※この作品はR-18です。

東方生留性   作:転箸 笑

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6話

目は覚めたが、まだまだ眠い。瞼を下ろせば簡単に寝入ってしまいそうだ。

だがそれは良くない。何しろ状況がまるで解らないのだ。

まず、僕は今生きている。そして清潔さを感じる白いシーツに包まれて、もとい被っている。顔まで被ってしまっていたのか、唇が乾燥している。

つまり、誰かに介抱されていた可能性が高い。右腕の肘にチューブが繋がっている。チューブの出所には、血液が蓄えられた袋があった。

つまり病院に居るのだ。

「失礼しまーす...」

誰かが静かな身振りで入ってきた。

一応眠ったふりをしておく。ちょっと前に完全に覚醒していたので、目を閉じたからといって眠るようなことは無かった。

「あの、汗拭きますよ」

どうやら入ってきたのは看護師のようだ。しかし、この郷にも病院があるとは思っていなかった。

「少し体起こしてくださいねー」

どうやら僕の狸寝入りはバレているようだ。しかし体がうまく起き上がらない。

目を開くと、兎の耳が頭についている女の子が居た。

「無理しなくていいですよー」

彼女は手慣れた様子で僕の服を脱がし、汗を拭う。柔らかなタオルの感触が、いやに心地良かった。

背中が拭かれ、前も同様に拭かれる。意識しているのは僕だけのようで、彼女は照れた様子を見せることもなく、淡々と丁寧に拭ってくれた。

「下はどうされますー?」

「あぁ、自分でやります」

久しぶりに声を出したせいか、ひどい声だった。とても自分の声とは思えない。

タオルを受け取ろうと体を無理やり動かすが、左の脇腹からそれなりの痛みを感じる。

「いっ...」

「大丈夫ですか?」

思わず声を出してしまった。どうやらかなり酷い傷だったようだ。

「やっぱり私が拭きますねー」

ズルリ、とズボンが下ろされる。当然僕の下着が兎の子の前に曝されるのだが、まるで動じなかった。

足の下の方から拭かれ、ゆっくり着実に上ってくる。

「えーと、この下は」

「大丈夫です」

少し食い気味に答える。流石にそれは不味いだろう。先ほどから必死になって抑えているのに。

「でも、気持ち悪いでしょう?」

「あまり気にしない方なので」

出来ればあっさりと了承してほしかったのだが、兎の子はそれを許してくれない。

結局下着を換えてもらった。とはいえ目は塞いでいたが。

 

 

「今に至る経緯を教えて欲しいのですが」

「あれ、覚えてないんですか?」

「狼に噛まれたあたりから」

「成程」

曰く僕に嚙み付いた狼は妖怪だったらしく、この永遠亭という場所まで運んでくれたらしい。

だが、何故運んでくれたのだろう?僕のことなど放っておきそうなものだが。

「影狼さんがお見舞いに来ると思いますよ」

その時に聞いてみるといい、ということになった。

とりあえず寝た方が良いとのことなので、寝ることにした。

思ったより簡単に眠ることが出来た。

 

 

 

 

「...思ったより逞しい体なのね」

永遠亭に入院する者なんてそうはいない。そのお蔭で一人に集中して治療できるのだが。

私は仕事柄、入院した者に頻繁に顔を合わせることになる。

「...ふーん」




前にも書いたけど、やっぱりC-claysはいいですね。
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