※この作品はR-18です。

異世界転性!TS!   作:とりえあえず郎

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第三話

 

 どうにかこうにか、俺はひとまず村の入り口に着いた。

 

 【ハジマリー村】

 

「服もビリビリのボロボロだしな……とりあえずここで色々調達するか」

 

「ようこそハジマリー村へ!」

 

「うわっ!?」

 

 急に話しかけられ、思わず驚いた声が出る。

 

「あっ、ごめんなさい。急に話かけちゃって」

 

 ペコリとお辞儀をする黒髪のボーイ。

 日焼けした少年然とした顔。

 

「ええと、私は旅人で……その……君は村の子?」

 

「ああはい。…年下に見られがちだけど、僕は18歳ですよ。童顔で小っちゃいけど18歳です」

 

「そうなんだ。身長130cm台で短パン履いてるから年下かと思っちゃった。(俺も18歳だけど。) それで、その…」

 

 思わずもじもじしてしまう。

 体は女になったとはいえ、心はバリバリの男のままだ。

 露出度の高い……まるで露出狂のような恰好に身をよじってしまう。

 

「ふ、服を買いたくて…」

 

「ああ、お姉さん服を……そういえば、すっごい恰好だね…」ゴクリ

 

「み、見ないでっ!」

 

 思わず後ろを向いて隠した。

 

「あ、ご、ごめんなさい。すぐ服屋に案内しますっ!」

 

 

 【ハジマリー服屋】

 

「いらっしゃい。あら、ショータ。お客さん連れてきてくれたのかい?」

 

「うん」

 

「ど、どうも……」

 

 店主のおばさんと彼…ショータと言ったか、は顔見知りのようだ。

 小さな村だから当たり前か。

 

「おばさん、このお姉さんに合う服を見繕ってあげてよ」

 

「ああ、それだったら、今唯一残ってる女物の服があるよ!お客さん運がいいねぇ!」

 

「あ、ありがとうございます……」

 

 

 ● ● ● 数分後

 

 

「って…… 何じゃこりゃぁ───ッ!!?!」

 

「よくお似合いですよ。 艶桃メイド騎士の夏服フリル仕立て。」

 

「お似合いって、ええぇぇえぇェェ!!?!」

 

 桃色を基調とした騎士服……それはいい。

 しかしメイド風の名の通り、ところどころフリルとリボンの装飾があしらわれている。

 胸の部分はしっかり谷間が露出しているし、超ミニのスカートから伸びた艶めかしい足と、フリル調のニーソックスが絶対領域を作り出している。

 これじゃ少しかがんだだけで下着(余りもののレース生地のピンクのものを買った)まで丸見えだ。

 ピッチリした黒いソックスが妙に性的なツヤを放っており、なんとも淫猥な見た目である。

 

「な、なんだよこの服ぅ……」

 

 そりゃ、さっきの破り破れたボロ布よりはマシといえばマシだが……

 うう……俺は男なのに……。

 

「よ、よくお似合いですよ、お姉さん…」

 

 こちらをチラチラと見ながらショータが言う。

 何やら顔を赤らめてモジモジしている。

 こいつまさか発情してんのか。男の俺を見て。

 

「はぁ……とりあえずはこれ着て過ごすしかないか……」

 

「そういえばお姉さん、今日泊まるところは決まってるんですか」

 

「いや、決まってないけど……」

 

「そうですか! それだったら、ウチに来てくださいよ! ウチ、宿屋なんです!」

 

「そうなんだ。 それじゃ、アテも無いしショータのとこのお世話になろうかなぁ…」

 

 そう言った瞬間、

 

 ドカーン!!と凄まじい音がして地面が揺れた。

 

「な、何だ!?」

 

「広場の方からです! …まさか!」

 

 そう言ってショータは飛び出した。

 

 俺も慌てて後を追って店を出る。

 

「な゛ッ!?」

 

 俺は思わず大声を上げた。

 なんと、巨大な竜(ドラゴン)が村の広場に爪を立てて立ちはだかっていたのだ。

 

「り、竜だ!? そんな、人の里が竜に襲われるなんて、500年に一度あるかないか…」

 

「なんてこった…」

 

 竜はらんらんと目を光らせ、口元には炎の端が立ち上る。

 俺はゴクリと唾を飲んだ。

 

「も、もうダメだ……村の皆焼き殺される…もうおしまいだぁ!」

 

 ショータが目に涙を浮かべる。

 

(どうしたら……どうしたら……!)

 

 今の俺は…無力だ……貧弱な女の細腕で何ができる? こんな……

 

「っ……!」

 

 俺は咽び泣くショータを見た。

 そして奥歯を噛みしめ、拳を握りしめた。

 

「ショータ! ちょっとこっち来て!」

 

「え?」

 

 俺はショータの手を引き、近くにあった薄暗い倉庫の中へ連れ込んだ。

 

「お、お姉さん、何?」

 

 ショータが潤んだ目でこちらを見上げる。

 俺はゴクリと唾を飲みこむと、ゆっくりとショータに顔を近づけていく。

 

「お、ねえ、さ」

 

 ショータが戸惑いながらも声変わり前の高い声を絞り出す。

 更に二人の顔が近づいた。

 ムワッ、と何か汗ばんだ香りが鼻についた。でも不快じゃない。

 

「ショータ…」

 

「おねえ、さ……んむっ」

 

 二人の唇が重なる。

 俺の唇に、しっとりした感触が沈む。

 張りのある、瑞々しい花びらのような、不思議な感触。

 

 唇ごしでも分かる。

 ショータが微かに震えているのだ。

 彼の顔が火が出そうなくらい熱くなっているのが。

 

 俺は男だけど、

 男だけど、

 こいつにエロい目で見てもらわなきゃならない。

 

     つづく

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