二人そろって大声が出たが、ふと冷静にもなってみる。
「……でも、女オークって、その、人間みたいな性的な刺激って感じるのかな」
「それは分からん……試してみるしかない」
「それに、女とはいえオークなんだろ。暴れたりしたら大変なんじゃ」
「一応拘束の腕輪は付けるつもりだ」
「ああ、あの動きが操られちゃうやつか……」
俺は付けられていた頃を思い出して自身の手首を見た。
「それに、やはり懸念はある」
「懸念?」
「果たして、ムチだけで言うことを聞かせられるだろうか、ということだ」
「どういうこと?」
「その……性的にオトしたとして、果たして服従してくれるのかということだ」
「……というと?」
「ある程度、心を開いてもらった上じゃないと、効果は薄いと思うのだ」
「心を開く……」
「そう。平たく言えば、少しは仲良くならなければならんということだ」
「はあ……」
「で、だ」
取り調べ官がズイと俺の方へ顔を近づける。
「仲良くなる役割は、お前に任せたい」
「は!? なんで私!?」
思わず素っ頓狂な声が出る。
「ほら、やはり女は女同士の方が何かと親しくなりやすいだろ」
「女同士って……」
俺は中身は男なんだが。
「この城にはお前以外女はいない。 それに、お前はあのスゴい力があるんだから、イザという時も何とかなるだろう?」
俺のパワーは性的な意味でチャージが必要なのだが、その条件は念のために伝えていない。
俺がどうしたものか逡巡していると……
「頼む!」
深々と頭を下げられた。
ここまでされると、正直弱い。
「うーん……まあ、仲良くなるだけなら……」
「そうか! ありがとう!」
そう言って手を取ってくる取り調べ官。
少しドキリとしてしまう。 (中身)男同士なのに。
「では早速」
「え?」
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──
─
「という訳で、今日からここがお前の住む部屋だ。先輩である女捕虜と仲良くするんだぞ」
「がぁぅぅぅぅ!!!」
女オークはガルルルルと喉を鳴らして威嚇している。
部屋に連れてきたものの、本当に同居できるのか早速不安だ。
「あ、あの、私たちとここに住むことになるから……よろしくね」
「お前!なぜ私をここに連れてきた!何を企んでいる!」
女オークが牙のような八重歯を剥きだして叫ぶ。
動作制限の魔法がかけられた腕輪をしているため襲い掛かったりは出来ないようだが、不信感と警戒心は露わだ。
「なぜって……」
「ほら、最近は捕虜も人権がどうとかうるさくてな。だからこうして人並みの部屋に……」
「どうでもいい! 私を解放しろ! 下賤な人間どもめ!」
前途多難だ。
つづく