※この作品はR-18です。

異世界転性!TS!   作:とりえあえず郎

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第八十一話

 

───

 

 俺は朝から既に満身創痍だった。

 こう連続で発情したサキュバス達から迫られ、絞られては身が持たない。

 いや、本来サキュバスとはそういう妖魔だったとは思うが。

 

「こう、流石にキツいです」

 

 俺はビッチーネに泣きついていた。

 ビッチーネは「あらあら」といった表情で頬に手を当てている。

 

「すみません、私たちも姫様の登場にテンションが上がってしまって、生徒たちも加減を知らないと言いますか……」

 

「うん、まあ、サキュバスとしては正しいのかもしれませんけど……」

 

「う~ん、そうですねぇ」

 

 と、ビッチーネは何かを思いついたようにポンと手を叩いた。

 

「あ、そうだ。 一旦里帰りするというのはどうでしょう」

 

「里帰り?」

 

「はい。 一度、元いた人間の里に戻っていただいて……」

 

「えっ!? 城に帰れるの!? ってか帰っていいの!?」

 

「はい♪ このまま姫様が枯れ果てて死んでしまっては元も子も無いので、一旦帰省して、リフレッシュしてから、まためくるめく精力満点のセックスライフを~♪」

 

 うっとりとした表情で言うビッチーネ。

 

「ああ……サキュバスに精子を供給し続けるためのリフレッシュ帰省なのね」

 

「そうですよぉ~♪ だって姫様はぁ、私たちをマンゾクさせるってケ・イ・ヤ・クをしてるんですからね?」

 

 ビッチーネの背後に一瞬黒い炎のようなものが見えた気がした。

 俺は激しく頷いた。

 

「と、とにかく、一旦お城に帰ってみるよ。 どうなってるか気になるし」

 

「絶対、戻ってきてくださいよ? ゼッタイですからね?」

 

 ビッチーネが顔を近づけて念を押す。

 その目はまるで母を見送る少女のように純粋な眼差しだった。

 俺は首肯する。

 

「うん、帰ってくるよ。 ヤクソクだもんね」

 

「私、待ってます。姫様がまたサキュバスの里に帰ってくるのを。 そして私たち全員にまた種付け膣内(ナカ)出しセックスをしてくれるのを……」

 

「う、うん……」

 

 と、ここで俺は思い出した。

 

「あれ、でも私、確か飛んでるサキュバスに連れてこられたんだよね。 帰れるかな?」

 

 すると、ビッチーネが呪文を詠唱しながら空中に魔法陣を描き始めた。

 完成すると、それが光を放ち……

 

「わっ!?」

 

 俺の目の前に、身長を越えるぐらいの光の渦モヤが現れた。

 

「これは……?」

 

「これは、"どこでもドヤァ"の魔法です」

 

「どこでもドヤァ!?」

 

「どんな場所でも顔を出してドヤァと出来るのです」

 

「そ、そう……便利だね」

 

 何にせよ、この魔法を使えば城まで一瞬で帰れるということらしい。

 これは助かる。

 

「ありがとう……ビッチーネ…… 私、ずいぶんお世話になっちゃって……」

 

「いいんですよぉ。 これもまたご縁ですから♪」

 

 ニッコリと微笑むビッチーネ。

 

「それじゃ……行ってきます!」

 

 俺はゲートをくぐった。

 この時は「サキュバスの里に帰る時どうしたらいいんだろう」とは露ほども考えていなかった。

 

 つづく

 

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