タッタン タッタ
タッタン タッタ
彼女はうたた寝から目を覚ますと、ちょうど電車が走り始めたところだった。ガタゴトと客車が大きく揺れ、複数の線路を跨いでゆく。
夕暮れ時に乗り始めたはずだが、すでに車内に人は無く、窓の外には暗い森林が流れている。彼女はガクッと肩を垂らし、恨めしそうに離れていく駅の明かりを見送った。
タタッ タタ タタッ タタ
タタッ タタ タタッ タタ
列車は速度を上げ、軽快に線路の継ぎ手を超える音が闇夜に響き渡る。遮断機のレッドランプが車内に滑り込み、一瞬で走り去った。
前後2両。ローカル線は、さらに速度を上げて単線を駆け抜ける。彼女は他に乗客のいない客車で、長ソファー席にゆったりと腰掛ける。
学友に寝過ごしたとスマホを操作してライムでメッセージを送る。すぐにやる気のない寝転んだピンク色のウサギのスタンプと共に、頑張れの文字が帰ってくる。彼女はフフと微笑みスマホを消した。
次の駅で降りて戻るかと、1枚開きの戸の上にある路線図をボーッと眺める。変な寝方をしたようで、どうも首筋が痛く頭が重い。彼女は扉の前で長い黒髪を左右に揺らす。
インターネットで調べた、その手のことに強く有名な神社にお参りに行き、その帰りに彼女は寝過ごして降り遅れてしまった。列車は再び山奥を目指して進んでゆく。
だが、彼女は異変に気付くのが少し遅かったようだ。列車は最初に来たときよりも速度が速く、先程まで聞こえていた電車自身が作り出す騒音が全て消えている。
突然の静寂により、キーッと彼女の耳がなり始めた。次第に呼吸が早く変わっていく。周囲に眼を見張るが誰もいないようだ。ご利益のおかげか、すっかりアレラの姿も消えている。
だが、こんな時、映画の主人公であればろくな目に遭わないと少女は席に戻り学生カバンを広げた。中にはちょっと高価な木製のお守りが入っていたはずだが。
ズルズルと音が聞こえる。
進路に向かい後ろの車両からだ。重い何かが引ずっているような音が。彼女はカバンを開いたまま立ち上がり、先頭に向け歩きながらゴソゴソとカバンの中に手を突っ込む。
ジリジリと背中が冷え、彼女の太ももは毛羽立った。五感の全てが危険を教える。しかし、お守りは見つからなかった。彼女は手でグーを作り、運転席の敷居を叩こうと手を振りかざし止まった。
運転席に人気がない。見えないのだろうか。彼女は幽霊列車に乗ってしまったとカラダを震わせる。再びスマホの電源を入れると圏外だった。GPSすら使えないのか、あらゆる地図ソフトも機能しない。
幸か不幸かソレラの姿は見えないため、干渉できるほどではないのだろう。しかし、この速度では窓から逃げ出す事も出来ない。彼女は覚悟を決めて座席に戻ると目を瞑った。
ズルズルと動く何かは、自分の目の前までやって来て、冷たい空気に皮膚が刺激される。彼女の腕から背中にまで毛穴が開き、鳥肌が全身に広がっていく。何かいるとカラダが直感した。
何がいるのか。何をされるのか。彼女の耳に、心臓の動く音が反響する。やがて列車は長いトンネルに入り再び音を響かせ始めた。終わりのない長いトンネルを列車が走り続ける。
彼女の閉じられたまぶたにオレンジ色の強い光が焼き付いてくる。人魂だろうか。トンネルに反響するキリキリした音は、いつの間にか人のざわめきのように聞こえ始める。
一度気付くと沢山の声に変わり始めた。
オイ テェケ オイ テェケ
オイ テェケ オイ テェケ
列車の作るリズミカル音すら、何か意味のあるような音に変わって行く。彼女は額に脂汗を作り、必死に狸寝入りを続ける。
「ミコ!」
彼女は肩をガッと掴まれて、机を弾き飛ばす勢いでうつ伏せの状態から目を覚ました。ジワジワと虫の鳴く音が聞こえ、飛んできたチョークが彼女の髪に黄色い粉を残す。
周囲に笑い声が生まれると、だから起こしてたのにと、後ろの席の学友がプッとホホを膨らませる。夢だったのかと、彼女は大きくため息を吐いた。教壇に立つ教師は、ヤレヤレと再び背を向ける。
授業後に、彼女は学友に付いて来てもらいトイレにまで行くと、先にトイレに入り個室のドアを開いた学友が突然に尻もちを付いた。花子さんがいると涙に濡れた顔で彼女に手を伸ばす。
ついに学友も見えるようになってしまったかと、彼女は駆け出し学友の手を引きながらトイレの個室の中を睨みつけた。トイレの花子さんは便座に座り、突然のことに驚きながら恐怖で涙した。
彼女は様子がおかしいと、黄色い頭の花子さんをジッと目を据えて見直した。同じ学生服を着た花子さんの膝の上には鉄製の小さな弁当箱が乗っており、片手に箸を持ったまま硬直している。
彼女は気の毒なことをしたと、学友の両脇に腕を回し込み無理やり立たせた。学友によく見てと指差す先には、見ないでと首を振る花子さんが腕まで震える手から箸を落とした。
花子さんの黄色くモサモサとしたツインテールは地震のように震えて、花子さんの穿いている短めのスカートから覗かせる純白下着に黄色く温かいシミが広がっていく。
ナイアガラの滝のようにこぼれ落ちる、白くみずみずしくもあり、お尻まで濡らす多量の湯気立つおしっこは、幸いにも口を開いていた洋式トイレが全て飲み込んだ。
学友は彼女の腕を滑り落ち、アヒル座りで股間を床のタイルに打ち付けると、痛みと恐怖でピンクと白の水玉パンツにおしっこを吐き出した。
床に透明な液体が広がり、内ももが吸い上げたおしっこを白い学生ソックスに広げ、白ベースの上履き運動靴も水溜りに染められていく。
彼女も先程の悪夢で薄黄色のパンティにおもらしをしていたが、こちらはわざわざ多い日用の羽つきナプキンを常用しているため下着までの延焼は免れたようだ。
彼女は涼しい顔で他に人が来ないうちに事後処理を始めた。学友を無理やり立たせて、下着を洗面所で洗わせる。花子さんの方もモジモジと下着を洗い始めた。
その間に彼女は大雑把に床タイルに水をまき、排水口に流し込ませるとモップで手早く乾拭きを済ませる。そのままノーパンの二人を連れてトイレから逃げ出した。
学友は校庭広場の人目に付き辛いベンチに腰掛け、濡れた下着を横で干しながら昼食のパンをかじり始める。後ろの大木にセミが付きジィジィとうるさくわめき散らす。
ベンチは掃除されていないようで、雨のあとの泥が付いていたが、学友は手で払いのけると気にせずスカートを捲り返してナマ尻を木製のベンチに押し付けた。
話せばハーフのようなユリアという名だった、年の割に体型の小さな女の子の花子さんも、そのまま恥ずかしそうに二人の間に座らされた。
空は高く、強い日差しが木陰にすら回り込みジリジリと三人を焼き付ける。そのおかげもあって、今日は特に外で食べている者はいないようだ。
照り返す熱波が、三人のカラダにサウナのような汗を作らせ白いブラウスに所々下着が浮くほど湿らせる。ノーパンで、快適に過ごす二人と違い彼女の股間は厚手のナプキンに押さえられ蒸していた。
彼女は鍛えられたポーカーフェイスで、汗でカブれたアソコを内ももをすり合わせて誤魔化しながら三人で話を続ける。
炎天下でバカになったのか、恋バナを経て猥談にまで話が発展して行く。いつの間にか彼女の弟の話にまでなり、学友がアレをしゃぶるかのようにフランクフルトを舌でなぞる。
女の子は男の手も持ったことの無いようなウブな反応で、真っ赤な顔で下を向き、大きなツインテールを垂らした。しかし、興味はあるため、耳が舌とソーセージの作る絡みつく音を追いかけ股を濡らす。
「ごめん。したくなっちゃった?」
彼女も弟の精液の味を思い出してはいたが、濡らすほど感じてはいなかった。カブれたアソコをすり合わせていたため、目ざとく今すぐオナニーを始めたがっていると思われたようだ。
彼女が何でなのよ!と立ち上がる前に、女の子はキュッと白く細い太ももを閉じ、小さく、「別に」と呟いた。言葉とは裏腹に始めてノーパンで外出し、憧れのガールズトークにも混ざり興奮していた。
女の露骨な猥談に挟まれ、女の子のカラダは完全に出来上がっていた。このまま二人に食べつくされてしまうとアソコのしゃぶりっこを想像しながら、女の子はスカートの上から股間に手を押し当てる。
女の子の股間のダムに溜まる、汗と、愛液と、おしっこの混合液は、スカートに一気に吸い上げられ前部に藍色の広がりを作った。
両サイドから女の子を挟み込むようにおっぱいが近づき、二人の熱せられた女の匂いが、自然と女の子の鼻息を荒くさせる。
女の子はスカートを押しつぶし、こっそりと指を小刻みに動かしてオナニーを始めようとしたところ、外へ出ていた学生たちが足早に校舎に戻ろうとする光景が目に映る。
女の子は気落ちしながらベンチの後ろに隠れて、生乾きの下着に急いで足を通すと、校舎へカラダを向けた。女の子の下着にスポイトで垂らしたような、青臭くサラサラとした水気がジッと広がる。
彼女も立ち上がると、しかし、足をもつれさせドサと地面に勢いよく倒れ込んだ。
タタッ タタン タタッ タタン
タタッ タタン タタッ タタン
列車の座席で彼女はふと目を覚ました。彼女は目を大きく開け硬直する。目の前には黒い水滴のような物が、大人ほどの大きさで隆起している。
彼女はしまったと思いだした。彼女の全身が震え上がり、口は開くが思うように声も出ない。チリチリと痺れる冷たい血液が全身を走り、カラダを深く沈めていく。
ソレは前に傾斜を始めると垂れるつり革に接触し、揺らした。突然彼女はカラダのしびれから解き放たれ、一気に座席から転げ落ちるように逃げ出した。
彼女には、これが悪夢の続きであるとすでに気づいていたが、アレはいつもいるものと違い格式の高いものだとも認識した。
先日の子供達のような無邪気さも感じられない。彼女は一息つき、立て膝座りで呼吸を整えながらソレを凝視した。恐らくスライムだのというやつだろう。
だがソレは明確な殺意を持っているかのようで、怨念の集合体のようなものに違いない。列車は終わりのないトンネルを走り続けている。
窓からの脱出は不可能だろう。彼女は力いっぱい早く駆け出し、目が覚めろと願いながら、ソレの側面をすり抜け後部車両に逃げ込んだ。
黒い物体は反転し、水溜りになるほどカラダを潰して、蛇のように細く追いかけてくる。車内の何処を叩いても壊れる場所はなく、黒い塊は再び隆起するとカマキリのような鋭い手を作り出した。
2本、4本、10本とその手は増え、素早い速度で振り回しながら近寄ってくる。顔すらないソレを目で追い、起きろ、起きろと念じながら、彼女は運転席の敷居にカラダを張り付ける。
だが、ひときわ伸びたカマが鋭く伸びると一瞬だった。彼女はゆっくりと頭を下ろしていく。胸をすり抜け、足を超え、床にたどり着いた。数刻遅れで彼女のカラダは膝を付き前のめりに倒れ込んだ。
頭部のないカラダが見えた。
ああ、わたし、死んだと彼女は気付いた。
首元から激痛が込み上げ、しかし声を失い、静かに床を転がりながら世界が遠のいて行く。何か車内アナウンスが始まったがもう耳も聞こえないらしい。
脳が覚えているのか、まるで首から下にカラダがまだあるかのように激痛が頭を支配する。
ギロチンが人道的だなどと嘘っぱちだと、彼女は涙をこぼし、開いた目が閉じることはなかった。
「あぁぁああぁあ’あ’あ"!!!」
彼女は、白い掛け布団を引っ剥がしながら跳ね起きる。ジクジクと痛む首筋をベタベタと触り確認する。気持ち悪いほど心臓が早く動き、恐怖がカラダを縛り付ける。
騒ぎを聞き付け、あのいやらしいカラダをした保健室の女が、変態をカラダに巻き付け駆け込んできた。ショックを起こしている彼女の両肩を押さえつけ、気付け薬を探しにデスクに向う。
彼女は呼吸を整えながら、やつれた顔でひどい悪夢を見ただけだと、ソレを思い出しながら、殺される夢を見たと話し出す。
鉄のタライに何度か吐き戻し、焼ける喉の痛みが彼女の気を落ち着けさせた。
ことの成り行きで、最近おかしな物が見えるようになったと話を行ったが、一度精神鑑定を受けてみてはどうかといった話を、優しい声で遠回りに諭すような、心無い返事が帰ってきた。
「・・大丈・夫です・・」
熱中症で倒れたと判断されていたが、直近に突然吐き戻し倒れたこともあり、現在も彼女の表情が取り憑かれているかのように浅黒くやつれている。
先生は健康診断だけでも受けてはと食い下がった。彼女は大事にしたくないと首を振り、礼を言うとヨロヨロと立ち上がった。
視界の左右には、ウロウロ、ブヨブヨといつもの無害なアレラが蠢いている。見える量も日に日に多くはっきりしてきた。
精神病だろうか、確かに遠目に観察すれば、物体をすり抜けていて、この世界に干渉しているようには見えない。全て幻覚と言われればそれまでだ。
彼女はやりきれない表情で黒く長い髪を垂らし、ゾンビのように背中を丸めて保健室をあとにする。教室に戻るも、放課後まで授業がまるで耳に入ってこなかった。
根はいい子なのか、トイレで見つけた無愛想なあの子は学友と一緒に無言で帰宅に付き合ってくれる。途中ドーナッツ屋に入り、タピオカの入るジュースを、彼女は大きなストローで吸い上げた。
全く味のしないジュースに嫌気が差し、彼女はさっき見た怖い夢の体験談を話し始めた。学友は恐怖に怯えながらも、辛いよね、わかると励ましてくれる。だが一人、その子の表情は違っていた。
霊障ではないかとポツリつぶやく。
何か恨まれるような事はなかったかと、女の子は真剣に話し始めた。女の子は少しがっつくように話に入り込み、何か専門的な話を始めたようだ。
だが二人にはなんのことか分からなかったが、その女の子は特異な体質で、自分は霊が見えるのだと堂々と打ち明けた。
このカフェレストランにも多くのソレラが徘徊していると、女の子の指差す先には、彼女にも同じく気味の悪い生物の成れの果てが目に映り込んでいる。
だが学友には見えないらしい、ちょっと怖いよと肩を擦り寄せてくる。だが、彼女は思い当たるふしはないと首を振りため息を吐く。
しかし女の子の話に惹かれるものを感じ、再び彼女は薬よりも心霊対策グッズを選ぶことにした。
店を出ると、全く眉唾な話だ、道の隙間に魔女のように深くローブを被った老婆のいる、贔屓目に見ても怪しい店に女の子の勧めで案内された。
普段なら気にも止めなかったであろう場所だ。老婆は思わせぶりな深呼吸のあと、彼女の伸ばした片手をシワクチャな両手で包み手のひらを観察する。
だが、彼女自身に問題は無いようだと老婆はブツブツと診断し始める。彼女はその内容にどこかガッカリしたものを感じながら、話の続きを待った。
最後にはやはり呪いにかかっていると彼女を驚かせる。恐らく悪夢はそのためであり、精神衰弱を狙われていると。それは丑の刻参りのような強烈な怨念だと。
老婆に腕にはめてもらった数珠は一瞬で四散した。彼女は両膝をコンクリートに打ち付け、何が起きているのかと顔を手で覆い泣き始めた。
付き添う二人も、どうしていいかわからず、ただ彼女の肩を無言で抱きしめる。見かねて老婆は立ち上がった。
「オン。キリキリ、ヴァジュラ、フンバッタ」
聞いたことのない言葉が老婆の口から念仏のように放たれる。彼女は腹を押さえ苦しみ始めた。老婆は額に油汗を浮かせて呪文を唱え続ける。
「クンダリニー!!」
ビッと老婆は正拳突きのように拳を突き出し、冷たく恐ろしい冷気が三人を突き抜けた。中心にいた彼女は糸の切れた人形のようにカラカラとカラダを崩れ落おとす。
だが、やがて彼女は晴れやかな表情で立ち上がった。どうやら浄化されたようだ。周囲にいるアレラはまだ見えているが、こちらは別の問題だったのだろう。
老婆は礼を言う彼女に、代は出世払いで良いと気前良くムスッと答えた。二人と別れ、一人で帰路につく彼女はユルサナイカラと聞こえた気がした。疲れているのか、気付かないフリを続け家に戻った。
玄関を開けると、弟がおかえりと抱きついてきた。何でなのよと思いながら、彼女は棒立ちになり無表情のまま前後に揺れる。
弟をフルシカトしながら抱きつかれたまま片足ずつ上げて茶色いローファーを脱ぐ。だが弟は、思いの外早く身を引いた。
不自然な笑顔で腰を引きながら、そそくさと部屋へ戻っていく。弟は姉の汗ばんだカラダに欲情して勃ってしまっていた。彼女はフウと息を吐き自室に向かう。
制服をハンガーにかけ陰干しすると、彼女は下着姿で部屋着と新しい下着を持ち浴室に向かった。
全身ベタつく服を無理やり剥ぎ取り、細く陰毛の絡みつく限界まで尿を含んだナプキンを、黒く小さい専用袋に入れゴミ箱に捨てた。
ゾクゾクする寒気を肌に感じながら、彼女は浴室に片足を突っ込む。そっと瞳だけを左右に動かし、気配を探るが何もいないようだ。
彼女はワザと大きくシャワーを開け、大きな水音の中で安心するように、長い黒髪を温水の滝の中へ突っ込む。
すっかり発情した弟は、静かに部屋を抜け出て、姉がシャワーを浴びている間に、無防備にカゴに投げ込まれた下着に手を付けた。
弟は厚手のクッションのようなものが入る黄色いブラを手に取り、鼻をつけゆっくりと姉の胸の匂いを漁る。弟は、一部がより濃く黄ばんだ姉の黄色いパンツに指を伸ばす。
脱ぎたての下着に冷たい水気が残り、弟は好奇心からそっと下着を裏返すと、中心部よりも濡れている両足の付け根に伸びた染みにそっと口付けする。
弟は濃縮された汗の塩気を口に転がしながら、浴室の曇りドアに、わずかに姉のカラダがオレンジ色に浮かびシャワーの音に耳を澄ませる。
だが、突然かすれた声で悲鳴が聞こえて来た。ゴキブリでも出たのかと、男らしい顔つきで浴室に飛び込むと、姉が膝を抱えてシャワーに打たれていた。
姉は口から黄色い液体を滲み出させ、喉を掻きむしり始める。狭い浴室で仰向けで喉を押さえ、脚だけで円を描くようにバタバタと動き回る。
シャワーがあの電車の走行音のように聞こえ始めると、あのスライムが鏡に映り込み、一瞬で映り込む彼女の首を跳ね飛ばした。
彼女は首の飛ぶ感触を思い出さされ、遅れてヤスリで神経を削られるような痛みが首から下全てに訪れた。彼女の目はギョロギョロと回り、首筋に血管を浮かせて唇が青紫に変わり始める。
弟は急いで救急車を呼び、姉はそのまま病院にて各種身体検査を行われるが数値に目立った異常はなく、PTSDと診断された。
緊急外来にていくつかの薬を処方され帰されるが、彼女は手につけなかった。浮かない気持ちで、溜まっていた学友からのライムに返信する。
やはり憑かれている。とは返さずに、カラダに異常はなかったと、可愛らしいスタンプを交えて送り返す。
少し心苦しいが、彼女は友達になったばかりの女の子にライムを送り相談を始めた。あの老婆にも対処できなかったのであれば、出来ることは少ないと帰ってくる。
夢で見た、お山の神社の名が上がった。
やはりそうなのかと、話を続けていると弟が部屋にやってきた。リンゴの入るカゴを持って。見舞いのつもりだろうか。
しかし、皮も剥いていないリンゴとはと、しばらく彼女は口をへの字に曲げたあとクスと笑った。
顔を寄せ合い、頼りない彼氏がリンゴ持ってきたと、姉弟で顔を寄せ合ったリンゴの映り込む写真を学友に送る。
すかさずだるそうに寝転がったウサギが帰ってきた。剥きに行こうか?と続けて来るが、芯まで消えると返すと、殺意と包丁を可愛く構えたウサギのスタンプが帰ってくる。
彼女は仕方なく、フウと息を吐きモソとベッドから起き上がった。弟も動転していたのかいよいよ気づいたようでキッチンまで駆け下りると、プラスチックのまな板と果物ナイフを取り戻ってくる。
弟は彼女の勉強机の前の椅子に腰掛けて、シャコシャコと音を出し続しリンゴを剥き始めた。ゴミ箱に張られたビニール袋に、少し身の見える皮が沈んでいく。まぁ学友よりはマシかと彼女はジッと見る。
しかし拙い指の動きで、見ているこちらにストレスが貯まる。彼女はムスとした無表情でベッドの上に手をポンポンと叩いた。
彼女はベッドから足を垂らすと、背面座位のように膝の上に弟を乗せた。そのまま背中から包み込むように彼女の腕の中に弟のカラダが入り込む。
弟のナイフを持つ指に彼女の少し大きな手が被さり、弟はショートヘアの黒髪から覗かせる耳を赤くしながら内ももをすり合わせる。
体調の悪い姉を性欲の捌け口にしてしまったことが、弟を自己嫌悪させ、目線が落ち着きなく泳ぐ。
だが、弟のショートパンツには隠しきれないシワと盛り上がりができ、彼女は不審な足の動きに目線を下ろすと、年頃だなぁとさらにムスと口を曲げる。
姉は学友に比べこぶりな胸を弟の背中に密着させて、必要以上に呼吸をして服越しに胸を押し当てた。弟は完全に勃起して、取り繕うようにお喋りを始めた。
弟は情けなくも姉の胸と手にリードされながらリンゴを剥き続け、学校での出来事をうわ言のように喋る。だが、背中に当たる姉の胸の感触に意識が持っていかれる。
そぞろな気でりんごを持つ弟の手にナイフの先端がかすめた。姉は半剥けになったリンゴをそっと弟の丘を作る股間の上に乗せ、出血する指を弟の肩に乗っている自分の口元に近づける。
弟の中指が姉の口に沈み込んだ。傷口を舌で転がされて、チリリとした乾いた痛みが弟の腰を自然と反応させる。弟は耐えきれなくなり逃げ出して行ってしまった。
意気地なしと、彼女はベッドに転がったリンゴをシャクシャクかじる。音信不通の間に、スマホに広告サイトが開いていたのか動画が流れている。
最近その手のサイトを追いかけていたためか、狙ったかのようにそれらしいスパムで、お化け退治の専門家を謳う広告だった。
普段なら気にも留めないが、業界一と米政府公認のロゴを信じ、彼女は表示されていた番号に何気なくライムで電話を行う。
555-2368。
「We are ready to believe you, Ghostbusters」
出たのは女性スタッフだった。
英語だった。
日本進出はしていないのか、一言も会話をすることもなく、彼女は通話を切った。あの子に、これ何と聞くと、すごい奴ららしいとだけ帰ってきた。有名ではあるけど多分高いよとも。
女の子は、何でもかんでも機械化、欧米化は良くないと、どうやら対抗心を燃やしているようだ。それにきっと高いとも。やたら強調するのはタダ同然で働くヒーローに憧れているのだろうか。
確かに霊能関係は詐欺のようなものも多く、出費も高額になりやすいとは聞く。あの老婆に出会えただけでも幸運だろう。確かに安かった。ツケも効いたようだし。ただ効果はと。彼女は口をムッとする。
小腹も膨れ、少し寝ると二人にスタンプを送ると、急に静けさが恐ろしくなる。ザラつく気配が部屋に広がり、イヤに時計の音が耳に付く。
秒針はチチチと素早く耳を抜け、世界に取り残されたような恐怖心が彼女に芽生えた。今日の夢もアレの続きだろうか、彼女の背に汗が噴き出す。
弟を呼んでこようかと、彼女の両足は自然にベッドから下りた。安心するように彼女はマクラをギュッと抱えて通路をキシキシ歩くと、弟の部屋に入る。
弟は背中を丸めてイスに座っていたが、咄嗟に立ち上がり、下がっていたショートパンツを穿き直す。彼女は無表情で、寝付けないから一緒に寝てと弟の腕を取り無理やり部屋へ連れ込んだ。
「手伝ってあげるから、一緒に寝て」
おかしな姿勢で格好をつけるようなことを言いながら自分の部屋に戻ろうとする弟を、彼女は後ろから胴体を抱きかかえて囁く。弟は知られていたと全身を脈打たせ赤く変えた。
グルグルと弟の視界が揺らぐ中、弟は彼女のベッドに連れ込まれた。姉と寝るのはいつ以来だろうか。横向きに向かい合いながら、弟の口元が姉の首筋に近づく。
布団の中で姉の寝間着から露出する白く健康的な太ももが、弟の両脚の間に沈み込んでいく。弟は姉のももの動きに誘われ、自分から腰をゆすり始めた。
姉はふと思い出し、弟に首筋にキス跡を作られながらソッとティッシュに手を伸ばす。布団の中に手を戻すと、極限まで発情した弟の体温は高くひどく蒸している。
弟のショートパンツを捲り、しっかり男になっている弟の股間に細く冷たい女の指がティッシュを重ねるように巻き込んだ。
弟は我慢できずに姉を仰向けに押さえつけ、姉の熱を帯びるアソコに、股間を重ね合わす。
そのまま、汗ばむ姉の胸元に顔を埋めて素早く腰を動かしだした。しかし彼女は一瞬驚いたように目を大きく開くと瞬時にカラダを返して弟を逆に抑え込む。
姉もその気になり寝間着と下着をモモまで下ろした。弟は仰向けで両手首を掴まれると、姉の太ももの間で無理やり脚を閉じさせられた。
完全に自由を奪われて姉に跨がられると、弟は恥ずかしさで小さく甘い声を出しながら、姉から顔を背けた。
弟のショートパンツにはもっこりとテントが出来上がり、姉の指が教えるように山をなぞる。弟は首を振りイヤイヤしながら、未成熟な男性器をブクブク膨らませて上半身をくねらせる。
姉は自然と騎乗位になり背中から掛け布団が滑り落ちた。弟の出ちゃうという切ない声を肴に、服越しに溢れる愛液を弟のショートパンツに染み込ませる。女の股間が若いオスを食い漁る。
姉はガツガツと腰を振り、ほどなく射精したのか弟はカラダを小さく痙攣させる。弟はひとりエッチでたくさん作り出していた、ノリのように濃いザーメンをティッシュにベタベタに吐き出す。
弟は瞳で気持ちよかったと騎乗位のままで見下ろしている姉に伝え、フウフウと肺を膨らませている。
だが、姉は上半身を脱ぎ捨てるとパンパンに尖る乳首を見せつけるように再び腰をスライドさせる。濡れたティッシュは伸び千切れ、弟の股間に雄臭いしみが拡がる。
若い二人により小さな子供部屋の室温は上がり、姉は汗を噴き出しながら弟との行為を続ける。
姉の汗と愛液はカラダを流れ落ち、弟のショートパンツが全て吸い込む。すでに刈り取られたオス汁を混ぜ込みながら、弟の柔らかい尻を中心に愛の証が姉のベッドシーツにまで拡がる。
ベッドは姉の腰振りに、悲鳴を出すようにギシギシと金具の擦れるような音を響かせた。弟は姉に足を持ち上げられ、股を開かされると精液に濡れた股間を両手で隠す。
自然と両足を姉の腰に巻き付けると力を入れて二度目の射精を行った。ズボンの中に精液が溢れ、姉の部屋にザーメンの臭いが染み込んでいく。
だが姉は衰える様子はなく弟は観念したかのように全身から力を抜いた。弟は両手を押さえつけられ姉を呼びながらさらに女を教え込まれる。
彼女の長い黒髪は輝くほど汗を蓄え、時折上半身を仰け反らせて尖る乳首を突き出す。彼女はカラダを大きく振り、声を高く変えていく。姉の歌声に答えるように弟は精液を絞り出す。
ティッシュが溺れるほど射精させられたあと、姉は満足したのか小さな弟の胸に頭を寄せほとんど裸のまま寝始めた。
弟の僅かに顔を見せる股間の産毛は、自ら作った精液溜まりに完全に沈んだ。弟の顔は姉の熱っぽい首元に押さえつけられる。
すでに洗剤の匂いが消え失せ、姉の長い髪が蓄えたたセックス後の女の直の臭いが弟の脳の奥まで漬け込まれていく。
弟は自然と姉の首筋に口を付け、首筋の数か所に強く吸い付いた。そのまま安心したかのように気を落ち着けると、射精後の倦怠感に一気に襲われて弟もまた姉の胸の中で寝入った。
コッ コットン
コッ コットン
ローカル列車はまくら木をゆっくりと押しながら動き始めた。遮断器が赤と黒の明滅を車内に彩る。姉が目を覚ますと車内には異様な暗がりが広がっていた。
だが、片腕の中には身を寄せて寝ている弟がいる。彼女はぶつ切りな意識のやり取りを行うと、夢の続きだと思いだした。
世の中には明晰夢というものがあると聞いた覚えはある。例えば自分が魔女のようなものだと思いこめばそう実現できると。しかしそこはあまりにも現実的であった。
あるいは別の誰かの夢の中だろうか。
彼女はアレが来ると身構え、全身の毛穴が開き鼓動が早くなる。弟は起こすべきか、そもそもこれは弟なのか。突然顔が開いて噛みつかれるかとも思いながらソッと、弟の表情を観察する。
だがバカなことを考えたと小さく息を吐き、彼女は弟の肩を揺すりながら声をかける。
弟はうっすらと目を開けて、ほうけた顔で学生服を着た姉の腰元に可愛らしく抱きついた。夢だからか、周囲の異常事態には気付いていないようだ。
しかし聞こえてくる。列車が長いトンネルに入るとアレがはいずる音が。長座席を立つと弟を背にして彼女は先頭に移動した。やはり追いかけてくる。いよいよ弟も不安げに姉を見上げる。
水球のように平べったかった水溜りが盛り上がり始めると、弟は姉を押しのけて本能的に飛び出した。スライムのような縦に伸びる水球はブヨブヨと左右に振れて床に潰れ小さくなった。
弟はどんなもんだと行った表情で、姉に顔を向けるが、その水溜りから一瞬で手のような動きをした細い水柱が伸び、弟の体を縛り付ける。
弟は靴以外の服を毟り取られて姉の前で全裸にされた。そのまま直立の姿勢で指一本まで拘束され、股間の幼い肉棒を巻き付いたスライムが垂直に引っ張る。
姉が振り上げたスライムの鎌に気づき引き剥がそうと体当たりを始めるが、スライムはギロチンのように弟の股間のものを削ぎ落とした。車内に弟の金属音の様な奇声が響く。
彼女は恐怖に打ち勝ち、激しい怒りのまま弟に纏わり付く忌々しいスライムの肉を掴み周囲にむしり飛ばした。
恐怖と出血によりショック死した弟をスライムから奪い返すと、再び集合したソレに彼女は首を落とされた。床に落ちた頭から何もできない悔しさで、楽しそうに鎌を振り回すソレの胴体を凝視する。
彼女は行為後のベッドの上で目を覚ました。慣れなのかジクジクと刺さる首の痛みは声を出すほどでもなかった。だが、彼女はまさかと弟に首を向ける。
弟は声も出せずに泣きながら震えていた。彼女の腰に手を回し、まるで同じ夢を見ていたかのような反応をしている。彼女は片腕で弟を抱き寄せたままスマホに手を伸ばした。
学友にライムでメッセージを送りいくつかやり取りを行う。その間に弟は少し落ち着いたようで姉の胸に顔を挟まれて少し恥ずかしがっている。
彼女は悪いことをしたなと口をムッと曲げ弟の股間を眺める。染み出した精液が色を変え濃厚な黄色になっている。彼女が弟のショートパンツを脱ぎ下ろさせると部屋中が精液の臭いで満たされる。
えびせんのように黄ばんだ精液が弟の股間に薄く広がりながら固着している。弟の陰茎には彼女の処女マンコから溢れ出た白濁本気汁に浸されたため、白い粒からチーズのような異臭が広がっている。
しかし階下では包丁を叩く音が聞こえたため、彼女は弟とシャワーに向かうことを諦めた。この状況で一人にさせ、もし何かに遭ってしまえば精神がやられるかもしれない。
彼女は弟を仕方なくオス臭くなったベッドに寝かせた。彼女は足に脱ぎ下ろしていたズボンを足から抜き、全裸になると土下座するかのように仰向けで転がる弟の股間に頭を下げていく。
弟は自然と股を大きく開き、姉の口の前にすべてをさらけ出した。姉は先程の夢を忘れようとしているかのように荒々しく弟の股間にしゃぶりつく。しかし弟は悲鳴を出すばかりで勃たなかった。
やはり心的外傷があるのか、彼女は上目遣いで弟のザー汁を舌でお掃除しながら、弟に悪夢を見なかったかと話しかける。姉の舌に溜った精液はそのまま胃の中へと消えていく。
彼女は唇に唾液を染み込ませ、弟の睾丸に同化したティッシュの残骸を前歯でゆっくりと削り取りながら話を続ける。だがやはり、何をしても弟の下半身に反応はなかった。
弟がインポになったという話はすぐに二人と相談したが、学友からは単にミコに魅力がないからでは?と探偵風のスタンプと共に心無い言葉が帰ってきた。
殺人鬼のようなスタンプを学友に素早く返すと、少女の方からは事態が大きくなっているためマザーに相談してみると残して出かけたようだ。
魅力がないという言葉が癪に障り、彼女は暗い表情で弟を二階のトイレに突っ込んだ。鍵をかけ開いた便座の上に弟を座らせてトイレを流すと、悲鳴を出す弟の股間に上水を手で塗りつけて洗い流す。
二人は全裸のまま股間を重ね合わせて、彼女は処女マンコで直に素股を始めた。狭い室内で弟は便器に押し倒された。
姉の体温がドンドン上昇し湯たんぽに抱きつかれているような状況で、姉が上半身をスライドさせて胸と性器を押し付ける。
弟は姉の溢れ出る愛液ローションを直に尻穴がふやけるほど染み込まされるが、心は興奮しているのにカラダが全く反応しない。
泣き出しそうな顔で献身する姉に、弟は暗い表情でごめんと呟く。結局この日、弟が勃つことはなかった。
つ´・ω・`) 謎の数字群アンケ実装。
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