※この作品はR-18です。

東方生留性   作:転箸 笑

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13話

「私の過去を知っているのでしょう?なら、解るはずです」

「まぁ、そうなのだけど」

自らの髪を弄りながら話す女性。艶やかな金髪が細く白い指に絡みついている。

「ちょっと興味が湧いたから聞きに来ただけ。そんなにじゃなくていいわ」

「...いいでしょう」

 

 

 

 

目を覚ますと、隣には金髪の女性が眠っていた。

思わず自分の身体を確認するが、特に変化はない。服装は寝た時と同じで、脱がされた(あるいは脱いだ)形跡もない。昨晩の記憶も鮮明に残っていて、そこには性交の映像は無かった。

ただ一緒に寝ていただけということだ。何故そうなったのかは解らないけれど。

起こそうか迷って、結局そのままにして蒲団から出た。どうせいつかは起きるだろうし。白菜の漬物とご飯だけ食べて仕事に出る。

「いってきます」

「...いってらっしゃい」

そう聞こえた気がしたが、気のせいということにした。

 

 

「いや、今日は止めておくよ。疲れてもいるし」

「そうか。まぁ、仕方ないな」

何より部屋にはまだあの正体不明の女性がいるのだ。それとももう帰っていったのだろうか。どちらにせよ今の僕には確認出来ないのだ。

「それじゃあ明日」

「うん」

部屋まで戻るとき、女性について考えていた。此処では誰にも話していないはずの過去を知っているし、何なら僕ですら知らない僕のことを知っているかもしれない。纏っている雰囲気は胡散臭いし、怪しい。

「......」

部屋に帰る時には居なくなっていることを願った。

 

 

「お帰りなさい」

まだ居た。出迎えられるのは久しぶりのことだった。

「...まだ何か?」

「そんなに邪見にしないで頂戴。もう帰るわよ」

すっ、と僕の横に立った女性が耳打ちしてきた。

「...貴方、どうして自分が帰れなかったのか解る?」

「なっ...」

貴女が何かしたのか、と問い詰める前に女性は消えてしまった。

「......」

僕を外に帰すことが出来ないといったのは博麗の巫女だった。ということは、その筋の関係者なのだろう。

つまりは、僕は帰る手段を(恐らくはほぼ完全に)失ったということだ。

「まぁ、いいか」

あえて口に出した。そんなに外に帰りたかった訳でもない。名残惜しくはあるし、やり残したこともあったけれど。

そんなのは些末な問題だ。それより、慧音や文が僕の中では重要になってきていた。

そうだ、妹紅にもお世話になっている。お礼をしなければ。それに...

「ん?」

涙が頬を伝っていた。いつの間にか泣いていたらしい。知ったことではない。僕の安い涙など、どうだっていいことだ。

 

 

 

 




何回も言うけど、やっぱC-CLAYS はいいですね。
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