクライクだった時の様に、人間の肉体を連想しての主体感覚ではなく無脊椎動物特有の感覚で己の一部を探索する。
はるか遠くに大きな質量を感じる。これは湖に置いてきた余りでしょう。それよりもさらに近く、この部屋全体に集中します。
「あ、あった」
「あひん!?」
「あひん?」
見つけたマイボディの一部に感覚を繋げて己の方へ戻ってくるように引っ張ろうとしたら何故かルト姫が嬌声を上げた。
閉じていた眼を開けば、そこにはお腹を押さえて蹲るルト姫の姿がある。
……まさか。
「……ルト姫様の、腹の中?」
「妾の腹をジャブジャブ様みたいに言うでないわ!」
「あ、すいません」
どうやら我が一部はルト姫の腹の中に入っている様です。
しかし、……どっちの穴から入ったのだろう。
「あのルト姫」
「……なんじゃ、先生」
「私の一部、どっち側に入ってます?」
「な、なんのことかのー?」
私の問いに対し、ルト姫は顔を真っ赤にしながらそっぽを向いた。
これは、場所を言うのが恥ずかしいのだろうか。それとも、出したくないのだろうか。
ルト姫の身体に害が及ぶとは考えにくいが、それでも出しておいた方が安全だろう。
「んぅっ!? せ、先生?!」
「あれ、どうしましたルト姫? 私はただ私の身体の一部を引き寄せているだけですよ? いやールト姫の中にあると思ったんだが、知らないのであれば仕方がない。無理やり動かして場所を特定しましょう」
「や、やめ、みゃひぃ!?」
ルト姫が嬌声を上げてベッドに蹲ったので、その様子を観察する。
手で腹部を押さえ、秘所からは愛液が次々と分泌されています。
以上の点から、私の一部はルト姫の膣道、あるいは子宮内に入り込んでしまったようです。
ルト姫のその様子を見て、私の中で悪戯心がむくむくと頭を擡げはじめました。
顔を真っ赤にし眉を八の字に曲げ、腹部を押さえて上目遣いに此方を見てくるルト姫を、もっと虐めてみたいと思てしまったのです。
そうして、気が付けば私は私の一部に対し指令を送っていました。
内容は、今在る場所より這い出て蠢け、とかそんな感じに。
子宮の外とは即ち、膣道である。
「あ、ああっ、せんせっ、このぉ悪戯するでな、っ~~」
快楽によって嬌声を吐き出す口のせいで、ルト姫はとても喋り辛そうにしています。
そんなルト姫を抱すくめ、首筋に顔を埋め鎖骨の辺りへと舌を伸ばす。
「……ん、んんっ、……ぁっ」
声を抑えようとしても、今まで体験した事のない刺激法にルト姫の身体は意志と反して嬌声を漏らす。どの様子を観察すればするほど己の中にある劣情が膨れ上がるのを感じました。
「もう一度聞きますよルト姫。私の一部、どちらに入ってます」
「……ゅう」
「え、なんですって……?」
視線を横に面しながらもにょもにょと口を動かすルト姫。その様子が余りにも可愛らしかったもので、私はついつい意地悪を働いてしまう。
「だから、子宮! 子宮じゃ!! 変な事言わせるでないわ!!」
がー、と吼える様に言うルト姫。その唇を己の唇で抑え込みベッドへと引き摺り落とす。舌を駆使しその小さな口の中を満遍なく刺激してやると、ルト姫は拙いながらも舌を使って返事をする。
暫らく、時間にしておよそに十分ほどだろうか。
ルト姫は蕩けきった顔で積極的にこちらの口へと舌を突き入れていた。よくよく見ればその身体はふるふると震え、時たまぴくりと跳ねる。どうやら、快感の許容量が着実に限界へ近付いている様だ。
その様を見て取り、私はルト姫から顔を離す。
「ぁえ? あ、…………。ん……、ん!」
ルト姫は名残惜しそうな顔をしたのも束の間、餌を待つひな鳥のような姿勢で口を薄らと開き目を固く閉じる。どうやらキスをせがんでいるようだ
その要求を無視し、私はルト姫にこう告げる。
「それじゃあルト姫、私の一部を返してもらいますね?」
「……え? 口付けは、……にゃぎゃっ!? ぞりぞり、するぅ!?」
キスが無い事に文句を言おうとしたルト姫は、次の瞬間ネコ染みた嬌声を上げた。
子宮からゲル状になった俺の一部が膣道を通り外へ出ようとしているのだ。その際に容赦なくルト姫の性感体へと爪痕を残し、その刺激にルト姫は背を逸らしてかた思うと前に倒れ込む。
その体勢は、上半身はベッドに崩れ落ち尻が高く掲げられた状態だ。膣道を蠢くモノの刺激が余程強いのか、高く掲げられた尻は左右に振られ、まるで此方を誘っている様にも見える。
「…………」
「んぁっ!? せ、せんせぇ、何をする!?」
余りにも誘惑するものだから、ついつい撫でてしまった。その感触の何と良き事か。癖になりそうである。
ルト姫の抗議を無視して柔らかく肌触りの良い尻をすりすりと撫で回す。
肌に伝わる刺激と、膣内で蠢くゲルの刺激でひくりひくりと反応しながら元気よく振るわれる幼い柔尻。
しかし私はそれ以上を行わない。
ただただ、刺激に悶えるルト姫を慈しむ。
「はぁ、はぁ、……あっ、っはぁぁぁ、ぁ、ぁ」
か細く、耐える様な嬌声。
鈴の音の如きそれは途切れ途切れに口から洩れている。それはさながら緩く締めた蛇口から滲みだす水滴の様に、ぽたり、ぽたりと漏れ出すのだ。
その水滴が落ちる感覚もだんだんと短くなっている。ルト姫の限界が近いのだろう。その様子を見て、私は四つん這いの体勢をとるルト姫の背中へと覆い被さり身体を密着させる。
昂ぶっている為に常時よりも高いルト姫の温度を間近で感じつつ、その耳元へ口を寄せ、息を吹きかける。
「ひにぃ!? ああっ、んやぁぁぁ……」
「ふふっ、耐えていた所に力の抜ける一撃と言った所でしょうか。一際大きな声ですね?」
「せ、せん、……わら、もっ、もぅ……っ」
「存じておりますとも……『――――広がれ』」
私の一部が、ルト姫の膣内で風船の様に膨らみ、内側から膣道を押し広げる。そして膣道全体を押し広げる様に膨らみルト姫の性感をこれでもかと圧迫する。
「か、あ、はぁっ……」
顔を赤らめ息苦しそうなルト姫。
その様を見て、私は私の一部をルト姫から引きずり出した。勢い良く。
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?」
四つん這いのまま背筋を弓なりに逸らし、遠吠えをする狼の様な角度でルト姫は絶頂の声を上げた。
数秒ほど快楽に身体を揺らした後、身体から力が抜けたのかその場に崩れ落ちる。私はそんなルト姫の頭を努めて優しく撫でるのだった。
◇
「ああいったのは、その、困る。嫌ではないが、もちっとゆっくり目というか、普通に弄り合ったりする方が、じゃな……?」
その数分後。
ルト姫からお説教にも似たお小言を貰う事になりました。