飛龍、その淫らな裏の顔…なお、微妙にポンコツな模様 作:dn88k
時計の針は正午を回っていた。その日の午前中のトレーニングメニューをこなした飛龍は昼食を摂ろうと思い、食堂へと向かう。そういえば今日って食堂やってたっけ、休みだったら外出許可をもらって外で食べるかなどと考えていると、何かの荷物を抱えながら食堂の調理室の入り口に入って行く提督の姿を見つけた。
「提督! お疲れ様!」
入り口越しに提督に声をかける。それを聞いて振り返った提督は、
「おう、お疲れ」
と言った後、ほんの少ししてから申し訳なさそうな顔をして、
「確か飛龍って料理出来たよな? ちょっと手伝ってくれないか?」
と聞いてきた。
「んー、別にいいよ? あ、もしかしてその中身?」
飛龍が指差すのは提督が先ほどまで抱えていた荷物である。
「うん、そういう事」
その荷物の中身を覗いてみると、新鮮な野菜などの他に、肉類や海産物も入っているようであった。
「で、お前にこういうの頼むのホント気がひけるんだけどさ、これさばいておいたり剥いておいたりとかをやっておいて欲しいわけ」
提督が用件を伝えると、飛龍が聞いた。
「それは別にいいけど、どうしたの?」
「いやそのな。あれ見てくれると分かると思うんだけどよ」
気まずそうな表情の提督が指差した先を見る。そこには食堂に待機して提督の料理が出てくるのを今か今かと待ち構えている艦娘の集団がいた。
「あー、あれは……」
一瞬で事情を察した飛龍は苦笑いするしかない。
「な? あんま待たせると下手すりゃ暴動でも起きんじゃねえのかって感じでさあ」
「これは手伝うしかないよねえ……」
呆れたように言う提督に対して、飛龍は腕まくりをして、自分も調理の為の準備を始めた。
「ごめんな、巻き込んじまって」
「いいよ。気持ちは分かるし」
提督は謝るものの、飛龍は別段不快でもなんでもなかった。提督の特技といえば料理である。その腕前は普段鎮守府の食堂の調理を担当している間宮や伊良湖、あるいは鳳翔とも引けをとらない。提督は暴動という物騒な単語を使ったが、この表現も特段大袈裟すぎる訳でもない。何しろ提督の作った料理を巡って争奪戦が発生するケースさえあり得るのがこの鎮守府である。別に暴力に訴える訳ではないが、誰が何を食べるかでジャンケンぐらいはやったりするので、提督が厨房に入って何か調理を始めたらしいという事が知れ渡ると途端に食堂が騒がしくなるのである。
飛龍だって提督の料理が美味なのは知っているし、それで騒ぎに巻き込まれた事だってある。だから食堂で待機している艦娘達の気持ちも大いに分かる。ただ、提督一人では料理を一気に提供する事はなかなかに難しい。かと言って、のんびり料理して艦娘達を苛立たせても良くないだろう。空腹が最も嫌うものは時間なのである。
そして何より、飛龍は料理を美味しそうに食べてくれる艦娘達の姿を見て満足そうにしている提督の姿を見るのが大好きであった。この程度の手伝いで提督のそんな姿が見られるのであれば労働の対価として十二分にお釣りがくるというものだ。
「飯ってもう炊けてるよな? 誰かよそってやってくれ。もうそろそろ一品目出るから」
提督が厨房から食堂に向かってそう言うと艦娘達がざわついた。自然とその中にいる艦娘の一人が食器を整え始め、別の一人が炊き上がったご飯を食器によそい始める。そしてまずはそのご飯を求めて艦娘達の列が出来上がった。
こんな感じでこの鎮守府の名物ともいえる食事会が始まる訳である。最初は提督が極々個人的に、暇な時に厨房を借りて料理を作っていただけなのだが、たまたま出来上がった料理を口にしたとある艦娘が提督の料理を絶賛し、更にそこから噂が噂を呼ぶ形でその評判が広まり、今となっては不定期で開催される一大イベントの様相を呈しているのである。
出来上がった最初の料理を食堂に供して、戻ってきた提督の後方からは既に「あーっ! ずるーい!」などと言う声が上がっている。早くも食べる順番をめぐって一悶着が発生しているらしい。
「しょうがねえなあ、もう……」
戻ってきた提督は苦笑いだ。
「あはは、提督の作ってくれるご飯って本当に美味しいもんねえ」
食材をさばきながら飛龍は楽しそうに言う。
「まあ、そう言ってくれるとやっぱ嬉しいわな。期待を裏切る訳にはいかねえか。飛龍も悪いがしばらくフル回転で頼む」
そう言って提督が再びコンロに向かうと、
「がってん承知っ!」
と、どこぞの陽炎型駆逐艦のようなセリフを威勢良く飛龍が言い、新しく食材をさばき始めた。
一通りの料理が出揃うとようやく提督と飛龍も厨房から出てきた。そこにいるのは食事に箸をつけながら賑やかに盛り上がる艦娘の面々である。提督は自ら箸をとってとあるテーブルに置かれた料理をつまんで口に入れた。
「これ、もしかして塩味効きすぎたか?」
と彼は聞いたが、聞かれた側の艦娘は意外そうな顔をして「そんな事ありませんよ」と言っている。なら良かった、と言った提督は再び飛龍の元へと戻ってきた。
「いやあ、今回は助かったわ。俺一人じゃこの人数は捌ききれなかったし」
と提督は飛龍に礼を言う。
「気にしないで良いって。私で良かったらいつでも手伝うから」
そう飛龍は嬉しそうに言った。
「それだったらまた頼るかもしれん。ま、そん時はよろしく頼む」
そう言った後、提督は思い出したかのように、
「ああ、そういや俺達もどこか適当な席に座って食べようぜ? 食うもん無くなっちまうよ」
と言う。飛龍もその事に気がついたのか、ハッとしたような表情を一瞬だけしたものの、
「それもそうだね。どの席のも美味しそうだし、一緒に座ろ?」
と楽しげに言った。
二人が席を探してみると、たまたま隣あった二席が空いているテーブルがあり、そこに座る事にした。そのテーブルは円形だったから、提督が席に座ると、その斜め前に飛龍が座る形になった。
提督が同席したからであろう、そのテーブルに既に着席していた艦娘達は他のテーブルのそれよりも大いに話題が盛り上がった。日常的な会話を始め、今日提督が作った料理に感想なども話題にのぼり、「今日の料理も美味しいです!」などと艦娘達は言っている。提督は穏やかな微笑みを浮かべつつ、次に作るとしたらどんなものがいいかなどと艦娘達と話していた。
面白くないのは飛龍である。先日、「変な事しないように近くに置いておかないと」と言ったのは提督だ。すなわち、彼は飛龍に対して自分の側にいろ、と指示した訳である。だからこそ今この場でも彼女は提督の側にいる事が出来ているのかも知れない。しかしながら、そんな飛龍がそのすぐそばで目にしているのは提督が他の艦娘と楽しそうに雑談をしている姿である。提督はそんな飛龍の気持ちを汲み取るどころか、目を向ける事もなく、艦娘の次の料理の要望に対して機嫌良く、「よし、じゃあ今度はそれいこうか」などと言っている。ますます腹が立った。自分はお願いした料理を作ってもらった事はないのに、と。ただし、よくよく考えてみれば飛龍自身は直接提督に料理のリクエストを出した事はないので、この点で怒りをぶつけられてもそれはそれで理不尽ではあった。
ちなみに飛龍の場合、こんな場面に出くわしてしまうと一気に食欲を失ってしまう事が多い。実際、この場でも食が進まず、隣席した艦娘から、大食らいなはずの彼女があまり食べていない事を不思議がられ、その事を問われた。その時は、
「うん、実はさっき食べたばっかりだったんだよね」
と、嘘をついてその場をしのいだが、実際には朝食以来何も口にしていないのである。食べる事が大好きな飛龍が食欲をなくしてしまう。これはもはや提督が自分と向き合ってくれているかどうかと比例しているとみなして良いだろう。
会話に一区切りがついて満足げな提督は再び自らも箸を取って料理を口にした。それを咀嚼しながらようやく飛龍の方へと視線を向けた途端、彼は一気にゴクリと口の中にあるものを飲み込んだ後、テーブルの料理からそっぽを向いて咳き込んだ。どうやら食べたものが一部、気管に入ってしまったらしい。同席していた他の艦娘が、
「提督、大丈夫ですか?」
と、心配そうに聞いているが、提督は、
「ああ、すまん。喉の中に食いもん入っちまってな……ゴホッ!」
と相変わらず咳き込んでいる。
提督の身に何が起こったのかと言えば、飛龍に視線を向けた際、あろう事か彼女はニヤケながらスカートをめくり上げて、提督のみにその股間を見えるようにしていたのである。しかも、相変わらずと言うべきか、やはりと言うべきか、その下半身はノーパンであった。
「提督ぅー、慌てて食べるからだよお」
などと飛龍は言っているが、提督がその表情を見る限り極めて悪辣なものが浮かんでいた。もはや先程の行為に嫌がらせ以外の何があるだろうか。
「いや、すまなかった……」
事を荒立てててせっかくの雰囲気を壊したくなかった提督は咳が落ち着いた後、それだけを言った。
食事会は今回も好評なまま終わった。艦娘達は食器をどうするかについて提督に聞いてきたが、
「ああ、食器洗い機にまとめてかけるから皿の種類だけまとめておいてくれるか?」
と答える。それを聞いた艦娘達は食べ終えた皿を整え始め、そして食堂の返却口にまとめて置いた。
「これでいいですか?」
と聞かれると、
「おう、あとは俺と飛龍で片付けとく。お前らはもうそろそろ各自の配置に戻ってくれ」
と提督は答えた。そんな彼のすぐ斜め後ろには無表情の飛龍がいる。
飛龍を除く艦娘達は提督の指示に従い、次々に食堂を出て行った。後に残されたのは提督と飛龍の二人だけである。
早速、厨房に入った二人は後片付けに入る。とは言っても、調理器具類を除けば、返却口に出された食器類を順次食器洗い機に入れて洗っていくだけなのだが。その作業の最中、提督は飛龍に渋い顔を向けて、
「あのさあ、飛龍。ノーパンなのも問題だけどさ、それでわざとスカートめくりあげるのやめろって。あんだけ人いたんだぞあの時」
と苦言を呈した。
「だって、他の子にばっかり良い顔してるんだもん、驚かせるくらい良いでしょ?」
膨れっ面で飛龍は言う。どうも提督が他の艦娘とばかり楽しげに話していた事にヤキモチを焼いているらしい。そこで提督がこう聞いた。
「お前って意外と独占欲強えの?」
「んー、分かんない……」
途端、複雑そうな表情になって首を傾げる飛龍。以前、提督が色んな艦娘と肉体関係を持っていたり、あまつさえケッコンするという噂を聞いた時には極めて強いショックを受けたものだ。同時に、何故自分じゃないのかとも感じた。元々彼に妊娠させられるシチュエーションなどを思い浮かべ、それをオカズにオナニーまでしてしまっているのがほぼ日常化してしまっている訳だし、少なくとも、提督に対して相当に強いこだわりがあるのは確かであった。
「安心しろよ、お前以外の相手なんて元々してねえんだから」
「うーん……」
提督にそう言われても、心底つまらなそうな顔をしてうなっている飛龍。
そんな時である。突然、飛龍の視界が提督の顔面で覆われ、柔らかい物が唇に触れた。
「ほら、これで良いか?」
提督にキスをされたのである。彼は若干赤い顔で、
「じゃ、残りの皿も片付けないとな」
と言い、その場を離れた。が、このキスのせいで飛龍のスイッチが完全に入ってしまったようだ。下腹部が熱を蓄えて行くような感覚を覚え、ジワリ、と股間の割れ目からは早くも蜜が染み出し始めた。
(そんないきなりっ……! ああ、ヤバイ。エッチしたい……! エッチしたいよおっ……!!)
心なしか息が荒くなる。そして、提督の背中を見つめながら、股間を手で押さえ込んでその疼きをどうにか抑え込めないか試みた。自分でも持て余してしまうほど淫乱になってしまっていた彼女の身体は、一気に昂ってしまい、その理性を圧迫し始めてしまっていたのである。
何しろ、その肉体は現実の提督の身体という物を知ってしまったのだ。それまでは空想の中でどうにか済ませていたものが、実際にはそれ以上だったのだから、積極的に欲しくなってしまうのも自然な成り行きではあった。
提督が食器洗い機の棚に新たに洗浄する皿を置いていると、不意に服の背中の部分を掴まれた。何かと思って提督が振り向くと、
「……良くない」
と、うつむき気味の飛龍に言われてしまう。だから提督は聞く。
「何が良くないんだよ?」
「キスだけじゃ、足りない」
飛龍はそう言う。つまりは続きをしろと言っているのだ。
「ちょっと待て。お前、ここ厨房だぞ?」
慌てながら提督はそう言うものの、
「初めての時は会議室だったじゃない?」
潤んだ目で提督を見つめながらそう言う飛龍。どうやら彼女の心の中において、自分という存在は求めてやまない相手であるらしいという事は、その最近の行動から提督も薄々ながら感づいてはいたし、彼にしても元々好ましく思っていた訳だから、気持ちの部分では断る理由が無い。問題なのは、そこが相変わらず人目につきかねない場所であるという事であった。
「私、もうこんなに濡れちゃってるし、もうお部屋で一人でなんてやだよ……?」
そう言って飛龍はスカートをめくりあげる。そこにあるのは相変わらず布切れに覆われずに剥き出しなままの女性器。食事の際と異なるのは、その割れ目が愛液を滴らせ、それが太ももにも伝い始めているという点であった。
「だからあ、お前それやめろって」
提督は頭をかきながら呆れ顔で言うが、
「一回でいいから、さ?」
そう言いながら飛龍は提督に歩み寄り、提督に抱きついて自身の体を押し付けてきた。彼女の豊満なバストの感触が提督に伝わってくる。
「……ね?」
と、赤面しきった顔で熱い眼差しを向けてくる飛龍。一瞬提督は黙り込んだものの、
「ったく、しょうがねえなあ……ちょっと待ってろ」
と手で飛龍を制し、一旦彼女から離れた後、食器洗い機に残りの皿を入れて始動させた。そして食堂の方へと歩いて行き、そこにはもはや誰もいない事を確認してから、飛龍の元に戻ってくる。
「そんな誘われ方されたら場所わきまえずにやりたくなるだろうがよ」
飛龍の両肩をそっと掴みながらそう言う提督。
「だったら、してよ……」
期待感をにじませながらも不安を隠しきれないといった感じの飛龍。
「外ですると人目についてまずいってのは分かってるだろ? もしバレたらお互いに大変な事になるんだぜ?」
そう提督は言うものの、
「それくらい、分かってるよ……でも、どうしようもないくらい提督の事が欲しいの。私、本当にいやらしい女になっちゃってて。ひどい時って提督の事見るだけですごくドキドキするんだよ? アソコとかもジンジンしちゃってさ」
赤面しつつも泣きそうな表情の飛龍は再び提督に抱きついた。
「初めてエッチしてくれた時にさ、もう意識飛びそうになるくらい気持ち良くなっちゃってさ。初めてだった、あんなに良かったの。本当に悪いとは思ってるよ? でも、もう、無理なの。なんだか、私って存在そのものが提督の事勝手に欲しくなっちゃう……」
震えながら提督の胸板に顔を埋めながら言葉を紡ぐ飛龍。もしかしたら泣いているのかもしれない。
「分かったよ。だからこうやって付き合ってあげるんじゃねえか。ちょっと顔上げろ?」
提督に優しく頭を撫でられながらそう言われた飛龍は、ゆっくりと顔を上げて提督の顔を見た。と、提督はそっと彼女の両頬に手を添えてそっと自らの唇を彼女の唇に重ねた。
一瞬驚いたような表情をした飛龍はしかし、すぐにトロンとしたような表情に戻った。腕を提督の脇の下を通す形で背中の上部へと回し、彼の事を強く抱きしめる。
チュ、チュと角度を変え、何度もお互いの唇を吸い合う。それだけでも十二分に心地良く、夢中になったと言っても良い二人は、その後数分に渡ってその行為を続けた。
ようやく顔を離した二人。提督は飛龍の顔を見て、
「ホントにエッロい顔するよなあ、お前って」
と素直な感想を漏らした。その発情しきってとろけたような顔は、普段の飛龍ならまずお目にかかれないだろうし、それだけで健全な男であれば興奮してしまう事間違いなしの表情であった。
「だってえ、あんなキスされちゃったらあ……!」
飛龍はそのとろけたままの表情でそう答える。
「で、下の方は、と……おいおい、えらい事になってねえか?」
視線を床の方に落とした提督の視界に映ったのは、飛龍の蜜肉から湧き出た淫液がボタボタとこぼれ落ち、厨房の床にその粘液によるいくつもの水滴跡が出来ている様であった。
「だって、アソコ、すごくキュンキュンしちゃってて……!」
相変わらず泣きそうな声で飛龍は言う。
提督は無言のままで、既に調理器具を片付けた後のまっさらなキッチンテーブルの上にそっと飛龍の体を横たえさせる。そのスカートはずり上がり、だらしなく足は開いていて、鍛えられた筋肉で引き締まった下腹部と共に、更にその下にある陰唇からは愛液が溢れ出ている様が容易に観察出来る。飛龍は両腕を自身の上方に上げた形で、相変わらずのとろけたような表情の上に、求めるような視線を送る熱い眼差しを備えた目をのせていた。
念の為、その濡れきった割れ目に提督は片手の中指を立てて、挿入してみる。
「う、ん……」
それだけで飛龍からは喘ぎ声が漏れる。彼女の膣はその奥までもが潤いきっていて、時折ヒクつくようにして提督の指を締め付けてくる。
そして指を抜いた途端、
「あうっ……!」
と、飛龍から一瞬艶やかな声が出て、身体が震えたかと思うと、その女陰からビュルッと、まるで射精のように一筋の愛液が吹き出した。
「これさあ、前戯もういらねえよな?」
飛龍に半分覆いかぶさったような体勢になった提督はそう聞く。すると、彼女はゆっくりとうなずき、
「うん、だからあ、は、早く……」
と、震える声で答える。本当に提督の事が欲しくて仕方がないのだろう。提督だって先ほどから股間が痛い程にいきり勃っているのだ。場所が場所という事もあるが、のんびり前戯をしているのではなく、この限りなく気持ちの良い、淫らで貪欲な肉穴に剛直を突き込んで快楽に浸りたかった。
素早くズボンのベルトを外し、チャックを下ろし、自身の肉棒を取り出すと提督はその先端を飛龍の淫裂にあて、上下させる。
「うう、ん……」
それだけでも飛龍には快感が発生しているらしい。悩ましい声を発しながら微妙に悶えている。
「挿れるぞ。いいか?」
提督がそう言い、飛龍が、
「うん、もういいから! 早く挿れ……」
と言いかけた段階で、ズン、という重くも甘美な衝撃が彼女の下半身を襲った。我慢しきれなかった提督が飛龍の潤んだ壺の最奥部まで一気に叩き込んでしまったのであった。
「かはっ……! はっ……! はっ……!!」
突如として肉厚の快感に襲われた飛龍は目を大きく開いて、肺の機能に支障をきたしたかのように途切れ途切れに呼吸をしつつ、その身体を時たま大きく跳ね上げるだけである。もしかしたら挿入だけで絶頂に至ってしまったのかもしれない。実際、提督の剛直が感じ取る膣肉の動きは強く締め付け、弛緩するという動きを繰り返していた。
「おい、もしかしてもうイったのか?」
提督は心配そうに飛龍の顔を覗き込んだ。
「イ、イっちゃ、たあ……ごめ、ん……」
始まって間もないというのに、既に息も絶え絶えの飛龍はそう答えた。
「ま、いいけどな。相手がイってくれるってやっぱ男としては嬉しいし」
そう提督に言われて、天井に焦点の定まらない視線を向けていた飛龍はゆっくりと彼の方を向き、
「ねえ、私って、提督の事、気持ち良く出来てる……?」
と聞いた。その目を見ればそこには不安が覗いていた。
「正直に言ってめちゃくちゃ気持ち良いぞ? 本当だったら長く挿れてたいところなんだけどな。はっきり言って長く持たせる自信無え」
そんな提督の感想を聞いた飛龍は微笑を浮かべ、
「じゃあ、イケない場所でエッチしててもすぐに終わらせられるね?」
と言ってくる。
「注目する所そこかよお」
提督は苦笑いするが、彼にしてみればここに及んで変態チックな傾向が強まりつつある飛龍がますます魅力的に見えてきているという抗いがたい現実がある。つまりは、この苦笑は飛龍に対するものであると同時に、自身に対するものでもあった。風変わりな性的嗜好も含めて、飛龍という艦娘にハマりつつあるのが提督の実情だったのである。
実際、今セックスを行っているこの場所だって飛龍の言う「イケない場所」である。艦娘達に供する食事を調理する為の厨房である。食堂に誰かいれば簡単に二人の情事が見えてしまう場所である。さすがにこんな事になるとは提督どころか、まず誰にも予想はつくまい。まさか厨房の中で、もしかしたら起床時からノーパンであったかも知れない飛龍とセックスをする羽目になるとは。多少、リスクが軽減される要因があるとすれば、食器洗い機が作動している事であろうか。これによって行為中に発生する音や声はある程度なら食堂の外にいる者にもごまかせるであろう。
「本当だったら時間欲しいよ? でも、バレたらやっぱり嫌じゃない? だからさ、こういう時はすぐでも……」
艶かしい表情を浮かべながら飛龍はそんな事を言っている。おそらく、心理的なものではあろうが、今の飛龍は定期的に提督と交わらないとすぐに身体が寂しくなってしまう状態に陥っているらしい。
「仕方ねえヤツだなホント」
と言った提督は飛龍の腰を両腕で掴み、勢いよく振り始めた。
「ヒアアッ! アッ! アッ!」
膣内をかき回され、摩擦される感覚に飛龍は思わず声をあげる。体の上半身が自然とのけぞり、その豊満なバストは服を着たままの状態でありながら、その生地を押し上げて存在感を主張している。大きく開かれたまま宙に浮いた彼女の両足は、提督が与える振動に応じて上下しているが、その内ももの部分の筋肉はヒクヒクと微妙な痙攣を起こしていた。
そして、パンパン、と腰のぶつかる音が聞こえる中、提督の顔が飛龍のそれへと近づいてきた。飛龍は悦楽に浸りきっている表情ながらも、提督の意図が分かったらしく、彼と唇を重ねる。更に、飛龍は行き場もなく動き回っていた両腕を提督の背中に回し、強く抱きしめた。
その最中も提督による飛龍の敏感な蜜壺への攻撃と、その蜜壺が提督の剛直へ刺激を送り込むというせめぎ合いは継続され、二人の性感は一気に高まっていった。
「やべ、出るっ……!」
提督が短くそう言うと、飛龍も、
「出してっ! 出してっ! 私が、イく前に……!」
と叫んだ。
次の瞬間、ドプリ、という感触と共に飛龍の膣奥に白濁した液体の第一弾が放たれ、ビュクビュクと、二回目、三回目の痙攣が続き、提督の生殖液が飛龍の奥深くへと流し込まれていった。
「うああああっ! ああっ! ああっ! あううっ!」
飛龍もまた激しい痙攣の最中にあった。提督の射精とほぼタイミングを同じくして、彼女もまたオーガズムに至ったのである。膣は彼女の備える生殖本能に従う形で、提督の精液を少しでも多く搾り取るべく、絶妙なうねりと共にそのペニスを締め上げている。そしてその両足は相変わらず大きく広げられ、斜め上へと伸ばされていたが、痙攣のたびに、ビク、ビク、と揺れるように動いていた。
ようやく痙攣が収束し、
「やっちまったなー……」
と、いまだに整わない息と共に提督が言うと、
「ごめんね、本当、欲しかったから……」
と、照れ笑いしつつも飛龍は言った。
提督が飛龍の淫裂からペニスを引き抜くと、飛龍の愛液と、そして提督の精液が混ざった物が一気にドロリとそこからこぼれ出し、キッチンテーブル上のみならず、床にも滴り落ちて行った。よくよくその床を見れば、主に飛龍のものと思われる体液が飛び散っていたが、彼女が提督と結合する前から愛液を滴らせていたのであるから、それはそれで当然なのかもしれない。
「やっべえ、これ掃除しないとな」
提督がそう言って清掃器具を取る為にその場を離れようとしたところ、
「あー、何で逆流してきちゃうんだろ? 提督が出してくれた物なんだし私の中に居れば良いのに……」
と、上半身を起き上がらせた飛龍が相変わらず大きく股を開きながらも、不服そうな表情で股間に手を添え、粘液の流出を抑えようとしていた。
「そういう問題か?」
提督は苦笑いしつつ、今度こそ厨房用の清掃器具を取る為にその場を離脱したのであった。
厨房の清掃が終わったタイミングで食器洗い機による洗浄も終わったようだ。甲高いアラーム音が鳴る。そのドアを開けて食器を取り出し、提督と飛龍の二人で収納棚へとしまい始めた。
と、その時、
「あ、もしかして食器の洗浄ってもう終わっちゃいました?」
と言う声が聞こえた。二人が振り返ると、そこにいたのは数名の艦娘である。
「おー、終わってるけど、どうした?」
と提督が聞く。
「いえ、せっかく提督にお料理を作ってもらったのに、私達が何もしないのは悪いかなと思いまして。ちょうどこっちが抱えてる優先度の高い作業も一区切りついたので皿洗いくらいはお手伝いしようかな、って」
と、艦娘は言う。
「いやあ、せっかくのところ悪いんだけどよ。これ片付けるともう終わりなんだわ」
そう提督が言ったところ、手伝いに来たと思わしき艦娘の一人は残念そうな顔をして、
「そうだったんですか……これからは言って下さいね? せっかくご馳走して頂いたのに何も手伝えないのは私達としても寂しいので」
と言った。
「うん、じゃあ次はよろしく頼むな。あ、じゃあ食堂の掃除って今から頼めるか?」
と提督が言うと、艦娘達は途端に明るい表情になり、「はいっ!!」と威勢良く返事をし、速やかに食堂のテーブルや床などの清掃を始めた。
「……危なかったな」
清掃をしている艦娘達を見ながら提督は横にいる飛龍に静かな声で一言だけ、そう言った。セックスの最中である事を目撃される危険性があっただけではない。その際に滴り落ちた体液を清掃している場面を目撃されるだけでも、察しの良い娘なら気付いたかもしれない。
それを聞かされた飛龍は考え込むような表情をしていたが、やがて、
「……うん、もうちょっとバレにくい場所と時間を選ばないとダメかもね。私、意外と時間は選べないからあ……んー、緊急時にエッチしやすい場所ってどこかあるかなあ?」
と、頬に人差し指を添えながら提督の方を向きつつ言った。そんな彼女の懲りなさっぷりに、
「……そういう問題か?」
と言って、提督は呆れ顔を作らざるを得なかった。